気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

カカオ・ランタン

チュートリアルが始まる前に~ボスキャラ達を破滅させないために俺ができる幾つかの事~4

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「アンタのおかげで俺はここまで来れた」

 

黒騎士。それはゲーム時代にも登場した傑物。

7つの天啓を宿し、法外な報酬を求めるが依頼者に勝利を齎すという伝説の傭兵にして……自身の目的のために敵の手を取り、原作主人公たちの敵に回った人物。

凶一郎は自身の目的を果たすために、ダンジョン攻略を目指していますが……原作ではボスキャラになっていた遥やユピテルを味方に迎え入れて、凶一郎自身もアルの猛特訓を受け、ゲーム知識をアルと共有して作戦会議してもなお、勝利確立は3パーセントを切る見込み。

 

しかも、前提として遥の覚醒が必須という細すぎる綱渡りをする必要があり……切実に戦力が必要だった。

オマケにアルの希望するハードルが馬鹿みたいに高く、そんな水準に居る人物として凶一郎が思い出したのが黒騎士だった、と。

五大ギルドのジラードとの付き合いもあるから、アポイント自体は取れる。しかし、機体のルーキーとは言え、彼らには解りやすい実績が少なく、交渉のテーブルについてもらえるかは不明。

そのため、ジラードに唆されたのもあってクラン「神々の黄昏」が主催するバトルロイヤルに参加し、他の参加者を蹂躙。

 

そういった知名度と、凶一郎のゲーム知識すら駆使して黒騎士との交渉に臨むことに。

あとがきでも書かれていましたが、目的のために敵と手を組む事すらした黒騎士はこの交渉第一回であっさりと肯いてくれたのでサクサク仲間になってくれたわけですが……。

書籍版は独自ルートに入ることに。自身の過去に踏み込まれたことを不快に思った黒騎士から、仲間になるための条件を設定され凶一郎は個人で「黒騎士に傷をつける」という難題に挑むことに。

 

凶悪な設定のシミュレーションで、何度も死の恐怖や苦痛を味わいながら、途中折れそうになりながらもくらいついて良く凶一郎の姿に、黒騎士は結構感銘を受けていたみたいですけどね。黒騎士の内面的な描写もあって、結構満足度の高い加筆だったと思います。

チュートリアルが始まる前に~ボスキャラ達を破滅させないために俺ができる幾つかの事~3

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「だから今、俺達が真っ先にやらなきゃなんないのは、アイツに、アイツの弱った心に、少しでもたくさんの栄養と休息(楽しさ)を与えてやることだと思うんだ」

(略)

「俺達がアイツの拠り所になるんだ。楽しい思いでをいっぱい作って、何も気にせずガキがガキらしく振る舞えるような、そんな、“実家のような場所”になるんだよ」

 

ユピテルの契約精霊ケラウノス。

とりあえず一回叩いて大人しくさせて、さらにアルの能力で封じることでユピテルに安寧を齎すことには成功していましたが。

彼女が抱えている問題を解決するには、ケラウノスを調伏……要するに力を示して新しい契約を結ぶ必要があった。

そしてそれには、契約者であるユピテル自身の頑張りも必要になる。けれど、彼女はそれまでの経験で精神的に傷ついていて。

 

凶一郎はそんなユピテルの拠り所になろうと奔走するんですよね。

そして凶一郎の姉はもっと懐が広くて、叔母さんも巻き込んで穏当に家族になりましょうって言いだすんだから良い人ですよねぇ。

 

未来について知っている凶一郎は悲劇を回避することを目的としているわけですが。原作の愛好家出会ったのも確かなんですよね。メインストーリーの関係者を自分の挑戦に巻き込んで、何かの間違いが起きたら困ると二の足を踏んでいる部分があった。

そこで「創作の話」という嘘を用いて、姉に相談した時に……万一のリスクは全員が負っている、『運命』を言い訳にしていると指摘されたことで、彼の武器がまた増えた感じがして良かったですよね。

 

お守りと称してユピテルにデメリット付装備を渡すことで、ステータス上げつつ敵にデバフかけてるの、有効手段ではあるけどバグ活用している感があって笑えましたね。

ユピテルの問題が解決した後、エリザからの相談を受けて原作知識を基にアドバイスをして。その結果、無事に解決できていましたが……エリザたちが雇った黒騎士に「不思議な知識を持つ存在」について知られて。

WEB読んでいると、良い交渉材料にはなりそうだなぁとは感じたというか。続きが楽しみになりました。



チュートリアルが始まる前に~ボスキャラ達を破滅させないために俺ができる幾つかの事~2

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「一手差で、俺達の勝ちです」

 

精霊術の習熟を図るため、アルにしごかれる日々を送っている凶一郎でしたが……。

効率重視のアルに金的狙われて、必死で防御するとかいう鬼のトレーニングでさすがに同情を禁じ得なかった。成果上がってますよって言われてるけど、そりゃ必死にもなるわな……。

 

1巻で悲劇から救ったことで、パーティーを組むことになった凶一郎と遥。

装備も整えて『常闇』というダンジョンに挑むことにしたわけですが。現状の最新到達階層が10層。そこのボスを越えられずにいたそうですけど……。

原作知識を持ち、アルと契約した凶一郎の歩みを阻むことはできなかった。

凶一郎の知識は確かに便利ですけど、それ抜きにしても遥のスペックとびぬけているし、凶一郎もアルの特訓うけてるだけあって割と鍛えられてるみたいです。

 

しかしこの強力なツーマンセルは、どちらも近距離アタッカーという欠点を抱えていて……十五層のボスに「遠距離攻撃か飛行手段持ってこーい」と追い払われることに。

いや実際には高所の巣に陣取られて、攻撃が全く届かなかったので、追い払ってすらもらえなかった、というのが正しいんですが。

それはそれとして前人未到の領域に踏み込み、その情報を持ち帰ったルーキーということで注目を集めることになって。

 

五大クランと呼ばれる大手のクランマスターから連絡が入ったりしてました。

なんか流れで一戦お試しでバトルしてましたが、しっかり実力を見せたのはお見事。その甲斐あって、不足していた遠距離アタッカーを紹介してもらえたわけですけど。

そのユピテルもまた、放置していたらボスとして対峙することになる少女だった。

悲劇につながる爆弾を抱え込まされたユピテルを、凶一郎も遥も見捨てるようなことをせず、大切に仲間として接し、彼女の問題に向き合ってくれたのは良し。

今回はユピテルの問題顔見せしただけで、本格攻略は次回になりそうですが、楽しみですね。

チュートリアルが始まる前に~ボスキャラ達を破滅させないために俺ができる幾つかの事~1

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「弱いままじゃ死んじまう。弱いままじゃ姉さんを助けられない。だったら」

「解は一つです。貴方が強くなればいい」

 

近年最も売れたRPGシリーズ『精霊大戦ダンジョンマギア』の世界に転生してしまった主人公。

しかし転生先ゲームで主人公を張るようなキャラではなく……むしろ、やられ役の代名詞となっている清水凶一郎だった。

ゲームでは「ヒャッハー」と言いながら襲い掛かってくる、世紀末感あふれるモブヤンキーで、どんなルートでも必ず死ぬ運命にあったようですけど。

それは彼の姉である文香も同じで……意識が覚醒した時間が、本編開始の三年前だということに気付いた彼は、姉や自分を救うための方法を模索することにします。

 

魅力的なキャラとバトル、ストーリーとで人気を博したそうですが……。

それはそれとして無茶ぶり難易度を用意して来たりするような運営だったそうで。

運命に敵対するために手順すっ飛ばして凶一郎は裏ボスのイベント起こして、ダンジョンに挑んでましたけど。そこに置かれた救済策が救済策の体裁なしてなくて笑っちゃった。理不尽ルールを敷いて運ゲー押し付けてくるダンジョンの救済策が、初回攻略時にしか出てこないって、なんでそんな設定にしたの……。

やり込み要素の裏ボスだもんね、難易度あげるか。バカヤロー! でも、それゲットした喜びに震えてる主人公が居るし、うん根強いファンがいたんだろうなぁ感がある。

 

その攻略の中で、凶一郎は転生した自分以外にも「凶一郎本人」の残滓も確かにあって……それに背中を押されていたの、結構良かったですね。

無事にダンジョンを攻略して裏ボス――『アルテマⅣ ヒミングレーヴァ・アルビオン』との契約も果たしていましたけど。

それはそれとしてやられ役である凶一郎自身のレベルが低いままでは、アルの能力も十全に発揮できない。そのためアルを教官に、彼自身も困難に立ち向かうためのトレーニング積んでるのが偉い。

知識だけじゃなく、自分自身が鉄火場にたって問題解決しようっていう意思がある。

 

目標のために走り出した凶一郎ですが、原作知識があることはメリットでもあるが、一方で原作に時間が追い付いていないため、ヒロインなどを味方に引き入れるには必要なイベントが起きていなくて難しい部分もある。

……そこで発想を逆転させて、自分と同じように悲劇に見舞われ、ルートによってはボスとして登場するキャラを助け出して味方にしよう、という方法を考えて。それがサブタイトルにつながるわけですな。

メインストーリーに関係するキャラと下手に絡むと、世界を救う主人公の枷になる。なら、正史では主人公の味方にならないボスキャラを引き込もうっていうのは、悪くないと思いますが……。

 

それはそれで、超えるべきハードルが消えて主人公のレベル上がりにくくなるのでは疑惑があります。まぁ、だからって凶一郎や遥が運命通りの結末を辿ればいいとも思いませんが。

凶一郎は自分の死の運命を乗り越えた後、改変されたストーリーと向き合って困難を打破するという新たな戦いが待っていそうですけど、ぜひそこまで駆け抜けてほしいものです。

……まぁ、アルを味方に引き込むために結構大言吐いてるっぽいから、道のりはもとからハードモードなので、あんま変わりそうにないですけどね! ファイトだ凶一郎!!

魔術学院を首席で卒業した俺が冒険者を始めるのはそんなにおかしいだろうか

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「そういった魔術師もいるだろうな。だが俺は、そのような愚者は真っ先に死ぬと考えている。無駄な早死には御免被りたいというのが本音だ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

長文タイトルがすべて系ラノベ。

学院教授や宮廷魔導士といったエリートコースが約束されていたのに、それを蹴って冒険者になった青年・ウィリアム。

彼は、それらの収入がよいものの国などに縛られてしまう立場に魅力を感じず、自分の夢に邁進することに。

 

親からは勘当を言い渡されて。それは受け入れるが、学費などの恩をいずれ利子をつけて一度だけ跨がせてくれとか言う辺り、自分を曲げないというか。

相手の態度によって価値基準がぶれないのは良いことだと思いますよ。実際、冒険者になってから生き生きしてますし。

 

可愛い女子ばっかりのパーティーから声をかけられて、一緒にゴブリン討伐とかしてましたが。

念には念を入れすぎて、ヌルゲーと化してるのは正直笑った。下手打てば死ぬわけで慎重なのは悪いことじゃないですけどね。

大抵の事をわりと困らず解決できるので、安心して読める作品ではあるかと。読み放題で読んだから甘め。

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