気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

カクヨム

人気配信者たちのマネージャーになったら、全員元カノだった2

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「また、あなたのこと独占したくなっちゃった。私に依存させて、狂ったように求めてほしくなった」

(略)

「今回の旅行のゴールも、本当はそうだったの」

 

新人マネージャーの橘恵。

元カノタレント3人を担当に持ちつつ、そのうちの一人であるメイとは肉体関係を持ったりする爛れた生活を送っている彼ですが。一応、マネージャーとしての仕事はちゃんとやってはいるんですよね。

 

彩奈がフォロワーとの距離が近すぎると感じた時に、身バレに通じかねない情報は多少伏せた方が良いと進言してるし。……ファンを信じてる彩奈の方針転換までは繋がりませんでしたが。「ファンはいい子」って言ってますけど、貴女一部の粘着DMフォロワーの相手に憑かれてませんでしたっけ……? 

恵が判断したように彩奈の演出してる「近さ」は武器になるけど、危ういと思うんだよなぁ……と思ってたら最後にアレが来たので、なんというか納得。

 

ちょっと脱線しちゃいましたが、今回は表紙にもいるASMRメインの配信者、加賀燈子の深掘りエピソード。

外出中、ストーカーに付きまとわれているかもという連絡を受けて駆けつけて、彼女をいったんホテルに送り届けようとしたものの……一人は怖いと宣う燈子を自室に連れ込むことになって。

自宅がバレると厄介だから、と言って。敢えてここで23日の旅行に行こうとか燈子が言い始めて。ストーカーを建前に恵の動向まで会社に認めさせたっていうんだから、強かというか。個人的に鈍い疑惑のある相良さんにすら疑われたというんだから、強引な手だったのは間違いないですけども。旅行それ自体は楽しんでいましたよね。

 

ただ、メイの問題を解決するときに調査を頼んだ悪友に燈子が隠し事をしてる、とかも指摘されてましたし。実際彼女なりの思惑があっての小旅行だったみたいですけど。

彼女がどうして恵の前から姿を消したのか、とかの事情が分かったのは……良かったですかね。再開以来肉体関係を持っていなかった燈子とも関係を持つようになってますし、どんどん恵の周囲は爛れて来てますねぇ。

……と思ったらアレですよ。3巻、彩奈編になってもっとドロドロするんでしょ……こわ……。

人気配信者たちのマネージャーになったら、全員元カノだった

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「ファンはいつかメイを捨てる。だけど先輩は、離れてもこうして戻ってきてくれた。頑張らないと。頑張って魅力的なメイで居続けないと」

(略)

「だから頑張らないと、あの女に取られちゃうもんね」

 

大学を卒業し配信者のサポートする事務所に就職した主人公の橘恵。

就職直前に所属するタレントが未成年に手を出して契約解除、担当していた女性マネージャーの加藤も研修を受け直すことになって、他に担当していたタレントもいったん他のマネージャーに委ねる、なんて話も出ているとかで。

それを受けて恵のコンプライアンス研修もかなり厳重に行われたようです。

最初は1人タレントを担当して、別のマネージャー相良と件の加藤さんがフォローをしつつ恵に仕事を教える予定だったようですが……。

加藤さんの研修入りで想定外の状態になってしまって、加藤の受けもちから2人回されて急に3人受け持つことになって。要所でもブラック企業の片鱗見えてますね。

 

幼馴染の少女・早瀬彩奈。当初、恵が受け持つ予定だった1人。中学時代に付き合っていたけれど、夢を追うために上京するために別れることになった少女。

恵が再会した時予想外でちょっと固まってましたけど、相良さん「もし知り合いで、気になるなら引き継ぎ予定を変えます」と言った後に彩奈に「違いますよ」と言われて騙されてましたけど、そんなんで問題起こさせないように気を配った方が良いって仕事を全う出来てるのだろうか。

 

さて「第1章 元カノとの再会」で恵は自分の事を「ごく普通の人生を送ってきた」と称してましたけど。

配信者として人気を獲得してる美人さんたちが「元カノ」だったり、今回焦点の当たっている3人の元カノのうちの一人、VTuberをやっている少女・奈子メイとはかなり深い関係にあったというか……プレイが過激で、お互いに歪んでるというか。

歪んだ結果変な形で噛み合ってるというか。メンヘラというほど病んではないけど、重さはあるというか。ドロドロしてるな……。

 

大学時代に付き合って関係を持ち……そして音信不通になった、今はBAN4回経験もあるASMR配信者となった加賀燈子まで担当になっていますし、そういう女性集める引力とか発生させてそう。

それで言うと彩奈は夢の為に別れてそれっきり、という関係で恵を「真面目で優しい」人物だと思っているのが異質か。彩奈は恋人を捨ててまで追った夢を掴めなかったりで負い目があったり、粘着DMが来てたりでなんというか深掘りすると闇が吹き出そうな気配はしますけど。

 

今回もメイと恵の関係を知っている大学時代の先輩が、暴露系配信者になって2人の関係をネタにされたくなければ俺の女になれ、とかメイを脅迫してきたりしてますし。

女性陣それぞれに爆弾を抱えてそうだよなぁ……というかなんというか。

隣国から来た嫁が可愛すぎてどうしよう。 冬熊と呼ばれる俺が相手で本当にいいのか!?

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「もし、わたしの知識で救える人がいるのなら、わたしはわたしの知識を提供すべきでしょう」

 

その性格と体格の良さ、敵を蹴散らす強靭な姿から「ティドロスの冬熊」という異名を持つサリュ。

ティドロス王国の三男でもある彼は、辺境での野党狩りに赴いて身だしなみを後回しにしがちで……25になっても未婚で婚約者もなし。

もう結婚は諦めているつもりだったが……そんな彼が王妃である母と一緒に、隣国ルミナス王国の王太子の婚約式に参列。サリュたちのように各国の要人が集まる場で、王妃はサリュのお相手探しをしようと考えていたわけです。

 

しかし、ルミナス王国の王太子アリオスは、婚約者であったタリア王国の令嬢シトエンを婚約式の場所で糾弾し、婚約破棄を宣言。

彼女の悪行をあげつらっていきましたが、その中で彼女の容姿すらもけなし始めて。さすがにそれは許せないとサリュは彼を

そしてサリュの相手について全権を委任されたサリュ母が、「婚約破棄になるなら、ウチに来ませんか」と声をかけることになって。

 

シトエンの父親は、サリュの母を知っていたこともありその提案を飲むことに。

あくまでタリア王国の臣下であるため、一度国許に帰って許可を得てからという話にはなりましたが、提案は受け入れられてシトエンはサリュの婚約者となったわけです。

女性の扱いに不慣れだとは言いますけど、シトエンを守ろうと立ち上がれる善性はあるし、不慣れなりに彼女を大切にしようとしてるのは好感が持てます。

だからこそシトエンもサリュに惹かれて行ったんでしょうしね。サリュとシトエンには幸せになって欲しいものです。

 

実はシトエン、別の世界で生きた記憶を持つ転生者で。前世では医師として働いていた。

それは会話の中で「ビタミンCやクエン酸を取ると良い」とか零した時点で分かってた話ですけど。

前世の記憶に引きずられることなく、王太子妃となるための貴族教育を完璧にこなし、ティドロス王国の言葉も習得している。スペック高い良い子ですよね、シトエン。

作中の世界よりも深い医療知識はあるけれど、医師ではない。そんな彼女だからこそ頼りたい、とサリュの友人からも頼りにされたりもしてたの良かったですね。

始まりこそ婚約破棄された悲劇ですけど、そこから良縁に恵まれているわけですから。

 

ルミナス王国王太子は大魚を逃した。それは、シトエンが竜紋と呼ばれる、鱗状の紋を宿していることを忌避したため、みたいですけど。

尊いものだからこそ隠され、それゆえに誤解した部分はあるみたいですけど。誤解を原動力に婚約破棄に踏み切ったのは自分なのに、その過ちを飲み込めてないのが愚かすぎる。

……国王はシトエンの父に対して頭を下げられる人でしたけど、息子は止められなかったし。宰相も馬鹿げた行動に踏み切っていたし、ルミナス王国終わってますね……。

毒の王5 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる

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「俺にできることと言えば敵を叩き潰すことくらいだな。慰めてはやれないが、代わりに」

 

暗殺者ロズベットを味方に引き入れたカイム達。

彼女がミリーシアの暗殺に失敗したことで、高額報酬狙いの暗殺者が群れを成してやってくることに。

千とも二千とも言われるメンバーを抱えた組織力が売りの『カンパニー』。

「暗殺」と聞いてイメージする闇に紛れる静かな振る舞いではなく……無数のスケルトンを使役して群れで潰しに来る『骨喰い将軍』。

 

多様な暗殺者に狙われつつ、それらを撃退していたわけですが……。

彼等もさるもの、というか。人質を取ってミリーシアが手出ししにくい、民をカイム達にぶつけてくるなんて搦め手を使ってきたりもして。

ミリーシアを確実に殺すために、街一つに壊滅的な被害を出す派手な行動をとったりもして……生き残った人に責め立てられる、精神的な方向での攻撃もしてくるんだからたまりませんね。

 

ミリーシアはしっかりと皇族としての覚悟があって、自分を狙って敵が動いた結果、街一つが滅びたという事実から目を逸らすわけにはいかないというあたり真面目ですよねぇ。

カイムにも律儀というか難儀とまで言われてましたが。

敵が自分を狙ってくるというのなら、敢えて自分の所在を明らかにすることで、敵をコントロールしようとしたのはお見事。

明らかに罠だけれど、一人だけが得られる報酬のために暗殺者同士でのレースになっていることから誰も引くことはなかった。

仮に報酬がしょっぱくても、ミリーシアがギルドを通して自分の位置を知らしめた以上、彼女が無事で過ごしていることが示されたら「あれだけ挑発されても、殺せなかった臆病者」というレッテル張られて今後の活動に響きそうですけどね。

 

だいたいは蹴散らすことに成功していましたが、暗殺者界隈でも最古参の『不死蝶』と呼ばれる人物・アゲハまで出張ってきて。

彼女の狙いは、人でありながら魔物に育てられた『人魔』と呼ばれる……同胞であるリコスだった。しかし、リコスはリコスで既に自分の主をカイムと定めていたので、アゲハの誘いには肯かなかった。

 

その在り方を認めて引いてくれたのは良かったですね。『人魔』の寿命は定命の人とは違う、という情報も明かされてましたが。……『毒の女王』と同化したカイムはどうなんでしょうね。アゲハが興味示してなかったから『人魔』ではない扱いなんでしょうけど。リコスを一人にしないで上げて欲しいものですが、どーなるかなぁ。

口絵にも描かれてましたが、巻末の番外編「番う狼」で成長したリコスとのシーンが……夢という形ではあれど描かれたのは、リコスだけ仲間外れにならずに良かったというべきか。アゲハと出会ったことで、『人魔』ならではの技術を学んでますしいつか夢じゃ亡くなればリコス的にも本望でしょう。

本編は暗殺者という脅威を退けランスと合流を果たすところまでたどり着いてましたが……決戦まで1週間とかいう最後の一文が不穏ではありますね。戦力、足りるのだろうか。

毒の王4 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる

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(改めて……俺はどんな星の下に生まれたんだろうな。故郷を飛び出してから一年も経っていないっていうのに、一生分の災難とぶつかった気分だぜ)

 

第一皇子との交渉は、予想できたことではありますが決裂。

暗殺者登場によって混乱した場で。カイムが出した毒ガスを爆発させることで隙を作り脱出には成功……したものの、仲間と分断されてしまうことに。

困ったカイムの元に真っ先に駆けつけたのが、孤児院に預けたはずの少女リコスで。狼に育てられたからかまさかの匂いで追跡してきたようで、彼女の力でミリーシアたちとも合流できたのは何より。

リコス、孤児院に置いていかれた事を怒っていて今度は置いてかれないようにカイムにしがみついているの、絵面は微笑ましいですね。

……リコス、院長の回想からするとなんか厄介な経歴の生まれっぽいですけど。まぁ魔狼に育てられている時点で今更か……。

 

兵士に追われながらも、何とか脱出したカイム達はミリーシアの提案で第二皇子ランスと合流しようと動き始めることに。

ランスの元へ向かう道中でカイムを阻止した、第一皇子の『双璧』についての話を聞いていましたが。帝国最強の騎士だとか、未来予知の力を持っている魔法使いが居るっていう話は共有しておくべきだったのでは……? まぁ教えられたからって、カイムが彼らに勝てるほどスペック向上させられる術があったわけじゃないので、結果は変わらなかったと思いますが。

 

さらに向かう途中でワイバーンに襲われている馬車を発見。

事情を聞くと、近ごろ周辺の村や町がワイバーンに襲われていて大変だという事で……ミリーシアが困る民を放っておけず、協力を申し出ることに。

アーサーとの交渉が決裂した上でも兵士に無駄な損害を出したくないと考えていたあたり、甘いですけど……そんな彼女だからこそ、味方につけられる人もいると示されたのは良かったですね。

 

他の冒険者チームが夜の見張りを引き受けてくれて……声を抑えるように努めたとは言え、その傍のテントでおっぱじめてるの、強すぎるな……。

彼等のイチャイチャっぷりに充てられて停滞していた、その見張りたちの関係も進展したのは良かったですけど、見張りはちゃんとしなー?

ワイバーン単体だったらカイムにとっては容易い敵みたいですけど。飛んでいること、かなりの数が居て広範囲に被害が出ていることから、カイム一人が戦ってどうにかなる状況でもなくて。

 

対処方法として、ワイバーンに特化した毒を生み出して、兵士でも対処できるようにするって言うのは効果的で良かったと思います。カイムが苦手な魔力操作を工夫する良い理由にもなりましたしね。

……そうやって生み出したカイム謹製の毒にも、ミリーシア達みたいな一部の女性陣に刺さる「媚薬」としての性質が残っていて。

ミリーシアを殺しに来た「首狩り」と呼ばれる暗殺者ロズベットに効果抜群。拷問には耐性があっただろう彼女を、カイムが快楽によって陥落させて味方に引き込むことに成功したのは……戦力向上って意味ではありがたいか。

 

暗殺者の世界でもある程度のルールはあって、仲介人が依頼を持ってきて誰かが狙っている獲物には手を出さない。……けれど、最初に挑んだ相手が失敗したのなら、その後は早い者勝ちになっているとかで。

ロズベットを屈服させたことで、他の暗殺者たちが動き出すだろうって情報も得られたのはありがたかったか。……暗殺者に狙われまくるの厄介ですねぇ。そうでなくても、第一皇子とそれに与する勢力を敵に回してる中で、敵対者増やしたくないっていうのに。

……そもそも、アーサー、ランス、ミリーシア3人のうち2人を殺せとか言う依頼出してるの誰なんだって話ですし、暗殺者を撃退したとて尾を引きそうな気配がある。

毒の王3 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる

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「一度は他国に逃げた私ですが……今度こそ、帝国を救うために命を賭けたいと思います。大丈夫です、私には支えてくれる仲間がいますから」

 

カイム、やる事やった後のピロートークで「旅の途中、特に活躍してなかったけど何ができるんだ」とか直球で聞いちゃうのは流石にどうなの。

ちなみにそこで明かされた情報だとミリーシア、実は神聖術の才能があるらしいですね。

怪我の治療とか道具を揃えれば結界を張れるし、アンデッドとかに聞く浄化も使えるそうですが……そりゃこれまでの道中では使いどころないですね。

そして役立たずですみませんと自虐して、カイムに慰めてもらおうとしてるので……まぁそれ以外にも女の武器も磨けてるんじゃないですかね、知らんけど。

 

兄弟の争いを止めようと帝都を目指すミリーシアに同行するカイム達。

しかし街道の封鎖によって足止めされてしまって。ミリーシアの神聖術を使ってアンデッド討伐をしたりしてましたが、状況は改善せず……危険地帯である迷いの森を突破するルートを選択することに。

魔境に詳しいサポーターを紹介してもらって、カイム達なら対処できる程度の障害を蹴散らしつつ進んで行ったところ……奥地で本来会うはずじゃない魔王級に次ぐ公爵級の魔物、狼の魔物リュカオンの群れの長にケンカを吹っ掛けられることに。

 

流石に「公爵級」となると厳しい戦いでしたが、辛くも勝利。相手にも思惑があっての戦いで手加減されていなければ危なかった、とカイムは感じていましたが。

力を示したことで長からカイムは、狼たちに育てられていた人間の少女を託されることになるわけです。

リコス、デザイン可愛くて良いですよね。魔境の奥地で魔物に育てられた、というだけあってただの少女ではなさそうな気配プンプンしますけど。

 

少女託された後、無事に帝都に到着できたのはなにより。ただミリーシアが信用している人物が管理しているとはいえ、施設にそのまま預けようとしていたのは、警戒心が薄いというか。

ミリーシア後継者争いで内紛間近なのを止めようとしているわけで、彼女の立場って結構皇女でありつつ危ういんですよね。

帝都についてすぐ預ければ良いか、と考えてましたが……それは相手を侮りすぎでは……? 感もある。とはいえ、じゃあ素直に連れて行って良いかと言われると悩ましい話なんですけども。

 

第一皇子との対面は無事に叶ったものの、内紛を止める事は叶わず。

側近によって排除されそうになったカイムたち。『毒の女王』を取り込んだカイムでも、一国のトップクラス相手となるとさすがに厳しく……ピンチになったところで、暗殺者とか言う予想外の乱入者によって、逃げ延びることが出来たわけですが。カイムのレベリングは急務ですねぇ。

 

あとこれらのイベントの合間に相変わらずなアレコレもやってるんですが。

レンカが首輪持参で「お散歩」プレイに興じてたり、巻末の番外編「囚われのレンカ」では黒歴史を綴っていたり、もうダメだよこの女騎士。性癖に正直すぎる……。

ギルドマスターのシャロンとワンナイト堪能してましたが、三人の恋人ほどの高ぶりは感じなかったとかで、旅の仲間が特別であることを実感したりもしてましたが。

魔境のテントの中とか、兄と対話するために来た城では「妹でも予定の横入は許さん」と後回しにされて……その結果、城のミリーシアの私室で盛ったりしてるので、カイム色事方面では無敵か……? 女性陣の方がカイムを誘惑しまくっての結果ですが、それを受け入れてるわけだからな……。

放課後の教室に、恋はつもる。

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「先生。あたし……誰かを本気で好きになるのが、怖い」

 

カーストトップの生徒、上原メイサ。

彼女は「地味で堅物」という評判の国語教師、筧莉緒にほれ込んでいて。

放課後の金曜日に行われる勉強会。それにわざわざ参加するような生徒はメイサしかおらず……2人の密会を行う時間となっていた。

最も筧はメイサの気持ちに応えるつもりがなく、「堅物」という評判通りしっかりと「勉強会」を行った上で、メイサからの求愛をすげなく断るという不思議な距離感での交流になってはいましたが。

 

メイサが家庭の事情で進学が難しいかも、となった時は「教師として」と建前を使いつつもかなり彼女に踏み込んだ対応をしたなぁというか。

家に乗り込んで母親との面談をしていたのは、必要だったけど強引で、そこまでやった自分の心が筧もまだ測りかねているような状況で。

 

メイサが筧にほれ込んだのは高二の時、国語で赤点を取って補習を受けるようになってから。はじめは気乗りしなかったけれど、11で行う補習の中で多少は私的な会話をする時間もあって。

「好き」という気持ちを見つけられなかったメイサは、筧に少しずつ惹かれて行った。

一方の筧先生。教師と生徒、という事で自分の気持ちに線を引いていますが……。

実は彼女も、学生時代に恩師であった女性に恋をしたことがあって。けれど、その想いは伝えられず……筧が教師になったこともあってか卒業後も関係は続いていたけれど、恩師は近く結婚して子供ももう宿っている、というような状態で。

 

メイサからの告白は断った。自分の初恋は遠い昔に終わった。

筧、ある意味では恋を知らないんですよね。胸に抱いたことはあっても、その熱に溺れたことがないというか。真面目だから自分を律して、抑制してしまってる。そういう意味ではグイグイくるメイサとの相性は結構良いと思います。

実際、「振りはしたけど、どうしても目に入る」と筧自身も述べていたわけですし。

筧、線を引いていようとはしていますが。それでもメイサ相手には境界が揺らぐこともあって。メイサが「私の事すきになって」と思うのも分かる、まだ花こそ咲いてないけど恋の芽は出てそうな気配あるものな……。

極東救世主伝説 九州大規模攻勢編

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「生意気なことを言いますが、ここは戦場なんです。戦闘が終わっていない以上、歪んはしないでください。最上さんがどうお考えかは知りませんが、少なくとも俺はこんなところで死にたくありません」

 

第二次世界大戦末期に、悪魔召喚の儀が行われ……成功してしまった世界。

悪魔同士での争いもあって、それに敗れた一部が人間に情報を提供したこともあって、人類は対抗手段を獲得することが出来てはいるみたいですけど。

人間が悪魔によって力を与えられた魔族と呼ばれる存在や、魔物という悪魔の配下とかも跋扈していて、正直人類側の状況は厳しそうに見えますねぇ。

 

魔物を倒すことで得られる魔晶を分析し、人造魔晶を作ったり。魔物の死体を核にしたロボット、魔装機体を生み出したり。いろいろ工夫はしているみたいですねぇ。

……人造魔晶を子供に与える、救世主計画とか言ういくら取り繕っても人体実験じみたこともしてるし、この世界の危うさも明らかなんですが……。

主人公の川上啓太は、第三次救世主計画の成功例であり、「悪魔が出現しなかった世界」の記憶を持つ転生者。

研究者だった両親が亡くなり、三つ下の妹を守りつつ稼ぐ方法を模索する中で、国防軍を志願し……軍学校に通うことに。

 

啓太、転生者ということもあって下駄はいてるから、スペック低いわけではない秀才くんなんですが。……性格的な問題で、想定が甘いというか。見えていない部分が多すぎるというか。

魔族、より多くの人間を家畜としてとらえるために、一部を敢えて優遇して「こっちに来るとこんな良い生活出来るぜ」と生餌にしたりしてるみたいですが。

それに対して世の中上手い話はないもんだ、と思っていたのに軍学校への推薦には飛びついちゃったりするし。

 

彼が庇護しないといけない、と思っている妹ちゃんの方は両親の秘密に気付いていたり、独自に金策手法を確立した上で、兄が頑張っているのわかっているから沈黙を選んでいたり。……妹ちゃんの方がかなりヤバい気配してるんですけど、まぁかなりのブラコンでもあるっぽいので、啓太が頑張っているうちは結果的に抑えられるから良いか……。

 

軍学校、派閥争いみたいものもあり、名家出身者が多い中で後ろ盾のない彼は浮いていたわけですが。

妹ちゃん的には彼の両親は背信を咎められて暗殺されたっぽいですけど。表向きは、暴走した第三師団が出した被害者家族の一人、という扱いになっているみたいで。

初期に変な絡まれ方せずに済んだのは良かった。……まぁ後ろ盾がないことで、実験機体の操縦者に選ばれるわ、それを自在に動かしたせいで実地研修の建前で特務尉官として任じられて戦地に送られるわで、どんどん注目を集めていくことになったわけですけど。

魔装機体、人型と獣型とでわかれている中で上半身が人型で獣の下半身を持つゲテモノ機体を即座に扱って戦果を挙げたらそりゃそうなるわ……って話でしかないんですが。

彼の迂闊さと強さを見ると、これからも勝手にドツボにハマりつつ、彼自身は何となく生き延びて周囲をハラハラさせそう。

侯爵次男は家出する~才能がないので全部捨てて冒険者になります~

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「俺はずっと逃げてきた……そんな俺を頼ってくれたアリアの信頼に応えたい! 俺自身を見て俺を認めれくれたアリアの期待からは逃げたくない!」

 

グラントス公爵家の次男として生まれた主人公。

貴族の通う学院で剣術で2位を取ったり、座学でも13位と上位に入る秀才ではあったようですが……長兄がなににおいても120点をとるような鬼才だったために、彼の努力はいつも正しく評価されなかった。

婚約者からも、兄以外の家族や使用人からも厳しい言葉を浴びせられ続けた彼はついに家を出奔。

 

中立国であるクラングルズ連合国へと足を延ばし、ベルクと名を変え冒険者としての活動を始めることにして。

次期侯爵としてやることが多く、弟の置かれている状況を把握できていなかったバドルは、弟が去った後に後悔し、一年足らずで国内の権力情勢を塗り替えたそうですし、こんなのと比べられたらそりゃたまりませんな……。

 

ベルクも、クラングルズで冒険者活動を初めて2年程度で冒険者として実績を積んでいて。

上から3つ目の階級である白銀級への推薦も視野に入るほどだとか。白銀級以上は、個人の武勇だけではなく、「冒険者」全体のイメージにも影響するので人格も審査基準に載るそうですから、環境が彼には会ってなかった部分はあるんでしょうねぇ……。

そうやって貴族の義務から離れて、冒険者の自由を満喫していたある日。

 

救援依頼を受けて駆け付けた先でベルクは、彼と同様に身分を隠して連合国に来ていたミルベルク帝国第三皇女アリアと出会うことに。

通常なら魔物を討伐すると魔石が残るが、アリアは魔物が落とす武器……「レアドロップ」を求めてやってきていて。ベルクはアリアを助けた時にそのレアドロップを得ていた。

お互いの事情を話し合った2人でしたが……酔った勢いもありつつ、肉体関係も持つことになって。自分を認めてくれたアリアの事をベルクは大切に思うようになり、彼女の目的のために力を貸したい、と彼女が帰国する際にはしっかりと同行。

絡んできた騎士を決闘で倒して実力を示し、さらに直後に帝国で起きた騒動の鎮圧にも協力することで、帝国の称号騎士として任じられることに。

一代限りの地位ではあるけれど、称号騎士は皇族との結婚も認められるということでアリアとの関係に公的に問題がなくなったのは良かった。いやまぁ、ベルクの実家方面の柵はノータッチなのでそっちでトラブルが起きないとも限らないし……アリアが連合国に来てまで果たしたかった目的に関しても、なんか暗躍してる輩が居て根が深そうなので、超えなきゃいけないハードルは多そうですけど。なんだかんだ乗り越えて生きそうな安心感はある。

 

 

女子校の『王子様』がバイト先で俺にだけ『乙女』な顔を見せてくる

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「――――俺は君の教育係だから。立華さんを守ってあげるのが俺の役目だと思うんだ」

「…………そうか」

 

同じ町にある男子校・蒼鷹高校と、女子高・雀桜高校。

代々学校ぐるみで仲が良く……雀鷹カップルなんて言われるくらいに、カップル成立して薔薇色の高校生活を送るって言うのが黄金パターンだったみたいです。

しかし、雀桜高校に立華一織という少女が入学したことで状況が一変。彼女は『雀桜の王子様』として女子たちの視線を独り占め。

一織と同世代の蒼鷹校生たちは、恋人を作ることが出来ず灰色の青春を送ることに。

 

主人公もまさにその煽りを受けた世代であり、雀桜の生徒と話すこともなく高校2年生に進級してしまった。

まぁ彼は彼で「雀鷹カップルなんて言われてるくらいだし、簡単にカップルにはなれるんじゃないか」という思って進学した部分もありつつ「誰でもいいわけではない」って考えているタイプで、友人の佐々木ほど飢えてるわけではなかったみたいですけど。

 

そんな代わり映えのしない日常が続くかと思いきや、バイト先の新人として『王子様』がやってきたことで、彼の生活が変わっていくことに。

先輩バイトとして一織の教育係を任された夏樹くん、真面目に仕事してるなぁ……というか。

『王子様』の為に雀桜校の生徒が殺到して、それまでの体制で回すのは大変なくらいお客様がやってくる状況になって。

スタッフからも「現状じゃ回りませんよ」という声が出て、客寄せになってる一織の評判通りの態度を前面に出した王子様接客を一時取りやめようって方向になってましたが。

教育係の夏樹くんは、一織に我慢を強いるのではなく自分たちが頑張ればなんとか回せると主張して、みんなもその勢いに乗った結果通ってました。

 

一織相手のパーフェクトコミュニケーションではありますけど、店的にはそれでいいのかという部分はある。一応、かなり早めに次の新人を採ってくれたり、出来る事はしてますけど。負担強いすぎるのも良くないぞー、と思いつつ当人たちが良しとしたからな……まぁ。

学校生活でも雀桜の人気者である一織との縁が出来たことで、体育祭の応援に雀桜の生徒を呼ぶことにも成功したりと、影響範囲がデカいんですよねぇ一織。

少しずつ交流を進めていく中で、2人の関係が進展していくの良かったですね。読みやすいラブコメでした。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

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