気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

カクヨム

転生薬師は昼まで寝たい1

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『どうやっても悪党は湧いてくるものです、そして手早く刈り取らないとこういう被害が生まれてしまう』

 

肉体は健在なのに、魂だけが消えてしまった異世界の少年トール。

神とその眷属っぽい誰かが、神の作ったシステムに齟齬が生じている現れだから、異世界の魂を持ってきてトールの肉体を生かすことで補填することを決定。

その穴埋めに持ってこられた魂が主人公。魂状態でも不思議と意識があり、神様にしっかりと挨拶をしたことで「薬師の加護」と呼ばれる加護を授かることが出来たわけです。

 

主人公は前世の知識も、トールとしての記憶も持っている状態で覚醒。

貧乏農家の三男だったトールは、跡取りとなる長男との折り合いも悪く、凶作の影響もあったために口減らしで村を追われることになって。

まぁ前からそんな話はされていたようで、トール君はしっかりと村を出たあとの準備をして、家に置いていたら家族にとられてしまう可能性もあると、別の場所に隠しておく周到さもあった。

 

加護持ちは50人に1人くらいの割合で要るっぽいですけど、加護にも強弱があって使えるかどうかには差があるとか。

そんな中で神から直接授かったトールの加護はかなり強力で……早い段階でそれに気づいたトールは、極端に目立つのを嫌い隠すことを決定。

面倒事を避けて、のんびり暮らしたいという夢に向かって、それなりの範囲で努力することにしたわけです。

 

……ただ、強大な加護を与えられた影響か、トールの望む平穏からは離れたトラブルに頻繁に遭遇することに。

悪縁ばかりじゃなくて、良縁も引き寄せてくれてるのだけは幸いですけど。

トール君の故郷である王国は、文明的にも発展していない小国で……隣国である皇国は製本技術ひとつとっても格が違うと感じさせるものだった。

出来れば移住したいがそう簡単にはいかないだろう、と思っていたところに、推薦する資格を持った人と出会い、認めてもらう事が出来たのはラッキーと言えるでしょう。

 

皇国に入ってからギルドに登録して、拒否できない指名依頼が入る高ランクには昇格せずほどほどで足踏みすることにしてましたが……「それなりに戦える薬師」という時点で貴重だったり、彼が実力を伏せている事を感じ取っている人が居たり。

規模の大きい事件の際には、ランク関係なく事件解決に必要な協力を求めるという特例事項でもって協力要請されたりと、トール君の望む平穏はまだまだ遠そうですねぇ。

……神の眷属に近い、調停者と呼ばれる存在と邂逅して色々と知識を与えられてましたけど、面倒事も抱え込むことになってましたし。いやまぁ、事情を聞いた上だと、遅かれ早かれではあったと思いますが。

転生令嬢アリステリアは今度こそ自立して楽しく生きる~街に出てこっそり知識供与を始めました~1

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「私は、私の領民が幸福になれる方法を見つけました。今の私の手の中には、それを成す機会と、それを可能にできる力があります。ならば最大限手を伸ばす事こそが、領主の義務であり誇りであると私は自負しています」

 

彼氏の浮気現場に鉢合わせ傷心の中死んだ主人公は、異世界転生した。

自分を捨てた男の吐き捨てた「自分が無い女はつまらない」という言葉に反発するかのように、次のせいでは自立しようと奮起して。

ヴァンフォート公爵家の令嬢アリステリアとして生まれた彼女は、王太子エストエッジの婚約者として王妃教育をはじめ、王太子の業務の手伝いなんかもしていた。

 

……しかし、今度は自立しすぎたというか。アリステリアがその有能さを周囲に示し過ぎたせいで、王太子は頑張っても追いつけず……自分よりもアリステリアの方が評価されていると、歪んだ感情を持つことになって。

そんな苛立った心を癒してくれる女性を見つけたことで、エストエッジはアリステリアとの婚約を公衆の面前で破棄することに。

 

アリステリアは、王家が公爵家に妙なレッテルを張って婚約破棄してきたという事実を武器に、交渉をして国の直轄地であるクレーゼン領の一代限りの統治権を得て、領主として赴任することに。

国の直轄地なので代官が統治しており、おおむね平穏を維持していた。

しかしその平穏が「停滞」に切り替わり衰退する分岐点にいる状態でもあって……。

アリステリアは、代官の有能さを認めこれまで通りの統治を認めつつ、問題点を指摘して改善のために動き出せるように状況を整えることに。

 

その上で、優秀な領主であった祖父の「市井の生活と言うものを肌で感じるべきだ」という教えを実践するために、彼女は自分の素性を隠して市内で暮らすことに。

そこでクレーゼンに住む女性たちのお悩み相談みたいな事をはじめて……代官による組織の改革と、アリステリアが市井で行う足元からの改革があって、上手くハマればより強い領地になりそうですねぇ。

まぁ、始まりは奥様方の井戸端会議で。アリステリアの家でそれを開催する代わりに、アリステリアの持っている知識を奥様方に与えるという形で。

王妃教育を受けていたのもあるし、転生者という事もあって簿記の知識とかもあるしで、かなり効果的な教えを奥様達は教授することになって……クレーゼン単体で見れば、良い流れが生じてて良かったですね。

 

王太子の方は、これまであったアリステリアのサポートがなくなって。

仕事量は変わっていないのに執務が停滞しつづけて。真実の愛として迎えた恋人に、書類の整理だけでも手伝ってもらおうとしたら、彼女も執務に関しての適性はなく……最終的には執務室にすら来なくなった。

有能な婚約者を追い出したくせに、仕事を放り出しては「これまで創り上げて来た王太子像が崩れる」とか考えているのが片腹痛いというか、小物すぎるというか。

……アリステリアを呼び戻して仕事だけ手伝わせてやろう、とか考えて。彼女を呼び戻すために、またしても冤罪を作り上げてるのが本当にもう……この国は駄目ですね。

一応、王太子としての立場はあるので、アリステリアの現状を調べて「それを違法とする」法を敷いて、「お前を糾弾する!」と呼びつけてるので、形式だけは整えようとしてますけど。こんなのが王太子だと、この国の未来は暗いな……。



薬売りの聖女~冤罪で追放された薬師は、辺境の地で幸せをつかむ~1

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「……死んで堪るか」

(略)

「こんなところで、死んで堪るか」

 

主人公の少女クナは、イシア国という小国の中でも辺境に在り最果ての村と呼ばれるアコ村で魔法薬師をしていた。

兄のドルフと一緒に祖母から継いだ薬屋を営んでいたが、兄ドルフの薬は効果てきめんなのに、クナの作るモノは効かないと村人たちから迫害されまくっていた。

最後には冤罪を着せられて村を追い出され……彼女は、死の森と呼ばれる危険地帯に放り出されてしまうことになって。

 

これまで心無い言葉を多数浴びせられ、ひどい扱いを受けて来たクナは自分に自信が無く……兄も追放を止めなかったことで、絶望して一度は死を受け入れそうになっていました。

ただ、元々クナは死の森でマデリに拾われた捨て子であり……唯一優しくしてくれたマデリの言葉を思い出したことでクナは、生きる決意をしたわけです。

武器を持った冒険者でも無茶すると死にかける場所で、実際クナは死にかけた青年を発見して、治療まですることになってましたけど。そんなところを渡り歩く知識があるのは凄まじい。

 

クナ、自己評価が低すぎるのと、アコ村っていうまともな市場が形成されていないような環境で育ったからか、報酬周りで不当に安くし過ぎている感があるのは、追々改善した方がよさそうだとは思いましたけど。

「ありがとう」なんて短い感謝の言葉すらアコ村では与えられなかった彼女の事を認めてくれる人が見つかったのは良かったですねぇ……。感謝されて涙してしまう位、限界だったクナが幸せになって欲しいと思います。

薬師としての修行を放り投げた癖に、クナが自分の後継者だという祖母の遺言を自分だけが聞いていたのをいいことに搾取しまくってた兄ドルフは、これまで通りが維持できず遠からず破綻しそうなので、せいぜい派手に散ってくれ……。

神様の予言書 俺の未来がアニメでは雑魚死だったので拒否します!!

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「答えありきで結果は出せない……と言いたいので?
「はは、偉そうに説教垂れる気はないけど、答えを写し書きしたところで公式は理解できないって事さ」

 

主人公のギラル君は、とある村で暮らしている善良な子供だった。

しかし村が野盗に襲われ……さらにその野盗は近くの町を治める領主とも繋がっていて……頼れるものの無い彼は、結局は自分の村を滅ぼしたのと同じ野盗に堕ちて。

最後には、勇者の強さを示すためにやられるモブキャラとして、死んでいくのだった……。

……という展開のアニメを、野盗に滅ぼされた村から逃げ出したギラル君は、一時的に迷い込んだ異世界で見ることになったわけです。

 

それを見せたのは引きこもってアニメを見ていたニートの青年。ただギラルには、アニメとか異世界の技術なんてものは分からず……未来を垣間見ている彼が「神様」みたいに思えた。

ニートの彼も、子供を放り出すほど冷酷でもなく。容姿が違うからかモブ悪役のギラルとギラル少年が繋がりはしなかったみたいですけど。

家事を手伝ってもらうという労働を与える代わりに衣食住を与え、簡単な勉強も教えてやった。そして少年の純粋さにあてられて「神様」と慕われる自分でありたい、と再起を決意出来たあたり、完全にくさり切ってなかったみたいで良かった。

 

ギラル君、だいたい一ヶ月くらい地球に居たみたいですが、異世界に戻ったとき、現地の時間はほとんど流れていなかった。

「神様」に教えを受けた彼は、苦しくても盗みに手を出すような事はなく……アニメ本来の流れとは違う行動をとったことで、異世界での庇護者を得て成長していくことが出来たわけです。

 

そして三年、鍛えられて冒険者としての実績を作ってきた彼は、恩人が結婚したことでパーティーが解散してソロ活動を始めることに。

ギラルが「予言の書」というアニメ、24話……つまり2クールやるそこそこ力の入った作品らしいんですよね。そして本来のギラルみたいに、悪徳に触れたことで悪役に堕した存在が複数存在するし……大規模な事件だって相応に起きる。

断片的とはいえ未来を知る身で、どうにか対策を取りたいと動いている彼の善性の心が心地よいですね。

 

……とはいえ、物語で言う勇者みたいになにか後ろ盾があるわけでもなく、情報が不足しまくっていて打てる手も限られていたわけですけど。

人探しの一環として盗賊退治をして、匿名で事後処理を国に投げていたことで一部の人々には認知されており……それが、結果として彼が未来を変えていくのに必要なピースとなるんだから、情けは人の為ならずとはこういう事か。

 

悪役側に四天王ポジションがいるみたいですし、その堕落前の姿も何人か目撃できましたから、少しずつそれらの事情に踏み込んでいく展開になるんでしょうね。

……書籍版は2022年刊行で続きないので、打ち切られてしまったっぽいですけど、WEB掲載は続いてて完結してるっぽいので読んでみようかなー。

ヴィーナスミッション~元殺し屋で傭兵の中年、勇者の暗殺を依頼され異世界転生!~1

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「いいか、生きて帰ることだけ考えろ。攻撃できたとしても魔法を放ったらすぐに撤退しろ。失敗してもいい、逃げてもいい、生きてれば次があるんだ。分かったな?」

(略)

「俺はまだまだリディーナと旅をしたいと思ってる。そのことを忘れないでくれ」

 

サブタイトルにある通り、殺し屋から傭兵になった中年男性が主人公。

自分の死後残される知人がトラブルに巻き込まれないように依頼を出しておいたり、闇医者に頼るしかない自分の死体の処分には困るだろうと手配しておいたり。

諸々の準備を終えて死んだはずの彼は……女神を名乗る存在に、異世界に送り込まれることになったわけです。

 

異世界の神様の依頼は「半年前、地球から異世界にやってきた32人を殺してほしい」ろいうものだった。

神様の目線で言うと秘術である異世界転移技術に、帰還の方法を求めて手を伸ばす気配があるそうで。

一応、予期せず異世界に召喚された被害者たちだから、最初はエネルギーを貯めてから送り返すつもりだったみたいですけど。神様の言葉をつかえる聖女を、転移者たちが殺したこともあって排除を決定したとか。

どうせ死んだ身の上だし、と依頼を受けることにして、過去のコードネームから取って「レイ」と名乗ることにした主人公。

 

神に人の心は分からず、高スペックの肉体を用意してくれたものの、全裸かつ装備なしで異世界に放り出される事態になったりしてましたが。

魔法の練習をした上で、街に潜入。服を確保し、絡んできたゴロツキをぶちのめして当座の資金もゲット。

冒険者になって異世界で最低限でも身分を保証する立場を得たわけですけど。

依頼を受ける中で強そうな魔物と対峙した際に雷の魔法を使ったら自分も感電したり。才能と情報だけ叩き込んで送り出した女神様、異世界転移者……「勇者」と呼ばれるクラス転移した異世界人を排除を本気で排除する気が合ったのかと思いたくなりますね。

送り込んだ初日の全裸状態だったら流石にレイもやられていたのでは……?

 

異世界に送り込まれてから2週間程度の習熟訓練――ダメージで寝込んでいた3日も含む――で、エルフを狩猟対象のように追い込んで犯そうとしてる馬鹿転移者どもを始末していたので、レイに「転移者殺し」を頼んだのは間違ってなさそうでもありましたけど。

なーんか色々と不穏なんですよね。

勇者たち並びにレイが送り込まれたのがオブライオン王国という場所みたいですが、なにかしらの事情によって周辺国と不平等条約を結ばれている状況で。質の良い武具防具なんかはまず入ってこないし……それなのに内部は腐敗して内政も破綻寸前だって言いますし。

 

レイを送り込んだ女神様も「他の国にはまだ私の言葉を聞ける聖女が居るので、困ったら頼ってください」とか言うわりに、レイを全裸で頼る相手いない場所に放り出してるし……どこまで本気で問題解決してほしいんだ……? 感はある。

怪しさはありつつも、実際召喚された「勇者」連中は力に酔ってるのか、死霊術士のスキル持ちが国一つを滅ぼしてそこの民の死体をゾンビ兵としてさらに他国に攻め込んだりしてるので、排除できるなら排除した方が良さそうなのは確かですけどねー。勇者たちも半年で異世界で命のやりとりするのに馴染みすぎてるから、なーんか裏はありそう。



禁書庫の賢者様~司書見習いの天才少女は魔導文明の真髄に至る~1

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「世界中の魔法に携わる者なら誰もが夢に見る賢者だが……君にとってはそこまでの価値はなさそうだな?」

「はい。無駄にするのもなんなので検証はしてますが、わたしがなりたかったのは魔術師でした」

 

15歳になる時に正式職業判定の儀というものを受けることで、恩恵を授かる世界。

例えば魔法職業関連で言えば、一般職が魔術職で上級職が魔導師という風にランクもあるみたいです。

どういった形でその職業を与えられているのかは、神々の判断によるもので詳しい条件はほとんど分かっていないとか。

とは言え、正式な職業に就かなきゃ魔法が使えないのかと言うとそういう訳でもなくて。

魔術師・魔導師の例で言うと、職業を授かる前より魔法が使いやすくなるみたいですね。

 

主人公のエリシアは、ウェルシュ魔導王国にあるディール男爵家の令嬢。

幼少期から魔法にのめり込んで、11歳と言う若さで王宮勤めを認められた天才で……魔導王国が抱え込んでいる禁書庫への単独入館を許されていた。

禁書庫、ある時は普通に書庫だけどある時は雷鳴轟く砂漠になるとかいう、入る度に環境が異なる危険な場所で……そんな状況を生み出したのが、禁書庫に治められた数多の魔導書の力だっていうんだからとんでもない。

 

エリシアは正式な職業を得る前から働いていて、魔法狂いでもあったので禁書庫にこもるのを楽しんでいて。

魔法系の職業であれば変わらず禁書庫の司書として働けることになっていたので、上級職とか欲張らないから一般職の魔術師でいいなー、と適当に流すつもりだった。

 

……しかし、彼女が授かった職業は「賢者」。歴史上でもこれまで4度しか生まれたことが無い、魔法系職業の頂点ともいうべき職業であり……魔導王国の名を冠しながらも、一度も自国から生まれたことが無かったウェルシュ国の悲願とも呼べる存在だった。

まぁ、エリシア的には賢者と言う名誉に集ってくる面倒事が多くて、「正直いらないなぁ」って扱いになってましたが……。

面倒事が寄ってくるのはアレでも、苦手属性がなくなって出力が10倍にも届きそうという、職業の恩恵に関してはよろこんでいたのでどこまでも魔術バカというか、政治家より研究者よりなんでしょうねぇ、実践派のって頭につきますけど。

 

自国から賢者を出せなくても他国からの笑いものだし、いざ出たら賢者に見向きもされないっていうのも笑いの種でしょうから、エリシアに多少仕事をしてほしいという王子の思考も、正直分かりますが……あんま彼女に向いてないよ……。

ただ王子もちゃんと相手を分析して、「魔導書封印されてるっていう遺跡に行ってみない?」みたいな話の持っていきかたしてたのは上手かったですね。

とは言え、何度もやられてもたまらないので、エリシアの所属する宮廷魔導省の長官がちゃんと根回ししてくれたのはありがたい。

 

そして賢者の職業を得たエリシア、相変わらず禁書庫に潜り……そこで封印された少女と出会ったり。かつて栄えた魔導文明の時代においても使用例がほとんどない、三大極致と呼ばれる魔法に挑戦してみたり。

魔法関係に向き合う時、すっごく生き生きして楽しそうに活動しているのが良かったですねぇ。彼女のもたらす情報はいちいちがとんでもなくて周囲は今後も振り回されていきそうですが。頑張ってほしいものです。

悪役令嬢、宇宙を駆ける 二度目の人生では宇宙艦隊を率いて星間戦争を勝利に導きます

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「冗談じゃない。いくらあの子に全てを任せたとて、似たような失敗が起きたら結局戦場に駆り出されるじゃないか。いやもっと悪いことになるかもしれない」

(略)

「頭が痛くなってきた……問題山積みじゃないか」

 

地球人類が宇宙に進出し……地球帝国を築き上げたSF世界。

暦が4000年を超えている、トンデモ長命国家になったようですけれど……それだけの長さがある分、闇も深いというか。

テロリストや宇宙海賊という脅威が存在するため、艦隊は維持されていたみたいですけど……国家存亡の危機も遠く、指揮官の座なんかも権力者たちが子供たちの箔付けのために与える事が出来たそうで……わりと腐敗してる。

それでも、平時であれば国体を維持する位はできたのかもしれませんが。地球帝国は、敵性エイリアンと遭遇し、艦隊指揮を十八の小娘が執ったことで大敗。

絶望的な状況から天才が覚醒し、ある程度は持ち直したみたいですが。

 

大敗した指揮官は多くの犠牲を出しながら生き延びてしまい……社会に居場所がなくなった彼女は古びた船を一隻与えられ、パトロールと言う名の飼い殺し状態の末、殺された。

……そのはずが、なぜか79歳まで生きた記憶と精神のまま、18歳の時まで時間が戻っていた、と。

そんな彼女ことリリアン・ルゾールが、この物語の主人公です。

かつては学校のイケメンに恋して付きまとった上、ライバルを辺境に追いやったり、授業も真面目に聞いてない……言ってしまえばバカ娘だったみたいですが。

 

自分がバカだったことを自覚し、帝国の貴重な支えとなったであろう若き才能の芽をいくつも潰してしまった事を後悔し、過去の自分とは違う行動をしようとするわけです。

後に天才指揮官となるステラが登場して盤面をひっくり返す事を知ってるので、一度は「もうあの天才に全部任せよう」とか考えてましたが……もちろん、そうはいきません。

リリアンの愚行にステラが巻き込まれなかったのは、ステラを逆恨みしたリリアンが僻地に飛ばしていたからだし。いかに才能があるとは言えステラが軍のトップに上り詰められたのは、リリアンの愚行で帝国が窮地に追いやられたからで……。

リリアンはバカやらなくても、同じような事をする奴が出てくるかもしれない。だから、どうにか改善の手を打たなければならない、と。

 

リリアンの意識が変わったとしても、それを直ぐに信じてもらえるはずもなく。

これまでの行いがリリアンを刺しまくるわけですが。それでも、ある程度未来を知っているというのはアドバンテージで。

卒業試験で事件が起きると知っていたリリアンは、そのトラブルに際して有能さを示し……認めてくれる味方が少しずつ増えて行ってる感じがして良かったですね。

とは言え、リリアン自身が認めている通り一つハードルを越えたとて問題山積なので、平穏な未来のためにこれからもがんばれリリアン……。

ちび神獣たちのお世話係始めました 世界樹の森でもふもふスローライフ

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『いちいち説明するのも面倒だ。そのうち分かるだろう。自分で色々試してみろ。といかく、お前は子供たちの面倒を見てくれたらいい。後で崖の上にも連れて行ってやる』

 

通勤電車で事故が起き……数百人出た死傷者のうちの一人である主人公のイツキ。

本来なら死したのちの魂が輪廻に戻るハズだったが……イツキの魂は、地球が人口増加した結果として引き寄せていた異世界由来のもので。

魂の管理室というその名の通り魂を輪廻の循環に戻す作業を行っている場所に住まう存在いわく、一気に魂が管理室に流れ込んで処理が停滞した中で、異世界由来だったイツキの魂が地球の輪廻の輪から零れてしまったとかなんとか。

説明の上で異世界の方の循環へ魂を戻す、という話になったんですか……そこでもトラブルが起きて。

 

本来なら生まれ直すはずだったのに、なぜかイツキは異世界で肉体を得た状態で覚醒。

……しかし巨大な森の中に放り込まれて、第二の人生が始まったけど、このままなら速攻で死ぬな……という絶望的な状況で。

そんな彼を拾ったのが、神獣と称される鳥フェニックスだった。

イツキは異世界からの出戻りかつ、魂だけの状態になったところから復活したからか、『魂のゆりかご』というスキルを持っているとかで。

それを見抜いたフェニックスに、自分の子を育てる保育士のような事を任されることに。

 

後に神獣が育つには色々と条件があるみたいで、せっかく子供が生まれても上手く育たなかったというのも良くあるとか。

それなのにイツキと触れ合っていると神獣の雛たちは、良い方向に成長していくのが判明して。最初はフェニックスの雛たちだけだったのが、どんどんと託される範囲が広がっていく、という話ですね。

あとがきで「たくさんのモフモフに囲まれ、ひたすらもふもふとのんびり過ごす話」というテーマで書きだしたそうで、それは一貫していると思いましたね。

勇者の当て馬でしかない悪役貴族に転生した俺~勇者では推しヒロインを不幸にしかできないので、俺が彼女を幸せにするためにゲーム知識と過剰な努力でシナリオをぶっ壊します~

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「改めて約束する。セルヴィアの事は、何があっても絶対に俺が守る。俺はセルヴィアを幸せにしたいんだ」

 

とあるゲームにおいて、幼馴染で婚約者だったカインの歪んだ愛情によって苦しめられていたセルヴィア。彼女は勇者によって救われ、幸せになるはずだった。

しかし、勇者はセルヴィア以外にも多くのヒロインを助け、ハーレムを築くことになり……ヒロインごとの扱いにも差が生じて行った。

セルヴィアが最推しである主人公からすると、死んでからもカインの墓参りをしたりするくらい心が捕らわれている彼女は、まったく幸せになれてない。ハッピーエンドが用意されていない。

 

周回要素で隠しシナリオとかもなく……アプデに合わせてやった10周目のプレイで、いい加減このゲームから離れようかと思っていた。

しかし、主人公は気が付いたらセルヴィアの幼馴染であるカインに転生していた。

元々この2人は婚約者だったものの、セルヴィアが「世界樹の聖女」と呼ばれる神託が下り婚約が破談。セルヴィアが王子に取られてしまったものの、セルヴィアは聖女として期待される能力を発揮できず、王子に捨てられてカインの下に出戻ることに。

王子、世界樹の聖女だと偽ったセルヴィアを苛め抜け! とカインに命令するのは……まぁ小物過ぎるけど良しとするにしても。王家の封蝋を押した書状とか言う、弱みになり得る証拠品を残しているのはやり口が雑なのでは……?

 

ゲーム本編ではカインもその父もこの指示に従ってセルヴィアを苛め抜いたみたいですけど。

世界樹の聖女の力を戦争に生かして他国を蹂躙しようとか、平民は虫のように湧いて出る存在だから数千程度死んでも問題ないとか言っちゃう暗愚に従ったら、そりゃ破滅するよ。

カインの父、帝国との国境を任された辺境伯みたいですが……王家に絶対的な忠誠を誓ってなくて、帝国側の貴族とも交流を持ち危険がせまったら願ることも視野に入れたコウモリみたいですけど、どうして素直に従ったのやら。

 

さて。転生したカインは、セルヴィアを大事にしつつ、表向きはカイン王子の支持に従っているようなそぶりを見せて。

セルヴィアを鎖に繋いで「それっぽい写真」を取って誤魔化してましたが……なんかセルヴィア、兄が大好きすぎてそういうプレイとして受け入れ始めてるの、業が深い……。

自分達の関係を認めさせるために、カインは自らを鍛えることにして。ゲーム知識を生かしてスキルを獲得したりしてますが……現実となったことで上手くいかないこともありつつ、それでも前に進んでいるのはまぁ良し。

主人公がゲームを10周した上で転生したからか、ゲーム主人公である勇者くんが周回特典としてステータスを引き継ぎ状態でスタートして、いきなりトンデモない力を得たことで傲慢になりまくっている風なのがなぁ……悪い方向に転がりそうな予感しかしなくて不穏。

かませ犬転生2~たとえば劇場版限定の悪役キャラに憧れた踏み台転生者が赤ちゃんの頃から過剰に努力して、原作一巻から主人公の前に絶望の壁として立ちはだかるような~

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「正義を守ることが正義だというなら好きにしろ。俺はそれを正義とは思わないがな」

 

冒険者試験でゲーム主人公たちと因縁を作ることに成功し、しっかりと合格したクロウとササリス。

クロウが父から預かった小さな鍵、それを使うべき場所が北方にあると聞いた2人は、道中で自警団に襲われている少女を発見。

ゲーム知識を持つクロウも知らない子であり……さらに、とんでもない実力を秘めていた。

その少女ヒアモリは聖域と呼ばれる場所を守護する一族の一人であり……近ごろ、そこの人々が惨殺される事件が起きて、彼女が現地での唯一の生き残りだったとか。

 

ヒアモリの父もまた生き残っているっぽいけれど、現地にはおらず……自警団的には、どうしたって彼女達親子が怪しく見える状況で。

真実を求めるヒアモリはクロウ達についていくことで、何が起きたかを探ることに。

ササリスがヒアモリを気にかけていたり、クロウが探している隠れ里の情報を知っていそうだっていうなので情報と言う利益がこちらにもある、と示してるの身内に甘いというか、悪役RPしてるけど、根っこは人が良いんですよねクロウ。

 

ゲーム主人公のシロウもやってきて、正義に関して対立する美味しいシチュエーションを作ったりできてたのは良かったですけど。

ただその優しさが甘さに通じて、クロウ自身が反省する場面なんかもありましたが。

父の遺した試練を超えて、シロウ達と対立しつつも、暗躍していた輩を撃破し、ヒアモリを救う選択肢を掴み取っていたのはお見事。

……より大きな力で叩き潰したというか、上層部を脅迫して権利勝ち取ってたの悪役らしい。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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