『もう頑張っている人にもっと頑張れって言うの酷じゃないですか。それに、過去があるから今があるって言うのであれば、それも無駄じゃなかったとは思えるくらいにはなりましたからね。皆様には本当に感謝してもしきれませんよ。皆さんや、事務所の人たち、私に関わったすべての人に対してまだ何ひとつお返しできていないそうですし』
本編5巻と同時に発売された、1~3巻までの特典系と書下ろしエピソードをまとめた短編集。
神坂怜が前職ブラックでぶっ倒れた時からVになるまでの妹ちゃん目線「こうして兄はVになった」とか、「十六夜真のクラスメイト観察日記」とかで、やっぱり雫ちゃんもなかなかのブラコンだよなぁ……というのが分かって良いですね。
兄お手製の弁当やデザートをウキウキ食べてる雫ちゃん可愛くて良い。お菓子交換会が開かれると、怜お手製のお菓子は取り合いに発展するそうで、やっぱり彼スペック高いけど使い方がどこかズレてるよな……。面白い配信以外はなんでもできると言われるだけの事はある。
特典系ってこともあって、他視点のエピソードが多め。
怜に助けられて慕っている後輩、灯やルナの目線での話も合って……お互いに「あぁ、怜先輩の事好きなんだなぁ」と思って、親友の変化には気付きつつも自分の行動がどう見られているかについて無自覚なのはあざといな……。
灯、お母さんにすら「あの先輩の事好きなのねぇ」と思われてて、お母さんが怜のSNSフォローして、レシピ参考にして美味しいと言わせてるの良い性格してるなぁって思いました。
ルナの方は友人でもあるクラスメイトの委員長が……なんか怜のお悩み相談コーナーにハマって沼に沈んでいってるの、面白かったですな。
あとはとあるリスナーについての話。
ガチ恋ネキと……駄馬が登場していましたが。どっちもキャラが濃いなぁ!! 特に駄馬!! お前!! イベントで執事連れたお嬢様が居たって話はありましたが。予想していなかったです。
リスナー側の濃い2人が交友あるの、良いですねぇ。怜の影響を受けてちょっと前向きになったガチ恋ネキ、重いもの抱えてそうですけど。そんな彼女のことをしっかり見て、支えてくれる人もいるのが良い塩梅でした。