気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ガルドコミックス

フシノカミ 辺境から始める文明再生記11

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「現実や真実なんかより よっぽど愛すべき嘘ですよ」

 

シリーズ累計50万部突破、目出度い!

4953話、描き下ろし漫画「吹き続く風」、書き下ろし小説「ヤックの料理メモ(領軍時代)」を収録。

性別も身分も偽り、男子として過ごしていたアーサー。彼が実は「彼女」であることに気付きながらも、口を噤んでいたアッシュやマイカ、当然把握していたイツキたちは、極力彼女の心を乱さないように、密かにスパイを排除したかったわけですが……。

どこかで情報を掴んだらしく(WEB原典『フシノカミ』の断章「熟練密偵の憂鬱2」で種明かしあり。まったく情報ポロったバカはさぁ……)、ノスキュラ村近くまで近づいてきて。

 

それを察知して、アーサーに耳打ちして、彼女を落ち着かせつつ、敵を足止めするための罠を仕込んだり、しっかり反撃をしているアッシュ君の活躍っぷりよ。

アッシュから耳打ちされた時、アーサーの心境に沸いたのが、自分に敵の刃が近づいている……死ぬかもしれない、という恐怖ではなく。

アッシュから予期せぬ言葉を聞き、自分の秘密に気付かれているのではないか。これまで、自分が彼を騙し続けていたことが、バレてしまっているのではないか、という恐怖だったのが、彼女の心境を示していいですね。

それだけ、アッシュという存在がアーサーにとって大きい現れだと思えて好きです。

 

アーサーが自責の念に駆られていたところで、彼女の手を取って、前を向かせているのが良いですよねぇ。

密偵側も罠にかけられたり毒を盛られたりして削られつつも、人数を分けてアッシュの気を引きつつアーサーに迫ったりしていたのは、ちゃんと仕事しているな、という感じではありましたが。アッシュ君を敵に回した時点で運命は決まっていたと言えますね……。

しっかり罠を使ったり潜んでからの射撃で仕留めたりと、やっぱり戦闘的に言うとアッシュの適性は剣士とか騎士じゃなくて、狩人とか暗殺者なんだな……というか。

当人的には夢追い人、その実現のための研究者・探求者でありたいんでしょうけど。……夢への障害があれば戦うことを厭わないですからね、彼。

 

表紙にもなっている、夜アッシュとアーサーが月を見ている場面良いですよね。

アッシュの「嘘って好きですよ」の台詞とか、そこからアーサーが自分の本当の名前を打ち明けるまでの流れとか。シリーズの中でも屈指の名シーンだと思っています。

絵伝版(コミカライズ)で、彼女の名乗るシーンで表情がハッキリ写っているの良いですねぇ。それまで泣いていたのもあって目元が赤くなってる風だったり、瞳が揺れていたりするんですけど。うっすらと空いている口元と併せて、女性らしい柔らかい表情に見えて、実に可愛らしい。

アッシュが本当の身分に気付いたシーンでドレス姿になっているのも良い。身分を偽るに至った流れを思うと決して良くないんですけど……ドレス姿の彼女は可愛いですね……。

 

捕まえた密偵、密偵らしく口を割らなかったみたいなんですが……。アッシュ君の診察と演技によって情報を明かすことになるシーンも、コミカルで好きです。

密偵が口を割る程度には、そして表紙裏で見張りになっていた騎士が怯えている程度には、真に迫った演技してるの笑っちゃった。

あと、診察するからちゃんとアッシュ君が白衣きてるのも芸が細かい。いやまぁ、アッシュ君はそういう所ちゃんとしてるよな、という納得もありますが。

「私があなたを治したいのです」の時の笑い方とか、「あなたまだ人間のつもりですか?」って言う時の興味なさげな顔とか、アッシュ君の演技上手いからそりゃモルモット57世も怯えるわ……ってなるんですけども。

 

アーサーの問題が解決して、アッシュが仲間たちとまた新しい技術に挑戦しようというパート。その挑戦の過程がすごろく風に見開きで描かれているの、漫画的な表現で凄いワクワクしましたね。

描き下ろし漫画「吹き続く風」は野営訓練中のヘルメスたち。森での行動に慣れてなかったり、毒キノコとかの見極めが難しかったりする姿を見ると、年相応な面もあるなぁと微笑ましくなって良いですね。

……その後の書下ろし小説「ヤックの料理メモ(領軍時代)」が、タイトル通りヤックの領軍時代の思い出も垣間見えましたが。ヤックの年齢と、軍という立場も考えれば、そりゃ死に別れた友もいるよな……っていうもの悲しさがありました。

その悲しさにとらわれすぎることなく、次代を担う若者たちが飢えないようにしっかり教えているヤックの在り方好きだなぁ……。

フシノカミ 辺境から始める文明再生記10

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「俺にとっても俺の夢にとっても お前は本物の不死鳥だよ」

 

44話から48話、描き下ろし漫画「広がる炎」、書き下ろし小説「王都でフォルケに付きまとう影」を収録。

表紙も、扉絵も、そして収録されている最初の44話のシーンからも分かる通り、フォルケ回からスタート。

ノスキュラ村教会付きの神官である筈のフォルケが、なぜか領都にいる。

……それは、アッシュによって蘇った彼の夢、古代語研究の成果が認められて研究費を出してもらえることが決まり、王都に戻ることになったからだという話で。

 

その話を聞いたアッシュが、本当にわがことのようにパッと笑顔になるのが良いですね。

フォルケが自然に膝をついてアッシュと目線を合わせてるのも良いし、絶望していた回想のシーンではドンドン顔が下に向いていくのに、膝ついていたのもあって、アッシュに礼を言うシーンでは彼を見上げるような構図になっているの、漫画が上手い……。

アッシュの方も、最初に出会った自分と同じ夢追い人であるフォルケ相手に敬意があって真摯に向き合ってる場面が好き。……その後お互い照れて、いつものジョーク言い合う距離に戻ってるのも、らしくて良いですよね。

 

まだ読み解けた範囲が狭いけど、古代語の解説してくれるシーン、フォルケの仮置きではあるけどフリガナ振ってあるのちょっと面白かった。今の文字とはだいぶ違うんですよねぇ。後のコマのおさらいで触れられている通り、似てる文字もあるっちゃあるんですけど。

あくまで仮定だから、細かな間違いは絶対あるって前提に立っていたり。

その話を聞いたアッシュの意見も検討事項としてメモしていたり、どっちも研究者的な思考がしっかり身についてて良いですよね。そうやってやり取りしているシーンの「ふふっ」ってアッシュが笑っているコマが好き。

 

そしてフォルケからちょっと気になる話を聞きつつ、十二歳になったアッシュ君はまだ軍子会のメンバーでありながら、領主館のお手伝いをすることに。

……実力が認められた結果、量がとんでもないことになったりしていましたが。

アッシュを筆頭に当代の軍子会のメンバーの多くが有能なのは確かですけど、子供たちすら頼りにしたくなるほどに忙しいんだな……というか。これで一部だっていうんだから、そりゃイツキが忙殺されるわけだという嫌な納得がある。

アッシュが働く場所に配属された新人寄りの侍女レンゲの名前も明らかになったりしたわけですが……彼女の登場シーンに周囲に咲いている花レンゲソウですかねぇ。こだわりを感じる。

 

そうしたお手伝いを終えた春に、クイドさんの商会を訪問したりして。

順調に従業員が増えていたり、商人の伝手で仕入れた重要そうな情報をアッシュ君に流したり、ケチな行商人していた時よりも随分と器が大きくなってるなぁと思いました。

そうやって成長を感じると言えば、48のマイカですよ。相変わらずアッシュ君にメロメロな彼女ですけど、恋に溺れすぎることなく自己研鑽にも励んで、彼についていこうとする覚悟を感じる。

同室のレイナが知らない予定変更をアッシュから聞かされたことで、アッシュパワーで通常の行事じゃなくなったんだなという、裏の意図も速攻で察してましたしね。

懐かしきノスキュラ村の森で行われることになった野営訓練。アッシュ君が森を背景に、正面を向いているイラスト、14話の山菜取りの時の構図を思い出しましたし、その時より頭身が伸びてているのが良いですねぇ……。懐かしくもあり、変化も感じる。

 

描き下ろし漫画ではフォルケとヤエの神官たちのやり取りがとても良かったですし。

描き下ろし小説でも描かれたフォルケの王都でのエピソード、タイトルは不穏だし、実際因縁のある相手のこと思い出したりもしてますが……王都にいるサキュラ辺境伯であるゲントウと良い縁が結べたのはラッキー。

カバー裏で軍子会のメンバーの名前が示されていたのも嬉しいですねぇ。一応モルド一派も掲載されていたのはなんか笑った。あんなでもネームドだからね……。

現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!6

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「お前と一緒だよ約束や契約は放りださねぇ」

「…そうか それでいい定命の者よ 見事天使の試練を打ち破ってみよ」

 

2529話、書き下ろし小説『《ステータス、オープン!! うわ、キモ》』を収録。

エルフの弓使いウェンフィルバーナの名前を口にしたことで逆鱗に触れ、ピンチに陥ったナルヒト。

そこに彼の友人となった、蒐集竜アリスが現れて……バチバチ火花散ってる中で、アリスに守られるだけではなく、キリヤイバ展開して反攻に映ろうとしてる当たり実に彼らしい。

戦闘に発展しそうだった場所がギルドだったこともあって、なんとか落ち着いていましたけれど。

 

……話し合いの過程でアリスが、ナルヒトに教会が大金の絡む制約を結ばせたことを知るわけです。

ナルヒト自身は、契約を交わした以上自力で何とかする構えでしたけど……それはそれとして、竜として教会に口を挟みに行ったりしているわけです。

教主、めっちゃ胃が痛い思いをしながら、全身全霊の命乞いという名前の弁明をしにいって、言葉選びを間違えて窮地に陥りながらも、何とか生還したのは素晴らしい。

伊達に教主やってないっていうか、あっちこっちでスピーチチャレンジ成功させてるナルヒトと割と相性良いのかもなーって思いました。

 

一方のナルヒト、トラブルがありつつも探索者になることが出来たわけですが……。

忌避されるドラゴニアンのラザールと一緒にいる事もあり、門番が賄賂を要求してきたりもして。早々にカラスって組織と敵対する羽目になってたり、色々引き寄せてますねナルヒト……。

最初こそラザールが大人な対応をしていたので、飲み込もうとしていたわけですが。腐敗っぷりに我慢ならず門番全員ぶっ殺して進んでいったのは流石。

スタートからずっとトラブルが途切れないのも凄いですけどね……。収集竜が教主に、ナルヒトとの契約が続く間見守れ、と約束を飲ませた後だったのはラッキーでした。

現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!7

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「俺は俺が選んだ連中と欲望のままにすすむ それを邪魔する奴が」

「またこうして湧いてくんなら」

「何度だってぶっ殺す」

 

3034話、描き下ろし漫画「それぞれの“戦い”」、書き下ろし小説「《ストルの正義》」を収録。

大物狩りに成功したナルヒトとラザール。しかしそれを横取りしようとする馬鹿探索者が絡んできて……。

獲物の横取りは死罪相当の厳罰だし……先に絡んできた相手を許す理由はない、と殺しにかかるあたり荒事に慣れてますねぇ。

ある意味問題なく対処できそうではありましたが……その現場に、教会の第一騎士ストラが降ってきて。

 

宗教家らしい博愛の心で止めに入ったとかならまだ良かったんですけど、自身の信じる正義しか認めないタイプの狂信者なんだよんぁ……。

ナルヒトから「関わっちゃいけないタイプ」って評価されてるの、相当ですよ。

なんなら30話のタイトル「バカが空から降ってきた」ですからね……。

正義の『秘蹟』を宿していて、問いかけに偽りを述べた相手を裁く。

あくまで「問いに対する答えの審議を判別する」能力であって、一度はナルヒトの機転……というか、ぶっ飛んだ認識による答えで難を逃れたんですが。

 

別の教会騎士……死者の魂が見えたり気配を探れる存在とも遭遇してしまったことで、戦闘に発展したあたりついてない。いやまぁ、死の気配を辿れる存在が居るとなれば、時間の問題ではあったでしょうけど。

「正義の秘蹟」そのものに意識がありそうというか、それを宿しているストルという少女自身の内面は、正義の自動的かつ狂信的な裁きに思う所がありそうでしたけど。

表向き出力されているのは正義補正が入った狂気になってるあたり、この世界恐ろしいな……という感想が出てきましたが。

そんな恐ろしい世界の秘蹟に対抗しうる存在を宿してるナルヒトもまた、恐ろしい存在なんだよな……。

フシノカミ9

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「あたし頼りになってる?」

「それはもう」

「一番?」

「ぶっちぎりですね」

 

3943話が収録。

不死鳥の羽がモチーフとして採用された、腱動力式飛行機いいですよねぇ。

他のメンバーが、不死鳥の逸話が一度滅びた技術である飛行機を復活させる試みに相応しいと思うのは良くわかります。

……一方で、その話題を提供したアッシュ君は本当に雑談のつもりだったから、決定した報告を受けた時ちょっと冷や汗的なの書いてて呆れてるというか、予想外だなぁって反応してるのが実にアッシュ君過ぎて好き。

君からすれば落書きでも、周囲の人にとっては相応しい宝物だったんだよ。

 

アッシュ君が銀功を授与される式典の場で、その飛行機模型のお披露目をすることになって……。

ヘルメスが飛行機を掲げて投げるシーン、敢えてだと思うんですけど背景とか書き込みがなくて、背景がほぼ白で足元の地面の影だけ少しある見上げる構図みたいになってるのが実に良い。

そこから飛行機が飛んでいく軌跡が見えるようで……ヘルメスの夢は、確かに一歩踏み出したんだな、というのが衝撃を受けた他の人々の驚く顔や輝く目からも伝わってきます。

これ「飛行機」というものが飛び立っていく比喩と、ヘルメスの世界が広がっていく比喩が2重に込められてると熱いなーと、思います。

理解者を得られず一人でくすぶっていて、アッシュと言う自分よりデカい夢を持ってる人に背中を押されつつも、祝いの席で「いいんすかね、こんな席使っちゃって」とか言っちゃうまだまだ自信が足りないヘルメス君。

創り上げたものに自負はありつつも、不安がないはずもなく……視野が狭まっていたところに、成功した風景を見て視野が広がった構図だったら良いなぁ……って思いました。

 

ヘルメスも今は一枚の羽根でしかない飛行機を、本物に近付けるためにどうすればいいのか、と積極的になってましたし。

……飛行機関連の会議にヘルメスとレイナを差し出して、アッシュはマイカと一緒にレンガ造りに勤しみだしてるのが、アッシュ君らしくて笑える。

飛行機模型という成果を見せつけたことで、アッシュの新しい挑戦に工房の職人とかも興味津々で。クイドさんも顔が広くなって、あちこちに話を通してくれたのはありがたい。

そうやって新しい技術の挑戦に人手を集める事が出来たのは、アッシュ君の実績なんですが……。

彼まだ軍子会の一員にすぎないはずなんですけどね。これは寮監も領主も衝撃でポッキリいっちゃうわ……。

現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!5

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「必ず助けろよ しくじったら お前を許さない」

 

21話~24話を収録した第5巻。

スラム街の少年リダの命が失われようとしているとき、ナルヒト達に気配すら感じ取らせずに背後に立っていた少女。天使協会首席聖女のスヴィ。

リダの命を助けられる能力を持つスヴィは、主教から「竜殺しを監視して、上手い事やれ」と言われていたので、良い場面だと踏み込んできたみたいですけど。

 

時間がないと言われて、すべての条件を飲むから助けてくれと言えるナルヒト、実に男前。

……まぁ同時にしくじったら殺すと言わんばかりの殺気を向けてるんですけど。気配察知できず、直前でネズミがヘビみたらビビるとか言ってるのに脅迫に躊躇ないあたりも実にナルヒトなんですけど……。

そしてスヴィからのポイント高いのがお金大好き主教様と、冒険ジャンキーのナルヒトで、サンプルケースがあまりに少ないんですけど。覚悟の決まっている、軸のある人物が好きなんですかねぇ。言葉に嘘がないかどうか、とか。

 

ただ主教様もなかなか癖が強い人物ですからね。それを参考にしたスヴィから「今年の冬までに白金貨50枚」とか言う、現地住人ラザールから無茶と言われる条件を付けられてしまったわけです。

それでも条件飲むのに躊躇ないあたり、ナルヒト好きだなぁ……。

……スヴィ、独特の目線で世界を見て行動してるので、その結果をぶつけられた主教様ぶっ倒れるのも止む無し。合掌。

 

ナルヒトはスラムの孤児達を雇うことを決めて。スヴィと交わした契約もあって、早急にお金が必要。

そのため冒険者になって稼ごうと思ったところ、『塔』で出会ったウェンフィルバーナと遭遇。しかし、彼女の方はナルヒトの事を覚えておらず、さらにその名前を指摘したことで一気に敵対状態になってしまったわけですが……。

さらにナルヒトに会いに来た友人ドラ子まで現れて、一触即発の状況になってましたが。

ただやられるばかりじゃなくて準備しているのがナルヒトだよなぁ……。強い女性陣の会話、実に気になる情報ばっかりなんですけど、過去に何があったのやら。

フシノカミ 辺境から始める文明再生記8

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「ヘルメスさんの夢を叶えることは 私の夢を叶えることでもあります」

「これからは共に歩みましょう」

 

3438話と幕間を収録。

相変わらず原作を上手く拾ってアレンジしているのが良いですねぇ。

そもそもここでの人狼との戦いだって、原典や編纂版だとアッシュ個人で戦う羽目になっていたところに、ジョルジュ卿が駆けつけてアッシュを拾って撤退する流れでしたしね。

ただ都市内部で動き出したことで、より「逃げたらマズい」という緊迫感が増して、夢追い人であるアッシュが守るために戦う理由付けになっている。

 

上手く受け流しつつ隙を探してましたが、人狼は疲れを知らずだんだん押されていくアッシュ。本当に危険だ……という時に、アッシュが走馬灯を見るかのようにシーンが挿入されているわけです。

アッシュ自身は、全ては自分の夢の為の積み重ねだから、夢を叶えたいと強欲になると言ってますけど。多くの人の助けを借りたからこそ、叶えたいという想いがより強くなっているのだ、という描写でこれまで協力してくれた多くの人が描かれているの良いですねぇ。

見開きで一番右のコマでマイカが本を見るため背中を見せていたところ、一番左のコマでは笑顔をこちらに向けているの、構図の見せ方が上手くて流石だなぁ……と思いました。

死地でもただ「死んでたまるか」じゃなくて「叶えてやる」と、前のめりなの実に暴走特急アッシュ君らしいな……と思いました。

 

人狼に抗ってる場面は荒々しい筆致・コマ割りだったのに、病床で意識を取り戻してからハッキリしているのも良いですねぇ。

「おにくたべたい」と言ったアッシュ君と、それを聞いたマイカとアーサーの2人のなんとも言えない表情が味わい深くて好きです。

 

幕間「マイカの閃き」。マイカとアーサーのやり取りメインで、傷付いたアッシュを見て、治療の手伝いに踏み込んだとき、ハッキリと自分の想いを口にしてるマイカの覚悟が決まってる目が良いですね。

マイカ、活発な村娘という顔も間違いではないんですけど。なんだかんだ言いつつサキュラの領主家の血を継いでいるので、個人の感情で結婚を同行できる立場では実はなくて。

イツキはまだアッシュに毒されすぎてないので、平民であるアッシュは有能だけど、貴族家に迎え入れるのに吊りあうのかという視点なのに、マイカは「自分の方が彼と釣り合うか」という視点なのが、よくわかっていらっしゃる。

 

療養のためにアッシュがノスキュラ村に戻ったの、短いページでしたが描いてくれたのも良かったですねぇ。今の状況が見れたのは嬉しい。

そして無事に帰還したアッシュが、次なる計画を実行しようとしたところで、勉強会に参加しつつも上手く馴染めていなかったヘルメス君の「夢」について知り、それを深掘りしていくことになるわけです。

ベルゴ達も技能を持っている集団として協力してくれて、同じ方向を見て協力してるのが良いですねぇ。そして苦労はギュッとまとめて38話の間で製作開始から形になるまでを描いてるのお見事過ぎる。


現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!4

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「…仕事に大事なのは相手に対する正しい認識だ

 お前達は俺が哀れむような可哀想なガキじゃない

 そしてお前もカモだと舐めていいお人好しじゃない」

 

16話~20話を収録した第4巻。

財布を掏られてそれを追っかけたナルヒト。

竜を殺してその婚姻を断ったことで彼は注目の的で。竜を崇める騎士と、天使原理主義者とが居て一枚岩じゃない教会の主教は頭を抱えまくってましたが。

 

お金大好きで貨幣経済と富と平穏の為に行動しようとしてる主教と、欲望のために行動するナルヒトは相性が悪そうというか……逆に主教も自分の欲望の為に突っ走ってるタイプだから、噛み合えば凄い良いペアになりそうな感じもある。

主教、ナルヒトに監視を付けて「上手いこと恩を売ったりして」と、部下を付けていたわけですが。そのおかげで、最後の特殊イベントに繋がったのでラッキーというべきかどうか。

 

ナルヒト、自分のやりたいようにやっていくタイプですが。

スラムで財布を掏った孤児と、それを庇う友人と遭遇して「やりにく……」って零すあたり、人が好い一面もあるんですよねぇ。

ラザールを探すクエストは、孤児たちに会ったことでそれは無事に叶って。似たような夢を持っていることで、同じ夢を目指す仲間になったの良かった。

その契約が決まったところで、縁があったスラムの孤児が襲撃を受けたという知らせを受けて。

一度は助けられない、と判断を下したものの。何だかんだ手を伸ばしてしまうのが彼らしくて良いですねぇ。敵対者には容赦ないタイプでもあって、カラスを蹴散らしていたのは痛快でした。



魔王と勇者の戦いの裏で4

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「最善であることを願うが次善としては妥当か」

「はいその上で」

「良い 今日が欲しいものはコレであろう?」

 

1519話が収録されたコミカライズ第4巻。

隣国ザルツナッハの街スプルリッツが魔族によって壊滅、さらに魔将が魔王の復活を喧伝しているという一報が王太子が会議している場所にもたらされたりして。

外国の問題以外にも、ヴェルナーも警戒しているウェリーザ砦襲撃イベントも迫っているわけで、なんとも慌ただしいですなぁ……という状況ですが。

 

そんな中でも学校は開かれていて。あくまで学生身分のヴェルナーは登校したりもしてました。マゼル相手への勧誘合戦は、国からの手回しもあったようで下火になったそうで。

ゲーム主人公の勇者が魔王討伐に集中できる状況が整いつつあるのは、安心材料ではありますね。

 

スキルや魔法が存在する世界でヴェルナー自身には魔法が使えなかったようですけども。

ゲーム知識や前世の記憶のある彼は、「魔法回復薬とはなにか」とかの考察をしたり、範囲魔法対策の提案をしたり。

マゼルに紹介してもらって学園の教授に相談をした上で、王太子殿下へ提案書を提出したり、本当にいろいろやってますよねヴェルナー。

王太子が仕事できる人物過ぎて、頼もしいんですよねぇ。原作においてはスタンピードで失われていたのかと思うと、ヴェルナーの為したことは本当に大きいですよね。

 

商隊側のエピソードも描いてくれたのは良かったですね。

フェリが斥候としてしっかり仕事してるし、ゲッケさんも頼もしい指揮官しているし。ヴェルナーが手土産を渡していて、道中の名家で顔を繋いでるのとか仕事細かいな……。

範囲魔法対策もかなり早くに形にしているし、王太子に評価されるのも納得。

あとは、マゼルの故郷アーレア村や彼の妹リリーの様子とかも描いてくれたのは嬉しかったですね……状況はあまりよくなさそうでしたけど。

 

フシノカミ~辺境から始める文明再生記~7

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「うん アッシュ君はこういうのに手間を掛けたくないんだなってよくわかった」

「あれの相手はあたしがするよ」

 

29話~第33話を収録したコミカライズ第7巻。

アーサー君についての事情を知って、良い笑顔でアッシュ君のところへ行くマイカちゃん可愛いですよね。「心配してくれてたの…!」と赤面しているのが特にカワイイ。

そして次にやる予定であった、領都周辺の地図の更新について。リインから「流石にちょっと待って」と言うようなことを言われたため、肥料の実験に移ることに。

 

そこに農村出身であるアッシュの事を良く思わない、モルド一派が文句を言ってくるわけですけど。隣にマイカが居て、その作業に忌避感を示していないのにぐちぐち文句を連ねることが、自分たちの首を絞めると気付けないのが、実に小物なんだよなぁ……。

「マイカ様のことではありませんよ」と、様づけしているのが滑稽に感じる。

まぁ、小物過ぎてアッシュ君に時間かける価値もない、と言葉をスルーされているわけですけど。そういうアッシュ君のフォローをするために、マイカは行動を開始。

 

モルド一派を排除した状態で、勉強会を開催することにして。

味方を増やすことで敵が手を出しづらくする狙いがあって。そうやって知己を増やすことで、参加者たちにも利点が多いというのが、巻末書下ろし漫画「天使の策略」で描かれていましたが。アッシュ君が農村出身ながら、夢への暴走特急として活動していろんな実績上げたりパイプ広げたりしているのを見て、視点が歪んでましたが。

農村出身の真の一般人、サイアス君とかも「軍子会で縁をつくれ」って言われてたけど、なかなか難しかった、とそれまでの状況を評価していましたし。マイカに負担をかけているんじゃないか、と協力を向こうから申し出てくれる関係を築けたのは大きい。

 

マイカにとって一番大事なアッシュ君も、そうやってマイカを通じて知己が増えることで、情報を収集できる場所が増えて行ったわけですからね。

今回問題になったのは、近ごろスラムの炊き出しが行われていないため、ひったくりとかの小さい騒動が増えている、との話。

商会の娘ケイだったり、農業計画協力者の囚人ベルゴ達だったりから話を聞いて。飢えの厳しさについて知っているアッシュは、どうにかできないかと奔走することにして。

 

業務が立て込んでいて領主主導で動けなかった状況を、見事打破してみせたのはお見事でした。

イツキ達も、未来への希望を抱けるようになって、表情が明るくなっているのが良い感じです。アッシュ君、石材の貴重さを知ったことでレンガ造りを画策。工業計画ロードマップの夢を語っていましたが、いやぁ、相変わらず人をその気にさせるのが上手いというか。当人が本当に望んでいるのがよくわかる熱量があって良い。

アッシュの記憶にもない、この世界の脅威「魔物」。人狼が迫っている、という話がジョルジュ卿からあって。原点とも編纂版とも違う、変わった見せ方をしてくれたのは興味深くて面白かったですねぇ。

 

巻末SS「ベルゴの直感」。炊き出しについてアッシュに相談する前のベルゴ視点。

スラム街のまとめ役たちと顔を繋ぐのと、アッシュと顔を繋ぐの、はたしてどっちがヤバいか迷う所っていうの、正直笑ってしまったな……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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