気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

クラッシュ・ブレイズ

【16巻】クラッシュ・ブレイズ ファロットの休日

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「それはね、多分、いつも本当のことしか言わないような人は恋愛には向いてないからよ」

(略)

「真理だ」

 

クラッシュ・ブレイズシリーズ完結巻。

表紙にいるファロット二人――レティシアとヴァンツァーがメインのエピソードが描かれます。

 

「レティシアの場合」は『スペシャリストの誇り』で描かれた連続殺人事件。犯人側の生存者として残された二コラは、結局大学を中退したそうですが。

彼が何を思ったのかレティシアに接触してきて、父親が脅迫されているから助けて欲しいと頼み込んでくる話です。どうも二コラは、レティシアがそうした裏組織の人間だと思い込んだままだったようで、力を借りたかったみたいですが。

 

……エピソード読み終えてから思うに、彼も父親の血が濃いなぁというか。本当にレティシアがそういう組織の人間だったら、手を借りたっていう弱みを得ることになったんだけど、その辺りの理解が浅そうだよなぁ。

先んじてリィに相談しに行って、シェラに殺されかけてましたしね。今回の一連の騒動を経て、二コラ自身は道を踏み外したりしなりしないんじゃないかと思いますが。レティシアの実験はどうなるのやら。

 

「ヴァンツァーの場合」のエピソードの方が好きですねー。

文化芸術祭を見る為に北半球のログ・セールを離れて南半球のグランピア大陸を訪れたヴァンツァー。帰還しようとバス停に急いでいた所、盲目の少女とぶつかってしまって。

どちらも相手が避けるだろうと思っていたための、ヴァンツァーにしては珍しい衝突でしたけど。

 

その際に指示装置が壊れてしまったため、彼女を家に送っていくことになって。

少女の「ママ」に頼まれごとをして、家にお邪魔して。面倒事の解決に協力したり、予定を聞かれて「空いている」と答えたり。彼にしては珍しい対応が重なりますが。

それだけこの母子の印象が良かったんだろうなぁ、と言うか。ぶつかった時のビアンカはちょっとアレでしたけど、それ以降は確かに読んでいてストレスなかったですし。短めのエピソードですが二人ともが好きになれる話でした。

 

ビアンカがなぜか命を狙われていて。ヴァンツァーが居たからこそ、狙われていることに気が付けたし、その理由にも推測がついて。

解決に向けて動き出したところで横やりもはいってましたけど、それにも問題なく対処できたわけで。善人が救われて悪人に罰があたる、良い出会いだったなぁ、と言う感じで楽しめました。

【15巻】クラッシュ・ブレイズ オディールの騎士

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「一つと言わず、きみからならいくらでも借りるぞ。もちろん後で何倍にもして返すからな」

 

惑星バラムンディでバカンス中のケリーとジャスミン。

二人が気ままに過ごしていた所、地元の有力者ラロッシュのその一人娘オディールにちょっかいを出されることに。

この二人相手に、ハニートラップやらなんやら仕掛けようってのは、あまりにも無理があるというか。オディールの友人を自称する男三人がジャスミンに迫って、返り討ちにあってましたしね。

 

その後、嫌がらせとしてこの星に居ない筈の毒持ちサソリとかヘビとか蜘蛛とかカニがレンタカーにぶちこまれる事態にもなってましたが……。

毒のある部位でなければ美味だから、と嬉々としてバーベキューの素材にしてる辺りこの二人に嫌がらせするの、本当に難しいですよね。

この程度だったら気にも止めないけど、下手に刺激しすぎたら怪獣2匹が大暴れするわけですし。

 

今回の敵役になるラロッシュ氏は、あまりにも小物でしばらくあしらわれる羽目になってましたが、ザマーミロとしか。宇宙暮らしの風来坊二人とクーア夫妻を侮ったラロッシュが悪い。

ラロッシュをからかいたかったわけではなく、その一人娘であるオディールの歪んだ在り方が気がかりだったジャスミンが、彼女と交流するためのネタとして使われてたわけですが。

 

釣るための餌に、リィに譲った個人所有の惑星ヴェロニカを持ち出すんだから鬼というか。必然的にリィまで巻き込まれて、また攫われてるの笑っちゃった。

ダン達ピグマリオンの乗組員まで巻き込む、予想以上の大捕り物にもなっていましたが……。ピグマリオンの操縦士トランクが拉致されたこと。ケリーの船であるダイアナが一時離脱していたこと。

条件が重なって、ダンの船の操縦をケリーが一時担当するなんて夢のような光景が見られて、シリーズの読者としては感無量でしたね。

心を縛られていたオディールが、解放されたのは本当に良かったですけど……オチがかなりコミカルになってて愉快でした。ちゃんとそこに挿絵おいてる辺りもグッド。


【14巻】クラッシュ・ブレイズ 逆転のクレヴァス

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「きみはなかなか……おもしろい人ですね」
「警部さんには負けると思いますけど」

 

『追憶のカレン』ではシェラが行方不明になりましたが。今回はリィが誘拐される話です。

……どっちもこの一文だけ見ると嘘だ! と言いたくなる感じですね。

カレンの家族に、いったいなぜ彼女は嘘をついて家を出て死んでしまったのか。その説明のために赴いたシェラとルゥ。リィは眩しすぎるから、と外で待っていたようですが。

そこで誘拐犯に遭遇して。

 

家族のところに「誘拐した」って連絡が入ってましたけど。アーサー、リィが攫われたとは夢にも思わず、チェルシーの安全確保に動いていたのは、正直笑った。ベルトランの家族が誰もリィに危険が迫ってると思ってないのも、読者的には納得しかない。警察は困惑してたみたいですけどね。

 

そもそもリィを攫ったのも、人違いだって言うんだからどうしようもない。

恩人の娘と連絡が取れなくなり、犯人側からの要求を果たすための交渉材料として誘拐をしようとしたみたいですが……行動指針がバグってるんだよなぁ。リィに常識を説かれるって相当ですよ。

実際のところ、要求してきた設計図が欲しかったのではなく、リィを誘拐したミックを犯罪者として確保するのが目的だったようですけど。

大山鳴動して鼠一匹どころか、鼠はいなかったってオチになるのは、誰も幸せにならないオチだったなぁ。無能呼ばわりされた黒幕側のタッカーが、ルゥとリィを巻き込んだことで脂汗かく羽目になっていたのはスカッとしました。ざまぁみろ。

 

【13巻】クラッシュ・ブレイズ 海賊とウェディング・ベル

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「俺は今日で船を下りるが、あんたはまだ《門》を跳んでるんだな」

「ああ。あの女がいるからな」

 

ガリアナ星系では海賊被害が横行していた。

星系のほぼ全域がショウ駆動機関で跳躍できない、変わった特徴を持つために発展が遅れた地域であり……そのために、門を使った海賊家業が盛んになったって言うんだから、時代の流れと言うかなんというか。

海賊が門を使っているというのも最近になって判明したことで、ダンはピグマリオンⅡでゲート・キャッチャーを運搬した後、門探索にまで協力する事に。あっさり見つけたのは、ケリーの血だろうか。

 

……ただ、タイミングが悪かった。

ジャスミンがクーアを訪れているタイミングで、ガリアナ星系の海賊に家族が連行され、解放されなかった。それなのに交渉が途絶したとクレームに来た家族に出会って。

その家族は近日中に結婚式を行う予定で、ホスピスに居る人もいて延期したとしてその時まで生きていられる保証がない。

 

そんな話を聞いたジャスミンが、自分で連行された家族を取り戻しに行くあたり、行動力が凄まじい。そして、ケリーの知識にあった門を跳んで向かったら、折悪しくそこがダンの発見した門で軍艦と鉢合わせたっていうんだから、最悪です。

ただ対峙しただけならまだしも、考えの浅い軍人が即座に砲撃してきてクインビーが危険に陥った辺りが、最悪さを増しているんですが。

 

ジャスミンが海賊の本拠に連行されて、そこで力を示して慕われる結果になっていたのも彼女ならではな感じがしますけど。

身代金交渉のために人質を集めている街に連行されて、そこで他の人実もまとめて開放するために行動して実行してのけるのはお見事でした。

 

【12巻】クラッシュ・ブレイズ 追憶のカレン

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「わたしたちってなんて善良で、なんてお人好しの海賊なのかしら。呆れちゃうわ」

「今回ばかりはしょうがないだろう。人助けだ」

 

シェラが手芸部に協力して作成したキルト。

それは地域の作品展で好評を博し、セントラルでも展示されることになったとか。

手芸部の女子たちに声を掛けられてシェラは、珍しくリィを伴わずセントラルに赴いて、そこで他校の少女から声を掛けられた後……消息を絶った。

後日、その少女だけが亡くなって発見され、シェラの生存も危ぶまれることになってしまいますが。

 

リィはもちろん、シェラが死んでないのを確信していたものの手がかりは少なく。ルゥの占いを頼ったけれど、座して待てと言われることに。

『夜の展覧会』で知り合ったグレン警部が再登場して、良い活躍してくれたの良かったですね。絵の鑑定にリィを呼んだりしてましたし、柔軟な対応が出来る警部のこと結構好きです。

 

状況は停滞せず、シェラかもしれない少年を発見する事は叶いましたが。

彼は自分の事を「アルフォンス」であると言い、薬も服用していたためにリィの鼻をしても確信できない状態で。

 

おまけにアルフォンスの家は財産関連の問題を抱えていて……後継者に指名されたアルフォンスの14歳の誕生日に大々的に閉ざされていた金庫から遺書を取り出す、なんて催しまで行われてましたが、上手く潜り込んでる天使たちはお見事でした。

金庫には遺書以外のものまで納められていて、厄介だからと怪獣夫妻まで動いていましたけど……かつての切り札がここで化けて出てくるのか。どこから漏れたんだ……?

ケリーとダイアナが、初めての海賊家業に従事するシーンが笑えて好きです。

【11巻】クラッシュ・ブレイズ マルグリートの輪舞曲

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「だけど本当にいやなのは……一番いやなのはね。あたしが自分で、あたしとあんたを比べることよ。そんなことをしたって意味がない。何にもならない。わかってるのにね。――ほんとにいやになる」

 

中編3つからなるエピソード。

まずは『優しい狼』。リィの姉であるドミューシアが体験入学で連邦大学にまでやってきたものの、受け入れ先がなんの因果かリィがいるアイクラインの高等部だったそうで。

彼女が他校との交流を目的にしたダンスパーティーに参加した所、ホプキンス大学フットボールチームのエースであるキアランって男子が声をかけてきたものの……リィと似ていないことを、あげつらうような言動をして彼女を泣かせた。

 

それを黙ってみているリィではなく、ルゥに自分を女の身体にしろと迫ることに。

レティシアからアドバイスをもらって、「女で失敗させる」という作戦を実行するための行いでしたが……叩きのめすために演技を徹底していて、おっかなかった。

自分が大切にしている相手に手を出されたら、本当に容赦しませんよね。彼自身に悪意があったわけではないと分かりますけど、視野は狭いし。じっさいに、彼が知らなかったとはいえ面倒ごとが近くで生じていたわけですから、どうしても評点は辛くなりますな。

後日ロッドでボコボコにされてそうだし、多少は溜飲下がりましたけど。それにしたってなぁ。

 

続いて『初戀の詩』。

ジンジャーの舞台にヴァンツァーが招待されてましたが……『サイモンの災難』でようやくジンジャーの名前を知った彼は、出演作品を見始めたところだったとか。なんというか、真面目だなぁ。

デビュー作が「駄作だけどジンジャーが出ているから」と連邦大学の映像図書館に保管されてるの、良いなぁ。かつてジャスミンと造り上げたキャラが、多くの人に認められてるって事で嬉しくなる。

 

ジンジャーに連れられて、彼女に懸想している少年に対面させられたり。かと思えばその少年が攫われたのを察知して、救助に向かうことになっていたり。なかなかに騒がしい一日になってましたねぇ……。

ヴァンツァーの居ないところで語られていた話ですが、人工冷凍睡眠を使って長い時間を眠っていたジンジャーが眠らない事にしたっていうの、中々のビッグニュースでは。

 

最後が『怪獣の宴』。怪獣夫妻が、同じくジンジャーの劇を見に行く話ですが。

『優しい狼』で女性になってたリィも客席にいたり、色々リンクしていたのが面白いですね。着飾ったジャスミンとケリーが並ぶと、かなりの迫力があっただろうなぁ。表紙絵もインパクトあって好き。

劇場で怪しい企みが進行していて、巻き込まれたジャスミンが連行される事態になってましたが……彼女を連れていくとか、裏組織にしたって無茶をするなぁとも思いましたが。

叩きのめされている様は、いっそ痛快でした。合掌。

【10巻】クラッシュ・ブレイズ サイモンの災難

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「そうよ、デニス。わたしを見て。わたしには昔はない。過去の栄光なんかわたしには何の意味もない。あるのは見えない明日だけ――そこに何があるかは行ってみなければわからない。そう考えたらどう? どんなことだってできると思わない?」

 

連邦大学の惑星で映画撮影を行うことにしたサイモン。

地味で小さな映画ではあるけれど、その中でも良い人材を揃えられた。ただ、監督が望む「謎めいた高校生」の演技を、役者が出来ず。

良い人材が居ないかと学校を観察していた所、ヴァンツァーに目を付けて。光る人材を見つけると「こんな役が似合いそう」とマシンガンの様に語る変人で……「頭脳明晰な犯罪者タイプ」とか初対面で語り掛けてきたら、そりゃ通報されても文句は言えないでしょう。

 

ひとまずは主演女優のアイリーンの嘆願などもあって、一度だけ見逃されることになっていましたが。

彼女はヴァンツァーが良く知る人物に似ていて、怪しい監督はともかく、好感の持てる相手からの声がけがあったために見学に行くことも了承していましたが……ジンジャー、なにしてるの。

そしてジンジャーに協力している怪獣夫妻とか、ヴァンツァーの縁でリィやシェラまで見学に顔を出したりしていました。

 

メインはこの映画撮影の現場で起きるトラブルなんですが……冒頭は、とある惑星で起きた事故で橋が落ち、そこから白骨死体が見つかったという話なんですよね。

そこからいきなり変な監督の話になるので、初見だとびっくりします。白骨死体になるほどの時間が過ぎた、過去の事件。

 

映画撮影現場では関係者に毒を盛られそうになったり、財力のあるグループが契約で上映権を取り上げようとして来たり、狙撃手が手配されたり、一介の監督を狙うにしては大掛かり過ぎる騒動が起きてるんですよね。

リィにシェラ、ヴァンツァーにレティシア。怪獣夫妻。そんな存在が関わっていたからこそ犠牲が出ないで済みましたけど、場合によっては被害甚大だったと思うとちょっと背が冷える。

 

216P以降の、種明かしする瞬間の関係者各位が衝撃を受けているシーンが好きです。

審査員たちが「命拾いした!」って思っているの、正直他人事だから笑えましたが、実際その立場だったら胃が痛かったろうなぁ……。共演者たちの反応もむべなるかな。


【9巻】クラッシュ・ブレイズ 夜の展覧会

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「だから、何をするつもりなんだ?」

「おれの絵を取り戻す」

 

ルゥにはかつて、あちこちの時間を飛び回った時期があり……300年前に死んだドミニクという画家とも出会っていた。

ドミニクはルゥを描いた絵に「暁の天使」というタイトルを付けて、リィに託すという遺言を残した。その当時は、リィもルゥも生きていない時期で、絵は美術館に寄贈されることとなった。

所蔵したがった好事家は多くいたが、何人も死んでしまったために呪いが掛かってるなんて噂が流れるほどの、文化財。

 

たまたま美術館を訪れて、その絵が相棒を描いたものであり自分に当てられたものだと気が付いたリィは、それを入手できないものかと画策を始めますが。

連邦の代表でもクーアの総帥でも、正攻法で入手できるようなものでもなく。どうしたものかと思っていたら、リィの関与しない形で盗難事件が発生。

関係者の胃は痛かっただろうなぁ、と思います。特に警察が合いに来たアーサーの心中を思うと……。

 

自分の絵だと思ってるのもあって、リィが結構本気で調査していて、警察に先んじて大体の答えに辿り着いているのには笑いました。

どうやって絵を美術館から運び出したのか。誰が描いたのかとか色々。隣にひが居るし、ケリー達の助力まで得られるのは反則的ですよねぇ。

 

ただ中学生である、というのもあって万能ではないんですよね。保護者が居ないと怪しまれるし。「お父さん」呼びされてウキウキ協力しちゃってるアーサーには笑いましたが。

手段を選ばない相手に対して、匂わせた行動をとって危険な目にあってるのは良くないというか。

初回はリィ達の予想を超えて敵が早かったのはありますが、二回目は迂闊だったと言いたくなるな。

……一番迂闊なのは、偽造に気付けなかった美術館関係者の方々な気もしますが……一目でルゥかそれ以外かで見抜くリィの目が特殊なんだよなぁ……。

最終的には収まるところに収まってくれてなによりでした。

【8巻】クラッシュ・ブレイズ ミラージュの罠

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「あんた、どうしてもその悪い癖が直らないんだな。弱い者を見捨てられない」

「それは違うぞ。別に癖ってわけじゃない」

振り返って、リィは断言した。

「単なる趣味だ」

 

『ソフィアの正餐会』でリィが潜入して、釘を刺すことになったダグラス。

そんな彼が、まさかのサフノスクへ短期留学でやってきて……リィが偽名を使って入り込んでいたのを知ることに。通り名が多いことに驚いてるシーンは笑えました。

まさか「隣の女学院で起きた事件の調査をしていた」とか「その裏には狂気の老人がいた」とか伝えるわけにもいかず、説明ともいえない説明をすることになってましたが。

 

……そんな状態で、ダグラスの方がトラブルに遭遇する羽目に。

彼の故国から彼を誘拐しようとする怪しい輩が現れて。リィが居合わせた為に無事に済んでましたが。

翌日、何が起きているのかを話し合っているところに、今度はダグラスを毒殺しようとする女まで出てきて。

 

それらはダグラスの故郷、ダルチェフの秘匿された部隊による活動みたいですが。

それを察知した連邦の情報分析局まで動き始めることに。連邦大学にリィやルゥが居ることを知ってる上層部からはかなり苦い顔をされたみたいですけど、現場としては動かないわけにもいかず、人員が派遣されることに。

いやぁ、連邦大学って物騒なところですね。……普通はもっと安全なはずなんですけどね。『スペシャリストの誇り』の時と言い、何事にも例外はあるということで……。

 

ダグラスを守るためにリィ達が動いていましたが……。リィとファロット一族の警戒がある中で行動を起こす羽目になった秘密組織さんは、ご愁傷様です。合掌。

……まぁ、命令が出た以上組織としてはそうするしかないんでしょうけど、ダグラスを狙った理由があまりにもアレだからなぁ。雉も鳴かずば撃たれまい……。

 

【7巻】クラッシュ・ブレイズ 大峡谷のパピヨン

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「いいことだぜ。――で、どれを買うんだ?」

「パピヨンルージュ一点買いだ」

 

遠出がしたくなったケリーとジャスミン。

しかしそのタイミングでダイアナが、機体を改造したいと言ってきて。でも、遠出したい欲求には逆らえず、門を跳べる宇宙船を借りてそれぞれの目的のため別行動することに。

そこでまた、通常90100でしか飛べないと言われてる門の安定度を85の時点で跳んだから、変な輩に目を付けられることになって。

 

『スカーレット・ウィザード』で50切ってる状態で跳んでるのを読者は知ってるから、85程度なら、まぁそんなものかーって思えますけど。ショウドライブへの変遷を知ってるダンをして「跳ぶなそんなもの」ってレベルなのか。

ダイアナさえいれば跳躍直後に襲われようが対処できたでしょうけど、代替機ではそんな真似は出来ず。

門を使った密輸が横行してるとかで、国境警備隊に事情聴取を受けることになって。

 

さらに目的地が、有重力圏内で機体を使ったレースを行っている惑星だったため、クインビーを一時預かって検査したいとまで言ってきて。

まぁ、今は一般市民(こんな市民が居てたまるかレベルですが)なので、最終的にはそれに同意したものの、それを盗難される自体まで起きてしまって。

序盤の聴取を受けているシーンとか、二人は真面目に答えているけどそれが常識はずれなものだから困惑してる国境警備隊の方々のリアクションは面白かったですけど。うっかりで機体盗まれたら堪りませんよね……。

 

捜査で取り戻す、という正攻法には期待できない為、ジャスミンは取り戻すために別の方法を取ったわけですが。キャニオンレースで名を広めようとする彼女の疾走ぶりは見ものでした。

賭け事にもなっているため、ダンとかしれっと儲けてましたしね……そりゃあジャスミンはそうそう負けないわ。

かつてのケリーみたいに目的とした相手を力ずくで連れてきたりとか、ボンクラ御曹司を徹底的に叩いたりとか、ジャスミンが格好良くて見応えのある1冊でした。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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