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追い詰められた人間の退路を断ってはいけない。戦場に於いても逃げ場を失った兵は何をしでかすかわからない。だからこそ退路を作り、相手に譲歩させながら負けを認めさせる。それはほかでもなく軍師としての初歩の教えであった。
(略)
今は亡き師の教えにクロムは漸く安堵の息を吐いた。


敵の港は難攻不落。
正面から打倒しようとするならば、皇国が今動員できる兵をすべて投入しなくてはならない。
そんなことはできないから、策を以て落とそうとするわけですが。
前準備として、ラトルグへ渡り、色々と手を回すわけですが。
あらすじに「大博打に打って出る」とはありましたが、まさか本当に博打に手を出すとは……

それでいいのか、軍師。
敵に策が見破られることを前提とした、前回の作戦といい、クロム、軍師としてかなりクレバーというか、チャレンジャーというか、頭おかしいというか。
ファウラが手わざには長けているから、普通にやって負けは無いでしょうけど、これ万一負けてたら国庫に穴が……っていうか、これから戦だって時に作戦に組み込んだとはいえ賭け事とかしてんなよ…。
身一つで、敵対勢力の信を得たコウソンの方が実は主人公なんじゃ。

伏線回って事ではありますが、ちょっと欲張りすぎじゃないかなぁ。
コウソンの事情を合間に入れていることと、今回別行動のガジェルの話が多かったっていうのもあって。
一つ一つが結果を出してるのに、駆け足って感じがあります。
端的に言って、物足りない。次回大きく動きそうですし、それ次第では評価下がるかもなぁ。