「でも、それは本当に背負える重荷かな? あのコ、潰れちゃうかもしれないよ? そう、すごく重いものだ……血と死だ」
血と死。
「そんなもの……両方とも、この世界でいくらでも見てきたよ」
眉一つ動かさずに、プロテアは不気味な己の似姿にそう答えた。
「ま、いいや。キミがそう言うなら止めやしないから」
グランクレスト・リプレイ。「MF文庫J」陣営のものですね。
ファンタジア文庫陣営との戦いがあるかもしれないということで、相変わらずの高レベル。
PC全員美少女とか、レーベルの色をよく判っていらっしゃる。
帯に、残念美少女って堂々と書かれていますけど、確かにあちこちで残念だった。
締めるべきところで締めてはいるんですけど、どうにも、緩さもあるというか。
面白いは面白いですけど、色物な感じがして、参考にはしにくいなぁ。
かつて志高いロードだったが、ある事情から、働きたくないと思うようになった、ニートな君主、ニーナ。
メイジでメイド。以前ニーナに助けられた経験を持つ少女、スティアリーフ。
アーティストの傭兵。寡黙で淡々と任務をこなす、異界から召喚した銃を放つ、インク。
自らの姿を変化させる能力を持つアーティストで、愛と放浪に生きる自由人、プロテア。
プロテア、〈専門知識:枕事〉を取得している・・・って自由にもほどがある。
地の文で「TRPGリプレイ史上類を見ないボンクラな判定である」とか言われているシーンありましたし。
高レベルで行っている、特殊なリプレイだとはいえ、リプレイ2冊目で出てきたロードが「働きたくない」っていう色物なのははたしてどーなんだろうか。
まー、このレベルを再現できるだけの状況が整っていないですから、アレですけどねー。
とはいえ、流石クリエイターの参加しているリプレイと言いますか、設定を練ってあるので、働きたくない背景とかはなるほど、って感じでしたがね。
なんだかんだ言いつつ友人のために、賭けに出られる根性は良いものだと思いますがね。
この大陸、本気で末期なんじゃないかなぁ、というぐらい裏切りが横行している感じもしますけど。
こちら側の陣営はこちら側で必死に生きているんですよねー。
魔境である森の一部消滅させたのはこっちですが。
あーするしかなかっただろう、とは思いますが、それがまた新しい戦乱を招く、と。
なるほど、大陸から戦乱がなくならないわけですよね。
しかも、危険を乗り越えるたびに力をつけていきますが、それはつまり、うまく倒せれば、すごくおいしい獲物ってことになるわけで。
さておき、そういえばファンタジア文庫陣営は確かに軍勢を派遣していましたね。
ファンタジア側で出ていた情報の通り、「森の民」の一部を迎え入れたりしていますし、次回あたりでもう衝突しちゃいそうですけど、どうやって回していくんだろうか。