気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

サイレント・ウィッチ

サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごとⅢ

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「さぁ、お手並み拝見よ。〈沈黙の魔女〉モニカ・エヴァレット」

 

学園生活を送る中で、モニカが選択授業として取ったのはチェスと馬術。

前半分はチェス大会の代表に選ばれてしまった彼女が、かつて通っていたミネルヴァの知人に遭遇してしまう話。

無詠唱魔術を会得する前野彼女はあがり症が酷く、知識はあれど魔術の使えない落ちこぼれ扱いで……そんな彼女を期に掛けてくれる友人が居たのだ。

 

とは言えそれは、出来の悪い子を守って悦に入るような、歪さがあった。その友人バーニーは、モニカがいじめられているのに気が付いていながら、彼女に頼られることに優越感を感じていた為、問題を解決しようとはしなかった。

だから、彼女が無詠唱魔術と言う前人未到の偉業を達成し、七賢人となったときにその関係は壊れてしまった。モニカ全く悪くないのに、バーニーの前でビクビクしてるの不快だったので、今回ラナがばっさり切り捨ててくれた上、モニカも自分の言葉で意思表示できたのはとても良かった。

 

それで予想外のダメージを負ったバーニーでしたが……彼もまた秀才ではあるんですよね。チェス大会の裏で蠢いていた陰謀、その一端に気がついたりするわけですし。

過去のバーニーは割と嫌いですけど、挿絵にもなっていた現在においてモニカを守ったシーンは好きなので、なんとも言い難い気分になります。

 

後半はWEB8章の「夜遊び編」だったんですが、結構加筆されてましたねー。

虐めているという設定上、チェス大会の応援にはいけなかった。だから学園外のお祭りに行きませんかと誘ってくれるイザベル嬢は良い子。挿絵もうきうきしてて可愛い。

残念ながら七賢人としての用事があったため、彼女と祭りを楽しむことは出来なかったわけですが。

 

最年長の七賢人〈星詠みの魔女〉が行う務め、魔術奉納の見学と言う名目でその街に立ち寄れたのは良かった。祭りの空気は味わえたわけですし。

……学園を抜け出した護衛対象の王子様と出くわしたり、彼の夜遊びに同行したら色々とトラブルに出くわす羽目になったりもしてましたが。「売りに来た」と誤解した店の人々、苦手。

 

終わってみれば〈星詠みの魔女〉の掌の上、みたいな雰囲気出してて七賢人の格が上がった感じがすることとか。モニカの父、その友人との縁が出来たりとプラスの出来事もあるんですけどねー。

あと、ケイシーが居なくなってしまっても、モニカが馬術の授業を受けることにして。その経験が、彼女の成長を促す結果になっていたのがとても良かったと思います。

 

まぁまだまだ状況は予断を許さないというか。暗躍していた連中が、いよいよモニカにも目を付け始めて騒がしくなりそうな状況ですよ、と示された状態でこれから学園祭があるって言うんですから更に大変になりそうですなー。

……いやWEB読んでるから大枠では知ってますけど。加筆でより面白くなってるので、それを期待して4巻を待つことにします。

サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごとⅡ

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生徒会役員として相応しくあることが、生徒会会計モニカ・ノートンの責務なら……。

(……これは七賢人である、わたしの……〈沈黙の魔女〉の責務)

 

プロローグから知らないエピソード(書き下ろし)だ……!

休日に街に買い物に行こうと頑張るモニカ。道中彼女を良く思わない令嬢に突っかかられたりして、出かける前から疲弊してるのは彼女らしかったですけども。

街に在らわれたはぐれ竜を、誰にもばれないようにこっそり倒してたり、無詠唱魔術って暗殺適性高いですよね。モニカ自身にそっち方面の才能がなくて本当によかった(危険視されて排除されかねないので)。

ラナと不器用に距離を詰めて友達になろうとしてるのも微笑ましくていいですねぇ。

 

生徒会会計として、まだ彼女の事を受け入れてくれてる人ばっかりではないけれど。しっかり仕事はこなしてるのが偉い。

でもエリオットも「成り上がり」が嫌いで、身の程知らずを毛嫌いする部分はあれど、身分にこだわるからこそ「貴族には平民を守る義務がある」と言える覚悟はある。

1巻で平手打ちしてきたブリジットも、モニカの事務処理能力は認めつつも、対人能力に難があるため生徒会役員には相応しくないと判断してるわけで。

理由あっての行動だから、納得はいくんですよね。カロラインみたいな気に食わないから嫌がらせしてやろう、みたいな感情の話じゃないので。

 

ダンスの授業で上手くいかず、第二王子にもフォローされた上で、なんとか再試験に合格。WEBだと、モニカは王子の身に着けていたスカーフの絵柄に意識を割いていたんですが、今回は宝石のカットに数式を見いだして目を奪われているんだから、数字バカにも程があるな……。

 

日常生活では相変わらずポンコツで、それでもめげずに頑張ってる彼女でしたが。以前、ルイスが化け物と評価したのも納得いく、七賢人としての顔もしっかりあるんですよね。

WEB時代よりも強化されていたように思える結界を見事攻略して、起きかけていた惨事を辛くも阻止してましたし。秘密の護衛としてもなかなか実績挙げてるんですよね。

第二王子を取り巻く問題は、政治的な案件も絡んできて色々とキナ臭いんですが……無事に3巻も出ることが決まったそうですし、WEBも完結してるシリーズなので、このまま順調に完結まで書籍化してほしいものです。

サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと

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「その……えっと……が、がが、頑張り、まひゅっ」

 

極度のあがり症で人前で上手くしゃべれない少女モニカ。

魔術が存在する世界なんですが、人が魔術をつかうときには長い詠唱が必要で……人前で喋れなくなってしまう彼女は落第生に近かった。

そこでモニカは考えに考えて、前人未到の「無詠唱」という技術を編み出し、魔術師の最高峰である「七賢人」にまで就任。

 

どうにかあがり症を改善しよう、じゃなくて「喋れなくなるなら、喋らないで魔法を使えるようにしよう」という方向に走って実現してしまう辺りが恐ろしい……。

本人的としては面接で卒倒してしまったせいで、補欠合格したと思っているようです。後に、七賢人の同僚からなるべくしてなったんだ、という発言も出てきますけど。

 

自分に自信が無くて卑下しがちなので、モニカみてるともどかしくてならない。

ただ書籍化に当たっては、担当さんがモニカを可愛がっていて優しい修正が入ってるとか。作者さんは谷に落すタイプらしく、Webより大変な目に会ってたら『「作者が強行しやがったな」と思ってください』とあとがきで語られていました。今後の展開に期待。

 

冒頭、七賢人として竜退治に駆り出される場面から始まるんですが、そこのシーンもWEBより加筆されていて最高峰としての実力がハッキリ示されているように思えてとてもよかったですね。

ほかの加筆部分も素敵で、物語としてのまとまりが上がっていてとても面白かったです。

……生徒会関連の問題が増えて、ボロボロでしたけど。会計だけじゃなかったかー、そっかー。

 

あとはカラー口絵がモニカ主体になっていて、多数のキャラクターは挿絵で登場+ネームプレート表記で分かりやすい構成になってたのは、中々見ないパターンで新鮮でしたねー。

キャラが多いと、口絵部分で集合絵+名前のパターンが多いですけど、この物語はやっぱりモニカが主役なので彼女がカラーイラスト占めてるのは個人的にとても嬉しい。まぁ、周囲のキャラクターも魅力的なので、どんどん彼女の世界を広げていってほしいとも思いますけどね!


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