気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

シャングリラ・フロンティア

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス19

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深淵は今ここに 再び俱なる天を戴く

 

176話~185話までを収録した19巻。

近づいただけでイベントが発生しそうだったことや、他メンバーのログイン状況なんかもあったので、最終日まで入り込むことのなかったルルイアス中央にある城に乗り込んだサンラク達。

NPCも多数伴った行進でしたが……城の地下で拘束されているクターニッドを発見。

怯えていたハズのNPCや、プレイヤー達も意気揚々と戦いを挑もうとし始めて。

ウェザエモンとリュカオーン戦を経験していたサンラクが、それを止めたのはファインプレーでした。

「反転」がそこかしこに仕込まれた、ギミックボスの可能性にも思い至ってますし、ゲーマーとして楽しんでるなぁ、と思います。

 

ギミックを解くためのヒントを求めて動いていく流れも実に良かった。

城内を探索したり、本とかを探して情報を集めていく流れ、その開示の仕方とか良い感じになっていたと思います。

『青』という謎の存在と、クターニッドが戦ったという話とか、かなり重要な情報が隠された場所なんですよねルルイアス。

ギミック抜きにしても考察班ここに放り込むと狂喜乱舞しそうな場所ではある。

パーティーを分けて探索に行って、各々がヒント見つけてくる流れはそのままでしたけど、仮眠休憩の時間が長くとられていたり、サンラクが寝坊してたりしたのは……うーん、って感じはある。WEBだとサンラク、サクッと帰ってきた組だったハズですが。

 

でも、その後のクターニッドの登場シーンだったり、独特なガビガビの音質悪い感じの声の表現が黒背景に崩れた文字で表現されていたりするところとか。

クターニッドのギミック、聖杯の効果で色彩反転してる表現とかも、モノクロで上手く表現しているなぁと思いました。

杯の色が反転しているときも、どの触手が持っていたかで判断していたハズではありますが。コミカライズでは装飾が施されて、どの聖杯なのかわかりやすくなっていたのも色が見せられない漫画媒体ならではの表現っぽいので、そこは結構好きですね。

ステータス反転状態で紙装甲サンラクがタンクを務めることになったりもしてましたが。それでもなお性別反転・軽装備の廃人サイガ-0よりも低いの笑っちゃうな。

軽装備サイガ-0600近いVITと言っていて、サンラクの反転ステータスVIT529500に近いので、やっぱり紙装甲すぎるんだよな……笑う。

でも、結果として女性アバターになったヒロインちゃんを(女性化しているけど)サンラクが庇う、という激熱状況になっているの、ヒロインちゃんの脳が焼けちゃう……。

 

書き下ろし小説は「彼は1n面相」というもので、サンラクはなぜフルフェイス装備が多いのか、という話題。外道衆との会話がきっかけだったらしくて、その後の流れも含めてまぁいつも通りの3人だなという感じで笑えた。

エキスパンションパスSSは「彼女と彼の理想郷」。ルスト・モルドのネフホロプレイ風景と、シャンフロでロボを探している道中が描かれていた。彼女達があそこでステューデのシナリオ止めてなかったら、サンラクとの交渉にも繋がらなったので、運命だなぁ……という感じがしますねぇ。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス18

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「……お前船に乗る時俺達になんて言った? 「親父を助けに行く」か?」

「違うだろ 親父を殺した化け物どもをぶっ倒す為に 海へ出たんだろうが!」

 

166話~175話までを収録。

深海都市ルルイアスの封将を、NPCを引き連れて打倒したサンラク。

その後、巨大アンコウことスレーギヴン・キャリアングラーというエネミーが出没して。魚人アラバがヤバいというだけある、深海トップクラスのモンスターではあったようですけど。

あまりにもゲーマー思考なサンラクは、良い素材を落とすはずだと突貫していくの、さすがすぎるな……。一応無謀な突撃だから、エムルは逃がすあたりちゃんと理性も残っているっぽいですけど。……残ってるか? あの「あひゃひゃひゃひゃ」顔サンラクに……。

 

リュカオーンに狙いを定めている姉に問い詰められてて、姉妹喧嘩状態になっているヒロインちゃんも大変そうです。

ゲーマーとして譲れない線があると追及する姉と、慕ってる相手とプレイするために始めたゲームを、いよいよ楽しめそうなところで邪魔されている妹とじゃ、そりゃかみ合わないよなぁ。行ってしまえば、姉にとってのリュカオーンが妹にとってのサンラクですからね……。そりゃ譲れないからぶつかるわ。

 

サイガ-0のログインが無いことは心配ではあるけれど、ルルイアスは時間制限のあるコンテンツ。そのため、サンラク達は可能なメンバーで攻略を進めて行って。

……ネフホロの新作発表があったことで、ルストのテンションがバグったりしてる一幕もありましたが。一回はシナリオ発注者であるルスト達に任せたあと、様子を見てステューデ焚き付けに行くサンラク、なかなか良いRPしてたと思います。

 

書き下ろし小説は「帰ってきた 突撃! 深みの晩ごはん」。ルルイアスでの食事事情についての話。エキスパンションパスSSは、前回から引き続きのデュエマ回、決着まで。デュエマ一時触ったことだけあって、知ってるカードの名前とかも出て来たので、雰囲気だけでも楽しかった。



シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス17

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「今回は君の勝ち

 おめでとう ケイ・ウオミ」

 

156話~165話を収録。

ケイとシルヴィが互いにラウンドをとって迎えた第3ラウンド。

NPCはもう逃げて街にはほとんど残っていない。ケイオースキューブ狙いなのはバレていて、出現エリアについてもお互いしっかりと分析していた。

そのため互いにケイオースタワー最上階を目指して行動し、逃げるケイをシルヴィが追う展開に。ケイはキューブ確保のためにゲージ消費を押さえたい、一方でシルヴィはガンガン使うことができる。

 

圧倒的不利な状況で上手くしのいでいましたけど、全一の攻撃は苛烈で……賭けの状況ではありましたが、乗り切ったケイはお見事。

「リアル・ミーティアス」と言われるほどの彼女だからこそ、迷いが生じるのを察した作戦でしたし。折しも、サンラクがカースドプリズンがヴィランでありながらユニバースが違うと言ってNPCの幼女を助ける姿を見せつけられた、というのも演出として挟まっていたのは良かったですね。

 

……そうやってシルヴィア相手に念願の勝利を掴み取った後、相手のメンバー構成的にジョンソンと戦うことになって。別ゲーで疲労があったこともあり、その後ストレート負けしたらしいのは……妙に締まりが悪いのもケイらしいというかなんというか。

ネット上でも盛り上がっているみたいだ、のコマでWEBにある設定集「設定鍵インベントリア」にあった第三者たちの掲示板回の一部が切り取られていたのはちょっと嬉しかった。

 

サンラク、そのスペックから流石にケイもプロに誘ったことがあるとか。

でも、趣味人家系のサンラク君は親との約束で大学卒業が優先だから、と断ったとかで。外道三人衆でたまに身内で食い合い発生させているけど、相手の認めるべきところは認めている彼らの関係面白いですよね。

 

そのまま二次会に繰り出してワイワイやってましたが。……エキシビションマッチが楽しかったのでアレですが、「シャングリラ・フロンティア」があくまでメインゲームなんですよねぇ。

サンラクがゲーム内での状況を外道2人に打ち明けようか迷っているシーンで、的確に迷いを拾ってくるペンシルゴン怖すぎぃ。

 

そしてゲームに復帰したサンラクですが……良い機体を使ってプレイした結果、日常でのプレイで違和感を感じてしまうようになって。

俊敏に動くタイプのサンラクからすると結構致命的なのではー? と思ったりしましたが。アラバが目的としていたアイテムの回収をするための戦闘に割り込んで、そこでリハビリしてる当たりが彼らしいというか。

その後、四人いる封将の討伐にも繰り出していましたし、ゲーム楽しんでるなぁ。

 

巻末書き下ろし小説は「奴らに火を点けたならば」。

本来のメンバーが半分欠けている状態は「爆弾分隊」と呼べるのかどうか、とサンラクが言い出して。正規メンバーに配慮して別の名前を名乗るべきでは? というのは割と真っ当な意見でもあったわけですが。各々が好きに別名の案出していったのは笑う。

外道三人衆になれていない夏目氏は「スポンサーもいるし名前も変えるのは……」ともっと真っ当な意見だしたりしてましたが。

エキスパンションパスSSは、夏目氏を交えた4人で実際に存在するカードゲーム「デュエルマスターズ」をやることになる『デュエパ・スタート!』。カードのイラストとかも挿入されていて、許可出たから好きに書いているなぁというのが伝わってきて良かった。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス16

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「クライマックスの覚悟は出来たか? ミーティアス!」

「…いいね 来なよ! 倒すなら それに勝たなきゃ意味がないと思ってた!」

 

応援として駆けつけたFPS側で、優勝に貢献してのけたケイは流石のプロゲーマーというか。彼は彼でFPS大会に乗り込んだ上で格ゲーハシゴするわけで、シルヴィのスタミナが凄いと評価してましたけど、彼は彼で凄いですよね……。

エンジン全開で全力で挑むカスプリ相手に、テンション上がって本気で来いと煽るリアルミーティアス。

カスプリ式の断風とかコミカライズで絵がついてより分かりやすくなってて、迫力バッチリで良かったですね。

 

全一相手に、コスプレした無名の相手がこれを繰り広げていると思うと、会場大盛り上がりだろうなぁと思うのですよ。

実際、エクストララウンドに繋がるまでの合間での歓声とかすごかったですからね……。

ヒーローの超必殺技を耐えてNPCを救って、その上で自分の超必殺技をぶつけるとか本当に劇的すぎますし。

 

エクストララウンド、WEBだと一時対比してコーヒーブレイク挟む小ネタがあってあれはあれでクスッと笑えて好きだったんですが。コミカライズの方はかなりテンポよくまとめてくれてて、勢いよく楽しめるコミカライズ版も好きだなぁ。

そうやって外道衆が奮闘して稼いだ時間で、ついにケイがシルヴィと戦う舞台が整って。そこで「俺は今日君に勝つよ」と格好良く決めていたの、良かったですね。

外道衆に応援を頼んだ以上、それだけの結果は掴まないとっていう歪んだ信頼関係も好きです。実際、2人のアドバイスと作戦とが刺さって1ラウンド目取れてましたし。

……その後、怒りの全一にボコボコにされたんですけど……。

 

巻末SSは『突撃! 深みの晩ごはん』。格ゲーが熱すぎてうっかり忘れてましたが、そういえばシャンフロ本編では「深海でクターニッドと握手!」してるところでしたね。あくまでEXへのヒントを求めていたわけで、準備が完璧とも言えず……食糧問題が発生したプレイヤー達の反応について。笑えた。

エキスパンションパスSSは『三匹の子ぶた共VS 識別名「おおかみ」』。外道三人衆、新たなクソゲーに挑む回なんですが……本当にクソゲーのネタ尽きなくて楽しませてもらってます。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス15

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「一撃当てたら一人前だの! そんな勝手なノルマなんざ興味はねぇ!!」

「俺の望みはただ一つ…!!」

「ブチのめす(Kick your ass)!!」

 

悪人RPを全うし、バグじみた挙動すら利用してプロゲーマーを蹴散らしたノーネームことペンシルゴン。

次の相手につけたコードネームは「遠距離恋愛」。……実際、恋人との交流を優先して情報収集を怠っていたので、まったく間違ってないのが乾いた笑いを誘う。

「対策は考え済み」と言いつつ、恋人の前でヴィランプレイに準じることが出来ず、本領発揮できずに蹴散らされることになってました。

興が乗りすぎて、ケイが来るまでの時間稼ぎをするため敢えて渡すはずだった1ラウンドで勝利を拾ってるペンシルゴンもペンシルゴンなので、なんというかこう……お互いにツッコミどころが多い。

 

シルヴィアもケイがいないことについて察しをつけつつ、それはそれとして本気で蹴散らしに来るプロだから怖い。

急いで試合片付けちゃったから、とマイクパフォーマンスでゲージバーストの解説とかしてペンシルゴンも時間稼ごうとはしてましたけど。

流石に全一というか、ペンシルゴンは1ラウンドも取れずに敗北。その動きを見て、彼女の琴線を刺激することになるライバルキャラ、カースドプリズンを使用することを決意したサンラクでしたが……。

 

意識に時間稼ぎがあった影響もあってか、1ラウンド目はあっさり取られてしまって。

勝つ気0の舐めプレイをしていたことを察されて、シルヴィアからも退屈と思われてしまってましたし。その態度を受けて、吹っ切れてテンションが上がってからは良い試合できるようになってて良かったですね。

多少の遊びが入ったとはいえ、プロ相手にラウンドを取得してる当たりサンラクも見事な腕を持ってますよね……。プロゲーマーのケイが応援を頼むだけの事はある。

 

書き下ろしSSは「髪切った? って言っておけば大体何とかなる」。

永久が友人の百ちゃんの髪型に触発されて、自分も変えようかなとか言い出して。自分モデルのアバター使ってるのを活かして、ゲーム世界でファッションショーみたいなことをしてましたが、判定員が外道3人衆の2人だったらそりゃああいう反応になるだろうなぁと言いますか。納得。

というかしれっと「ユナイト・ラウンズ」でかつてペンシルゴンが行った圧政について触れられてましたが、なにしてるんだホント……。

 

エキスパンションパスSSは「STAY UP LATE HERO!」。

シルヴィアがせっかく日本にいるんだから、とシャンフロにログインした時のエピソードについて描かれてましたね。彼女のスペックの高さを感じられるSSになっていました。



シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス14

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「お前の出番は俺らが必ず作ってやるから 思いっきり暴れてこい」

 

GGC当日。ケイは別ゲーの応援に駆り出されてしまって、他のメンバーで時間稼ぎをしようとしたけど、シルヴィが3番手に来ると言うアクシデントも発生

「難易度ハードがベリーハードになっただけ」とサンラクは言っていましたが。

なんだかんだ真面目に約束を果たそうとしているサンラク、良いですね。……ガスマスク姿だったり、パンプキンヘッドになっていたりで微妙に締まらないですけど。

 

シャンフロシステム、作中世界の技術の数世代先を行くようなものなんですが、自動翻訳システムバベルとか言うものまで登場して。神ゲーでもクソゲーでも、「ゲームを楽しむ」というのがシリーズの根底にあって、そのためのハードルは割と排除されがち。読みやすくて良いですよね。

シルヴィが全一ではあれど、他のメンバーもプロゲーマーなわけで、侮れる相手ではない。そんなメンバーを相手に時間稼ぎしなくてはならなくて……。

夏目氏とかもプロながら自分の上位互換のようなタイプと戦う羽目になったり、慣れないロールプレイに戸惑ったりしていました。

 

アレを見てからのペンシルゴンことノーネームがノリノリで悪役RPして暴れまわってたの、ギャップが凄いな。お似合いではあるけど。

司会も思わず「……ヤバ」とか零してる、徹底したRPでヴィランキャラをやりきってプロに自分の試合をさせずに倒したのは本当にお見事というか。芸術的ですらあった。

 

巻末SSは『怪異! サードレマの白布お化け』。なんか心当たりしかないタイトルだな、と思いましたが。それを調査しているのがNPCなあたりがこのゲームの自由度高いなぁ。

エキスパンションパスSSが『それが彼のユニークでもなんでもない日常』。サンラクにゲームギフトを贈った上で対戦をしたカッツォ。プロに2勝してから7敗した上で最後に1勝を得ているサンラクのセンスは凄い。

対策をしっかり練って過去に伝説になった人物相手でも勝利を掴むカッツォも、ちゃんとプロゲーマーしてて良かったですよね。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス13

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「……でも 勝つ気なんだろ?」

「当然」

 

ケイに誘われて米のプロゲーマーと戦うことになったサンラク。

その準備段階のエピソードが中心に語られるわけですが……彼がライバル視している王者シルヴィアとサンラクのプレイスタイルは似ているものの、サンラク自身が「俺より早いし、真似できるのも一部だけ」と認める極まりっぷり。

これまでのケイの戦績も「081分」と負け越し。それでも勝とうと足掻く姿は結構好きです。

 

そうやって相談と特訓をしている裏で、息抜きと称して『シャングリラ・フロンティア』へのログインして、ヤバそうなボス撃退チャレンジしてる辺り、バチバチ戦うプロってわけではないけど、サンラクも最高にゲーマーしてますよねぇ。

日本でしかプレイできないのもあって、噂のシルヴィアもまたシャンフロプレイして楽しんでるの、メンタル強すぎて笑う。さすが全一。

 

米国チームのキャラの濃さも笑えるポイントではありますが……ここにきて、笑えないイベントが発生。

スポンサーからの命令でイベント内で行われている別ゲーの欠員補充としてケイが派遣されることになったとかで。格ゲーチームの方はケイがシルヴィアに勝ちたかったから、とは言え彼の友人から補充してるのに別ゲーの方ではプロのケイを引っ張って来るとかスポンサーから介入されるのはさぁ……。

まぁ、格ゲーの方は新作のエキシビジョンなのに対し、別ゲーは世界大会決勝だから重要度で秤にかけたという部分はあるでしょうが。

ケイが一番シルヴィアと戦いたがっているのに、それが難しいかもしれない。だからこそ、そのハードルを越えてやろうと外道2人がケイをたきつけるの面白かったですね。

 

巻末SSは「混沌闇鍋―終焉の使者―」。味覚完全再現したVRゲームで、闇鍋作ろうぜ!! とか言うアホみたいなゲームですが、実際存在したらいろんな意味でネタになりそうで、面白そう。外道3人衆らしいプレイ風景になってましたけど、コンセプト的に絶対似た風景あちこちで見られるやつでしょ、これ。

 

エキスパンションパスSSは「ナニモンでもない」。

パッケージ的には子供向けな、独自設定のモンスターを連れ歩き、成長させていくゲーム。なお事前評価は高かったものの、発売直後に赤点にまで下落したクソゲーマー垂涎の作品だそうです。

なんだかんだいつもの外道3人衆のクソゲープレイSSでしたが、よくもまぁここまでクソゲーのネタ尽きないな、っていっそ感心しちゃった。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス12

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「お…お前!! 怖くないのかよ! なんでこんなわけわかんない状況で…笑ってられるんだ…!?」

「まぁ強いて言えば 未知を楽しむ開拓者魂ってやつか 俺たちはそうやって前に進んできた それだけさ」

 

ルストやモルド達とユニークモンスターにつながるシナリオを見つけようとしたサンラクは、まさかの直通EXシナリオで海底都市に到達。

そこで出会った魚人のアラバから、実際にはルルイアスは単なる「海底にある都市」ではなく、クターニッドの能力によってさまざまなものが「反転」した都市だと明かされて。

いやはや、ウェザエモンは単純な個という戦力でしたし、リュカオーンは「夜」という環境に適応したギミックモンスターって感じでしたが……。

クターニッドの能力の規模感は本当に大きくて、絵で見ると驚かされますねぇ。

 

多くのものが逆さまになった世界で、それを活用して強力なモンスターを討ち取ったりサンラクが相変わらずゲーマーとして楽しそうで何より。

多くのNPCが同行していることや、予期せずシナリオに参加してしまったサイガ-0と連絡が取れなかったりと不安材料もありますが、長期に及ぶシナリオだからそれぞれの予定を最初に確認取ったり、ちゃんと足並みそろえようとしてるのは偉い。

 

合間に挿入されているシャンフロ攻略掲示板で、ペンシルゴンとかが持っている『神秘』解説入ってたのは地味に嬉しいポイント。

設定が豊富だからユニークシナリオ関連はともかく、サブ要素の全容が明らかになるものってあまりないんですけど、断片だけでも面白い。アーカヌムが言うだろう台詞の掲載もされてたし。こういう設定開示好きなんだよなぁ。

 

さて、そうやってシャンフロを満喫しているゲーム世界と並行で、カッツォから誘われてサンラクはゲーム大会に出場することになって。

プロゲーマーな彼のチームメンバーが各々の事情で参加できなくなり、外道三人衆の仲間を頼った展開は、実力への信頼を感じさせて良い。リアルでも狂人呼ばわりしたりもしてますが、まぁあれはサンラクがネタに走ったのがあるからな……。

ゲーム『シャングリラ・フロンティア』も面白いですけど、リアル側だったり別ゲーも挟みつつ展開していくことで、より作品そのものが面白くなってると思ってるので私は好きですねー。WEBGGC編がそもそも好きで、期待できる導入になってるってのもありますが。

 

書下ろし小説は『通りすがりの風来坊』。エムルの兄弟姉妹の内、新キャラがサンラクと遭遇する話でしたが、凄い自由な兎だなぁ……と思いました。はい。

エキスパンションパス特典SSは『ラビッツおつかい奔走録』。タイトル通り、ラビッツでお使いをすることになったエムルに同行することにしたサンラク。ユニークシナリオを発生させたことで、ラビッツに滞在できる権利を得た彼ですが……。

ラビッツを一時的に訪問するだけなら、他のプレイヤーでも可能で。ラビッツのあちこちを訪問する過程で、他プレイヤーには会いたくないと無駄に難易度上がってたのは笑った。

それ抜きにしてもラビッツを東奔西走する必要のある、普通に大変なクエストっぽかったですけどね……。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス11

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私には私のプレイする理由がある!!

「全力でサンラクさんに協力させて頂きます!!」

 

導師アーカヌムによる「神秘」取得の演出、割と凝ってて好きですねぇ。

「愚者」が選出されたときのセリフとかこだわり感じるし、ライブラリにはぜひともこのあたりのセリフも含めたWikiを作成してもらって……。

サンラクと一緒にリュカオーンを倒して、良い経験になったと喜んだ一方、黒狼に執着している姉に話すと面倒なことになりそうだと浮き沈みしてるサイガ-0が、見ている分には面白かったです。

 

アタックホルダーの称号を得て最前線をひた走るサイガ-0からしても驚きの速度で、レベル99まで駆け抜けたサンラク。

彼のゲーム風景見ているだけでも面白いですけど、シャンフロの世界は広大で読者目線では見えないイベントがたくさんあるんだろうなぁ、と考えるだけでも面白い。

97話ではオイカッツォ、98でペンシルゴンのウェザエモン攻略後の2人がそれぞれ奮起するエピソードが入ったりしてましたし。

リアルの方でも魚臣がイベントにサンラク達を招こうとしたりしてますし、作中の世界で面白そうな出来事が多すぎるんですよねぇ。ここに生きるゲーマーたち、やりたいゲームが多すぎるっていう嬉しい悲鳴をいつも上げてそう。

 

フィフティシアに到着したサンラクは無事にルスト達と合流し、ユニークシナリオを受注することに成功しますが。

うっかりパーティー解消を忘れていたせいで、秋津茜やサイガ-0も同行することになって。さらに、予期せぬ展開に巻き込まれて……と止まると死ぬマグロか何かかなってくらい激動のシャンフロライフを送ってますよね、サンラク。

 

巻末のSSは「片手間の暇つぶしこそよりよく燃える」。

カッツォに「サンラクって紙とかボドゲのクソゲーやらないの?」って聞かれてクソゲートークする話。すらすらとネタ出てくるあたり、知識は豊富だな……。

エキスパンションパスSSは「分かり合うことは斯くも困難」。

プレイヤーが3体の怪物と100人の人間に分かれ、それぞれの目的のために戦う103人マッチを行うゲーム『ストライアングル・フォー・サバイバル』。

サンラク履修済みという点である意味信頼がおけるクソゲーで、アプデでクソ度を上げていったブツのようですが。どうも最近実施されたアップデートの評判は今までと異なるようで……外道3人衆が物は試しと乗り込む話。外道衆の外道っぷりが良く表れていて笑った。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス10

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「…成程 称号「最大火力」の「切り札」か…」

「そんな魅力的な誘いに 乗らない奴はいないでしょう」

「決まりだレイ氏 俺達の勝利「それ」に賭けよう!」

 

リュカオーンとの戦闘を描く「大志の灯火を抱いて」編413を収録。

動物園クランとはいえクラン単位の戦力が蹴散らされた後に、たった2人で挑戦しようって言うんだから中々無茶です。

しかし「最大火力」という称号持ちのサイガ-0は当然良い装備を整えた上で実戦経験を積んでますし、サンラクもPS飛び抜けてますからね。

サンラクがヘイトを受け持ち回避盾を行い、隙を見てレイ氏が攻撃を当てるという連携は即席ながらかなり上手くいっていました。

 

しかし知恵あるモンスターであるリュカオーンは、伊達に「七つの最強種」と呼ばれていないというか。

ワンパターンな攻撃を仕掛けることでプレイヤーを罠にかけようとして来たりするので油断できません。

全部の攻撃を避けられるわけでもなく、サンラクはインベントリアを活用して生き延びてますが……どうしたって2人では限界もあって。

そこに体育会系少女な秋津茜が合流。エムルとシークルゥというNPC戦力も連れて来てくれたのはありがたかったですね。まぁ、NPCは蘇生できないのでリスクも上がったわけですが。

 

初起動された朱雀もメカメカしくて、地味ながら良い活躍してくれましたし。

サンラクは制限付きで装備できないため、本格的な稼働はまだまだ先になるんですが、その未来が今から楽しみになる描かれ方で良かった。

ボス相手に切り札を切って畳みかけていく流れも格好いいし、度々言ってますがコミカライズ難しそうと思っていた作品を、これでもかってくらい素敵に描いてくれてるのが楽しい。

格好いいシーンも良いし、サンラクへの特別報酬で「アップデート」するシーンのコミカルな感じも味がありますよねぇ。頭だけな最強種、わりと可愛い。

 

巻末SSは変わり種商品を仕入れてくる兎ピーツとサンラクのやりとりを描く「今日のおすすめ商品は?」。うーん、相変わらずのピーツ……。

エキスパンションパスSSは「近未来の沙汰も金次第」。サンラクがまた癖の強いゲームに挑んでいく話なんですが。相変わらずゲームの仕様を見抜くのが上手いというか、楽しんでやってるのが伝わってくるのが良かった。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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