気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

タンバ

最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を陰から支配する3

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「帝位を望むからこそ、僕は助けなきゃいけないんだ。助けたいと思う人を助けられる皇帝になりたい。けど、その過程で誰かを見捨てれば僕はきっとそんな皇帝になれない。人は慣れる生き物だから、一度見捨てれば僕はきっと見捨てることに慣れる。だから僕は退かない」

 

他国から逃れてきた流民。かつて、皇帝はそれらの流民もまた帝国の臣民であるとお触れを出して。

しかし、負担を強いることになるために一部の領においてはその通達が守られなかった。それどころか、リンフィアがアル達を頼ったように、流民を狙った人さらいなんかも組織される始末で。

 

皇帝が自らの決断を蔑ろにされて怒り、レオナルトに全てを明らかにしろと言うのは、ちょっとほっとしましたね。トップが腐りきってはいないんだなー、って思う。

ただまぁ、年齢と過労によって衰えているというか、「弱気になるのはやめていただきたい」なんてアルノルトに発破をかけられる状況もありましたし、軸がぶれかけているっていうのはあるんだろうな。

 

帝位を争うからこそ、強い皇帝が誕生するという理論は分からないではないですけど。

ザンドラと第五妃にまつわる不審な噂とかもあるようですし……あの性格を見ると、普通にありえそうというか……「邪魔な奴を排除してやる」とか言ってるし、実行犯でしょうアレ。

武に偏重して、自分の意にそぐわない部下を排除するゴードンとか、皇帝になるには器とか色々足りてないと思うので、レオナルト達には本当に頑張ってほしいですね。

 

ザンドラの支持基盤である南部に赴いたレオナルトは、そこで隠されていた闇と向き合うことになって。

冒険者として依頼を受けてシルバーも駆けつけてましたが。兄の手助けに頼りすぎず、自らの気概を示してみせたのは格好良かったです。彼には彼なりの理想があって、皇帝にならんとしてるんだなぁというのが見えましたし。

 

レオが南部に向かっている間、アルノルトは帝位争いへの不干渉を誓った姉の結婚話についての相談を皇帝からされて。

なんだかんだ悪くない方向に転がってましたし、そこでの接点が南部のレオを助ける結果に繋がったんだから、お見事。

フィーネの存在感も増してきていて、どんどん面白くなってきてるなと思いました。

最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を陰から支配する2

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「はい。私は鳥です。あなたを立ち木としてこの場に留まります。ですからちゃんと帰って来てくれると嬉しいんです。帰って来てくれないと留まれません。ですから、帰ってきてくださいね? これからもこの場所に」

 

成果を上げてために、全権大使に任じられたレオナルト。

彼らの精力的には願ったりかなったりの状況ですが、アルノルトも補佐に任じられてしまったのがネックで。

弱小勢力から「看板」がなくなっては、維持するのも一苦労で。そう考えると、フィーネが彼らに助力してくれてるのはかなりの助けになってるんですねぇ。

 

ただ、荒事には向かず守られる立場であるために、「もっと役に立たなければ」と脅迫観念に駆られているのはいただけない。

アルノルトが気が付いたタイミングで、「もっと自分を大事にしてほしい」とか「君は特別だ」という言葉をしっかりと伝えてくれたのは良かった。

 

全権大使として船に乗り、目的地に向かう道すがら隣国の船から迂回するように通告されて。

言われた通りに迂回しようとしたものの、突如巻き起こった嵐に巻き込まれる羽目に。

……そのタイミングで、アルノルトがレオナルトの振りをしていたために、ふたりがしばらく入れ替わり生活をする羽目になっていたのには正直笑いました。

アルノルトは結構そつなく入れ替わりをこなしていましたけど、真面目な弟は遊び人な兄の真似ができず四苦八苦してましたし。

 

SSランクの冒険者として、シルバーが今回も活躍していますが。

冒険者ギルドや帝国の立場というかバランスを維持するべく、かなり苦心してるのが伺えました。力だけでどうにかできるほど容易い状況ではないですよねぇ。

エルナとシルバーが力を合わせれば龍種すら倒せる、と言う意味で武力的には結構突出してる感じがありますけど、それだけで政治動かせるわけではないからな。

そう考えると、武人としての思考が強すぎるゴードンは割と御しやすい候補に思えて来ますが……何を企んでるんでしょうね、彼。

最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を陰から支配する

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「生きると誓え。皆もだ。絶対に死なないと剣に誓え。誓えないならば誰も向かわせない」

 

王太子だった長兄が亡くなり、次期皇帝の座を争い合うことになった12人の兄弟姉妹。幼さや本人の気質によって、その争いに参加する気が無いものも居ますが。

主人公のアルノルトは、出涸らし皇子と呼ばれ蔑視されていたが……双子の弟であるレオナルトは人を引き付ける魅力を持っていた。

それ故に、彼を次期皇帝に担ぎ上げようとする動きも出て来て。2人は帝位争いに参加せざるを得なくなってしまった。

 

彼ら以外の有力候補三人は帝位争いの中で苛烈さを増しており、対抗勢力であるアルノルト達が生き延びるため位は、皇帝位を掴むしか道が残されていなかったのだ。

勢力図がある程度固まりつつある中、未だ旗幟を定めていない公爵家に接触。無能を装っているアルノルトのもう一つの顔、SS級冒険者シルバーとして彼らの悩みを解決する事で、味方につけていました。……マッチポンプな演技もありましたけどね……。

 

サブタイトルだと、「暗躍して支配する」みたいな書き方で実際暗躍してますけど、精力的には弱小なアルノルトは結構頻繁に綱渡りしてる感覚になりますね……。

うっかりで隠匿していた「シルバーの正体」というカードを、公爵家の娘に気付かれてしまったりもしてますし。出来る範囲で足掻いて、良い結果を掴み取ってはいますが支配するというにはほど遠い感じもしますが。さて、ここから実現してくれるんだろうか。

 

シルバーとして振るう力が強大でも、帝位争いがそれだけで解決するわけでもなく。

かなり厳しい戦いにはなりそうですが、中々楽しめました。シビアな兄と、理想家なところもある弟が、上手く補い合ってて良い関係ですし続きに期待。


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ちゃか

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