気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ハラカズヒロ

ログ・ホライズンTRPG拡張ルールブック キミだけの世界を創れ!

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「この剣と盾に誓って、みんなを守ってみせる!」

 

なろう書籍化作品『ログ・ホライズン』のTRPG、その拡張ですね。

11巻と同時発売で、そちらと一緒に買ってはいたんですが……例によって積読の山に埋もれてました。

しかし、その後のWEBストックがあるのに本編の続きでないのと、WEBの更新も滞りがちなのは残念ですね。

 

さておき、システムですが。

より高レベルのキャラが作成できるようになって、強化された特技や追加の高レベルアイテムとかのデータが豊富。

騎乗ルールや、レイドルールなんかも増えて、ますますログ・ホライズンの世界を表現しやすくなったのではないでしょうか。

 

ワールドガイドやGM、ディベロッパーの項目あたりは読んでいて楽しかったです。

プレイした事がないのでデータ面での評価はし辛いんですよねぇ。

シナリオのネタになるような情報だとか、実際に運用する段階での注意点とか。

TRPGに共通する事だと思いますが、「楽しむ」事が第一ですからね。

時にはルールを無視する、という手法もある。けれど、多用しすぎては良くない。

「他者を不快にするため」ルールを使用するべきではない、とか。

最近またTRPG熱が再燃してるので、この辺りは自戒としておかないといけないよなぁ、という感じで読んでました。




ログ・ホライズン11 クラスティ、タイクーン・ロード

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「わたしは絡め取られたわけではなく骨休みをしていただけですし、彼は道に迷っていただけでしょうね」

 

かなり久しぶりの、ログ・ホライズン最新刊。

ゴタゴタしてて、刊行も止まってましたし、もうハラカズヒロさんのイラスト見られないかなーと思っていたので、続きが出てくれたのは嬉しい限り。

WEBの方の更新もゆっくり、けれど順調に進んでいって今はストックもある状態なので、刊行続いてくれるといいんですけど。

 

今回のエピソードは、行方知れずとなっていたクラスティが何をしていたのか。

そしてカナミ達の珍道中がどうやってクラスティと合流するに至ったのか、それが描かれていました。

記憶を失い、強力な呪いをかけられてもなお泰然としているクラスティは本当大物だなぁ、というか。

記憶に欠落があっても、思考を止めることなく手を打っている辺り油断ならない相手ですね。

 

というか、このサーバー移動のトラブルの際に「何か」を知って、「追憶の断裁」とか言う新技を会得してますし。

さすがは作者から「こんなヤツがアキバにいたらこの後襲い来る街の危険を全部ひとりで解決しちゃうだろう!」と中国サーバーに放り出されただけのことはある。

彼を敵に回した典災はご愁傷様です、というか。今は優位に立ってるかもしれませんけど、絶対手痛い反撃食らうだろ……手を出す相手を間違えたんじゃないかなぁ。

 

今回の話でポイントとなるのは古来種の立ち位置ですかね。

ゲームだった頃はPCたちの活躍を演出するためのNPCだった彼ら。大災害後の世界に在っては、彼らも必死に生きてアキバに、あるいは

いるのだ、というのが改めて描かれていました。

大地人とも違う、力を持った存在である彼らの揺らぎ。エリアスはカナミたち冒険者に輝きを見て、そして自身のあり方に悩み、揺れていましたが。

葉蓮仙女は典災に与し、色々と暗躍していたようですし。

 

エリアスの回想で色々と重要な情報が出てきていた、と言いますか。都市間転移装置が使用できなくなったのと、古来種の騎士団が姿を見せないのは同じ原因だったのか、というあたりが。

これをシロエが知れば、またぞろ頭を抱え込んだ後、上手い事活用してくれそうな気はするんですが、さてはて。

クラスティの因縁は解決されていない為、彼はこの地に残り、カナミ達は東征を続けるようです。カナミ達がヤマトサーバーに辿り着くのはいつになる事やら。


ログ・ホライズン10 ノウアスフィアの開墾

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「わかった。どちらか一方なんて、無理だったんだ。そんなのは設問が間違えていたんだ。目指すべき価値のない答えは目指すことができない。少なくとも、僕には無理だ。でも望んだゴール(わがまま)なら攻略する事が出来る」

 

ロエ2からの手紙を受け取り、シロエはまたしても悩みの中にいた。

供贄の黄金によって、円卓会議の財政問題はひとまず解決したものの。

その問題が解決してしまったことによって、浮き彫りになった新たな課題が。

富める者と貧しい者の差が拡大してしまっている、という事。

 

円卓の一員、アインスは富の分配を行うことで対処するべきだ、と訴えますが他のマスターたちには響かず。

シロエもその問題は認識しているものの、それを実施した際に生じる問題もあるため、即座に手を打てる状況ではなく。

 

「そのとおりだ。強引な決定は、この脆いアキバの街を壊してしまう。しかし、時間をかけても壊れてしまうかもしれないのだ」

アインスが葛藤を抱えていますが、彼の焦りは分からないではないです。

ただ、シロエの言う通り、アインスの方法ではアキバが壊れる。けれど……と、悩みの中で、新たな敵が現れて。

 

ロエ2の手紙から、月と連絡を取る方法を模索していたシロエ達ですが。

それに使えそうな施設に敵が陣取り、ダンジョン化させて。攻略のために突撃したものの、シロエが迷っていたこともあり、遅々として進まず。

……その分、覚悟を決めてからの行動は迅速でしたが。これが通常営業だった茶会は騒がしくも楽しい場所だったことやら。

 

長くこの世界にいることで、大地人たちとのつながりも深くなり。

それゆえに、西と東の戦争につながりそうな緊迫した空気もあって。

アイザックやカラシンがセルジアット公と交流していたりというイベントも盛り込まれていて。

この後は、姿を消したクラスティと彼女の話になるようですけど。あのチームが日本サーバーに辿り着いた時、どんなお祭り騒ぎになるのやら。怖いような楽しみなような。


ログ・ホライズン9 カナミ、ゴーイースト

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「行く必要があるんだよ」
「だから、その必要ってなんなんだよっ」
(略)
「口で言っちゃ、ダメな理由だよ」


アニメでまさかの1話でまとめられた悲劇のエピソード。
カナミ、大暴走の巻。
巻き込まれたレオナルドはご愁傷様です。
茶会のかつてのリーダー、カナミ。
所属サーバーや、職業が変わろうと、人物としての本質は変わらず。
あぁ、なるほど、こうやって茶会の面々は振り回されて引っ張って行かれていたのか、というのが1巻分のエピソードだけでも、十分わかる。

本編の感想については……WEB版での時に大凡書いてしまっているんですよねぇ。
書籍版の書下ろしとしてのネタについて語りましょうか。
ヤマトサーバーに侍や神巫という独自職業があるように。
海外サーバーにも、独自の職業があるようで。その募集のキャンペーンがあって、結果発表。
実際にイラストなんかもついていて、楽しそうです。
後は、放蕩者の茶会の面々の情報なんかも登場。
大災害時にログインしていなかったメンバーについても、短いながらも説明文が付いてて。
実は小学生とか、0時にログアウトするシンデレラとか、メンバーの逃げ道を塞ぐのが得意な奴とか、個性的な面々多いようで。
カナミとコッペリアの出会いのエピソードとか、茶会時代の冒険模様とか、気になるのでいつか書いてくれないだろうか……

10巻のノウアスフィアの開墾。
WEBの方は、ちょっと止まってるというか、アニメが先行してネタバレ食らったんですけど。
カナミの姿や、気になっていたあのメガネについても描かれて、今から気になります。
勢いがある時に、メディアミックスして、集客するというのは間違っていないと思うんですが。
それで原作の更新が遅れるのは避けてほしいと思うんですよねー。
小説家になろう系列で多いのは、面白いけどストックが少ない時点での書籍化とか。
中々悩ましい所ですが、まぁ、面白いことは間違いないので、更新を待ってしまう訳なんですよねぇ。


ログ・ホライズン 西風の旅団4

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「ボクは前衛バカなんでむずかしいことはわかりません」
「わかりませんが……シロ先輩が〝道”を示してしてくれるなら」
「ボクはその〝道”を切り開く〝刃”になります」
(略)
「ボクたちの手で みんなのアキバの街を取り戻しましょうっ!!」


西風の旅団からみた大災害後のアキバ。
やはり空気は悪く、できることもなく、悩みを抱えていた中で行動を起こした「誰か」の存在。
ソウジロウはその影にシロエの存在を見て取って。
前衛バカと言いつつシロエを信頼しているから二つ返事で協力してくれる彼は格好いい。

味のする料理。
それがもたらした衝撃は計り知れず。
アニメではなんかしれっと売り子手伝ってましたけど、それが必要なだけの騒動が起きたりするんだからなぁ。

クレセントムーンで街の空気が少し上向いたとは言っても、まだまだ足りない。
それどころか、味のする料理というものが新しい火種になってしまいそうな状況。
ソウジロウが、そしてなんてマグスが言葉を尽くし、誘導して、なんとか騒ぎを収めることには成功します。
マグスが震えながらも、奮起して焚き付けるあたりとかは格好良かった。

本編からすると、シロエは悩みに悩み抜いて、悩みすぎる青年なんですが。
彼を慕うソウジロウからすれば凄い人材なんだよな、と。


ログ・ホライズン8 雲雀たちの羽ばたき

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「たしかに。わたしは見過ごしていたようだ。わたしたちには先を行くものとしての義務がある。きみたちが差し伸べた手を振り払ったりするのはとても格好悪いことだね。ああ、格好悪い。兄君の語彙にこの言葉があってよかった。――私たちは格好良く生きるべきなのだな」


記録の地平線の年少組が西へと旅に出ます。
てっきり西というとミナミまで赴くのかと思ってましたが、レベルが50も後半になってきたことで、クエストを実行しに行ったようです。
前々から名前が出ていた、ダネザックの魔法の鞄。
ゲーム時代は、レベル45から受ける事の出来たクエスト。
こっそりにゃん太が危急時のため遠くから見守っていたことが後に明らかになりますが。
メインの旅路がトウヤたち記録の地平線の年少組4人に、セラらを加えた、いつものメンバーが旅に出ます。

道中、ロエ2という召喚術師と出会い、ミノリが色々と悩みを得ていましたけど。
最終的に出した結論が、ミノリの成長がみられてよかったというか、チョウシの時は最後シロエにすがるだけだったけれど、今回は状況が状況だったとはいえ、ミノリが思考し結果を出したという意味で、成長がみられてよかったんじゃないだろうか。
しかし、このロエ2何者なんだろうか。いや、身体そのものは、シロエがテストサーバーに置いていたサブアカウントだとは思うんですけど。一体その中には誰が入っているのかが気になりますね。

西に向かうってことで、ミナミの思惑とも無関係ではいられないんですけど。
濡羽さんが本当に黒幕というよりは神輿でしかないというか、大地人も組織に入っているうえに、欲がある人材までいるから随分な自体になっていますけど。
茶会のカズ彦が、健全化を図るために、いろいろ動いているとはいっても、本人がすり減ってしまっているような。
ミズファが騒乱を好み、火種を巻きすぎていてもうなんだかなぁ。
そして、ススキノから消えていたロンダークがここにきて登場してきましたが。
随分と心が荒んでいるようで。オデュッセイア騎士団もそうですけど、彼らの姿は、アキバに円卓ができる前にあった厭世が突き詰められた結果のようにも見えて。
シロエの功績がはっきりとわかる会でもあり、現実への未練を、現状への呪いを叫ぶその様がただ悲しい。

今回の見せ場はいくつもありますが。
表紙にもいる五十鈴のエピソードという面が重要であるのかな、と。
本当に楽しく、音楽を奏で、日々を充実したものとして過ごしていた五十鈴。
時にはメンバーを巻き込んで演奏を行ったり、今回の旅路にしてもツアーだといったりするくらい楽しんでますけど。
冒険者となった大地人のルンデルハウスの言葉に悩んでしまって。
セルデシアの音楽。大地人たちがアキバに何を見ているのか。
そしてそれら全てを超えて最後に彼女が謳った歌。
世界に承認された新しい歌。これが彼女の口伝ということになるんだろうか。

気になる謎があちこちにちりばめられた状態でじわじわと状況が変化していってますが。
今回のミナミの決行した作戦。そして、アキバにクラスティがいないという不安定な状況。
ロエ2の伝言を受けて、シロエがいったい何を思うのかというのも気になるところですね。
そろそろ5巻の最後に煽られていた場面へとつながっていくのだろうか。
次回、9巻はついに茶会のリーダー、カナミのエピソード。
サイトに掲載されていた番外編が書籍化される感じですかね。
流石に書下ろしなしってことはないだろうし、シロエを振り回していた彼女がいったいどんな行動を波乱を起こしてくれるのか、今から楽しみです。


ログ・ホライズン外伝 ハネムーン・ログズ4

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「だから何も心配いらない」
「そうしたらきっと新しい街で出会いがある 君たちの家族が見つかる」
「もう自由なんだ」
「今は持っていないものでもこれからなんだって作っていけるさ」


悪くはないけど、物足りないというか。
スピンオフで多少原作とのずれが出たりするのはいくらかは許容範囲かと思うんですが……
それも本当に多少の範囲で済めば、の話というか。

ハーメルン壊滅の裏話について。
円卓会議を結成しようっていうこの時期はまだアキバも荒れていて、料理の秘密すら気づいている人は少なかった。
そんな段階で、サブ職業を活用した悪事というか装備補強でのインチキなんてできるものなんだろうか。
もともとゲームでもそういうロールをやっているギルドだった、とかなのか。
うーん、微妙なところで終わってしまったなぁ。

ミナミ側の気になるキャラクターをわざわざ出して置いてそっちのネタには踏み込めずに終わってしまったからなぁ。
何とも言えない感じがあります。
円卓会議を設立するときのシロエが格好良く描かれているのは中々いいと思いましたが。ただ、アイザックが「脅迫するつもりか」と激昂するシーンとか迫力足りないように思える場面も多々。
全体的には荒いというか際立ったものが感じられないまとまり方にも見えて、本当に残念。

ログ・ホライズン外伝 HoneyMoonLogs (4) (電撃コミックス)
松モトヤ
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2014-08-27

ログホライズンTRPGルールブック

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『ゲームだからって侮ンな! 現実だからってビビンな!』
『……指示が矛盾してますが』
『楽しく戦れってことだ! 単純(シンプル)だろうが!』
       ――〈黒剣騎士団〉ギルドマスターと参謀の会話


ログ・ホライズンの世界を舞台とした、TRPGのルールブック。
リプレイが先行していて、ルールブックが後から出るという愉快な販売の仕方されてますが。
普通、逆じゃね? あるいは、同時発売とか。

ログ・ホライズンは、ネットゲームやっていた人々が、なぜか「ゲームに似た異世界」に来てしまった、という話です。
原作1巻で、シロエや直継が戦闘訓練をやっていましたが、現実となった世界では、ゲームと同じように戦闘するのも難しい。
ので、TRPGのシステムとしては「レベル」とは別の「キャラクターランク」というものを採用。
これは、この現実となった異世界において、どれだけ適応したかというランクになるわけで。
ゲームでのレベルはフレーバー要素ですねー。
レベル90あろうが、レベル1だろうが、キャラクターランクが等しければ、出来ることも変わらないのです。

構造がかなり入れ子になっていて、素人向けではないかなぁ、という感じが。
原作あるシステムは手を出しにくいような気もしますがね。実際書店バイトの観点で言うと入荷数とか少ないですし。
このゲームで作るキャラクターはそもそもゲームのものですから、「ゲームのプレイヤー」のプレイヤーをやるという何ともメタな構造で。
原作で言えば、アカツキですかね。彼女は高い身長の男性キャラでプレイしていましたが、実際には身長の低い女性だったわけで。
で、暗殺者ロールプレイとかやっていたわけですが。
まぁ、初めてプレイするうえでは、「ゲームのプレイヤー」のことは意識せず、自分がキャラクターを作っていたら、という想定でやる方がやりやすいんじゃないだろうか。

人物紹介のところで掲載されていた「典災(ジーニアス)」。
大災害後に確認されている、謎のモンスター。既存と異なる性能を持つ相手。
海外編の方で少し出てきていたと思いますが、この解説も興味深かった。
「この世界がゲームを模している世界だ」と認識しているような物言いをしていることから考えると、彼らも冒険者たちと同じような来訪者なのかもしれない、とかなんとか。
実際のところ、まだまだ分からない事が多いんですけどねー。
原作の方で話が進んで、謎がとかれるのを待ちたいところ。


ログ・ホライズン 西風の旅団3

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「逆ですよ」
「みんなが笑ってくれるから ボクも笑っていられるんです」

敵味方の線引きが明確なソウジロウ。
ゲームを模した異世界。
PvPを仕掛けられている状況。
人が人に暴力を振るうこと。
現実とデータ。その境がなくなっていくと、ソウジロウは戻れなくなるところに行ってしまうかもしれない。

そうさせないために、必要なのは〈西風の旅団〉として負けないことだ、と。
それがこのギルドにいる条件。
ナズナもなかなかいいキャラですよねー。

そして西風の旅団の結束が強いというか、騒動が落ち着いてからの会議の風景が笑える。
シロエに対して嫌われていると思っているから、微妙に距離作ってるんですよね。
しかし、いきなりシロエが改革に乗り出そうとしていて笑える。
一応、ちまちまとシロエ側の描写も入っているんですけどねー。
にゃん太班長との会話のシーンがみたいですが、本編コミカライズは止まってるからなぁ。
2巻はまだですか。

さておき、シロエが動き出して、クレセントムーンが始まるところまで描かれました。
次回で、ソウジロウたち西風側からみた円卓会議結成までいきますかねー。
とりあえず、嫌われていると思い込んでいるソウジロウと、誘いを断ってばつが悪い思いをしているシロエとの会話のシーンが早く見たい。

 

ログ・ホライズン7 供贄の黄金 ドラマCD付き特装版

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ウィリアムに譲れない願いがあるように、誰にだってそれはあるのだろう。
シロエにだってそれはある。でなければ、シロエは今だってギルド未所属のままであるはずだ。
そしてデミクァスにさえ、それはあるのだ。


6巻の裏側で、シロエが一体何をしていたのか、というお話。
シロエはある目的のためにお金を必要としていて、金策に走る。
その結果として、大規模戦闘へと挑戦することになって。

直継が突っ込んでいましたけど、シロエはどれだけ自分に制限を課せばいいんでしょうかね。
かなりのドMというか。本人は楽をしたいって言っていますけど、手抜きで楽をするっていうのが許せない性分なんでしょうね。

大規模戦闘に協力してくれることになったのは、かつて円卓会議設立の際に、そのくらいを蹴った、シルバーソードのウィリアム。
アキバで気まずい思いしてるんじゃないかなぁ、と思ったら、彼らススキノに拠点を移してたんですね。
円卓会議代表にシロエが選出したぐらい、実績のある戦闘系ギルドが来たことによって、ススキノには治安が生まれたようで。
治安を生むための円卓会議を蹴り、行き着いた先で、治安を生んでいるっていうのは中々の皮肉と言いますか。

シロエとススキノが組み合わされば、避けて通れないのが・・・えーっとデミグラスさんでしたっけ?
P107の挿絵のシロエの目が、すごいどうでもよさようで。
のちのちデミクァス自身が 「面倒臭いな」としか感情の色を浮かべなかったと思っているんですが、それがまさしく、という感じの表情で、絵師さんグッジョブ。

新キャラのてとらも結構いい性格していますよね。
直継との軽快なやりとりも結構楽しかったです。ギルドというか、住処というか、まぁ、それに関する話をしていたあたりは結構気に入っています。
あとは、ウィリアムの叫びを聞いた後に、「勝たせてあげたい」というあたりとか。
単なる新キャラってだけじゃなくて、最後に衝撃的な事実をいくつかぶつけてきて、今後の展開に絡んでくるのかなーみたいな感じが。
気に入ったので、これから活躍していってほしいですねー。

「(略)どんなにアホに見えたって、偽物じみた金ピカだって、俺が、俺たちが、それはすごいって思ったらそれはすごいんだよ。それが選ぶってことじゃねーか。俺は選んでここにいるんだ!」 

大規模戦闘の中で、ウィリアムが叫んだこの言葉。
もっと長くて、もっとみっともない部分があって、だけど、心に届く熱を持った言葉なんですよね。
ウィリアム自身は自分をダメなギルマスだと思ってるようですけど、あの言葉に共感して、それで動かせるっていうのは、十分な資質だと思いますけどね。 

さて、次回は記録の地平線の新人組+セララの新人組のお話になるようで。
しかも、西に向かうとか。この世界で西って言ったら、真っ先にミナミが出てくるんですけど、どうなるんですかね。
今回は巻頭でミナミの状況も結構描写されていましたし、アキバの面々の誰かがそろそろいくことになるのかなーとか、ミナミが盛大に仕掛けてくるのかなーとか思っていたんですが。
どうなりますかねー。

どうなるかといえば、クラスティさんが、なんか異変に巻き込まれてどこぞに行ってしまったんですが、あれどうなるんですか、マジで。
クラスティさんいないと、結構大変でしょう。
そもそもDDDという一番大きな戦闘系ギルドのリーダーで、円卓会議の代表でも会って、現在はゴブリン討伐遠征に参加している。
レイネシア姫との関係もシロエの策では、クラスティがとりなして関係を維持するってものがあったのに、どうするんでしょうかね。
まぁ、レイネシア姫は6巻で「水楓の乙女」たちという友だちができたので、クラスティさんが必ずしもフォローしなくてはいけない、ってわけではなくなってきているわけなんですが。
今後の展開がますます気になる感じですね。
今から楽しみです。

限定版のドラマCDは、まぁ、それなり。
記録の地平線のメンバーが家探しする話と、クラスティとアイザックの話です。
題名からして丸わかりですけどね。
家探しの方のカラシンさんが出てきたあたりが一番面白かったかもしれない。
新しい発見をした場面ですけど。
……カラシンさん、新技術発見に浮かれて、意識飛ばしていたせいで、記録の地平線のリフォーム海洋機構に持っていかれたんだろうか、と思うと……。



 
プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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