気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ハーメルン

かくして少年は迷宮を駆ける1 強欲の迷宮と借金まみれの新米冒険者

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「……それでも止めないの? 死ぬかもしれないんだよ?」

ナナが問うと、当たり前だ。と、グレンは言い切った。

「これからアイツらは地獄を見るんだ。その入り口で躓いてたらそれまでだ」

グレンの言葉はどこまでも容赦なく冷徹で、そして救いようがないほどに正論だった。

 

WEBでタイトルは見た事ある作品ですね。あらすじが微妙に合わなくて手を出してなかったんですが、フォロワーが熱心に推してて書籍化に際して読んでみることに。

結果、面白かったです。なんでも食わず嫌いはせずちゃんと読んでみるべきですねぇ。感想ブロガー10年目にして改めて思うなどしました。

 

栄華を誇っていた人類は、けれど地中から突如現れた迷宮とそこからあふれ出た魔物によって、支配領土を大きく失った。

安全な土地に棲める人数は限られ……主人公のウルはまさに、都市と都市の間を放浪する【名無し】と呼ばれる、作中でも最底辺の世界で生きる少年だった。

一日一日を生きるのに必死な中でも幼少期に出会った老人が彼に道徳を教えたことで、常識を持って過ごしてきたようですが。

ロクデナシだった父が借金を残して死亡。妹を借金のカタに取られることになってしまい……ウルは、それを阻止するために奮闘することになるわけです。

 

最初は、父が遺した借金分の金貨10枚をどうにかしようと迷宮鉱山に就職して。

そこの上官は魔石の横流しとかやっていたみたいですが、その隠し場所に迷宮が発生。相手の弱みを突いて、その迷宮を攻略することでどうにか妹を取り戻すきっかけにしようとした。

しかし、命の危機を乗り越えた彼を見たのは、不正が発覚した彼が失脚している様子と……さらに上の立場の人間が出てきて、隠し通したかった妹の秘密がバレてしまうことになって。

そのお嬢さん……ディズは「妹を金銭的に取り戻す交渉につくとして、金貨1000枚」という銅貨数枚に苦慮していたウルの生活からは想像できない金額を提示してくることになって。

それでも妹のためになにもしない、なんてことを選べなかったウルは当人の希望とは違って迷宮に挑む冒険者としての道を進んで行くことになるわけです。

 

ウルの冒険者としての資質はあくまで並みでしかなくて。ひょんなことから知り合い、パーティーとして行動することになった少女シズクのように魔法の才能もない。

彼の教官となったグレンは、真っ当に生きる分には良いことである常識的な部分がウルの枷になっていることにも気が付いてましたが。

厳しすぎる篩にかけて誰も残らない。それでも食らいつく相手にはしっかりと教えてくれるグレンと会えたのは、ウルたちにとって良い経験になったのではないでしょうか。

ディズが、ウルの妹アカネの権利についての交渉を継続するために、ウルがその価値に値する存在だと示してくれ、と課題提示したりもしてきてましたし。

全てが順調とは言えず、トラブルの類もまぁまぁあったり常時綱渡りみたいなこともしましたが、それでもなおわたり切ったのはお見事。

まぁハードル一個超えただけでまだまだ先は長いようですけれど、ウルのその難解な挑戦を見届けたい、という気持ちにはなりましたね。良かったです。

バスタード・ソードマン

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「でも、貴方が躊躇なく人間を殺せるような人じゃなくて良かったとも思っているわ」

「……俺の強さとは関係ない部分だが?」

「そうね。けど、私たちが見たかったのは何も、それだけってわけでもなかったから」

「過保護だねぇ」

 

主人公のモングレルは、剣と魔法のファンタジー世界に転生した現代地球で生きた記憶のある青年。

敵対しているハルぺリア王国とサングレール聖王国の国境沿い、一応ハルぺリアに属していた村に生まれたそうですが……国が争っていても、民の間では多少の交流があって。モングレルは父がハルぺリア人、母がサングレール人のハーフであり髪色にその特徴が顕著に表れていた。

 

そのことで幼少期から目をつけられていたし、試しにリバーシを作成してみたら村長の息子に成果を盗られるし。さらにリバーシの一件はしばらくしてから村長の息子が消されて、気付いたら製作者はどこぞの貴族ということになっているし。

そういったトラブルを経験してきたこともあって、モングレルは強力なギフトを持っていて、現代知識を活用して世界に衝撃を与えることだってできたが……それをしない道を選んだ。

 

魔物を狩ったり、各種依頼を達成するギルドマンとしての活動をつづけブロンズ3までランクを上げた。周囲の人は、彼の実力と実績ならそれより上のシルバーランクでもやっていけると、たびたび昇進を勧めてますが面倒事もついてくるからと彼は敢えてその地位にとどまっていた。

適度に貢献度と日銭を稼いで、たまに都市清掃とかの低ランク向けの依頼にも顔を出す。謎の開発者ケイオス卿として悪用されない程度の知識を流して、自分の生活が便利になるようにする。時には自分で変な武器を買ったり、周囲から物好きを思われるような開発をしてみたり、異世界で「ほどほど」の暮らしをするために必要な振る舞いをモングレルは続けていて、いっそ感心する。

 

自分のやりたいことをやりたいようにして、親しい連中と時にバカ話で盛り上がる。現代人としての意識があることで舌が超えてて食事方面で不満があったり、なんでも叶うわけではないにせよ、妥協点を見出して生き抜くのが上手いというか。なんだかんだ生き延びている強かな部分があって結構好きなキャラでしたね、モングレル。

アラサーがVTuberになった話。4

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「私には同期がもういませんが……同僚には恵まれたなって思っています。特にこのメンバーは本当の同期みたいにって言うと失礼かもしれないですけれども――」

「馬鹿野郎。失礼もクソもあるかよ。そこは『俺たちを同期みたいに思ってる』、それで充分だろうが」

 

相変わらずなかなか登録者数は伸びない者の、彼自身はのびのびと活動しているVTuber神坂怜。

同僚には恵まれていて、後輩に御影くんが来たことであんだーらいぶ男子組も4人になり、モンスターを狩るゲームだったりを4人プレーで楽しめるようになったのは良いですね。繋がりが広がっていってる感じが実に良い。

 

同業他社で働くかつての後輩と食事に出かけた際、お土産の為にカップル偽装をしたことで妹ちゃんに問い詰められる一幕が発生したり。

エロゲ案件からのつながりで、ラジオ収録に参加することになって。お互い察しはついていたけれど、声優・葵陽葵とVTuber・神坂怜の中の人が「初対面」をすることになったり。

続編が出ることになったので再び体験版配信案件をすることになったり、というのはちょっと笑える良い繋がりですけど。

 

同期デビューするはずだったが、トラブルで即消えていったハセガワ氏が別の箱の企画でVTuberとして復活しそうな気配があり……さらにはそれを面白がった勢力によって投票工作まで始まる騒動に発展したり。

妹ちゃんの友人でもあり、VTuber十六夜真として活動している少女の周囲でちょっとごたついてる話があったりするのは、良くない流れではありましたねぇ……。

 

でも、そういったときに頼れる先輩がいるのは本当にありがたい。

真嬢の問題解決について、WEBだと怜がベストだと思った方法が割とサクッと採用されていたと思いますが、書籍化にあたってそこが掘り下げられていましたね。

一度却下されてしまうけれど、柊先輩の行動が一大ムーブメントとなって、最終的に問題解決に寄与してくれる、という。

あとがきにもありましたが、柊先輩が業界トップの男性VTuberであるというのが良く伝わってくるエピソードでした。普段ガチャ爆死してるシスコン面白魔界人なのに、締めるところでは締めてくれる格好良さもあるのは、そりゃファンも増えるわ。

 

怜、妹の雫ちゃんに対して愛が大きすぎるのは……まぁ彼の個性として置くとして。実際、お菓子作りだとかアレコレでスペック高いし、声も良いっていう武器になりそうなものそこそこあるのになんであんなに伸びないんですかねぇ。

……定期的に虚無配信してるのと、飛び火しての炎上で固定アンチがいるからかな……。



アラサーがVTuberになった話。3

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「あなたが『救い』といってくれているように、その言葉が、あなたが、いえ……視聴者の皆さんが私にとっての『救い』なんですよ」

(略)

「無理に変わる必要なんてないですけど、新しく何かを始めると――意外と意識も変わってくるものですよ。私はVTuber始めてからは毎日が凄く楽しいですし、こうして皆さんとやり取り出来てるのが本当に嬉しいです」

 

VTuber神坂怜の配信は、相変わらず。

爆発的に登録者数が伸びるではなく、サジェストに『炎上』と残り続けるなどマイナスイメージも払拭できていないのが常態化してるのは、まぁ良くはないんですが。一度ついたイメージカエルのってなかなか難しいですからねぇ……。

ある意味安定はしてるし、怜自身もVTuberとしてはブレないのでそこは安心してみてられますねぇ。怜の中の人はいろいろと闇深そうなので、活動を通して救われて行って欲しいものですが……。

良い仲間には恵まれているものの、そのあたりはじっくり進行だからなぁ。

 

さて今回は、急遽代役としてFPS大会に参加することになった朝比奈先輩に声を掛けられ、男子VTuber三人チームで挑む事に。

緊急参加なのもあってポイント扱いされたりする状況もありましたが、エンターテイナーとしてやり切ったのはお見事。

……途中、ランドマークとか各チーム情報のせたMAP情報とか作って公開してる当たり、相変わらず凝り性ですねぇ怜。

今回の彼のパワポ芸で面白かったのは、柊先輩と一緒に担当したソシャゲ案件で専用のアカウントもらったから全キャラ使って使用感を反映したダメージ計算機とかまで作り出しているところ。もう君が攻略サイト運営しなよ……。

 

あと大きいのは別のサイトで動画配信者として活動していた人物が、後輩VTuberとして加入――いわゆる『転生』をすることになって。

男女ペアでの開始でしたが、前世のリスナーのこともあってまた怜の登録者数抜かされれちゃった……。でも、裏で怜に相談してくれたり、ちゃんと先輩としてみてくれてるのあったかくて良いですね。

後輩のミスがあった時もフォローに動いてましたし、本当にそういうところだぞ、怜。

 

最後の章が『閑話 とあるリスナーの話』で、怜リスナーのエピソードだったんですが……。掲示板で色付き固定ハンドルになってる人物でびっくり。あれ、「ガチ恋ネキ」だったのか。他はモブスレッドとか、FPSのソロマスターとか、シスターとかで分かりやすかったんですが、なるほどなぁ。

1巻でのリアルイベントで人生相談の様相を呈していた時から思っていましたけど、なんで脱サラのリスナーはこんなに濃いのだろうか……。面白いですけどね。

アラサーがVTuberになった話。2

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「ここ、場所空いてる」

「うん……?」

「もうひとりサイン欲しい人がいるの」

 

デビューから3か月が経過した怜。

相変わらず当人に非がないけれど、飛び火してきたりしてるのついてないなぁ……。

今回は他所の事務所から新人女性2人がデビューすることになってましたが。

片や、妹の雫ちゃんと親友である学生少女で……配信きり忘れの一件で、雫との繋がりが露呈してしまった子。

片や、かつての同僚でありストーカー対策だったとはいえ、一時的に同棲していたこともある女性。

リアルでどちらとも距離が近かったり、SNSで他所の男性Vのフォローが早かったこととかで、目をつけられたりしてましたからね。どうして毎度火種が飛んでくるんですか……。

 

前者に関しては雫ちゃんがVとしてのガワを作って、SNSや配信で情報発信することで鎮火してましたが。

後者は前世バレからの妙な邪推が、今回は正解だったっていうのがややこしいんだよなぁ……。

まぁ念のため準備していたのが上手く作用して、ストーカー被害受けてた女性を狙ったってことで、炎上報道するVの方が叩かれる結果になってたのはホッとした。ああいうの嫌いだからもっとやれ……っていう黒い感情が沸いた。

 

今回良かったのは、以前妹に言われていた先輩のサイン色紙を本当に用意してきたことと……そこに妹が兄のサインを欲しがったところ。可愛いかった。

BOOKWALKERで購入して、限定書下ろしSSのタイトルが「十六夜真のクラスメイト観察日記」という真ちゃん視点での雫のエピソードを見られたんですけど、割と彼女もブラコンですよね、本当。妹ちゃん、不定期に掲示板に登場してるし。

 

怜、色々と多芸ではあるものの、なかなか伸びませんねぇ。

柊先輩の3D振り返りの時とかも「スタッフに人気だったけど、どうしてそれを表でだせないのか。コレガワカラナイ」とか言われてたっぽいし。

読者目線で見ている分には、リアル側のエピソード見れるのもありますが、なかなか愉快な人だとは思うんですけども。他所からの火種に事欠かないのは、そうなんですが……。

事務所の先輩男子とのコラボをしたり、グッズを作ったら作成数の問題か速攻で完売したり、地道ながらしかっり歩んでるし、数字に悩んで折れたりはしないだろう信頼があるのでこれからも頑張ってほしいところ。



アラサーがVTuberになった話。

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「あんだーらいふのファン舐めんなよ? こんだけ燃えてる私にだってファンいるんだからさ」

 

ハーメルン、小説家になろう、カクヨムでマルチ投稿されてる作品。

ブラック企業で働いていたら過労で倒れ、このままの生活を続けていたら危ないと医者に言われ退職した主人公。

貯金はあるのでしばらくは生活できるけど、これからどうしたものかとなっていた彼に妹が「VTuberになってみたら」と言ってきて。

試しに応募してみたら採用されて、トントン拍子でデビューすることになります。

 

しかし、ほとんどが女性の事務所からのデビューだったために、良い印象を持たれていなかったところに、同期デビューの男VTuberが「前世」問題で炎上しデビュー翌日にクビ。

行き場のなくなった怒りが同期というだけで主人公に向けられることになります。

それ以降も、直後にデビューすることになった後輩女性VTuberSNSで反応しただけで小火騒ぎ起こされたり、当人に非のないところで炎上しまくってるのはお辛い。

 

とは言え主人公はあくまでVのガワの着てるし、ブラック企業勤めの社畜だった経験もあってかそんなに気にしてないんですよね。

アンチに張り付かれて低評価爆撃くらっても、そのこと自体はダメージになってないし。

企業所属VTuberとして結果が出せておらず、配信でも面白さを発揮できずに虚無長時間配信とかになりがちだとか、そういう方面の心配はしてるんですけど。

 

彼の視点だとそこまで重くなさそうでしたが、妹目線だと放っておけない状態だったってのも描かれてますし、彼の心境描写どこまで信じたものやら。

あとがきに曰く『主人公が救われる話』らしいですし。救われないといけない何かを抱えてるってことじゃないですか……。1巻で漏れ聞こえてる範囲でも、結構爆弾抱えてそうではありましたけどね。

それでも自分のことで手一杯なのではなく、周囲の人を気に掛けることができる主人公が本当にいい人だったので、いつか救われるまで見届けたいって思いましたね。

 

主に主人公の視点で進行しつつ、彼の妹だったり、事務所の後輩たちだったりの視点が入って、心情を補足していく形式。

各章の終わりに掲示板回があるんじゃないかってくらい多いのも特徴ですね。掲示板回、好きなので結構うれしかったです。まぁ炎上しがちなのでアンチもいるんですが、ファンもいるし、なんなら妹ちゃんも出てくるし。

いくつかのスレでは「今日の妹ちゃん」のコメントまでついてるのが面白かった。

 

ただ最初のほうはレイアウトにちょっと慣れなかったですね……横書きの文章みると視線が左上に行っちゃうんですけど、横書き2列構成の右側の列先に読まないといけないのでついつい行きすぎちゃうことがあった。

でも掲示板回が多い分、横書き1列とかにするとどうしたってページ数嵩むので、納めるために考えられたレイアウトだとも思うので、これはこれで良いと思います。

途中から慣れてきたし。でも、真ん中に縦線でも入ってたら違ったかも……? そんな変わらないか?

電子で読んでたからってのもあるだろうか。BOOKWALKERの電子版、カバー裏も読めたんですがあちらはメガイラスト仕様で右側から読めたしな……。

 

あと面白いと思ったのは、イラストがV側しかないんですよね。オフコラボやリアルイベントもやってるんですけど、いわゆる「中の人」が描かれてるべきところVの絵で通してる。

そもそも地の文からして「中の人」の名前が基本出てこないので、作品として一貫してる部分ではありますけど。中の人も出すと、キャラの名前っていう情報量が増え続けていくことになるので、こういう形もアリかと思いました。

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