ファミ通文庫
「そんな甘さを捨てきれんから、貴様はそこまでなのだ」
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「馬鹿者! みっともない言いわけをするな!」
(略)
「先生はバカな吉井を選んだこと自体が頭の悪い行動だと言っているんだ!」
同級生だったらシバいているところだ。
学園祭編。
この学校には実は変態とバカしか集まっていないんじゃないだろうか。
たまにいる、一般人っぽい人たちは、不幸な犠牲者という事で。
まぁ、この学院のノリについていけてるあたり、その人たちも割と適応力高いというか、実は同類になれる素質があるんじゃないかとか思いますけど。
学園祭の売り上げを持って、ミカン箱という最低レベルからさらに一段下がった驚きの施設を向上させようと動き出すFクラスメンバー。
雄二は1巻でよくこれをまとめて戦争を勝っていったよなぁ、と思えるほどのまとまりのなさ。
明久と美波が司会進行をしていくけど、明久のまとめかたがまたひどい・・・
ウェディング喫茶「人生の墓場」とか、いや、確かにそんな会話挟まっていたけど、混ぜるな危険ってやつだろ、それは。
これは鉄人に怒られても仕方がないレベル・・・というか、割とFクラスの面々はいつでもどこでも怒られているような気がしますね。
また、同時に、召喚獣を用いたトーナメントも開催され、試験学校としての見世物も取り揃えている、と。
まぁ、見学客として楽しむ分にはそこそこ楽しめそうな学園祭なんじゃないかと。
3年の常夏コンビが結構早い段階から出てきていたんだよなぁ、と読み返していて思いましたけど。
そういえば、こいつらとの因縁も、ここから始まっていたのか。
試験学校という事でいろいろあったりするんでしょうけど、わざわざ学園祭という場所で他のクラスを潰そうとしたり、妨害工作に出たりと、そこまでする事なのかなぁ、とか思ったり。
自分の高校の文化祭とかは、利益が出ても確か自由に使えるわけじゃなかったように思うので、そう感じるのかもしれませんけど。
さてはて、馬鹿だけど、大切なものは分かっている明久の行動は結構、みていて爽快な部分がありますね。後始末とか、下手すりゃ弁償物の騒ぎを見ると、遠巻きに見ているのが一番安全だと思いますけど。
そして、常夏コンビとの因縁だけでなく、明久の女装という特技もまた、ここから始まっていたのか。懐かしいな…
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「喜べ吉井。お前への疑いはなくなった」
「お前はバカだ」
バカがバカらしくバカをやっているシリーズ。
最近、本編が完結したので、ちょっと読み直しながらちまちまと記事書いていこうかと思います。
しかし、1巻が出たのは2007年なんですね。
もうこんなに時間たっているのか、と愕然としますな・・・
召喚獣システムという複数の技術とオカルトを混ぜ込んで作り上げた、テストの点数=実力の召喚獣を呼び出し、それを用いた戦争によって、施設のランクを向上させられるという仕組みがある学校。
まだまだ穴というか向上の余地がある技術で、試験的な学校という意味合いもあるようです。点を取ろうとすればどこまでも取れるシステムっていうのは中々に面白いと思いましたけれど。
明久が宣戦布告の使者として赴き二度とも襲われて酷い目に合うっていうあたりが特に笑いました。
悪びれず明久を派遣する雄二も雄二ですけどね。
こういう、軽快なバカげたやり取りがやっぱり本作品の魅力なんじゃないかと。
ゆるーく楽しめる学園コメディ、みたいな感じで。
しかし雄二がFクラス代表になっていたからこそ、この物語は盛り上がっていますけど
……実力的にうっかりすると、雄二はEクラスの最下位とかになっていたかもしれないわけで。
実際Fクラスのバカさ加減から見るに、こいつらはどうして進級できているのか不安になるレベルのが紛れていますよね。吉井とか明久とか観察処分者とか。
それと比べると雄二はかつての神童と呼ばれた部分が残っていて、うまく指揮官としてやっていますけど、それが居なかったらFクラスって烏合の衆レベルがさらに向上して危険な領域にまで達していたんじゃないだろうか。
まぁ、合間に挟まるバカテストも中々面白いですし、たまにはこういう緩いのを読み返すのもいいですなー。
「女王を信じる兵が、人ではないのは当然だろう? 抗わない者が、人間なものか」
(略)
「化け物に抗わない者など、ただの駒だ。人は人としての誇りを勝ち取って、初めて人になれる。人の身に甘んじ、何もしない人間を……僕は人だと認めることはできないよ」
復讐の旅を続ける、エリーゼとグラン。
一つの領地を滅ぼした彼女たちが次に目指したのは、100年前に村ごと滅び、しかし今もなお人を呑み込むという噂が残り、立ち入り禁止とされた森だった。
その場にあった領地に踏み込んだ二人は、『穴蔵の悪魔』の領地において、永遠に続く戦争を行わされている『人間』たちの姿だった。
相変わらず、悪意を描くのが上手いといいますか。
致命傷ではない限り傷は癒されて、また次の戦争へと繰り出される。
永遠に続く拷問のような場所ですね。
そんな環境にすら、人間は適応してしまうというか。
実際、『穴蔵の悪魔』には人間で太刀打ちできないんですけど。
心を折られ、奴隷のような境遇に甘んじている存在。
途中から登場してきた、相変わらず正体不明の自称「人間の味方」ケンジーは、彼らを人間に含めるかは微妙、といった旨の発言をします。
ケンジーと、ケンジ-の属する組織にもなにやら思惑があるようですが、いつ明かされますかね。
イラストのように、綺麗な世界ではなく、残酷さをはらんでいるけど、エリーゼたちの道行きは尊いと思いますけどね。
復讐に生きているはずのエリーゼが、今回の『穴蔵の悪魔』、ローレルとローエンに向かって、「嗤うな」と自らの意思を突きつけるシーン。
アリストクライシであるはずなのに、彼女はどこか人間臭いといいますか。
「人間の味方」であるケンジーがいろいろと介入してくるのもそのあたりが原因なんじゃないですかね。
決してハッピーエンドではないんですよね、今回も。
しかし、地獄のような村から、殺伐とした戦いを経て、脱出したとき。
その時見えた空は、本当に美しかったんじゃないでしょうか。
重くて暗い展開を重ねて言って、最後に待っているものすら悲劇的であろうと、この作品は綺麗な世界を描いているといいますね、俺は。
逆説的に美しさを教えてくれる、っていうのはあれですけど。
悲劇があろうと、折れずに、目的を掲げて誇り高く生きる姿は、人を引き付けるってことですかね。
エリーゼとグランの二人のコンビが好きなんですよね。
今回はエリーゼがメインだったので、グランの出番があまりなかったのが残念ですけれど。
ノエルとグランの会話は見てみたかったんですが、本編で描かれなかったのは残念。
ただまぁ、ノエルとの出会いでなにか考えることがあったようで、次はグランメインの話になるんですかねぇ。
楽しみです。
「ば、馬鹿な! なぜ生きている!」
タイトル通り、最終巻を記念に配布された、非売品の特典。
配布方法は店ごとに違うと思いますが、俺は最終巻買ったら普通にもらえました。
収録されているのは、7.5巻収録の闇鍋エピソードの没ネタ版。
あとは 2巻発売時にFBOnlineで組まれた特集の「キャラクター紹介記事」。
7.5巻の闇鍋エピソードと違う部分は、キャラが少ないのと、諸々考えている部分が削られているというところでしょうか。
福引で良い商品当てて、結果として闇鍋になるのは変わらないんですけど。l
これが第一校で、完成すると7.5巻のエピソードになるのか、と納得できる感じではありました。
しかし、鉄人とFクラスメンバーが二者面談をする形式のキャラ紹介記事の方が面白かった。
あの短いスペースでよくいつものテンションでバカをやれるもんですね。
バカの一年ってことで、後半は高い点数取るようになってしまったので、初期のバカらしいバカな感じは面白いですねー。
近いうちに読み返そうかなー。
「負けるわけないさ」
坂本はそんな心配を軽く笑い飛ばした。
「お前らが協力してくれるなら勝てる」
(略)
「いいか、お前ら。俺たちは――」
「「「最強だ!」」」
シリーズ最終巻。
三年生相手の「戦争」も佳境で、それぞれの抱えている問題にも決着がついたりします。
それなりには面白かったです。ただまぁ、なんといいますか・・・
この、三年生が、いけ好かないというか。
前回からの、終わりに向けての畳み方が、どうにも微妙に思えます。
合間に挟まるバカテストも、最初の方が面白かったですし。
今回なんて前回までの焼き直しばっかりですからね。
長いシリーズならではの演出とも言えますけど、あのバカテストは一発ネタな面もあるから、こう、切れ味落ちてて。
全体的に、終盤に向けて、どうにも失速してきたように感じていました。
だからこそ、この最終巻でどうなるかには期待していたんですが、
雄二が本領発揮して、味方を囮にする外道な作戦立ててたりとか。
明久がバカなりに行動力を発揮して、問題解決したりとか。
ムッツリー二は最後までムッツリーニだったけど、一瞬格好良かったりとか。
まぁ、それぞれにそれなりの場面があったので、いい最終回だったようには思います。
ただ、結局のところ「三年生から仕掛けられた戦い」で「二年生は引き分けでもいい」というような話が本文中にもありましたが。
モチベーションが上がる理由が、あまり無いんですよね。
足を引っ張っていたBクラスの根本は排除されてて、愉快でしたけど。
そりゃあ三年の代表が、色々手を出してきて不快だっていうのはあるんですけど。
あの不快さをブッ飛ばすほどの爽快感が感じられなかったのは、残念。
色々言っていますが、バカがバカを理由に、諦めるってことをしないで、味方で潰しあいをしていようと、いざという時には協力し合ってる、学園モノとしては良作ではあると思ってます。
王道で展開も読みやすいですけど、まぁ、バカがバカなりに行動する、っていうところが面白みなんで、それぐらいでちょうどいいでしょうし。
嫌いじゃないんですよ。ただ、嫌いじゃない分、最後のつまずいた感じが、惜しかったなぁ、と思うだけで。
また似たような、大規模なバカを高校生くらいの少年少女がやる話を予定しているそうで。
予定なんでどうなるかはわかりませんが。
次のシリーズに期待しますかねー。
ちゃか
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