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「後悔、しているんだ。……罰を、受けた気がするんだ」
絞り出すような声だ。肉体を失ったことを悔やんでいるのではない。
「なんで……どうして俺は諦めたんだ」

神崎早苗は、未来が見える少女。
常時発動しているわけじゃなくて、時たま発動して未来が見えてくるって能力のようですが。
そんな彼女と一緒にいるのは、三島洋平。
早苗と同じように、異能を持つ少年。彼には生命が見えていた。
異質な二人が出合って、学校で生徒の相談に応じたりちょっともめごとに巻き込まれたりする話。

7章構成で、一つ一つで違う人の相談に乗っていく感じ。
早苗の力もそうですけど、洋平の力が強すぎてなぁ、何とも言えないテイストです。
最初のうちは、問題を起こした幽霊を始末したり、心残りある幽霊を祓ったりとかしているんですが・・・
途中から物理になってくるからなぁ、問題。
5章の、首狩り姫とかはなんか微妙なライン。

でもいっそ異能を主軸において考えるんだったら、3章の「芽吹きの季節」と6章の「決まりはないはずだから」みたいな日常のエピソードの方が異質なのか。
どっちにメインにおきたいのかがよくわからない感じで。
気になって楽しみ切れなかった。

視ル視ルうちに好きになる (電撃文庫)
扇風気周
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2014-06-10