気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

フライ

放課後の図書室でお淑やかな彼女の譲れないラブコメ3

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「僕は瀧浪先輩のことが好きだ」

正面からそう告げる。

「奏多先輩が大事なことは変わらないけど、僕が好きなのは瀧浪先輩ただひとりだ。ようやく自分の気持ちに自信がもてるようになってきたのに、それを疑わないで欲しい」

 

蓮見邸での生活にも慣れてきた静流。

ぼちぼち夏休み、ということで瀧浪先輩からの攻勢も激しくなったりはしてましたが……。

母が亡くなった後なこともあり、帰省をどうするのかという話が蓮見先輩との間で出たりしていました。

事ここに至ってはちゃんと顔を合わせて説明しようと蓮見父は考えていたようですが……それはそれで問題がありそうだなぁ、とは思いました。そこまで本筋ではないながら、ちゃんと描いているのはこの作品の味か。

 

瀧浪先輩との距離が近づいて、だからこそ彼が大事にしている奏多先輩との関係が今回の肝になっていたわけですな。

中学時代からの付き合いで、独特のかみ合い方をしている静流と奏多先輩ですが。

服に興味が無いから静流に選ばせているとか、それは確かに静流をして「いちおう彼女がいる」と対応に悩む言葉も出るでしょう。

 

奏多先輩、直接瀧浪先輩に許可取りに行って、気にしている瀧浪先輩と蓮見先輩が当日後を追いかけてくるイベントが発生したりしてました。

そうやって、静流が奏多先輩を大事にしている姿を見て、瀧浪先輩が珍しく足踏みしてましたが。これまでの経験から、静流自身がしっかりと言葉にして問題解決に動いていたのは良かったですね。



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「――俺は日南のことを、特別な存在だと思ってる。だからこれから勝手に、日南のことを水沢に話す」

 

日南との第二被服室での会合が終わり、迎えた3月。

彼女の誕生日が近づいており、泉の発案でサプライズパーティーが開催されることに。

チーム分けしてプレゼントを用意し、一番日南を喜ばせたチームが勝ちという主旨で企画が進み……。

友崎が菊池さんと水沢と同じチームになっていたのが、なんか味わい深くて良かった。

水沢も日南に対して真剣で、だからこそ秘密を共有しているであろう友崎にたいして踏み込んできて。

 

自分が日南の考えに利用されているとわかった時、友崎の中に怒りではなく悲しみがあったというのが、あの時間を大事にしていたのが分かって良かった。

日南との関係について悩み、相談することもあれど、それはそれとして菊池さんとバレンタインとかのイベントちゃんとこなしてましたし。

一つ問題抱えていても、それ以外をないがしろにしていないのはポイント高いですよ。

 

サプライズパーティーの打ち合わせの一環で、友崎家にリア充グループのメンバーと、菊池さんがやって来ることになって。

ちゃんと恋人として菊池さんを紹介して、友崎母と妹がすごいリアクションしているのが面白かったですね。

 

ゲーム好きな日南に刺さるプレゼントを求めて、友崎チームはプロゲーマーの足軽さんの伝手でプログラマーを紹介してもらったりもして。

その前に家族に紹介されたからか、足軽さんとの対面の時に「彼女」と紹介されてちょっと満足げにうなずいているの想像すると、凄い可愛くないですか? 可愛い

いつものメンバーでのUSJも担当して、サプライズパーティーも順調に進んでいった中で、あの引きは続きが気になりすぎるなぁ……。11巻楽しみ。



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「――だから今度は、私に選ばせてください」

 

レナという肉食系地雷女の登場も影響して、菊池さんとギクシャクすることになってしまった友崎。

拗れすぎる前に友人たちに背中を押されて、というか蹴り飛ばされるくらいの勢いで場を整えられて、話す時間を作れたのは良かった。

 

菊池さんとしては応援しているのは確かだけど、やっぱり嫉妬する気持ちもあるとかで。好きなのは菊池さんだけと言葉ではハッキリ宣言し、その上で一緒に登下校するなど過ごす時間を増やしてましたが。

水沢が「形式にこだわりはじめたら、うまくいってないのを埋めようとしてる証」と指摘したり、友崎が抱えている問題全てを等しく大切にしていることとか、そのあたりを理解してアドバイスくれてたのは良かったですねぇ。助かる。

 

そうやって菊池さんとの関係という問題を抱えつつ、オフ会への参加は続けて。

そんな中でランク1位を獲得するほどに使い込んだキャラから、新しく乗り換える挑戦を始めているあたり、根っからのゲーマーだなぁと思いました。

後にプロゲーマーの足軽さんから「ゲーマーとしての業」とか指摘されていましたけど、やっぱりそのあたりの軸が友崎の中にはありますよねぇ。

 

芯がしっかりしていたり、業を抱えているキャラは好物なので、どんどん友崎好きになってきたな……! その上で菊池さんも小説家としての業を見せ始めてきたので、好きと好きが付き合ってる現状は、凄い楽しいですね!

それだけに関係が壊れかねない状況で話が進んでいったのは胃が痛みましたが……トラブルを超えて、しっかりと選択されたのにはホッとしました。このままの関係を貫いて欲しいものです。

 

告白するときもそうでしたけど、自分の想いがありつつもちゃんと必要な言葉を届けてくれるみみみ、良いキャラなんですよねぇ。彼女は彼女で幸せになって欲しいですけど。

今回の騒動を経てまた一つ成長した友崎が、日南に切り込んでいったことで物語の見え方がまた変わっていきそうです。

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「だったら、その時間も楽しんできて欲しいんです」

そしてにっこりと笑って、こう付け加えた。

「それでまた――素敵で楽しいお話を、たくさん聞かせてほしいです」

 

冒頭の『ファースト・クリスマス』が好きですね。

演劇を楽しんでくれたクラスメイトの事は好きだけど、大人数はどうしても苦手だからと二次会としてカラオケの話題が出た時にはいかないというのが菊池さんらしい。

その上で友崎がリア充グループとの縁を大事にしていることもしっているから、その時間を大事にしてほしいという気持もあって、お互いを大事にしてるのが良かったですねぇ。

付き合い始めたばかりの2人の時間を作ろうとしてる、他のメンバーの気遣いも好き。

 

他の収録エピソードは、過去の日南を描いた『名もなき花』。

妹たちが出てきたり、中学時代の部活動での温度差が描かれたり、日南という人物の強さと怖さが描かれていましたね……。

2位ランカー「No Name」が誕生するエピソードでもあり、これを踏まえて1巻を読み返すと味わい深そう。

 

失恋した直後のみみみを描く『好きな人のカノジョ』。

少しは褒めてほしい、という心情が切ないなぁ。みみみも好きだったし、偉いと思うよ……。

その後、菊池さんのバイト先にみみみがたまちゃんとたまたま訪れることになって。みみみと菊池さんの一対一での会話も発生していたの、面白いなぁ。このあたり友崎目線では見えないエピソードですし。

傷心のみみみの傍に、たまちゃんっていう親友がいてくれたのは救いですね。良かった。

 

他は8巻新キャラのレナちゃんを深掘りする『嘘と朝焼け』。このエピソードを見てからだと、8巻最後に送ってきたメッセージのうわぁ度が増すなぁ……。

引っ掻き回すキャラとしては優秀ですけど、そんな茶々には負けないで欲しいものですね。

友崎も参加したリア充グループの年末カラオケ忘年会の模様を描く『みんなのうた』、菊池さんの実家で過ごす様子を描いた『炬燵の天使』の前半などの日常エピソードもあって良かった。

『炬燵の天使』の途中に、打ち上げの終わり際に菊池さんと日南が交わしていた会話の内容が挟まっていて、それが不穏ではありましたけどね……。

 

あとがきの後に、今回の特装版に付属するドラマCDのシナリオをリライトしたボーナストラック『勇者友崎の冒険 VR体験版』が収録されていて、ワイワイゲームしてるの楽しそうでしたねぇ。日南が魔王になっているの、解釈一致すぎる。

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「きっと友崎君のなかで、

この毎日の生活も――『ゲーム』にレベルアップしたんですね」

(略)

「俺にとって――『人生』はゲームだから、真剣に向き合いたいんだと思う」

 

菊池さんと付き合い始めて、一緒に初詣デートしたりと1巻の頃の中くらいの目標だった地点に到達しているの、感慨深いものがありますね。

「行く人も行く場所も自分で選んだ」と素直な言葉を菊池さんが言って、お互いに照れてるの初々しくていいなぁ。

 

冬休みも開けて高校二年も終わろうという時期ですから、進路調査票の問題とかも出てくるわけですなぁ。

菊池さんが小説の入賞を初詣で願ったり、他の面々も進学を検討している中で、相変わらずのノリを保っている竹井と、色々考えてる友崎の思考が似通っていたのは笑えた。

 

そんな中で自分のやりたい事の一環として、ついに日南以外のアタファミプレイヤーとのオフ会に友崎は足を運び、ランキング1位のnanashi名義で参加し、界隈を賑わせていたのも初期からすると印象深いイベントでしたねぇ。

日南プロデュースのイメチェンが進んでいたのもあって、友崎がイケメン認定されていたのも面白い。

そこでレナという、扱いに困りそうな女性との縁までできたのは良し悪しありますが。

 

イベント参加を重ねる中でプロゲーマーの足軽さんと戦って、実力では友崎が有利ながらもプロとしての経験から、三先では負けてしまって。

それらの経験を踏まえて自分のプロゲーマーとしての道を進もうと決断したのは、友崎なりの「人生はゲーム」という解釈のたどり着く先としては、良い場所だと思います。

……ただその結果として、菊池さんとギクシャクする結果になったのは悩ましいですけどね……。

弱キャラ友崎くん7 イラスト集付き特装版

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「だって文也はさ。――当たり前のようにそっちの目線、なんだもんな」

(略)

「そうそう。――俺は『そっち側』に行きたくてがんばってる人間、だからな」

 

日南からの課題で、攻略対象として2人を選ぶことになった友崎。
彼はみみみと菊池さんを選んで……折しも文化祭が近づいており、友崎はみみみと漫才をして、演劇の脚本を書いた菊池さんのサポートをする予定もあった。

 

文化祭に注力しつつ、日南から三つの課題を与えられることになって。

課題に含まれたこともありますが、「好きになる」ということについて他の人の意見を聞きつつ、少しずつ自分の気持ちを確かめていく友崎。

いやはや、実に青春してるなぁって感じで良かった。勢いで気持ちを零してしまったみみみと友崎が、バッタリ会ったときにギクシャクしてるのもらしさがありましたし。

 

菊池さんが描いた脚本『私の知らない飛び方』という物語の空気感が好きだなぁ。

日南と似通った強さを持つキャラクターアルシアの解像度を上げるために、菊池さんと日南のことを知る人たちに取材したりしているのも、少ない時間で妥協してないのがよかった。

菊池さんも変わろうと動いていく中で、彼女と距離が近づく別の男子も登場したりして。

 

色々暗喩が込められた脚本の意味を汲みとってしまって友崎の足が止まった時に、みみみが背中を押すのが良かったですね……。

ヒロインとしては菊池さん推しなので、告白の行方については嬉しかったですけど。先に告白したみみみが、恋敵への後押しするのは失恋確定なわけで痛さもありました。

最後ちょっとわがままを言えるようになった菊池さんが可愛かったですね。満足度の高い1冊だった。

 

特装版のイラスト集、女性キャラのオフショットが最初にありますがそのデザインだと、花火と泉が好きですねー。特装版のカバーにもなってる菊池さんのも良いですけど。

あとは単行本未収録イラストの、2627Pの菊池さんもカワイイ。

絵を語るときに、可愛いとかした語彙出せないんですけど、要所で屋久先生のフェチコメントが差し込まれていて、流石プロ作家……と感心するばかりでした。あとがきでも語ってることあるしな……。



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「……私が我慢すればその場は上手く回る、って状態あったりしない?」

「えっと……あると思う」

(略)

「それってつまり――うまく待ってない、ってことだからね」

 

シリーズ初となる短編集。

それは例えば、中学時代の日南葵について。

まだ完ぺきではなく、今の友崎のように失敗をしつつも目標を定め努力を続けていた日々の記録である『プレパーフェクトヒロインの憂鬱』。

はじめての恋人関係となったあと、女子たちの中で問題視されたりして、空気読み違えている彼女を見るの、ちょっと新鮮でした。

 

二学期初旬ということで4巻あたりの時系列の時に、服を買いに出かけた日南と友崎のやりとりを描いた『とある買い物にて』。

かと思えば直後に、夏休み合宿時の女性陣のエピソード『その“恋バナ”の向かう先』が入っていたりもしました。

 

菊池さんが運命の1冊に出会う『言葉でしか知らない色』や、彼女の日記の一部を切り取った『日記帳 二年目/五月~』。口数少ない彼女の心情が垣間見えるエピソードで良かったですね。

中村と泉の恋模様を描いた『寒い朝、駅前にて』はリア充な彼らも、教室の空気感の中で上流にいるだけで、迷いも戸惑いもする等身大の青春を送っているという話で、シリーズの味わいを深めてたと思います。

あとは水沢がしてるもう一つのバイト『ドランク・オン・ノンアルコール』でも、彼はしっかり自分の恋を自覚して、自分らしさも分かってるの強いですよねぇ。この恋も決着どうなるのか、地味に気になる。

 

たまちゃんがエリカの一件に対して下した決断を受けた後について描く 『振り切るためのスピードで』や『彼女と餃子』はみみみらしくて良かったですし……6巻と7巻の間、ということで実に気になる『そして、そのあとの話』が短編集最後に収録されていたのもグッジョブ。



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「まあ、はっきり言ってお前が自分のこと下げんのはもう、究極言えば自由だよ、勝手にしろ。けどな」

(中略)

「――お前が自分を下げてるとき、お前のことを好きでいてくれてるやつは、悲しんでんだよ」

 

この物語の合間で、アタファミ1位と2位である友崎と日南はバトルを繰り広げていたわけですが。

5本先取ルールの中での1本とは言え、日南が友崎に勝利する場面も見られて、リアルの青春模様とは違うところでも研鑽積んでるなこの2人……。

初めて1本とったのが嬉しかったのか、わざわざチャット送ってくる日南と、負けず嫌いなのでその後の1本しっかりとって51敗で総合では勝利を譲らなかった友崎のやり取り、割と好きです。

 

今まで日南から出された課題には「告白する」とか「付き合う」っていうものもあったわけですが、その都度先送りにされてきて。

今後の課題の参考とするために、いまの友崎が果たして好きなのは誰なのか、と日南に聞かれ……少し時間をもらうことにした友崎。

またしても先送りにしたと言えばそうなんですが、その中で今回はしっかり考えてはいましたね。

 

考え中もしっかり小さな課題を出してくるあたり、本当に日南は油断ならない教師です。

まぁ仮に日南の課題がなくても、時間が流れている以上学園行事とかもやってくるわけですが。12月に学園祭やるのは、珍しいのかな? 自分の出身校は早い時期にやってたから新鮮です。

菊池さんが書いた小説を読ませてもらったり、文化祭実行委員に立候補したり、イベントをこなしていく中で、菊池さん執筆の台本で演劇をしないかと提案したりしてましたし。

 

友崎から発信することも結構増えてきた印象ですが……まだ彼には自信がなくて、踏み出せない場所があった。そこにみみみからの衝撃発言だったり、友崎の変化を見てきた水沢からの言葉だったりがあって、友崎がまた一歩進めた感じがして終盤の展開は特に良かったですね。

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「……あんなに大変な状況でも、こうして周りに人があつまってくるのは、みんな花火ちゃんのことが、大好きだからなんでしょうね」

 

エリカ達の嫌がらせの標的となってしまったたまちゃん。

彼女は、近ごろ態度とかが色々と変わってきた友崎に「戦い方を教えてくれ」と志願して、奇妙な師弟関係が結成されることに。

友崎がちょいちょい自信なさげなところを「泥船に乗ったつもりでいてくれ」とか自虐ギャグとして使っているの、1巻の頃の彼だったらできなかったんじゃないかと思うし、しっかりたまちゃんがツッコミ入れてくれるから、空気が重くなりがちな状況で良い清涼剤になってました。

 

友崎はたまちゃんに、これまで自分が自分を変えるためにどうしてきたのか、を一から教えていくことになったのですが……。

録音して自分の言い回しについて認識を改めること、母音のみで話して会話のトーンに気を配る事。

そうした技術をたまちゃんがどんどん吸収していったの、ゼロから積み重ねてきた友崎と、これまでの経験もあるたまちゃんとのレベリングの違いを感じたなぁ。

上級者なら必要経験値多かったりしないんですか?! ところがどっこい、別の経験があるとより成長が早いんですね。世は非常である。

 

実際自然と友崎が自分のやってきたことを復習する形になっているの良かったですよね。

友崎一人だと補えなかった部分が、ここ最近の友崎の活動を気にして接触してきた水沢を皮切りに、友人たちの助けを得られることになっていたのも大きい。

これまでと違う人間との会話練習、という課題で友崎がよく絡んでるグループと接点の薄かった菊池さんとが繋がったのも、今後に響いてきそうです。

 

日南もまた友崎と違う形で問題を重視していて、だからこそ徹底的に行動しようとしていたみたいですけど。彼女の苛烈さが垣間見えて、怖さもあった。

でも、そんな空気をたまちゃんがぶち破ったのは痛快でしたねぇ。日南の苛烈さは、彼女が気にかけていたからだ、というのにも気付いてたのは偉い。

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「ですです! だからクイーンを動かすなら、努力のコスパを上げることですね!」

 

3巻だけで夏休み編を終えて、もう2学期に突入してるのでわりとサクサク進行している感じがありますね。

日南と一度すれ違い、今までとは違う形での青春ゲームへの挑戦を行うことになった友崎。自分なりの「自分の育て方」を見つけて、楽しむ余裕も出てきたようです。

そんな中で出された課題が、クラスの観察。空気を感じ取って、他人の発言の意図をくみ取って、状況判断能力を磨くトレーニング。

 

そういう課題を与えられた後に、球技大会が開催されることとなって……。

そこでクラスカースト上位だが、友崎の交流してる面々とは別グループにいるエリカ一党が口出しして、地味なグループに属する少女平林さんを女子の代表に祭り上げることに。

今のクラス内にどんな空気が醸成されているのか、エリカたちにどんな意図があるのかをしっかりと観察して、読み取れているのは偉い。大分わかりやすかった面もあるけど。

 

集団の難しさについて考えていたところ、日南から新たな課題として出されたのが「エリカたちにやる気を出させる」というもので。

自分一人で考え込むんじゃなく、バイト先の知人や菊池さんのような自分の友人に意見を貰いつつ、それっぽい道を作ってみせたのはお見事でした。

……そこで終わってればハッピーエンドだったんですけどねぇ。良い「空気」もあれば、悪い「空気」もあるわけで。

 

面倒くさそうな仕事を押し付ける、くらいならまだしもそれが嫌がらせに発展しては良くないですよ。

対象となったのはみみみの友人であるたまちゃんで、みみみも日南もそれぞれの考えを持って動いている中、友崎もたまちゃんと話をしにいって。

その上でたまちゃんの返答は予想外だったので、驚きましたねぇ。いやはや強い。

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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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