気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ブレイドコミックス

魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~1

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「魔導具師はやめられない」「やっててよかった」と思える日があるんだ

『とーたんとおなじまどーぐしになる!』

「父さんには今日がその日だったよ」

 

MFブックスで書籍化されているシリーズのコミカライズ。

魔導具師として活動しているダリヤが、父の死後に婚約である兄弟子と結婚しようとして、諸々の準備が終わる前日に婚約を破棄してほしいと頼まれて……。

兄弟子の望む女性になろうと色々と意見を受け入れていたけれど、その騒動を受けて「うつむかない」ことを決めて再始動していく物語……というのが本編のスタートなんですが。

 

このコミカライズだと、最初に収録されているのが「第0話」となっていて、彼女の幼少期のエピソードが差し込まれているんですよね。

これ書籍書下ろしのカルロ視点のエピソードを上手く再構成している感じがして良かったですねぇ。

ダリヤ、前世の記憶がある転生者であって前世でもうつ向いて死んだという記憶があったのもあって、再始動してからの彼女は生き生きしてて良いんですよねぇ。

 

幼少期のエピソードが最初にあって、父と和気あいあいと過ごしているのが描かれて、ダリヤの好感度が上がっていったからこそ、兄弟子トビアスの株がどんどん下がっていきましたね……。

父が健在の時、防水布を作ってる時のエピソードとかもスライム干してるの、なかなか愉快な絵面で面白かった。

魔法使いの嫁12

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「――知っているかい?」

「ひとつの事実をたくさんの言葉で表現することもできるし

たくさんの事実をひとつの言葉で纏めてしまうこともできるんだ」

 

いやぁ、学院編、楽しいですねぇ。

チセと同年代の生徒たち。それぞれに事情があって学院に通っていて……

生まれ、家の生業、過去の事件。

誰もが何かを背負っている感じで、生き辛そうな雰囲気を感じる。

まだ若いからか、青いというか視野が狭くなっているように思える。

 

これまではチセが迷子のような位置だったため、周囲には諭してくれる人の方が多かった分新鮮ですねぇ。

大人側も、悩みながら歩んでいるって言う場面が描かれたのは大変おいしかった。

「大人になってほしくないわけじゃない 子ども扱いしたいわけでもない」。

「やりたいことがあった時 俺たちはいつも大人になりたがるでしょ」。

この辺りのやり取りしてる場面が、個人的には一番気に入ってます。

 

エリアスの「……失望した?」に「正直かなり想定内です」って答えるチセが強くなってて頼もしい。

最後、学院のカリキュラム内とはいえまた厄介な状況に遭遇してましたが、さてはてどうなるやら。

魔法使いの嫁 12 (BLADEコミックス)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2019-09-10


魔法使いの嫁11

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「自分を大事にしてもらわないと怖いからね」

 

エリアスの監視役、サイモンを解任しようという動きがあって。

ただ、サイモンの直属の上司からではなく、対抗してる内部の反抗らしくて。一枚岩ではない、というのが詳しく語られていました。

更にサイモンの過去についても語られていきましたが……重い、重いよ。

 

「エインズワース 何もかもを共有しなくたって誰かと一緒にいるということはできるんだ」。

サイモンのジンクスを聞いて、利用しないだろ? と問われて。

「利用しなきゃならない時がまだ来てない」と率直に言うあたりは流石ですが。

言わない自由を行使した部分も、ありましたが。エリアスの直截さに救われたのは本当なんだろうなぁ。

 

一方のチセは、エリアスやリンデルの師匠であるラハブに招かれて。

同行していたステラが霧に捲かれて、灰ノ眼と遭遇してる辺り、彼女も「持ってる」と言いますか。「愚かで美しい」という評価にもうなずける。

真っ直ぐすぎる彼女の姿勢が尊く見える。

 

学院で意外だったのは普通の授業もあるところ。表に出て擬態して生きる必要があるから、常識から解離しないように、という考えには納得。

学院を創設した七つの魔術の大家の事とか、過去にあったらしい出来事の名前だとか、気になる情報もどんどん出てきてます。

生徒たちと仲良くなって、チセの世界を広げていってほしいと思いますが、次回予告がなんか不穏な雰囲気しててちょっと怖い。

魔法使いの嫁 11 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2019-03-09


魔法使いの嫁10

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「自分の舵は自分でとる子だな」

 

「夜の愛し子」は貴重だと言われる。けれど、実のところ珍しくはない。

魔法使いよりも多く生まれてはいるが、様々な理由で多くが亡くなる。

――故に、見つかった時には電池代わりに消費される、と。

 

だからこそ、狙われる。互助組織である学院としては、チセに協力してもらって、そのの力を解明し、大体でいる方法を見出したい。

そうすれば、夜の愛し子が狙われる事も無くなるという希望的観測。

チセ、それ以外にも竜の呪いとカルタフィルスの呪いも抱え込んでいるから、そりゃあ研究対象としては申し分ないですよね……

 

チセはチセで、知らないことが多すぎるから学びたいと言って。

学院の提案に乗った結果、聴講生として通う事に。エリアスも臨時教師として入り込んでましたが。

ちゃんと教師してたり、異種故の距離感の違いとかがあったりで新鮮でした。

新キャラが多く登場して、学院も一枚岩ではないというか、不穏な気配をはらんでいますが。

教会の方でも騒動が起きそうというのが、また厄介な……

魔法使いの嫁 10 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2018-09-10

魔法使いの嫁9

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「私はここで あなたをぶっとばさないといけないんだ」

 

チセを蝕む呪い、それを正攻法で解くのは難しく。

エリアスは他の身体に呪いを移そうとしましたが……チセが抵抗して。

カルタフィルスの誘惑に乗り、逃走したわけですけれど。

そもそものトラブルの原因、竜を攫ったのがコイツだからな……

 

エリアス達の頭を冷やす意味でも、距離を取る必要はあったでしょうけど、目先の危険から逃げたら、さらに厄介な場所だった、という雰囲気。

お互いに呪いを抱えているチセとカルタフィルス。お互いの体の一部を移植し合う事で、二つの呪いによって均衡が保てるのではないか、とか中々に狂った発想ですが。

そこで足を止めない辺りチセも歪んだ部分あるよな……というか、彼女は自分を大事にしなさ過ぎるのが、問題だよなぁ。

 

そして、ここにきて明かされたチセの過去。

彼女の母と、父と弟の話。両親がそろっていた時は、まだ幸せだった。

チセの母もチセと同じような体質だったようで、色々と悪戯をしでかす輩が周囲をうろついて居て。父が守りを担当していたようですが、何故か彼女たちの前から姿を消して。

それ故に、チセは最後一人になってしまった、と。

 

カルタフィルスの過去も明らかになっていて、これもまた救いがない感じではありましたが。

チセが彼を止めてくれたのは、まぁ、良かったのかなぁ。

エリアスが、自分のやり方が間違っていたとやり方を見直してくれたり、魔女や、アリスやレンフレッドといったこれまでつながりのある面々が助力に来てくれた場面はシリーズものの醍醐味みたいな感じですねぇ。

 

最後事件がひと段落した後、師弟がそれぞれの思いをぶつけてる一コマ「だーかーら×2」が笑えた。

その前の出かける時のやり取りも中々愉快でしたけど。一先ず、騒動がひと段落して何よりです。

魔法使いの嫁 9 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2018-03-24


魔法使いの嫁8

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「己の倖せを諦めなかった 君こそが君を導いているのだよ」

 

竜を助ける為に無茶をしたチセ。

その腕は異形に変わってしまっていて。目が覚めて手を見た時「わお」と言っているチセの顔が個人的にはツボです。

なぜ腕が変質してしまったのか。それは竜に呪われたから。雛が感じた恐怖や苦痛が溶けだしたものを、チセがあの騒動の時に取り込んでしまった。

 

呪いを受けたチセが、どのくらいもつのか。

それはリンデルたちにも分からぬことで。エリアスとかは解決の為に色々と手を打っているようです。

アンジェリカやステラのように、チセをちゃんと叱ってくれる人がそばにいるのは幸せなことですよねぇ。

特にステラがチセを叱ってるシーンは、ちょっと和んだ。後ろでうなずいている一人と一匹がまたいい味しててな……

 

チセと交流する事でエリアスにもどんどん変化が生じていますが……

大切なものの守り方としては、アレは選んではいけない方法でしょう。

チセが納得しないだろうから、と彼女に隠しながら事を進めようとしたことも含めて。

最後の展開にはちょっと驚きましたが、まぁ、ああなってもおかしくないことをエリアスしているからなぁ。少し頭を冷やした方がいいでしょう。

彼らの下を離れたチセがどうなるのか、すごく気になりますけどね……

魔法使いの嫁 8 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2017-09-08


 

魔法使いの嫁7

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「誰かを…何かをうらやんでも恨んだりしても苦しいままでどうにもならない」

「どうしたってその人自身にはなれないんですよ」

「それは誰かにぶつけるものじゃないんです…自分の中で折り合いをつけなきゃ」

 

繋がりが切れてしまったチセを探すルツ。

チセは混乱したエリアスに取り込まれて、どうにかできないかと抵抗を試みたり、説得しようとしてみますが、効果なし。

何とか合流できたルツに刃物を取ってもらい、自分自身に突きつけて、脅迫することで何とか脱出。

どんどん強かになっていくというか、逞しくなりますねぇ、チセ。

 

無事に家に帰ったと思ったら、チセの子守唄を聞いてエリアスが眠り目覚めなくなるってハプニング付で。

アンジーに助言をもらって魔法薬作ってエリアス起こしてましたが……チセがエリアスに薬飲ませるシーンが何度見ても笑えます。

チセとエリアスの二人の関係が、また少し変化して、いい感じになってきたかなぁ、と思ったら……

 

今度は竜の国の方で異変が起きたようで。密猟騒ぎとは、また穏やかじゃないなぁ。

学院の面々についても語られてましたが……チセが日本で死んだことになっていた、とか。彼女の過去にもまだ謎があるよなぁ。

レンフレッドの酒癖の悪さとか新情報も出てましたが……誰得なんだコレは。

チセが自身のオークションの時に得た伝手を使い一羽の所在は確認でき、オークションへ参加する事に。

囚われの竜が暴走して、最後結構厄介な状況になってる感じがしますが、チセはこれ大丈夫なのか……? 心配でならない。

 

魔法使いの嫁 7 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2017-03-10


魔法使いの嫁5

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「老いて死に向かうことは…恐ろしい」

(略)

「――しかし変わることは悪ではない」

 

リャナンシーとジョエルのお話。

残り僅かな時間。それをどう過ごせれば一番いいのか。

チセはエリアスにわがままを言って、少し手を貸してもらう事に。

「私は私に笑ってくれた人たちには 私のために 笑ったままでいてほしいだけなんだよ」。

 

妖精を見られるようになる、塗り薬。

それを作り、わずかな逢瀬の時間を与えたチセは少し成長できたのかな……と思ったら、根を詰め過ぎてぶっ倒れてましたね。

妖精の国に運ばれて、そこで治療を受けることに。

チェンジリングなんかも出てきて、また色々とお話を聞けました。

 

一人残されることになったシルキーのお話も良かったですねぇ。

彼女の過去。かつていた家が滅び、廃墟の前で一人たたずむ少女。

他の妖精に声をかけられて、どこかへ歩こうとして……辿り着いた先。

うん、やっぱり彼女はこの作品の癒しですね。和む。

魔法使いの嫁 5 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2016-03-10
 

魔法使いの嫁4

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「チセ 君は自由だ」
「君が呪いを抱えて生きても その末にいつか堕ちても」
「全ては君の自由なんだ だけど私は」
「誰かのためでなく――君自身がどうしたいかを考えてほしい」
「そして君の世界の果てまで 本当の意味で飛んでいってくれることを願うよ」

リンデルが語る、エリアスとの出会い。
迫力ある登場してましたが、その後空腹で倒れるとか締まらないなぁ。
自分が誰かも、どこから来たのかも分からない。
今のエリアスがしっかり魔法使いやっているのを見ると、この無垢な状態っていうのは中々新鮮ですね。
リンデルに海水舐めてみると面白いと言われて、実行し噴出しているコマとかは可愛い。

弟子などとれないが、困っている知人がいれば手を貸すぐらいはする、というリンデルが不器用で良いなぁ。
この作品のキャラは皆、自分をしっかり持っている感じがして好きです。
エリアスの告白を聞いて、恐れや驚きを感じても、受け入れていた。
……どえらく不味いスープだとか、オチまでついていたあたりは完璧ですね。

チセを拾ってからのエリアスの心情なんかも描写されて、あぁもうこの不器用師弟が! と怒鳴りたくなります。
だから、リンデルやネヴィンがチセの背中を押してくれたのは良かったですね。
……押された後のチセの行動力にはちょっと驚くばかりでしたが。無茶するわ、彼女。
「若い同胞がきちんと歩いていけるように」先達が作るのに手を貸すという杖の話とかも中々良かった。
最後、一度だけ登場していたリャナンシーが助けを求めてやってきましたが。
ついに時間が来てしまったという事なのかなぁ。どんな結末になるやら。

魔法使いの嫁 通常版 4 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2015-09-10

魔法使いの嫁3

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「――知らぬままが楽であれば生きものはみなそれに甘んじよう」
「それはおろかなことではなく当たり前のこと」
(略)
「――だがそれではいけない」
「考えることをやめたひとは……もはやひとではない」


チセに手を出されてエリアスが切れます。
その様子を見て弟子君が「これは人間にはなれないものだ」と怯えてますが。
状況を引っ掻き回してくれた青年。エリアスがカルタフィルスと読んだ彼は、いい感じに壊れてくるってるみたいです。
いやぁ、猫実験をそそのかした輩という時点で予想は出来てましたが。

ウィルオーウィスプがかわいかった。
弟子君の頭の上で楽しそうにしている場面とか。
何アレ一匹欲しい。「人を惑わす青い鬼火の妖精」っていうところがネックですが。
そして今回の騒動を経て、チセの傍にいることになった犬。
墓守の犬、ブラックドックことルツ。
チセの使い魔として「結び」を行い、同じ時間を生きることとなった彼。
ちょっと暴走しがちなところがありますから、傍にいてくれる相棒ができたのは良いことでしょう。

アンジェリカさんがチセに優しく接してて、彼女は彼女でいい人ですな。
チセがエリアスに依存しているんじゃないかと、指摘してくれるあたり。
他の場所にいい思い出がないから。このままあの場所を安寧の地としてしまうんじゃないか、とは思っていました。
あの場所は銀の君もいるし、嫌いじゃないんですけど、この作品の「外」の世界の多様さが好きなので、これからもどんどん出張して欲しいものです。
そういう意味では新しい所が見えそうなアンジェリカさんのアドバイスは、ありがたい。
あと、お土産もらって嬉しそうなシルキーがかわいい。喋らないのに喜んでるのが分かる。

エコーズの下で杖づくりを行うことになったり。
エリアスの元に接触してくる人がいたり。次回以降もまた色々と動きそうですねー。
この作品の世界観好きなので、このまま続いてほしい所。

魔法使いの嫁 通常版 3 (BLADE COMICS)
ヤマザキコレ
マッグガーデン
2015-03-10

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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