「……まだ、引きずってるのか。シケたんもレイヴンにお礼を言いたいと言っていた死、一人でしょい込むことはないと思うぞ」
「それでも……俺はまだ自分を許せない。だから、頼む」
ヨウキ、せっかくAランクに上がれそうだって時に買い物をして、厨二心くすぐられる服などを購入したことで、また暴走していたのには乾いた笑いしか出ませんでしたね……。
以前の部下とかには即座にバレる程度の変装で、「黒雷の魔剣士」と名乗ってイキって盗賊退治してたの、冷静になると恥ずかしいだろうなぁとは思いますが。
帝国の勇者が国内に忍び込んでいた一件もありましたし、下手に名を売ってしまうと政治的な思惑に縛られることになる。
それを以前に聞いていたのに暴走してたわけですから、セシリアに説教されてたのは、まぁ順当。セシリアに見捨てられなくてよかったねぇ。
……まー、旅の道中で女性にいい顔して問題呼び寄せた勇者も見捨てなかった実績のある、懐の広い女性ではありますが。だからって負担かけていいわけじゃないのよ、ヨウキ―。
後半は、レイヴンと一緒に依頼を片付けに赴く際に、ハピネスを同行させることになって。2人の関係を後押ししようとした結果で、セシリアとかも招くつもりだったけれど、スケジュールの都合でヨウキを交えた3人行動になったみたいですが。
実際に赴いた先で、盗賊が人魚という魔族を利用した犯罪を行っていて……過去の経験から、魔族を切ろうとしたレイヴンをハピネスが止めた、という構図が象徴的だったというか。
元魔王軍関係者ながら、人間世界に溶け込む道を選んだ面々ですからねぇ。元勇者パーティーのレイヴンに思う所があるのも当然ですが、良いところで落ち着いてくれると安心できますが、さてどうなるやら。
とりあえず目先の人魚を交えたトラブルの解決は成し遂げたので、あとは2人次第か。書籍はここで止まってますが、WEBの更新は不定期に続いてるようなので、追々読みに行こうかなぁ。