朱香:ばかっ!
(略)
「そんなこと言っちゃダメ! 自分をたいせつにしないのは、一番よくないことだよ!?」
至高天により願いはかない、黒幕であった蔵人は倒された。
長かった戦いは終わりをつげ、喪ったモノはあれど、ケルベロスは各々の道を歩き始めた。
……でも、そこで終わりではないわけで。
オーヴァードであることからは逃れようがないから、結局、非日常からも逃げられないんですよね。
4巻の最後から、三か月がたち、チームは解散。
バラバラになったミユキたちの様子を描く、プロローグなんてシーンが入ってましたが。
朱香の母親をしっかりと弔い、ミユキは助けた弟と一緒に京都を離れ学園に通う。
九鬼はセシリアをミユキと同じ学校にいれ、自分はその学校に関係者として潜り込む。
巻末の設定画集での九鬼とセシリアの様子が、いやぁ、いい感じですね。
願いがかなっても、相変わらずで。でも、それが何よりも貴くて。
晃士郎は前回の事件で『神曲』セルの唯一の生き残りという事になっているので、京都に残り。
朱香は至高天から生まれた子供の面倒を見るために奮闘して。
いやぁ、本当にこの最初の平和な時間がこれまでの努力が報われたようで心温まりました。
ハンドアウトで絶望に陥れられたわけですけど。
また水晶化が始まったタクミとか。行方不明になった真とか。
……オマエら実はヒーローじゃなくてヒロインだろうという事故遭遇率である。
デザイアの女性陣、強いからなぁ……
朱香の父親がついに登場し、至高天の子供――名を絆とつけてましたが――に関して執着し、襲撃を仕掛けてきたりするわけです。
最後の最後に現れた、強大な敵。それと正面から対峙するPCたちが本当に格好良かった。
で、事件が解決した後またそれぞれ違う場所へと旅立っていったわけなんですが。
エピローグが、いい味出してました。
PC全員FH所属という異色のスタートなリプレイでしたけど、満喫しました。