「この限られた命で何を為すか、どう生きるか。僕はそこに安寧以外の意味と価値が欲しいからここに居る。……それは君も同じだろう?」
本編がシリアス真っ盛りだから、と言うわけでも無いでしょうが。コミカル全振りで温度差で風邪をひきそう。
セリカがグレンを精神支配術で操ったうえで嫁探しをする「最強ヒロイン決定戦」。
オーウェルの発明によって20年後の未来に三人娘が迷い込む「未来の私へ」。
この二人は本当に、短編御用達というか。放り込めば適当な騒動起こしてくれるので、動かしやすそうだなぁ、と思いますね。
どっちにも「夢か」って展開入ってたのは、1冊の中でネタ被り感あって残念ではありましたが。
「さらば愛しの苺タルト」。追試を受ける事になったリィエル。担当はよりにもよって、というか彼女に痛い目にあわされまくってるハーレィで。だからこそ、名乗りを上げたらしいですけど。
実際、追試となると準備やらで時間とられますから、彼の憤りも分かってしまうんだよなぁ……苺タルト食べられなくする呪文欠けるのは大人げないですけど。
しかし、リィエルの苺タルト依存度もどんどん上がってませんか。なにか変な薬入ってない?
「秘密の夜のシンデレラ」。左遷されたものの外面を良く見せたいイヴと、いつもどおり金欠に陥っていたグレンの、秘密のアルバイトの話。何してるんだこの二人。
変なところで似た者同士というか、順調にイベント発生させて外堀を埋めてる感じがしてこれは強敵だ……
そして最後のエピソード。「特務分室のロクでなし達」。
《法皇》のクリストフのエピソードですが。ジャティスもまた所属していて、セラも健在な、分室がまだまともに機能していたころのエピソード。
……機能していた頃ですら空席が目立って、損耗率の高いヤバい部署だと語れる生徒が居るくらいには悪名高い部署。それにしたってやけにベア詳しかったですけど。
多くのスカウトを貰っていたクリストフが、分室所属になるきっかけの事件。
分室メンバー勢ぞろいしてると、これだけ頼もしいんだーという感じでしたね。
上手くハマれば一方的に叩けるけど、そういう状況がいつもあるわけじゃない無情さを感じた。本編でアルベルト達も負傷して、分室ほぼ壊滅状態ですからね……世知辛い。