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「――超える。今の俺なら、超えられる」

 

新世代VRMMO『アストラルボーダー』に参加した主人公、神崎玲人。

しかし、そのゲームはゲームクリアまでログアウトできず、ゲーム内での死は現実の死に通じるデスゲームと化し……。

玲人は死力を尽くしてラスボスの撃破に成功したものの、3人の仲間が命を落とす結果になってしまって。彼は、仲間がいないのにクリアしても意味が無い、とデスゲームでは使い道のなかった「自分を犠牲にパーティーメンバーを復活させる」というスキルで仲間を助ける選択をして、息を落とした。

 

……はずだった。

現実世界で覚醒した彼は、自分の記憶にない妹と対面することになったり、魔物が出現するため特殊な警報が鳴ったり……ゲーム時代のスキルがそのまま使えるという、「彼のする世界とのズレ」に直面していくわけです。

オマケにゲームでのラスボスを倒したことによる経験値は玲人の中に注がれており、この世界でも異質な強さを見せつけていくことに。

 

玲人が目覚めた世界は、魔物の脅威とそれに対処できるスキルを持った人々がいることもあって、怜人が通う高校でも魔物を退治できるようするための実習が組み込まれているほどだった。

一応、討伐隊に入る人も多いそれなりに名の知れた学校っぽかったですけどね。

強いスキル持ちが増長したりしてましたが、気負うことなく結果を出していく玲人は強かった。

 

ゲーム時代のスキルや知識が使えるので、うまく発動できずに悩んでいたクラスメイトにアドバイスをしたり、高名な同級生との特訓をすることになったり。

イベントを着実にこなしてもいましたが。ヒロインたちとの関係ばかりではなかった、というか。魔物という存在、警報があるほどの脅威であることを改めて実感したというか。

襲撃を計画的に行う悪魔によって妹や友人に危機が迫って、奮闘している姿は実に主人公でしたね。玲人、強いは強いけどかつてのラスボス戦では補助を担当するバッファーだったらしいし、戦場が複数あると対応大変そうですねぇ。

今回は間に合ったけど、次回間に合う保証もないしどうなるでしょうか。雪理みたいに時間を稼いでくれた人が成長していけば、負担も減っていくでしょうし……玲人の探し人が、本当に見つかればもっとよくなる気はしますが、どうなるやら。