気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ワールドウォーカーズ・クロニクル

ワールドウォーカーズ・クロニクル 異世界渡り英雄記2

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「この男は基本的に自分勝手で自己本位で享楽的なロクデナシです。ロクデナシはロクでもないことしか言いません」
「ロクデナシにも傷付く心くらいはあるんだけどなぁ」
「ほう? それは初耳だ。ならもっと傷ついて泣いてみろ、ロクデナシ」

ヴィルたちがたどり着いたのは、日本の東京。
けれど、ここは現実の東京とは違って、異世界転移装置である塔が実在していて。
最も、全ての人がそれを見ているってわけではなくて、可能性のある、わずかな人々が見える程度だとか。
研究機関はあるようですが、それは「見えないものを見る」為に各種装置を駆使してのもので、亀の歩みのようで。

転移によって、塔が見える少女の家に押し入ってしまった三人。
独り暮らしをしている少女の保護者に連絡はつかず。
転移の衝撃が、爆発事故のような様相になっていて。
……そりゃあ、日本で爆発騒ぎがあれば警察出動してきますよね。
ヴィルたちは彼女の提示した『黙っていてくれればしばらく面倒を見る』という取引に応じて、とりあえずの宿を得ていましたが。

状況がよくわからないだろうに、取引を持ち掛けられるあたり、中々このナナミという少女は肝が据わってます。
ヴィルは自分のしたいことしかしないロクデナシだし、ミュートは喋らないうえにおおよそヴィルについていくだろうし。
エリザにしたって基本常識人でも、ヴィル絡みだと突っ走るからなぁ。
ここで頭脳担当出来るキャラクターが出てきたのは幅が出ていいんじゃないかと。
……ま、彼女も塔が見えている時点で、ヴィルたちの同類候補なわけで、途中、同類に昇格してしまいましたが。

意外と早くヴィルの家族絡みの情報が出てきたなぁ、という感じですが。
それ以上に、この塔に関しての謎が深まった感じもあるわけで。
このペースでロクデナシが増産されていくと、「なぜこの異世界たちは無事だったのか」ってぐらいの展開になるんじゃないかと思っているんですが。
少なくともナナミはヴィルたちに価値観ぶっ壊されて行動起こしてしまったわけで。
割り振られたコードからすれば、旅人は多くはなくとも、ある程度はいるんでしょうし、あちこちで騒動起こしてると思うんですがねぇ。
実際、今回も最後にまたひと騒動怒りそうなネタがぶち込まれて、ヴィルがどうするのか今から楽しみなんですが。


ワールドウォーカーズ・クロニクル 異世界渡り英雄記

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「だけどな、おれが力を尽くすのはおれの腕が届く距離までだ。名前も顔も知らない誰かさんの為に働くなんてぞっとする。おれはそこまで責任を持てやしないし、責任を持つべきでもない」

天まで届く塔が存在する世界。
ここでは、その塔は神聖なものとして崇められ、教会によって管理されていた。
御神体として塔への巡礼が盛んにおこなわれており、教会に属する騎士はその護衛を行うことも多かった。
それは、人類の天敵である、獣頭類という異形の存在が、人を襲うから。

教会騎士の中でも英雄と呼ばれる実績を持つヴィル。
しかし彼は、塔の存在を疑問視していた。それは母からの教えというものもあったし、神の教えが行き届いているはずの教会上層部は分かりやすく腐敗していたのも一助ではあるでしょう。
任務にあたっていたある日、塔が輝き、ヴィルは一人の少女を保護する。
そうして話が、動き出すわけですね。

塔は神の創造物などではなく、何者かがもたらした、異世界移動装置。
教会上層部は、それを隠匿し、関係者の処理まで行っていた。
ヴィルはもともと、教会騎士の地位に執着していなかったので、これ幸いと邪魔立てする奴らを蹴散らして、旅に出てますが。

教会騎士の同僚であったエリザが心配していたように、ヴィルはかなりの自由人ですよね。
自分のルールがあって、それを護るために行動しているから、結構勝手だし。
周囲の人は割と振り回されていたんじゃないかなぁ。わりとクズだと自分でも認識しているあたり性質が悪いですね。
でも、綺麗なものに感動し、一宿一飯の恩義に報いようとし、出来る範囲での人助けもやっている。
自分の心に正直で、わりと判りやすいので、なんだかんだでヴィルの事は嫌いじゃないです。
ただ、この主人公一世界に一人女作りそうな勢いで、そこはちょっと怖い。
影響を受けた名家のお嬢様が追いかけてきちゃったりしてますし、かなりあちこちに飛び火しそうですし。

面白いのは、塔の存在を中心に、異世界を渡り歩く物語になっているところでしょうか。
異世界ものって言うと、異世界転生とか異世界召喚とかが増えてますが、こういう複数の世界を冒険する展開って言うのは中々ない気が。
上手く運べばいろんな世界を見られるっていう事で、結構お得な気もします。一つ一つの世界はあっさり風味ですが、割と面白かったです。


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ちゃか

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