「いや……楽しかったよ。本当に、俺にはもったいないほど。だから俺は偽物から始まる関係ってのも悪くないと思う」
(略)
「ただ、いつまでも偽物のままじゃいられなくなる。どこかで、自分の気持ちと向き合わなきゃいけなくなるんだ。結局、先延ばしにしかならないのかもな」
偽りの恋人関係を続けている大和と結朱。
でも結朱は大和から貰ったネックレスをずっと付けてるし、彼女の友人たちから大和の前では違う顔を見せてるとか、男が出来た途端にべったりとか言われてるんですよね。
クリスマスも目前という時期に、寒くなってきたという名目でマフラー買いに行くデートしたりしてますし。
結朱がマフラーを巻くとせっかくのネックレス見えなくなっちゃうといって、不満そうにしたり。でも、大和にマフラー贈ってもらえるなら同じかなとか言っちゃうのが、可愛くて良い。
当人は直後、大和相手に「今の可愛かったでしょ?」とウザ絡みを披露してるんですけど、読者目線だと割と照れ隠しに見えるというか。
大和にもしてきされていますけど、割と防御力低いからな彼女……。
恋人とクリスマスに過ごさないと疑われちゃうしね、と偽装デートをすることになって。
直前で失言をした大和がデートプランを考えることになり、雰囲気が良いイベントを見つけたものの……それは、「好きな人に告白する」ためのイベントでもあった。
雑誌買って調べたりしてたのは偉いけど、肝心なとこ見逃すあたり大和もまだ脇が甘い部分ありますが。
どうにか誤解を解こうとする過程で、自分は既に結朱が好きになっていた、と言う事に気が付く流れは中々良かった。
終盤にかけてすれ違うシーンも出てきましたが、それでも追いかけて意地をみせてましたし。2人なりの恋をしっかりとみせてくれたので満足。