気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

三田誠

魔女推理 きっといつか、恋のように思い出す

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(……でも)

確かに、救われたのだ。

 

先月引退した陸上部の先輩・七尾から相談を持ち掛けられた拓海。

付き合いが悪いくのりが周囲とぶつかった時にフォローしてくれたりしていた、良い先輩のようです。

七尾からの相談は、幼馴染であった稲荷集という人物が死亡し……近ごろ、その幽霊の目撃情報が出始めている、というものだった。

事後現場でのいつものやりとりをした際、陸上に打ち込んでいた人物にしては違和感のある言葉をくのりが口にして。

 

謎の多い状況ではあるけれど、くのりはあくまで死を食べるだけであり探偵ではない、と言ってそこまで積極的に調査しようとはせず。

それでもまぁ、独自の視点から回答に辿り着いているのは流石ですよねぇ。興味はないけれど、拓海の声が聞けるから、と状況説明を楽しんでいるのは2人の独特の距離感があって味わい深い。

 

調査するために被害者の家を直接訪ねることになって、隠された真相を暴くことになっていましたが。陸上に打ち込んだ学生たちの証明方法、というか。走って事情を打ち明けるかどうか決める勝負してるの良かったな。

 

第二話のエピソードは、学園という閉ざされた場所で死んだ、天才と噂されていた少女の死の真相について。

地元の名士である檻杖の家の人なら、ということで介入が認められてくのりと拓海が入り込むことになって。

死の真相、なんともまぁ……って感じの事件ではありましたが。想定外の爆弾も出てきたのにはビビった。なんだあの黒幕、というか。露見して逃走したならそのまま立ち去ってくれたまえよ。

拓海とは違う選択をしようとしているあの人物は今後も縁が出来そうですが……厄介なことにしかならなそうなんだよなぁ。2人の関係に独特の味わい感じてて好きなので、あまり引っ掻き回してほしくはないのですが、さてどうなるやら。



魔女推理 嘘つき魔女が6度死ぬ

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「……今のが、彼女の死、ね」

(略)

「あなたには、聞こ、えた?」

「聞こえたよ」

 

祖父母の介護のために両親に付き合って離れた故郷へ、つい最近戻ってきた主人公の薊拓海。

そんな故郷・久城には「魔女」と噂される幼馴染の少女、檻杖くのりが住んでいた。

かつては仲が良かったというらしいですけど……戻ってきてからは、敢えて会おうとはしていなかった。

しかし、「魔女になりたい」と宣うクラスメイトが接触してきて、彼は過去の事件を振り返ることになり……その結果として、くのりとの再会を果たすことになるわけです。

 

記憶を失った少女や川でおぼれた子供、不審なところのある教会。

ちゃんと再会してからは、2人でそういった事件の調査をしたりもしていましたが……。

くのりには確かに魔女と呼ばれるような力があった。

都市伝説に興味があって調べていると言った少女は「魔女の能力は共感能力者」という説を唱えていて、実際ルールの一部には適合していたらしいですけど。

死の残滓を浚う……死を喰らう能力を持つくのりと、そんな彼女にどうしようもなく惹かれてしまう薊くんのお話。

 

彼の中には間違いない熱があって、それでもなお逃げ出したのはなぜなのか。

それは、くのりが魔女の能力を行使した結果倒れたのを見たからだった。その感情に名前を付けるとしても、恐怖ではなく……。

メイン2人はどこか欠けていて、その凹凸が綺麗にかみ合ってしまうことで物語になるというか。揃って欠けが埋まった薊くんたちは、破滅に向かって転がっていきそうな怖さがある。くのりの母が既に死んでいる、というのもありますしね。

これからの2人を見たいという気持ちもありつつも、そうやって事件に接することは、くのりの死に近づくようなものですから、恐ろしさもあるな……。

ロード・エルメロイⅡ世の冒険1「神を食らった男」

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「私はね、偉大な魔術師に憧れていた」

(略)

「……過去形で言っているのに、諦めていないんですね」

 

第五次聖杯戦争前の一時期を切り取った「事件簿」から時は流れ……。

三年後の世界。凛がエルメロイ教室の生徒になって居たり、彼女が連れてきた従者も時計塔に居たりと色々と変化が生じている模様。

あとがきによれば、ルート分岐の在るステイナイト本編の未来を書くと言うことは、ルートを決定してしまうことになり、いずれ来る「聖杯解体」にも影響を与えてしまう。

……そのため、奈須きのこ氏と相談の結果、『独自のルート』を想定した書き方になっているそうです。

 

時計塔のロードとして、当人の実力はともかく生徒たちへの貢献……「講師」としての腕前は相変わらず冴えわたっているようで。

「略奪公」なんて、彼の実情を知っていると何とも似合ってるような、そぐわないような異名で外部の魔術師から呼ばれることもあるようで。

いやまぁ、相手の魔術の解体をしてしまう眼力の精度が上がってるようにも感じますし。

暗殺にきた魔術師への対抗策として、その術式を改善した上で特許登録してるとか、そりゃ悪名広がっても仕方ないでしょ……

 

グレイは相変わらず内弟子として、彼の傍にあるようですが。

事件簿の最後において、彼女に残された影響が続いているとか不穏にも程がある。

自身の非才を自覚しながらも、それをどうにかしたいと足掻き続けるⅡ世の泥臭さ、好きだなぁ。

それをグレイが察しているのも成長を感じられて良い。

 

仕事でシンガポールに立ち寄った後、Ⅱ世とグレイが出会った少年エルゴ。

彼は、特殊な体質……というか能力を持っていて。それを狙った魔術戦まで起きる始末。

アトラスの六源なんてキーワードも出て来たり、時計塔が西洋に強く影響力を持つように東洋にも組織だって動くものがあるとか。世界が広がっていく感じがして楽しいですね。

……それだけに、終盤に描かれたキャラが意外だったと言いますか。私、型月世界そこまで詳しくないんですけど、そう言えば同時期!?!? え、2巻読みたい……

 

時計塔に入った凛が、いろんな意味で「強く」なっていて吹いた。

随分とたくましくなったというか、根っこの部分が変わっていないけど手を伸ばせる範囲が伸びている感じがする。

……才能を秘めた原石と、それを磨く力をもったⅡ世とか、実際のところトップクラスに「組ませちゃいけない」コンビだと思うんですが。

うっかり宝石剣とか組み上げたりしないだろうな、この師弟。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿6

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「エルメロイの君主として誓う」

「私の持つ聖遺物を 今の約束に賭けよう」

 

イゼルマの森で起きた魔術戦。

アトラム・ガリアスタとエルメロイ教室のみならず、蒼崎橙子まで乱入してくる混沌とした状況に。

さらには、ロード・バリュエレータは帰ろうとするし、白銀姫は彼の尾を告発するしで思惑が入り乱れてる感じがして楽しいですねー。……見ている分には。

 

探偵役として解決に奔走しているⅡ世は本当にお疲れ様です。

推理を聞かせてくれるんだろ、って問いに「推測です なにしろ理はない」と自分の意見を主張してる所とか。自分の大切なモノを賭けのテーブルに乗せてくる胆力とか。

後は巻頭、カラーで描かれていたグレイと交わした過去の会話。「人は成長できるのか」の持論だとか、エルメロイⅡ世の、不器用ながらそれでも前に進もうとする心意気が細部から感じられて好き。

 

解決編のパート、聖遺物の話が出た後、「とある英霊」の話がバッサリ切られていたり、テンポを少しでも良くしようと苦慮したように感じた。

……ここまで読んでればみんな知ってるよね、という信頼なのかもしれませんが。

Ⅱ世が謎を解き明かし、犯人の一人が仕込みを発動した所で終了。冠位人形師の罠にかかるんですが、その対処については次回。


イスカリオテ7

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「……ですけど、本当にそんな選択肢に出会ったなら、私たちはちゃんと悩んで、ちゃんと苦しむべきなんです」

 

再読。シリーズ完結巻。

反救世主によって開かれた『門』へと、単身踏み込んだイザヤ。

彼の犠牲によって、世界には平穏が訪れたものの、イザヤの記憶は人々から失われてしまった。

それでも、ノウェムは例外的に記憶を保持していて……彼女の前に、消えたハズの獣が現れる。

 

当然、他の面々は排除するために動きだすわけですが。

彼女にとって聞き逃せない言葉を獣が呟いたことで、ノウェムは一時獣への対処を棚上げして、行動を開始。

断罪衣を展開したラーフラ相手にもひかなかった当たり、頑固だよなぁ。これはまぁ、元々ですけど。

 

反則のような手段を用いて、再度現れた英雄『久瀬諫也』。

彼が用いた、聖ゲオルギウスの第一種模倣奇蹟。終わってしまった状況を動かす、効果的な一手で……それがイコンの干渉によって生まれた、偶然の産物だって言うのが正直痛快ではありましたね。

 

いやだってイコン、門の中でイザヤに極悪な取引持ち掛けてるんですもの。彼の死が確定したループを延々と繰り返す状況にあって。

イザヤによって想定を崩された、意趣返しの面もあるようですけど。お前も意趣返しされろ! という思いが湧くので……

 

ラーフラが忘れていたことを、強く恥じている部分とかも良かったですよね。

「自分が心を動かされた事実を忘れるとは、自分を手放すことにほかなりません」。あぁ、そう言ってくれるんだ、と温かい気持ちになった。

 

総力を挙げた最終決戦の、第二幕。

イザヤもノウェムも本当に成長して、彼らなりの奇蹟を見せてくれたのが印象的でした。

しかしまぁ、再読してもなお褪せない面白さがあると言いますか。

読んだのが結構前だったこともあって、結構記憶抜けてて新鮮に楽しめましたね。

紙は流石に入手難度高そうですが、電子版も電子合本版も発売中みたいなので是非読んでほしい。

イスカリオテ6

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「あなたの身体は、保つの?」

「ああ。……この一戦のためだけに、ずっと保たせてきたんですよ」

 

再読。蒼馬と対峙した、レアとラーフラ。
一撃やり返しこそしたものの、蒼馬に追い込まれていて……

そこにレアに閉じ込められていたイザヤが駆けつける展開が熱い。

新しいフォーマンセルで蒼馬と対峙するものの、横やりが入って逃げられて。ノウェムも玻璃も敵の手中で、市内は敵だらけ。

復活した蒼馬に、反救世主と呼ばれる存在まで現れて、中々に混沌としていた状況。それでも折れずに行動するイザヤ達が格好いいんですよ。

 

ラーフラの断罪衣の設定が好きなんですよね。かつての奇蹟を再現する断罪衣は、奇蹟の望ましくない面すら再現してしまうって下りです。

悪魔の誘いにのってしまった逸話がある故に、神聖加護が弱いとかで。こういう二面性ある設定いいですよね……

 

ノウェムも自分の想いを自覚して、じっとしてない辺り随分人間味が増して来たというか。

蒼馬との会話が好きです。

「好きな人も、嫌いな人にも会いました」とノウェムは言い、蒼馬は「好きに生きろ。好きに死ね」と言う。それぞれの性格が出ていて、読んでて楽しい。

 

そして一度、教団本部に戻ったイザヤ達一行。

カルロとイザヤはそこで、失っている記憶を取り戻すためにシスター・レアの奇蹟を受けることになって。

イザヤの真実が明らかになるわけですが……随分とまた罪深い、というか。

教団がかなり追い込まれていたんだな、と言うのが実感できる闇の深い話でありました。

その真実を知ってなお足を止めず、彼は駆け抜けた。

ボルテージをあげてあげて……最後一文で〆て続くんだから鬼だ……

イスカリオテ5

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「俺はニセモノだ。こんなところで立ち向かうような英雄じゃない。だいたい、こんな茶番劇、とっくの昔にうんざりだ」

(中略)

「だけど、そのままでいなくちゃいけないのか?」

 

再読。

生誕祭が近づき、街も学院もにわかに活気づいて。

カルロですらオモチャの帽子を被ったり、ラーフラも学院でサンタの格好をしたり。

戦いの最中の休息。それが、とても良い時間になりそうな、準備期間があって楽しそうだったところに、水が差されるんだから最悪で最高ですね。

 

カルロがイザヤに問うた聞き覚えのない都市の名前だったり、復活した蒼馬が再度イザヤの前に現れたり。

英雄『久瀬諫也』を知る新たな異端審問官の登場と、獣の襲来。

どれか一つでも重大イベントなのに、それが纏めてくるって言うんだから容赦ないにも程がある。

 

異端審問官であるシスター・レアは、到着早々自らの権限でカルロとイザヤを拘禁しますし。

そのまま指揮を引き継ぎ、獣との戦線を支えながら、蒼馬を追求しに行くんだから、行動力に溢れてますな……

道を分かったかつての戦友との会話が、楽しくて好き。気心の知れた過去を共有している相手であり、もはや交わる事のない怨敵。

会話で情報を引き出し……そこから戦闘に入ってバチバチやり合っているのが、熱かった。

 

一方、隔離されたカルロとイザヤも、為されるままではなく。

周到に準備していたカルロもカルロですが……これまでの戦いと学院での時間を経て、イザヤが前に進んだのが好印象。

「英雄どこうなんて、所詮はただの言葉だろうが」と宣い、今度は自ら戦場に立つ彼を尊敬する。


イスカリオテ4

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「イザヤ様が悪いんです! 絶対にイザヤ様が悪いんです! いつもいつも、どうしてイザヤ様は私を伴ってくださらないのです!」

 

再読。

電撃文庫MAGAZINEに掲載した短編「銀のノウェム」・「黒のラーフラ」と書き下ろしの中編「紅衣の娘」で構成されている巻。

それぞれのタイトルに入っているキャラ(紅衣は変則ですが、玻璃たちの話)に焦点を当てつつ、巻を通した敵対者の存在もあって満足度は高め。

 

「銀のノウェム」は、ノウェムが生徒の一人と交流する話。

子犬に真面目に説得をする辺り彼女らしいなぁ、といいますか。「私に触られるのは不快だと思った」と言う自己評価には思う所ありましたが。

終わりには、犬を撫でられるようになったんだから、進展してますよ。

そこに至るまでにあった喪失を想うと、胸が痛みますが。イザヤが隣にいるなら大丈夫かな、と思える。

 

「黒のラーフラ」。ある事件を通して、彼の出生が明かされる話。

いやはや、何とも救いがないというか。だからこそ、彼はああなったんだろうな、と思うと寂しくもある。

ただ、事件が終わった後イザヤに問いかけられて「分かりません」と言える辺り、人間味があって良き。

 

「紅衣の娘」。

2編で起きていた事件で浮上した、怪しい存在。

精神を再構築され〈獣〉の信者と化して、イザヤ達の前に立ちふさがった連中の組織は、根絶やしに出来たわけではなく。

索敵はしているものの、〈獣〉と戦うために監視網を敷いてるこの都市で信仰を広めていた事もあり、簡単には見つからず。

 

怪しい噂の広まっている奉仕活動に参加したり、地道に調査をすることに。

その過程でちゃんと当たりを引くんだからついてるというかなんというか。イザヤに苦言を呈するノウェムが可愛かったです。

事件解決して一件落着かと思いきや、巻末で爆弾放り投げてくるあたりは流石。先生の掌の上で弄ばれている……

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「僕は……取り戻しに来たんです」

(略)

「かつての『久瀬諫也』にあって、今の僕に足りないものを……取り戻しに来たんです」

 

生徒会一行と、合宿場の下見に行ったりイザヤも順調に馴染んできてていいですね。

……と思った矢先に、次の敵が現れるんだから油断も隙も無いというか。

2年前の聖戦において、『久瀬諫也』よりも多くの〈獣〉を打破した、自称・諫也の親友。

〈獣〉に呑まれ殉職したとされる、壬生蒼馬。

彼は、玻璃の中に居る「バビロンの大淫婦」を求めていて。

 

過去を偽っているからには、過去からの刺客が来るのはある意味当然ですよね。

かつての出来事を知っているカルロは、イザヤの偽装生活の共犯でそうした指摘は出来ないので蒼馬の存在は大きい。

その役割を抜いても、ノウェムやラーフラをあしらう歴戦の猛者として、中々に格が高いキャラなんですけどね。

そんな彼もまた〈獣〉としてイザヤ達の前に立ちふさがるわけですが……彼が抱えていた大罪が、皮肉が効いてて好き。

 

イザヤの親友であるというならば。カルロが蒼馬のことを知らない筈もなく。

相手の発言を鵜呑みにせず、しっかり罠を張っている辺り、カルロらしくて良かったですね。……相手がそれを食い破る猛獣だったので、結構ピンチでしたけど。

 

イザヤが単身で蒼馬を追い、対峙していましたが、経験の差は早々埋まるものでもなく。突如切り替わったような振る舞いをした、あの場面は震えた。

英雄『久瀬諫也』の片鱗を見た。断罪衣の起こす奇蹟の活用方法が凄い。蒼馬すら驚いていたので、聖戦当時は使っていなかったんでしょうが、類似するようなことして、英雄になったんだろうな、と感じられた。

なんでイザヤにそんな事が出来たのかは、この時点では謎のままですが。

それでも、しっかり魅せてくれるあたり、安心安定の三田先生だなぁ、と当時も思ったような気がします。

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「覚悟ができてなかったのは……俺の方だ」

 

再読。

応援として新しい断罪衣の使い手が到着。

どこも戦力が厳しい状況で人手を割いてくれて嬉しいな……で終わらないのが組織の、政治の難しさと言うか。

2年の沈黙を経て、復活した英雄の存在はやはり疑われているというか。情報を得るための手駒を潜り込ませてきたというのが正しい。

 

まぁ、戦力になるのも間違いはないので、受け入れざるを得ないわけですけど。下手に断っても疑いを強めるだけですし。

……カルロはそういった事情抜きにしても受け入れてた気がしますが。「困った」と言いつつ、結構この状況楽しんでるでしょう。

 

イザヤを悩ませる要因は他にもあって。

玻璃と〈獣〉の均衡が崩れたのか、彼女とは思えない素振りをする「玻璃」との遭遇は最たるものでしょう。

見るからに怪しい妖女から持ち掛けられた、ある取引。

偽物を、本物にしてあげるというソレを、打ち明けられずに抱えていたわけですが。

条件次第でちゃんと手を貸してくれる辺りが、嫌いに慣れない絶妙な距離感だなぁ。

 

距離と言えば、イザヤへの対応に戸惑っているノウェムが可愛いんですよね。

終盤「ずっと間違えている」という、彼女の心情の吐露を経ての最後の挿絵が、安らかでいい。

立て続けに厄介な〈獣〉が現れて、状況がひっ迫してる分、日常パートが癒しですね。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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