「ああ、勝者が歴史をつくるなんてのは常識だわな」
(略)
「だけど、驕るな勝者」
(略)
「勝者が敗者みたいな面をしようってなら、お前は俺に負けるべきだ〈剣帝〉」
創神という「自分だけの神」を作り出す新たな魔術。
ただしそれを扱えるのは少年少女のみ。
16歳までにピークを迎え、遅くとも18歳になるころには失われる能力。
かつて行われた創神使い達の「戦争」から生還した主人公破上蒼士郎は、18歳になり伝手を使い念願の学生生活を送る……はずがなぜか教師として登録されていて。
それでも「学校」という場所に関われるのがうれしくて。
窮地の生徒を助けたり、教師らしい行動をしているわけですが。
既に終わったはずの戦争の影が迫ってきて。
何らかの事件に巻き込まれた生徒を庇うため、戦争の勝者である「管理軍」と戦い、渦中につっこんでいく蒼士郎。
過去敗れた相手だとか。
かつての英雄を元にした危うい実験の話とか。
仮にも「戦争」後の話だから、あちこち血生臭かったりきな臭かったりしますが。
それなりに面白かったです。
過去の因縁とかも出しつつ、新しい世界を生きているというのをいい塩梅で描いています。
主人公の現在持っている能力も明らかになっていますが、かなり制限が多くて、毎度騒動に巻き込まれて毎回死にかける展開になるんじゃなかろうか。
とりあえず二巻までの構想はあるようなので、それを楽しみに待ちます。