「大丈夫、大丈夫。服用しても人体に害はないから」
「そ、そうか……いや、だけど……」
「で、せっかくの機会だし。薬を飲んじゃった生徒を見つけて効果を確認しようと思って!」
「罪のない一般生徒を人体実験に使うな!」
アニメの円盤特典として発表した連作短編の加筆修正版。
本編の5巻、6巻の間あたりに起きた出来事が描かれています。
十月に行われたフェスタの後、十一月には古城たちの通う学園では学園祭が行われることとなって。
古城たちの学園祭が何事もなく終わるとは思いませんでしたが。
学園祭の情報を得たラ・フォリアが見学にやって来て、それを狙った襲撃が行われたり。
お化け屋敷用に準備した幻術サーバーが暴走したり。
一番どうしようもないな、と笑ったのは古城母の職場で作られていた実験薬が誤って出荷され、学園祭の備品に混入。
それが見た目板チョコの媚薬というトンデモな代物で、事情をしった古城たちが回収に走り回っている様子は笑えました。
回収に来たとかじゃなくて、どうせだから飲んだ人を観察しよう! と出向いてきてる辺り深森も神経太いな……
ラ・フォリアが古城をからかってなんだかなんだ満喫していた感じはしますが……
同じくらい満喫して、周囲には甚大な被害をもたらした御仁はヴァトラーだよな……何やっているんだ、アイツ……
あそこまで好き勝手やってると人生楽しいだろうな……
そして学園祭を描いた番外編のほかに、那月ちゃんの過去を描いた外伝も収録されていました。
魔女の力を得た初期のころは、向こう見ずというか。那月ちゃんにも若い時はあったんだなぁ、という感じでかなり新鮮でした。
内容としては巨大な犯罪組織を一つほぼ一人で壊滅させたという、血なまぐさい感じのアレでしたが。
後書きによればAPPENDが続いて出てましたが次は本編が出る予定だとか。
結構気になる引きで終わっているので、本編も楽しみです。