「わたしに……友達を救う力を、貸してくださいッ!」
400年ほど前、王国と帝国の間に発生した人魔大戦。
人間が9割を占める王国と、魔物の特徴を有する魔人を擁する帝国との戦いは、帝国側に暴虐の魔王イヴリスと呼ばれる強大な存在がいたこともあって、当初は王国側不利で進行。
いしかし、伝説の魔女メアリー・エルゼヴェルが現れて魔王とその配下の四天王を蹴散らしたのちに失踪したことで、両国の争いは停滞することになって。
エルゼヴェルの血は現代に残っていたものの、数代前が事件を起こしたことで「呪われた一族」とまで呼ばれるようになったりもして。
メアリーが扱った聖杖に選ばれるハズだったのが、次代のエゼルヴェルを担う令嬢シトリー。しかし、なぜか異国の天然暴走女子レヴィ―が聖杖に選ばれてしまうことになって。
シトリーは自分の立場を奪ったレヴィ―が面白くないし、レヴィ―はそんなこと知らずにグイグイ来るし。
舞台は王国の魔女学園。異国から来たレヴィー、いっつもふざけて回っているかと思えば、格の違う魔法を使ってみせたり。
時に鋭い意見を口にしたり。その一方で、自分のことに関しては口を噤む場面もあったりと謎が多い人物ではありましたが。
そんな彼女を周囲が放っておくはずもなく、さまざまなトラブルに遭遇していくわけになるんですけども。シトリーもまた、血によって継いだ問題を抱えていて。
2人が協力して乗り越えていけたのは良かったんじゃないでしょうか。