気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

伊吹のつ

聖女様は残業手当をご所望です 王子はいらん、金をくれ

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「……ここの連中はみんな、貧乏を知らないんだ」

 

神託により第四十三代聖女として任命されたココ・スパイス。

歴代の聖女が貴族令嬢から選出されていたのに対し、ココは家も家族も失い、日々の糧をゴミ捨て場から漁ったり、下町から盗んだりする浮浪児だった。

そんな彼女を聖女として祭り上げるのに思う所のある人も多くいるようでしたけど。

内心はどうあれ、神託は神託として協会はかなりの人数を動員し、ココを確保して。

 

教育を受けて、外面は聖女として振舞える器用さと賢さをココが持っていたのは、体面を重視する教会の人々としてはありがたかったのでは。

……下町育ち故の強かさなども持ち合わせていて、奉仕を旨とする神職者でありながら給料をもらってるし、教皇相手に賃上げ請求したりもするので、同じくらい頭痛いでしょうけど。

 

聖女には任期もあるため、その期間勤め上げたら元の生活に戻っても構わないと思っているココは、せめて聖女活動中に資金をためておきたい。

一方で神職・政治家としての目線で考えている教会上層部としては、神職は原則として神への奉仕を喜ぶボランティアであるから、金銭支給は終わらせたいと考えている。

そりゃかみ合わないよなぁ、と思う部分はあります。

 

ココが聖女らしくない態度で荒く接しても、拒絶ではなく説教に留める辺り教皇と聖女の関係はいいと思いますけどね。

王国と教会の関係は良好で、ココを気に入った王子からちょっかいかけられたりもしてるんですよねぇ。

個々人としてはいいキャラが多いんですけど、勝手が過ぎるからとココを嗜めるために王子が取った手段とかは気に食わないなぁ。ココのこと理解しつつ、彼女の大切なもの取り上げたわけですしね……。

王族・政治家としての目線では聖女を留めるのに効果的はあるでしょうし、いい薬なの面があるのも確かでしょうけど。

 

素では聖女らしからぬ言動をしているココですが、悪人を懲らしめたり、オークと呼ばれる魔物を蹴散らしたりすることもあるんですよね。歯に衣着せない彼女の暴れっぷりが楽しめたら面白い作品。

魔術破りのリベンジ・マギア1 極東術士の学園攻略

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「別に僕は……ただ、生まれ持った境遇に甘えている人間が嫌いなだけだ。運命に屈し、努力を怠る人間もまた怠慢だ。そんなものは覆せばいいし、自分次第でどうにでもなる」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

魔術が存在する地球を舞台にしたファンタジー。

陰陽師として確かな実力があり「天文博士」と言う地位も確立した主人公、土御門晴栄。

ある日、合衆国に設立された現代魔女術を教える学舎での失踪事件の解決に協力してほしいという依頼が土御門家に持ち込まれて。

 

女性のみを対象とした魔女術を教える学舎である故、派遣する人材も女性を希望してきたのは相手方としては当然の要求でしょう。

しかし土御門を代表して派遣される、女性かつ学生として振る舞える年齢として候補に挙がる少女、鴨女は実力は確かながらそれ以外がズボラな性格をしていて。

調査を行うならもっといい人材が居ますよ! と春栄を女装させて送り込むことを提案してきて……なんか通ったらしいですね。

表紙にいる、似た顔の男女は二卵性双生児とかではなくノーマル晴栄と女装バージョンだったわけです。

 

早々に一人に正体がバレてしまうトラブルもありましたが、協力者0よりは状況マシになるでしょうし、結果オーライなのでは。

あとは異国の術士として因縁を付けられて、決闘することになったりと色々目立つ羽目になったりもしていますが。

しっかり状況を見据えて、黒幕に迫ったのはお見事でした。後手に回ったり、思い悩んで足踏みしたりするシーンもありましたけど、有名な術への対策を練った上で学園に入り込んでいたり、術の効きが悪かったらすぐに切り替えが出来たり、戦闘面では本当に優秀なので、総じて頼れる主人公、って感じでしたね。

まだまだ成長の余地は残されてますし、今後に期待できそうです。1巻で、当初の目的だった事件は解決したものの、それで好感をもたれて通学――つまり、女装継続が決定したのはご愁傷様というか。応援してるよ! 

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ちゃか

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