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変わりたいんだって。そう思って頑張っているときにほしいのは、引き留める言葉じゃなくて。

――君ならできるよって、そう、信じてくれること。

 

タイトル通りのラブコメ。

身体が弱くて保健室常連な男子高校生・真山恭二くんが、オトナとして見られるべく努力してる保健委員の先輩・白瀬柚月とイチャイチャする話。

恋のお悩み相談に乗ったりして、柚月のオトナな顔はかなり知れ渡っているようですが。

恭二は彼女が本当は誰とも付き合ったことがなかったり、見栄を張っていることを知っていて。

美少女な彼女から「オトナだからこんな事も出来ますよ」とアピールされると、流石に動揺はするようですが、一方的にやられるのではなく反撃できるあたりは強い。

 

最初はどうも苦手だったけれど、彼女が告白される現場をみてしまって。

からかわれつつも流れで告白の真似事を口にしたら、真っ赤になってパタパタと逃げだしてしまった、と。いやぁ、口絵で「子供のころに矜持にフラれていて」って情報が出てるし、その後の彼女の視点でも「忘れられない初恋相手」と語られてるので、からかう相手が悪かった、と言うべきか。

 

成長しても彼女の方は告白した相手を覚えていたのに、自分の方は気づいてもらえなかったのに思う所があって。

その上で、『告白には勇気がいるものだと思う』なんて、振られた過去を思い出しちゃったから、引くに引けなかったとまで描かれると、納得しちゃうかな……。

照れまくって赤面してる柚月可愛いし。どうかそのままで居て欲しい。まぁ、最初こそうっかりミスですが、それ以降は今度こそほえ面かかせてやると自分から突っ込んでるから、自爆と言われるのも仕方ない。

 

そうやって交流する機会が増えて、デートみたいなこともして。

柚月の姉と遭遇し、柚月が一人暮らしをしていて続ける為にだした条件を、ずっと守り続けている事などを聞かされます。

ちゃんとやる為に頑張り続ける妹の事を心配しているのは本当なんでしょう。でも、真山君たちが共感していたように、その想いこそが苦しく感じられる時もあるもので。

例え最初の一歩が見えであっても、それを継続し続けた柚月の行いは評価されてしかるべきだと思うので、真山君たちの方を応援したくなっちゃいますね。

家族との問題がひと段落しても、自分たちの抱えている秘密についてはさっぱり踏み込めないでいる2人の距離はみていてもどかしいもの部分もありますが、総じて楽しいラブコメでした。