気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

八男ってそれはないでしょう!

八男って、それはないでしょう!7

ico_grade6_2h

「先に人の実家にちょっかいをかけておいて、自分が仕返しされないなんて幸運、本当にあると思っているのですか? 心ならずも貴族になってしまった以上は、貴族として動くしかないでしょうに」

 

ヴェルの寄親であり、度々お世話になっている南部のブライヒレーダー辺境伯家と、東部のブロワ辺境伯家の間で紛争が開始。

援軍要請があれば参加するつもりではあるけれど、今のところは声もかかっていないし、領地開発を優先するつもりだったヴェルのところに、ブロワ辺境伯家の娘・カルラが来訪して。

 

彼女自身は特に何か工作を働くわけではないけれど、念のため監視用に人を割く必要などもあって。一目ぼれしたエルが意気揚々と名乗りを上げて、恋心のままに暴走していました。

カルラのキャラデザインとか性格とか自体は結構好きなキャラなんですが、エルが恋に暴走している様が、なんというか見ていられないな……って気持ちになるので、何とも言えない読み味。

 

ブロワ辺境伯家は、トップが病床にあって後継者が定まっていなかったこともあって、意思決定に遅れが出ている……だけではなく、内部の派閥争いの影響で暴走までしてるとなると、厄介極まりないですね。自分達だけでやってくれよ……。

結局ヴェル達も紛争に参加する羽目になってましたが、度重なるルール破りに困惑して、早々に報酬代わりに魔物の巣を分割してもらい、自分達で開放するって力技で王国への利益供与を進めて、さらに自分の立ち位置を重要にしていたので、最悪とまでは言えないオチでは……あるのか?




八男って、それはないでしょう!6

ico_grade6_3

「クラウス、こうなれば『毒を食らわば皿まで』だ。人手が足りずに忙しいんだ。給金は払ってやるから、働けなるまで働いてもらうぞ」

 

開拓を進める中で、久しぶりに仲間たちと魔の森に挑むことにしたヴェル。

そこに冒険者としては先輩にあたる、名の知れた女魔法使いのカタリーナがイチャモンを付けて来て。

いやまぁ、ヴェルの力に頼りすぎるのは良くないってイーナ達に宣言したり、悪いキャラではないんですけど……個人的には彼女苦手なんですよねぇ。

 

新キャラって事もあって、彼女の描写が増えているので、ちょっと読むペース落ちた。

勝負を挑んでくるまではいいとして、諦めが悪くて何度も噛みついてくるのがなぁ……。

魔の森で探索して、多くの獲物をゲットしたり遺跡発見のオマケまでついて来たり、実入りはかなり良かったみたいですけど。

 

クラウスの企みがWEB版から割と変わってて、無理がない範囲に収まってた感じがしますねぇ。

ヴェルの兄ヘルマンの領地預かりになっていたものの、他の貴族が開発に横やりを入れる為に送り込んできた人材の鎮圧を、ヴェル達に任せた事で、ヘルマンの下では扱いかねるのが明らかになって、ヴェルが抱えることになっていたオチは……ヴェルはヴェルで苦労性だよなぁ、というか。

クラウスが有能なのは間違いないですけど、面倒なのも確かですからね……。


八男って、それはないでしょう!5

ico_grade6_3

「採集はしているし……」

(略)

「凄いですね、ヴェンデリン様!」

 

エルやイーナ達が魔の森で採取する一方、ヴェルは村の区画整理などに手を出して。順調に民意を味方につけて行ってます。

そしてクルトは苛立ちを募らせて、想定通りに暴走することとなりましたが……王都の貴族から魔道具を受け取ったために、想定以上のトラブルを巻き起こすことになるのは、なんとも面倒臭い。

ヴェルの忠実な家臣であるローデリヒにちょっかいを出してくる貴族家が、結果として排除されたのは不幸中の幸いともいえますが……被害甚大過ぎるんだよなぁ。

 

騒動の後に、クラウスが「満足とは違と思います」という言葉の通り、どうしてもそうしたい訳では無かったけど、このままではまずいから違う方策を模索した彼からすると、良い未来に辿り着いたって事になるんだろうなぁ。

ヴェルの父親との因縁も、秘められていた事情が明らかになってましたが。救われない過去があったんだなぁ……という感じでもありました。

 

王室御用達の店であろうとまずい物はまずいと言い、美味しいものを食べる為には労力を惜しまないヴェルのスタンスは結構好きですね。

美味しい物食べたいの、現代日本人としては共感できる。そういうものがあると知ってるから、魔法で試行錯誤しつつこの世界では「新鮮な料理・調味料」を開発できるので、資金源にもなってる辺り無駄がない。終盤、ココアとチョコレートを作ったりもしてましたしねー。

 

クルトの問題が解決したため、本格的に開発がスタートしていましたが……ローデリヒが親方様と呼んでるヴェルを、土木工作員として思いっきり活用してたのは笑った。笑えない。

トップが重労働しすぎって健全な環境ではないでしょ……ヴェルが器用な魔法を使うからこそ、色々とショートカットできるのはいいですけど、口絵の死んだ目を見るとちょっとね……。

 


八男って、それはないでしょう!4

ico_grade6_2h

「ヴェンデリン、パウル。ただ犠牲者が少ないことを望みます」

 

家を出た弟が、名を挙げているという噂。

それは僻地にあるヴェルの実家にも届けられて。定期的に来る商隊が意図的に情報を流しているようですけど。

ヴェルが話題の尽きない人物であるのも確かですが……まぁ、嫡男クルトの予想通り、ブライヒレーダー辺境伯の意向も踏まえた動きだろうなぁ。

 

裏を読める程度の頭はあっても、領地の発展に繋げられない辺りは残念と言うか。彼の思考回路はかなりマイナスに寄ってるといて。嫉妬やらストレスやらを抱えて大分歪んでしまった感。

とはいえ、昔からその素養は十分あって、なるべくしてなった部分も大きいとおもいますけどねー。

 

先代のブライヒレーダー辺境伯が派遣し、壊滅した遠征部隊。

アンデッド化しているのは間違いないが、その立地ゆえに今まで後回しにされていた案件。

その解決を依頼されて、ヴェルは仲間たちと実家に顔を出していましたが。

まぁ、色々と酷かった。これまで積み重なってきた鬱憤を、クルトは弟にたいしてぶつけたんでしょうけど。公的に立場を得た相手に対しての振る舞いではないよなぁ。

分かりやすい障害を排除して、発展させるんですよと言うための敵役に選ばれてしまったようで、間違っても好きにはなれませんが嫌いでもない微妙な塩梅。

護衛と言う名目で軍務卿からも嫁候補が送り込まれてきましたが。
小柄なのに身の丈を超える斧を使う少女。こういうキャラわりと好き。
候補とはいえ、相手との関係とか諸々の事情を踏まえたら、迎え入れる選択肢しかないわけですけが。
戦力になる上に、かつ食にこだわるヴェルとの相性も良いので適任ではあります。
流石に役職持ちは良い人材を抱えていますねー。いや、候補すら送り込めず陪臣の娘がなんとか絡んでるブライヒレーダー辺境伯への当てつけとかではなく。えぇ。本当ですって。


八男って、それはないでしょう!3

ico_grade6_2h

「私も、ヴェンデリン様の勝利を信じています」

「ありがとう」

 

王都で暮らし始めて一年。ブライヒレーダー辺境伯の借りた屋敷で暮らしていたヴェル達ですが……

仮にも爵位を持った貴族が、長々と借り住まいというのは問題だと指摘されて。

胡散くさい不動産屋を紹介されて、間違った方向の特訓をする羽目になってましたが。物件探しが特訓になるのはなんででしょうね……悪霊憑きの事故物件だからかな……

 

さらにはエリーゼと婚約したヴェルに対して、決闘を申し込んでくる貴族まで現れて。

これ以上ないボンクラとその取り巻きって感じで、サクッと終わった上に、決闘の過程で犯した失態を追求する形でトコトン叩いてたのには、ちょっと笑ってしまった。

よっぽど鬱憤溜まってたんだな……というか。まぁ、それだけヤバい状況だったから叩くほどホコリが出たわけで、自業自得ですけどね。

 

ヴェル達が十五歳になり、正式に冒険者としての活動も始める事となって。

竜殺しとしての力量が確かであるために、いきなり難易度の高い依頼が持ち込まれて。

先んじて送ったパーティーが2つも壊滅した、というのも納得の殺意の高い遺跡でしたね……

なんとか乗り越えて、かなりの成果を挙げていましたが。一人でも欠けていたら間違いなく死んでいた危ない橋でしたよね……

 

ブランタークさんが居てくれて良かった。戦力的な意味でもそうですし、修羅場を共にした彼が、依頼を出した首脳陣とヴェル達との間に入ってくれたのは大きい。

それはそれとしてヴェルからもプレッシャーを掛けたりしてましたが。まぁ死にかけた仕返しにしては可愛い範疇だと思われます。

 

巻末には「ドラゴンバスターズBefore and After」として、幼少期と成長した後のヴェル達のイラストが掲載されています。

藤ちょこ先生や、Y.A先生のコメントもあって、中々楽しいオマケでした。15歳ヴェルの魔法使いらしい格好が結構好きです。



八男って、それはないでしょう!2

ico_grade6_2h

「ブランタークさんも、何気にツイてませんよね」

「坊主の不幸体質が伝染したのかもな」

 

1巻の引きが国王との謁見だったのですぐ始まるかと思いきや、ルイーゼが飛行船でやっていたアルバイトからスタート。

WEBでもこの位置でしたけど、幕間だったのが本編みたいな構成になってるのはなんでなんだろう……まぁ、他にもあるので気にするほどのものでもないか。

 

アンデッドとはいえ古代竜を討伐するという実績を挙げたヴェル。

その素材は貴重で、特に魔石は有用なため王国が買い上げる事になって。更にはその褒美として、勲章を授与された上に爵位まで授与される羽目に。

いや名誉なことなので「羽目」とか言うのもアレですが。ヴェル自身が「王様と顔を合わせる羽目」とか思ってたからな……

 

領地や役職こそ与えなかったものの、実力を評価してしっかり抱え込むあたり王様は強かです。

実際、貴族家の当主としての立場を活用して、その後の軍事行動に組み込んでましたからね……相手は魔物で、領地を開拓して人の生息圏を拡張するための、意義ある戦いではありましたが。

 

予備校からつるんでいたエルやイーナ、ルイーゼも逃れようも無く巻き込まれてお疲れ様ですというか。ヴェルは将来有望ですし、苦労に見合ったリターンが見込めるのが救いでしょうか。

国王以外にも彼の価値を認めている人は多くて。自分の孫娘を婚約者として送り込んでくる人まで居ますしね。企みはあれど良縁なのも間違いなく、楽しそうだからいいんじゃないですかねー。

先んじて交流していて出し抜かれたブライヒレーダー辺境伯はご愁傷様ですが。送り込める相手がいないんじゃしょうがないね……



八男って、それはないでしょう!1

ico_grade6_2h

「このまま慢心することなく努力を積み重ねていってほしい。君は……ヴェルは、必ずや歴史に名を残す魔法使いになるのだから」

 

WEB既読。

現代日本の商社で働いていた二十五歳の青年が、異世界に転生。

五歳の時に突然記憶を取り戻した形ですね。本人の自覚としては、夢も見ず寝て起きたら、違う世界にいたというもので、その割には結構順応してるというか。落ち着いてる感じですけどね。

貧乏貴族の八男として生まれたヴェンデリンとして、この世界に適合してる。

 

なろうの異世界転生モノとしては、王道なんじゃないですかねぇ。

幸いにして魔法の才能があり、師にも恵まれ、家を継げるわけでもないので冒険者となるべく大きな街に行って。そこから、立身出世が始まるストーリー。

表現がくどすぎるきらいはあるものの、ヴェルが概ね良い子に育っていますし、彼の周囲にも慮ってくれる人が多いので、ストレスは少なく読めるタイプ。……いやヴェルの実家周りは厄ネタの宝庫ではありますけど。

 

しかし、1巻意外な所で終わってましたね。

成長して冒険者予備校に通うようになった彼が、ある実績を立てたため謁見する事になるところで終わり。

謁見イベント(イベント言うな)まで入るかと思ったので、あれここで終わるんだと最初は思った。でも、冷静になると、2巻では舞台が王都に移りますし新キャラ登場のエピソードとしても妥当な所ではあるのか。



八男って、それはないでしょう! 第一話~第八十四話

ico_grade6_3
俺にとって、師匠はその人生全てを賭けて追いかける偉大な人であった。
彼はその才能を生かしきれないまま、その若い人生を終えた。
ならば、俺は彼の分まで魔法使いとして生きる義務があるのだ。
(略)
普段はチャランポランでも、ヘタレでも、我が侭でも。
これだけは、譲れないのだと。


第一話「ふと目が覚めると……。」から第八十四話「ついに出陣。」まで
まぁ、どんな作品かと言われれば、異世界転生で主人公無双なんですが。

平凡な商社員だった主人公は、仕事に追われながらベッドに入る。
そして、目覚めるとなぜか異世界にいた、とそんなお話。
幼児からスタートではなく、もとから存在していた「八男」の体に主人公の意識が入った感じですか。
まぁ、元の意識が出てくることとかはないので、気づいたら存在を乗っ取っていた。
しかし、なぜかはわからない、とそういう展開。

貴族の子息として生まれたはいいものの、僻地の貧乏貴族。
魔法や、魔物が存在するファンタジー世界ですね。
魔術が存在するといっても、それは個人の才能に依存し、また遺伝するわけでもない。
親族が魔法を使えなくても、突然使える子が生まれたりする。
魔物も、自分たちの縄張りを持っていて、そこにちょっかいを出さない限りは、恐ろしいものではない。
ただ縄張りに人類が手を出してこなかったから、そこから遺跡が見つかったり、魔物の縄張りにあるものとかが素材として高価だったりするから、それを狙う冒険者という職業もあるんですが。

文明としても発達しているわけではなく、少なくとも鉄道とかそういった科学な要素がない。
魔法由来の飛行船とかはあるみたいですけどね。
つまり、前提として交通の便は悪いんですよね、ファンタジー世界の常として。
そんな状態で、山岳を超えなくてはいけないうえに、特に名産もない僻地となれば、そりゃあ何もすることが無いわけで。
名ばかり貴族、みたいな状態の家に八男として生まれる。
色々とツッコミどころがありますけどね。事故や病気を恐れたという部分もあるだろうけど、僻地で産業もない貧乏貴族がそんなに子だくさんで大丈夫なのか、とか。

貧乏貴族の八男ともなれば、家を継げる可能性は無いに等しく、可能な限り早く家を出て自立しようと主人公はこの世界の知識を身に着けていくわけですが。
魔法の練習をしていたら、案外あっさり使えるように。運よく師匠も得て、ぐんぐん才能を伸ばしていきます。
お家騒動に発展することを恐れた家族からは、その才能を見ないふりされて、実家でぼっち暮らしをしていくわけで。適齢に達したとき、未練なく旅だった彼は、そこから波乱万丈の日々を過ごすことになる、と。

結構淡々と進んでいくので、盛り上がりに欠けるかなーという部分はいくらかありますが。
途中で王都に行って、その才能からいろいろとお偉方に縁ができるんですが。
高位の貴族は貴族らしく、根回ししたり、策略練ったりとそれっぽい感じの空気はある。
血を残さないといけないから妾が~とか、家の格が~とかそういう話もありますし。
安定していて、気に入ってます。
ただまぁ、時折ダイジェスト風に冒頭に文章が挟まるのはちょっとテンポ悪いからどうにかならないのかなぁ、と正直思いましたけど。
書籍化していますし、その内買おうかなー。

作品そのものについての説明しかしていなかったのに長くなってしまったので格納してだらだらと内容について感想書きます。続きを読む
プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ