「先に人の実家にちょっかいをかけておいて、自分が仕返しされないなんて幸運、本当にあると思っているのですか? 心ならずも貴族になってしまった以上は、貴族として動くしかないでしょうに」
ヴェルの寄親であり、度々お世話になっている南部のブライヒレーダー辺境伯家と、東部のブロワ辺境伯家の間で紛争が開始。
援軍要請があれば参加するつもりではあるけれど、今のところは声もかかっていないし、領地開発を優先するつもりだったヴェルのところに、ブロワ辺境伯家の娘・カルラが来訪して。
彼女自身は特に何か工作を働くわけではないけれど、念のため監視用に人を割く必要などもあって。一目ぼれしたエルが意気揚々と名乗りを上げて、恋心のままに暴走していました。
カルラのキャラデザインとか性格とか自体は結構好きなキャラなんですが、エルが恋に暴走している様が、なんというか見ていられないな……って気持ちになるので、何とも言えない読み味。
ブロワ辺境伯家は、トップが病床にあって後継者が定まっていなかったこともあって、意思決定に遅れが出ている……だけではなく、内部の派閥争いの影響で暴走までしてるとなると、厄介極まりないですね。自分達だけでやってくれよ……。
結局ヴェル達も紛争に参加する羽目になってましたが、度重なるルール破りに困惑して、早々に報酬代わりに魔物の巣を分割してもらい、自分達で開放するって力技で王国への利益供与を進めて、さらに自分の立ち位置を重要にしていたので、最悪とまでは言えないオチでは……あるのか?