気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

六つ花えいこ

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。4

ico_grade6_3h

「あんたを自分の思うままに触れることを 死ぬ思いで堪えてる」

 

原作1巻の終了までを描いたコミカライズ第4弾。

魔女の館に押し入った強盗を取り押さえ詰め所に運んだハリージュ。同僚から「今にも殺しそうな顔をしていた」と言われるほど強い苛立ちを感じてくれたのは良かった、というか。

休みなく働いた自分への褒美として彼が夜中に庵を訪れてくれなかったら、ロゼの身が危なかったでしょうから、本当によくやってくれました。

笑ってる場面じゃないんですけど、「こんな夜中に客か?」とハリージュが発言してるコマに「夜中に訪問している人間」って矢印付きで文字書かれていたの笑っちゃった。

 

ロゼへの配慮としてサフィーナを派遣していたハリージュが、別の使用人に眠気覚ましの小瓶を持ってきてもらおうとしたら、うっかり惚れ薬を飲んでしまうトラブルが勃発したりもして。

惚れ薬飲んで甘さマシマシのハリージュ相手でも、いう事は言っていくロゼのスタンス好き。

読者目線だとわかりやすいけどハリージュははっきり想いを自覚していて、だからこそ惚れ薬でタガが外れそうなのを必死に耐えているのに、ロゼからすると「一時的な彼の気持ちとは段違いで好き」と内心で思っているあたりにズレがある。

……正気に戻ってからハッキリと告白出来て良かったね、ハリージュさん。……まぁ子供たちに見られて変な誤解が生じかけてましたが……。

ハリージュが側にいて、ロゼの安全に配慮した形で魔女の庵の経営が続いていく形に落ち着いたのは良かったですねぇ。

恋になるまで、あと1センチ

ico_grade6_5

「はい。――それ全部、俺がしたいです。俺の権利にしてください。俺にしか、許さないでください」

 

ふざけていた男子に突き飛ばされ、階段の上から落下してきた女子生徒をかばった主人公の男子高校生、颯太。

友人は「天使が空から降ってきたかと思った……」なんて零していましたが。実際美麗な容姿と華奢な体躯を持つ美人さんで、注目されている先輩ではあったようです。

その名が、花茨篠。

基本的に周囲にそっけない態度をとるために「能面みたいな女」とか「いばら姫」なんて噂されている人物ではあったようですが。

 

颯太の前では感情豊かで、妙に距離感の近い先輩でもあった。

最初から「花茨」ではなくて「篠」と名乗って、颯太から「篠先輩」って呼ばれるように誘導しているし。

運動部に所属している彼に、自分の、女物のタオルを貸し与えることで周囲を牽制しようとしたり。

 

基本的に颯太視点で進行していくので、篠の態度にドキドキして振り回される部分も多いんですが。ふわわ、と笑う彼女の事が颯太は気になっていくわけです。

その心情だったり、距離が近づいていくさまが丁寧に描かれているので本当に微笑ましくて、心が温まるんですよねぇ。

颯太目線だといつも可愛い篠先輩ですけど、他の人の前だと警戒したりしてるのが伝わってくるの好きです。颯太相手だと普通に触れたり距離を詰めるけど、それは彼が特別だからというのが明確ですからね……。

 

ちなみにこちら、WEBからの書籍化作品になるんですが、WEB連載時の書くエピソードのタイトルが篠先輩目線の台詞になっていたりするので、気になる方はそちらも見てみるのオススメです。



どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。3

ico_grade6_3h
「魔女にとっては子の庵にやって来るお方は皆 大金持ちの大切なお客様です」

「あはは! そうか皆大切な客なのか」

 

懲りずに薬を注文しハリージュとの付き合いが続くことになったロゼ。

好きでいるのを辞めようとおもっても、出来ず。儘ならぬ心を抱えているみたいです。

そんな彼女の下に、魔女の薬を求めた王女殿下がお忍びで来訪して。

あくまで魔女として接したロゼに対して、王女も「上出来だ」と返してくれる。ロゼとビッラウラが直接対面するのはここだけですけど、大事な良いシーンですよね。

 

ハリージュ相手だと恋心が揺れ動いたり、嘘をつけないことを知られたりしているせいで、対応に苦慮してましたが。

魔女の薬を調合するときに、「話せ」とか「話すな」とか振り回してるところは笑えましたね。

 

その後、とある事件の調査のために訪れた騎士が高圧的な態度を見せて、魔女の立場の弱さを感じましたが。

ハリージュが庇ってくれたシーンは格好良かった。抱きかかえて保護される形になったロゼが「はてながひとつ はてながふたつ」って混乱してるコマが小さいけれど可愛くて好き。

その後対応間違えてハリージュ追い出されてましたけど。自分がいけないならと使用人を寄越すの神経太くて笑う。

 

巻末描きおろし漫画は「文字を食む魔女」。

ハリージュが庵を訪れた時に、自由に過ごす魔女ロゼの話。

読みかけの本を見つけてそれに没頭するロゼもロゼだし、あまりの無反応さに姪っ子に鍛えられたヘアアレンジを試すハリージュもハリージュだよ……。



どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。2

ico_grade6_3h

(ああ 今すごく幸せだ…)

 

定期的にロゼの庵へやって来るようになったハリージュ。

彼との会話の中で、自分が忘れていた母との繋がりや祖母が遺してくれたものなんかにも気付いて、幸せを感じているロゼが可愛いですね。

 

そうやって穏やかなに過ごせる時間ばかりではなく。

騎士であるハリージュは、王女の輿入れが近くバタバタしているし。

生活環境が変わったロゼは商人ティエンにからかわれたり、魔女の歪んだ伝承を信じた子供に泥を投げられたりもしてました。

子どもたちの攻撃に気付いたハリージュが、しっかりとそれを咎めて、大人たちにも魔女の作る一般的な薬について説いてくれたシーンは好きです。

 

ロゼもそれをありがたく思いつつも、魔女と言う異質な存在であることも自覚していて、一線を引こうとするあたり頑固ですが。

期待してしまえば、それが失われたときに絶望するから、あえて距離を取ろうとしている悲しい処世術なんですよねぇ……。

ハリージュもまだ自分の心境にはっきりと気付いてはいないようですけど、それでもロゼが離れようとしたときに、近づく選択をしてくれたのは褒めたい。いいぞ、もっとやれ。

 

巻末書下ろし小説は「騎士と約束の惚れ薬」。惚れ薬の試薬をロゼが飲んだシーンの、ハリージュ視点。彼の内心が読めるのでありがたい。

書下ろし漫画「魔女の庵としゃべる椅子」。幼少期のロゼが椅子にしたティエンから、おとぎ話について聞くシーン、可愛くて好き。

彼女と彼の関係~平凡な早川さんと平凡な三浦くんの非凡な関係~

ico_grade6_4

「へへっ……今ならそんないい子の早川さんを、彼女にできますよ!」

「――なら」

(略)

「よろしくお願いします」

 

主人公の三浦拓海くんが男友達と「誰でもいいから彼女がほしい」と他愛ない話をしていたところ、早川夏帆さんが「私でもいい?」と声をかけてきて。

その場では解決せずに後日となったんですが……有言実行で履歴書書いてくる早川さんは微妙にズレてますけど、不思議な可愛さがある。

お相手となる三浦くんも「まじで面接じゃん…」と言いつつ、それを粗雑には扱わずしっかりと受け取ってるし、真面目な子ですよね。

 

特別な理由があったのではなく、男女交際というものに興味があったという一点で、それまで知らなかった男子に声をかける行動力はすごい。

とは言え今まで知らなかったのも確かなので、お試し期間としてひと月ほど時間を取ってみることになるわけですが。

 

……なんか初対面の時から、妙に波長があってるからお試しと言わず付き合ってしまえばいいのに、と外野から好き勝手言っちゃう。まぁ、勢いだけで決めない真面目さも個人的には好印象ではあるんですけどね。

可愛らしく好感の持てる2人の青春模様を垣間見れる、良い始まりのラブコメ。

それぞれの視点が交互に入っていて、内心とかも分かるので理解度高いし、読みやすい作品です。

三浦君と早川さんの友達も接点が出来て、時にからかったりもしてきますが。誤解からすれ違った時とか背中押してくれるところもあって、友情が篤くて良かったですね。



どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。1

ico_grade6_3h

「俺なら自分が死んだことを喜ぶ奴など呪ってやるが

 彼女が善き魔女であることを祈るんだな」

 

王都の外れにある森の奥深く。湖に囲まれた小島に、魔女のロゼは住んでいる。

魔女は特殊な素材を用いることで「魔女の秘薬」を作ることができるのだが……秘薬はどうしても高価になってしまうし、特殊な効力をもった薬を欲しがるのは訳ありの身分を隠したい人ばかり。

ある日彼女の下にやってきたのも、ハリージュという王宮勤めのエリート騎士で……過去の出来事から、ロゼもひそかに思いを寄せていた。

 

しかし彼が求めた薬は「惚れ薬」で……。自分の失恋を悟ったロゼは少しでも引き渡しを遅らせようと、情報を小出しにしていくのですが。

それはつまりそれだけハリージュとの接点が増えるということでもあって。

母を早くになくし祖母に育てられ、その祖母も亡くなってからは古い付き合いの商人ティエンくらいしか深い付き合いの人いなかったんでしょうね。

好きだからこそ感情が制御できないでいるのも相まって、ロゼはハリージュに隠しておきたかったことや、見られたくなかったものを見られてしまうわけですが。

 

秘密を知った時に騎士として他言しないと誓ってくれるハリージュが格好良かったですねぇ。

ロゼが彼の名前を知り、惚れることになった一因にしたって彼の誇り高さを感じるものでしたし。

一般市民が知らないからこそ「魔女」を恐れているというのも、わからないではないですけど。ロゼの小動物みたいな姿をみていると、何言ってくれてるんだという気持ちにもなる。

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。2

ico_grade6_3h

「今回だけですからね」

 

昨年の発売後に読んでいたんですが、なんか感想書くの忘れていたっぽいので。

求婚についてはひとまず待ってもらっているものの、泥棒騒ぎがあった家に住み続けるのは心配だ、とハリージュの屋敷に移ることになったロゼ。

 

昼間は庵で活動して、夜はハリージュの屋敷で過ごす、と言うライフスタイルになる模様。ロゼを招くにあたって新人侍女を招くことになっていて、ロゼがその子と間違われて屋敷の掃除をしてるのには笑いました。本人もどこか楽しそうではありましたけどね。

 

ハリージュとロゼの、もどかしい関係は好きですね。

お互いを大事にしているのに、微妙に噛み合ってない感じは初々しいですけど。もう少し言葉を尽くせと言いたくなる場面もあるような。

でもハリージュがロゼを大事にしてるのは伝わってくるのでいい感じですね。

 

ハリージュは、使えていた主が他国に嫁いだ関係で、第二王子の近衛へと移ったようです。

王子の方から「血の分けた兄弟の様に思ってる」と言われるくらいには、親しくしていたようですが。「式には招待しますので」と、そこまで会わせるつもりはないってラインを引いてるのが笑えた。

 

一方のロゼは、湖の善き魔女のファンと言う変わった少女に出会ったりしてました。

テンション上がっていた少女が可愛いですねぇ。名乗ることなく去っていった少女の事情が明らかになった場面には驚かされましたが。

「貴方の判断は聞きました。これは、魔女としての私の判断です」

と啖呵を切ったところは挿絵になっているのも納得の、とても格好良い一幕でありました。

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。

 ico_grade6_4

「魔女だ魔女だとうるさい。魔女に依頼に来たんだ。そんなことは、最初から知っている。俺は、魔女のロゼがいい」

 

法に、国家に縛られぬ存在である魔女ロゼ。

祖母や母からその力を継ぎ、湖の真ん中に浮かぶ小島に居を構えていた。

薬師が調合出来るようなものから、魔女の魔法を注いだ特別なものまで。

そんな彼女の下に「惚れ薬」の依頼を持ち込まれて。

 

それだけならただの依頼ですが……タイトルに在る通り、問題なのは依頼してきた騎士がロゼが「好きな人」と言う辺りで。

せめてもの仕返しで、材料の情報を小出しにしたりしてましたが。それでもちゃんと薬を作って渡す辺り、仕事には真剣ですよね。

魔女の在り方ゆえでしょうけど、不器用な彼女が、もっと救われてほしいと思わずには居られない感じで。

 

「魔女」と言う存在を人々は恐れ、ロゼの祖母が死んだときには街の人々が喜ぶ様子を見せつけられて。

そんな大衆の行いを、「人が死んで安心したとは、胸くそが悪い」と言ってくれた場面はスカッとしましたね。これは惚れるのも仕方ない。

 

依頼者のハリージュが少しずつ彼女を知り、気に掛けるようになっていく様子は微笑ましかったです。

いやまぁ、基本的にはレタスしか食べませんとか言う食生活の偏りですとか、部屋の荒廃っぷりを見ると心配になるのも頷けますけどね。

最初のうちは振り回されていた彼が、次第にロゼに惹かれていくのが丁寧に描かれた素敵な物語でした。

 

Twitterでフォローしている人が書籍化をそれは喜んでいらしゃったので、気になって購入したのですが、良い買い物ができました。大変満足。

電子版を買ったので、ハリージュが使用人に微笑ましく見守られる短編が読めて良かったです。



プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ