気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

凪かすみ

スライム大公と没落令嬢のあんがい幸せな婚約

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「私は、ガブリエルを心から愛しています。たとえ、彼が無一文になろうと、縁を切るつもりはいっさいありません」

 

努力の人であった姉は、婚約者であった第一王子が愛人に傾倒しすぎているのを注意して不興を買い……公の場で婚約破棄を告げられた。

それによってヒロインであるフランセットの実家、ブランシャール公爵家は没落の憂き目にあうわけですが。

その姉は母の実家を頼りに他国へ渡り、そこで別の相手をみつけて幸せになったとかなんとか。フランセットは、しかし姉の婚約破棄から掌を返したように態度を変えた人々を見たことで、社交界というものへの希望を失い、母と姉にはついていかなかった。

そうして父と一緒に母国に残ったわけですが……フランセットの父もまた、社交界で名の知れた変人というか。あちこちに愛人を作って、家に寄り付かない人物だった。

 

荒んでもおかしくない環境に置かれていた彼女ですが、それでも強かに生きて善性を失っていなかったのが良いですね。

父が他所で作った愛人と逃げた、と妻を盗られた形になる商会長から文句を言われて窮地に立つことになっていたフランセットを助けたのが、ガブリエルだった。

彼は、先祖が強大な魔物を倒したことでその地位を与えられた大公の一人だった。ドラゴン、セイレーン、ハルピュイア、オーガ、トレント、フェンリルと錚々たるメンバーが揃う中にスライムが紛れ込んでいるの面白かったですね。

 

まぁ実際水たまりに擬態しているスライムが生息している湖水地帯とか、かなりの死地になりうる場所ではありますが。

とは言えそれも千年も昔の話。今も大公位は継がれているけれど、ドラゴン大公なんかは王家の中でももっとも剣技が優れたものに送られる名目だけの爵位になったりしていたようですしね。

それで言えば。ガブリエルの住む地方は今なお「住人よりもスライムの方が多い」なんて言われるような状況を保っているの、逆にすごいのでは。……それだけ発展できずにいたとも言えますが。

 

住人の中にもスライムへの忌避感を持っている者もいるみたいですし、ガブリエルはスライム大公としてスライムをテイムして情報を集めたり、それらを活用した領地の発展を画策したりと意欲的な人物だったのはヨシ。

フランセットも王都から地方都市へ赴くことにはなったけれど、その環境を楽しんで自分の知識を用いて発展に寄与しようとしていて、婚約者として良い関係を築けていたのが良かったですね。

それを面白く思わない親族からの横槍とか、娘に面倒事を押し付けてきたフランセット父の真意とか、厄介ごとの方からやってきたりもしてましたが。それらを無事に超えていたのでほっとしました。幸せになって欲しいものです。

ルべリア王国物語2~従弟の尻拭いをさせられる羽目になった~

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「さっきの言葉……嬉しく思う」

「え?」

「ちゃんと覚えておく。君の言葉も」

 

エリナとアルヴィスの距離が近づいていく中で、建国祭が開催されることとなって。

王太子となったアルヴィスが女神との契約を交わしたことは他国にも知られており、それによって例年とは違う賓客がやってくることに。

帝国の皇太子に連れられたアルヴィスとは違う神から祝福を貰った令嬢、宗教国家スーベニア聖国の女王、友好国ではあるが何やら企んでいる隣国マラーナの王子と王女。

 

帝国の皇太子も研究者気質で、熱が入るとちょっと反応に困る部分はありますが。綺麗な顔が好きだと言い、腹芸も出来ない契約者のテルミナを上手くあやしつつ、直球でアルヴィスと向き合ってくれるところはポイント高いかなー。

……他の2組が、色々と厄介な話を持ってきてくれたから相対的に評価が向上している部分はある。

 

特にマラーナの方は、アルヴィスに怪しいもの盛ろうとして来たり、勘違いした言動が多いので頭が痛いというか。

前王太子と仲良くなれたんじゃないですかね、とか言いたくなるな。

でも、そうやってちょっかいを出して来た相手が居たから、アルヴィスがエレナを庇いに行くイベント発生したり、率先して動いてしまうアルヴィスに「王は人を動かすのが役目」と先達から諭されたりして、彼も改めて王太子と言う立場を受け入れて、覚悟決まったようなので良かった。

ルベリア王国物語1~従弟の尻拭いをさせられる羽目になった~

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「アルヴィス、でん――」

「殿下は要らない」

「……アル、ヴィス様」

 

WEB、途中まで読んでるんですよね。一回切り良いところまで読んだあと、結構更新されてたハズなのでぼちぼち読もうかなぁ。

王弟の子、公爵家次男として生まれたアルヴィスは、近衛隊の一隊士として王城に務めていた。しかしある日突然王に呼び出され……。

身分の低い令嬢に誑かされた王太子がパーティーで公爵令嬢との婚約破棄を宣言し、それによって生じた混乱の責任を取らせるため廃嫡する事になったという話を聞かされます。

婚約者であったエリナ嬢に瑕疵はないため、王太子妃という立場は保証されなくてはならない。そこで、次代の王太子としてのお鉢が回ってきたのがアルヴィスだった、と。

 

サブタイトルで「尻拭いをさせられる羽目になった」と書いてある通り、婚約破棄モノの後始末を付けることになった人物を描いた話ですね。

王太子を唆した令嬢はこの世界の知識を持った転生者だし、攻略対象の男子に粉かけまくったせいで、あちこち飛び火したりと王家への信頼は揺らいでしまったようで。

アルヴィスは、これまで守る側だった立ち位置が守る側になった上、想像もしていなかった王太子としての重荷を背負わされることになって、困惑するばかり。

それでも責任感の強い正確なのもあって、王太子としての役割を全うしようとする辺り偉いんですが……。彼と親しい人達が、色々と背負い過ぎている彼の事を心配するのも分かるなぁ、と言ったところ。

 

エリナ嬢も、前王太子との婚約破棄があった直後の婚約と言う事で、最初は距離を測りかねていたようですが。

それでも、前と同じ失敗はしたくないと。政略前提の婚約ではあるけれど、その中で想いを育んでいきたいと思ってくれたのは良かったですね。

アルヴィスも不足があるためどうしても公務優先になってしまうけど、それでもエリナを大切にしようとする気持ちはあるみたいなので、幸せになってほしいものですが。

女神からの祝福貰ってしまったのが、面倒事のタネになりそうな予感しかしないのが困りもの。

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ちゃか

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