「ええ、もちろんです。いつかこの世界の果てまで全てを見て回ることが夢なんです」
相変わらずランク上げに精力的に取り組んでいるセージ。
ラングドン領で研究所の所長となったり、彼の知識を信じてくれるルシールとの付き合いも続いていて。
ルシールも彼を信じて賭博師のレベル上げをした結果、勇者に就くことに成功していましたし。セージ自身も上級の精霊士となったりだとか、成長を続けています。
研究所長として色々作成したものは雇い主のラングドン家が消費してくれるし、素材や関連書物も用意してくれるし、ランク上げフリークなセージからするととてもありがたい環境だった模様。
学院にある書物を読みたいセージは、第三学園の入学試験を受けることになり王都へ。
そこで知人の冒険者、ヤナと再会して……彼女の前で、神の言語とされる「漢字・ひらがな・カタカナ」が混じった……要するに日本語で書かれた本を読んでしまった事で、知識の豊富さを改めて示すことになったりしてましたが。
うっかりが過ぎる。……いやまぁ、終盤には勇者のなり方とかも世話になった人になら教えても良いか、って考えになってますしそこまで隠す気も無かった感じはしますが。
親しい人と良い関係を築きつつ、やりたい事をやっていたセージでしたが……。
神霊亀がラングドン領に近づいている、という情報が入ってきて。彼もいずれやって来るだろうと想定して、鍛冶師のガルフや孤児院出身の服飾師ティアナとかに装備を作ってもらったりとかしてたみたいですが。
セージの想定よりも早くやってくることになって。ただ、その分小型だったのは救いか。彼が知識を身内に惜しみなく広げていたおかげで、神霊亀と戦うときに手助けしてくれる人もいたわけですし、彼一人ではできなかったでしょうから無事に決着がついて良かったです。