気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

創元SF文庫

年間日本SF傑作選 プロジェクト:シャーロック

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『まさにアレは「パンドラの箱」なのかもしれない。だとしたらその箱を開けたのはわたしだ。わたしが開けなければあれはこの世に解き放たれることはなかった。殺されることになったとしても文句は言えない。』

 

友人からの借り本。SFにはあまり手を出さないので毎度新鮮な気持ちで読んでます。

楽しいのもあれば、自分には合わないなぁ、というのもありましたが。

特に気に入った物を抜粋して感想を。

 

『プロジェクト:シャーロック』我孫子武丸

警視庁のデスクワーカーが暇を持て余して趣味で作ったAI

名探偵シャーロック。

ネットに挙げられたそれは、興味を持った多くの人の手によってどんどん改良されていき、実際の事件を解決する事も出てきた。

そんな中で、生みの親である人物が殺されて……

というストーリー。いやぁ、こうホラー見てるような、破綻が迫ってる雰囲気が好き。

 

『ホーリーアイアンメイデン』伴名練

妹から姉に送られた手紙。何の変哲もない導入かと思いきや……

それが死んだ妹から送られてきたもので。

彼女の考えていた事が、ゆっくりと明かされていく展開には引き込まれました。

こういう手紙とか日記系の情報開示方法が好きなんですよ。

姉はいったいどんな気持ちでこの手紙を読んだんだろう、と想像の余地が残るのも、作品の雰囲気にあっていて良かった。

 

『鉱区A-11』加藤元浩

唯一の漫画。『C.M.B』の一エピソード。

番外編的な話らしいですけどね。

たった一人しかいない小惑星の上で射殺された作業員。

その死因は? いったい何があったのか。

絵があると状況が分かりやすくていいですねぇ。

C.M.B』は名前とかは知ってるけど読んだことが無い作品なので興味が湧きました。

 

『天駆せよ法勝寺』八島游舷

SF×仏教という初めて見たテーマでした。

何を言ってるんだお前は、みたいな雰囲気にゲラゲラ笑った。

宇宙僧とかすごい力強いワードだと思うんですよね。

実際「第九回創元SF短編賞」受賞しているようですし。

中々楽しい作品でした。


妖精作戦

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「じゃ、どーすんだよ」
「一つだけ方法がある。運を天に任せるんだ」
「あのな……」
「天の上にいるんだから運はいいはずだ」

なるほど後書きにある通り、展開が早い。
とろい話が嫌いだったからだそうですけど。
それでも、展開早すぎてなんだよコレ、とは思いませんでしたね。
早いけどなぜか引っ張って行かれるというか、読んでいて楽しめる1冊、と感じました。

榊という高校二年生の男子が、小牧ノブという転校生の少女と出会う。
彼女は、超国家組織に追われる、並外れた超能力の持ち主だった。
そんなことを知らずに、榊は少しずつ交流したり、男友達と騒いだりしてるんですが、その裏では少女を守るために私立探偵が動いていたりします。
ま、裏表紙のあらすじで既にさらわれることが確定しているんですが。

榊は、小牧がさらわれる場面に居合わせて、抵抗して一緒にさらわれる。
それを見た友人たちは、榊たちを助けるべく、敵のアジトに潜入することに。
若さゆえの過ちというか、血気盛んというか、後先顧みていない感じがしますが。
この行動力は、素晴らしいものがあると思いますよ。

最初、転校してくる少女と電車で出会い、学校の場面があり、さらわれる展開へと続き、そこで終わらず、二転三転場面が移り変わっていく。
怒涛の展開というには、勢いが足りないように思いますがね。
一つ一つの場所の描写がしっかりあったり、一度捕まってから逃げ出す流れがあったりするので。
ただ、目まぐるしくはあるかなー。逃げ出したかと思いきや、失敗。でも諦めずに行動開始。
そうやってそれぞれの場所を描いているからこそ、コロコロ場面が代わって言っても、変わらずに楽しめるポイントだったのかなーとか思いますな。

有川浩さんが解説書かれているのに興味を持って手を出したんですが、当たりでしたねー。
その内他の巻にも手を出す予定。
しかし、今回は結構うまく言った感じですが、解説によると徹底的に苦い場面もあるようなので、そこを含めて楽しめるといいんですがねー。

妖精作戦 (創元SF文庫)
笹本 祐一
東京創元社
2011-08-30

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ちゃか

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