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「……どうしてあなたはここまでしてくれるのですか」

(略)

「強いて言うなら、困っている人がいたら手を差し伸べろって教えられたから」

 

容姿端麗、文武両道で注目を集めている少女・氷室冬華。

「氷の令嬢」なんてあだ名まで付けられている程ですが、彼女は入学直後から「私に構わないでください」と公言しており、親しい人を作ることはなかった。

そんな彼女は主人公の火神朝陽が住むマンションの隣人でもあり、互いにその事実を認識はしていたものの……朝陽に対しても、彼女は壁を作っていたので、それを感じ取ったっ主人公はわざわざ深入りする事もないだろう、と適切な距離を保っていた模様。

 

しかし、ある日。

風邪をひいて熱を出している彼女がフラフラと歩いてる場面を目撃してしまい、心配して声をかけた所、気が抜けたのか寝落ち。

放置するわけにも行かず、自室に運んで看病する事に。そして氷室さんの方は、自分の心情はともかく助けてくれたことにお礼を言う事も出来て。

故あって距離を取ろうとしてるけど、真面目なんだなぁとは思いましたね。看病してもらった件で「借りは返します」と向こうから接触してきますし。

 

それで学年トップクラスの相手に勉強を教えてもらう、っていう実利を取る主人公も真面目と言うか。善意でやったから、対価は求めてないけど相手が納得しそうにないから、看病と同じく無形のもので話を纏めようとしたのもあるでしょうけど。

一人暮らししてることもあって、朝陽宅には友人が遊びにくることがありましたが……あのバカップルはちょっと苦手なタイプだなぁ。

 

彼氏の方が朝陽に手料理を振る舞って貰い、それを彼女に自慢して。でも恋人の料理が一番、みたいなやりとりしてましたが。そっちが食べたいって言うから振る舞ってくれた友人の心遣いを、恋人といちゃつく出汁にするなよ……。朝陽が気にしてないから、まだいいですけども。

後日カップルで朝陽宅に乗り込んできて、隣人が氷室さんと言う事に気が付いた後、絡んできたのも鬱陶しかったしな……。

 

まぁ突っかかってきた友人に「ただの隣人」と言った事で、氷室さんが自分と朝陽の関係はなんなんだろうとモヤモヤを感じて、しっかりと「友達」と定義しなおしたのとか。

メイン2人の関係を、上手い事進める燃料になってくれたのはいいんですけどねー。何もないと、この2人あのまま互いに料理と勉強教える関係で終わってた可能性もあるから……。