気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

加藤拓弐

バックヤードジャンクユニバース

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「彼女が投獄!? いったいどうして……!?」

「倒錯罪」

 

色んな世界線の物語を詰め込んだ短編集。

例えば、長命種の女性に見込まれた短命種の青年の話。長命種の女性的には「悠久の時の暇つぶし」だったけど、男が老いて彼女を置いて逝きかけると泣き喚いて一人にするな、とか言うのコミカルで好き。

かつて自分に価値が無いからと放り投げた「不死を授ける魔導書」とか「若返りの秘薬」とかを探してでも彼と一緒に居ようとする情の深さ好き。

 

同族に「新しいの飼えば」とか言われてケンカしちゃうくらい大事にしてるのも良き。そしてケンカ相手も「あそこまで言うなら」と別の人間拾って保護して大事にしてるの、良いですよね。

喧嘩相手の方は女の子拾ってある程度育てた後に、彼女が見込んだ男の元へと送り出して……保護するために自分の身体の一部与えていたり。彼女の子孫との交流が続いて層だったりするのも良かったです。

 

あとは魔法少女に変身して戦い、平和を守ることになっている少年の話。TS魔法少女モノで、親友がその事情をしって応援してくれてるんですが……魔法少女状態だと親友に惚れてて、女の子としての心に引っ張られまくって「変身したくない」なんて思うようになったけど、結局は変身してまた心揺さぶられることになる……という繰り返し。毎度良い反応するから魔法少女にさせられた感があるな……。

異世界が勇者を招こうとしたら、なんか世界観が違う意思のある巨大ロボットが来てしまった話。某ロボットアニメのパロディらしいですが、ロボアニメは知らんのよなぁ……。でもノリは良くてしっかり勇者してて良き。

 

古代の伝承に曰く、エルフは長く美しい耳をもち悠久の時を生きるという。

……エルフを求めて伝承を辿り古代遺跡に辿り着いた青年は、「エルフ」というのは古代人が作り出したゴーレムであったことを知って。

彼の理想は存在しなかった。ならば自分で作ってやる、と決意してそれを成し遂げたのは凄すぎる。フェチは強し……強すぎて投獄されてたけど、あれは奥さんの方が正しいよ……。

 

その後の「わかってるガールズ」とか「戦闘支援AIGAL』」とか、作者さんがロボット系好きなんだなぁという話が多くて楽しい。

好き放題やってるので言えば「サッカーズデスゲーム」。好きな作家たちのスケジュールを把握し、推し作家全員の手が空く瞬間があったから、最高の1冊を作ってもらうために監禁した、と。そこに注力しすぎてて本のテーマを決めてなかったのは手抜かりが過ぎますが。作家陣、ぶつかりつつ認めるところは認めて仲を深めてるの良いですね。

そして当然ながら主催への当たりが強いのが笑えて好き。完成した作品が良すぎて「語ることは何もない」と言った主催に「礼を言え」「謝れ」「外に出せ」とテンポよくツッコミ作家さん達が良い。

 

「無表情な後輩ちゃん」とか「団長」は外見に反して……というギャップの在るキャラの見せ方が笑えて好き。

魔のものたちは企てる2

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「ダメじゃない強くしすぎちゃ」

「御言葉ながらそれはただの」

「卿 控えて 御前ぞ」

 

1018話を収録した第2巻。

魔王軍……というか憐憫卿、身内も実験対象にするのが容赦なさすぎるというか。

まぁ誰も彼もが同じように好き勝手やってるからな……。

変化の杖のテスター募集したけど、変化した体と元の身体の差異が大きいと上手く動かせないから、洗脳で誤魔化しているのがもう。

レツェで「●番出口」みたいなテストしたりしてるし。でも、レツェの蔑視の目線で性癖歪められた人物が魔王城に乗り込んできた時には、レツェが怖がっていたから実験じゃなくて封印を選んでいるあたり、まったく情がないわけでもないんですけど。

 

「交合しないと出られない部屋」とか言う文言を添えた、ただの隔離結界に有能な冒険者コンビを隔離して観察したりして。

男魔術師が必死に脱出しようとしてましたが……女剣士の方は、最悪そうなっても良いくらい憎からず思っていたようですけど。あまりに脱出を図る彼の姿に思う所ありまくり。

結局、協力プレーでバフを貰って叩き割って脱出してましたけど。

その復讐心でより強力な冒険者となっていたのには笑ってしまった。敵強くしてどうするの、と魔王からお言葉を貰うことになってましたけど。

……まぁ強力な布装備を配ったあと、布を溶かすスライム罠を設置したりとか、元々似たことはやってましたけど……。アレはバレてないし褒められた案件だからな、表向き。

 

後は捕らえられた師匠が若返り&女体化からの洗脳して弟子と戦闘する羽目になって、弟子が師匠の艶姿に困惑しまくることになったり。

幼なじみと一緒に冒険しているけれど、最近仲間になった少女に自分の居場所をとられるかもと困惑している神官ちゃんとか、SNSで見たことあるエピソードのリメイク版も読めて楽しかったです。

 

あとは憑依係長が完璧な憑依を実現してて、テンション高く指導していたと思ったら、いったん体から抜けた時に混乱しているコマが小さいけど、ギャップで良かったですね。やめろわたしは正常だ。あいつらの仲間じゃない。

という茶番はさておき。今回も変わらず各々が楽しそうで良かったですね。

魔のものたちは企てる1

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「我々もこの調子で どんどん人間たちを辱めていこうではないか」

 

XTwitter)発のドタバタコメディ、加藤拓弐さんが原作で、ガしガしさんが作画を担当してタッグで送る作品。

剣と魔法のファンタジー世界、人と魔王軍とは戦いを続けていた……わけですが。

例えば1話から登場するのは憐憫卿と呼ばれる、魔王軍の開発局局長。彼は「衣服だけを溶かすスライム」とか「いい感じに拘束する触手トラップ」とか、人に恥辱を与える罠の開発に苦心しているわけなんですが。

 

一応その裏側には「魔族は人間が発する敵意などの悪感情から魔力を得ている」、「だから多くの人間に恐れられている魔王は強い」という説を踏まえた上で「恥辱から生じる負の感情でしか得られない魔力が存在するのでは?」という自説を立証するため、というしっかり理屈を建てた上でエロ罠の開発に勤しんでるのが笑えます。

いやでも実際、憐憫卿って魔族側で見ると良い上司なんですよね。助手くんの秘密に気付きながらもしばらく触れずにいたし、彼女がミスった時には上司として頭下げてくれるし。

開発局の下には洗脳支部とかもあって、各支部の監督役も兼ねているけれど、各々がフェチを追及することは推奨するし、意見出せるのは良い職場だというし、自分の「恥辱」という思考実験を押し付けようとはしないし。

部下に信用されまくって、大きなプロジェクトが動きそうなときに贈り物合戦が勃発したのも頷ける。

 

……まぁ、人類目線に立った時には、「衣服を溶かすスライム」の実験が上手くいかず普通に溶けて激痛にのたうちまわる冒険者が居たりするし。

そもそも作り上げた憐憫卿の恥辱罠・恥辱装備で辱めを受ける側なので、たまったものではないでしょうけど。コミカルに描かれているのもあるし、憐憫卿以外の魔族側のエピソードもあって、楽しかったです。

憐憫卿と助手のレツェ周りのエピソード多かったのと、この2人が結構好きなのでそこの話ばっかりしてるな……。

 

「すべての服を溶かすスライム」は難しいけど、「狙った素材を溶かすスライムなら作れる」=「有用な布素材を人類に流し、それが蔓延したところで『服を溶かすスライム』を送り込む」とか言う1話の流れ、結構好きです。やってること、いろんな意味でえげつないですからね。

魔王にすら「布素材流す」こと伏せているから、見方からは「最近妙に人類の防御力上がってるな……憐憫卿の罠は凄いから高評価」とかなってるし。

憐憫卿の研究テーマが「恥辱」に寄ってるから辱められるだけで撤退できましたけど、これが「布素材」とかじゃなくて、食糧とかもっと根幹に関わるものだったら人類とかもっと困窮してもおかしくないな……って恐ろしさがある。

「恥辱」を求めている憐憫卿とか、フェチを求め続けている連中だからこそ妙にコミカルになっていて、味わい深いんですけど。

ナイツ&マジック1

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「じゃあ騎士になります!!」

プラモを作るのが趣味だったサラリーマン。

彼は事故で死に……異世界へと転生してしまった。両親から見ても、賢くて良い子ながら退屈そうにしていたそうですが。

シルエットナイトという、こちらの世界の魔法で動くロボットを見た瞬間、彼の人生はロケットスタートを決める事になるのです。

 

エルの目がキラキラしている様とか、魔法行使の際の規格外さとかが絵で示されてていいコミカライズですねぇ。

彼の屋上散歩を見て、長い付き合いとなるキッドやアディと出会ってますが。なるほどアレをみたらそりゃあ声の一つもかけたくなるってものでしょう。

夢に向かって突き進む彼の影響を受けて、最初は普通の子だった二人も著しく成長していくのが面白い。

(家出しなくて正解だったろ?)(しようとしたからエル君に会えたんじゃない)ってコマの口をとがらせてるデフォルメアディが可愛い。

 

ロボットに乗りたいけどエルは体躯が小さくて、身長制限に引っかかってしまう。ならば自分で適合したロボットを作ればいい、と乗りこなすための授業ではなくて、作るための授業を受けに行く辺り愛が激しい。

その為に、本来なら受けないといけない授業を、「受ける必要が無いくらい習熟してる」と圧倒的な才覚を示して、免除を認めさせてたし。彼の敵には回りたくないなぁ、と思う一エピソードですが、止まらない暴走特急っぷりを示してて好き。

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