「友達裏切って好きな子の事優先する位には いま、麻衣ちゃんの事が好きなのは本当」
(略)
「だって終わりを考えて付き合うのも違くない?」
シリーズ完結巻となる4巻。
麻衣が太一と付き合っているという事を打ち明け、兄妹喧嘩勃発したところで引きとなったわけですが……。
4巻は梨子と拓実の義姉弟のエピソードからスタート。幼少期にファーストキスは弟にした、と公表していた彼女が「憧れの先輩が義理の姉になる」という設定のドラマに出ることになって。
宣伝も兼ねて実家でのインタビューがおこなわれることに。実際には恋愛ドラマみたいに、姉と「そういうこと」までする踏み込んだ恋人な弟くんでしたが……インタビューの場では「ずっと昔から一緒だから、本当の姉弟みたいなもの」と言い切って。姉に「私より演技上手いのでは」なんて内心で突っ込まれるほど。
姉と共演する俳優さんに、お姉さんと近づきたいからなんて協力持ち掛けられて揺れたりもしてましたけど。卑屈になる自分よりも良い人なんじゃないか、なんて迷いながらも「やっぱり嫌だな」とハッキリ宣言出来たのは前進ですかねぇ。
これまで隠していた姉について友人知人にもバレるインタビューも、姉の仕事の為にという面があるにしよ受け入れたわけですし、変化してってるなぁ……。
さて一方の麻衣と太一。康介と良い関係なのではないか、疑惑の遥さんに時間を取ってもらって、事情を教えてもらうことになったわけですが。
太一が中学に上がる前に辞めたバドミントンクラブ。そこに居たコーチと遥さんは付き合っていたらしいですが……実はそのコーチが三股位している女性関係が緩い人で。
コーチを辞める時に分かれて、後から悪評を聞いた形みたいで。遥さんは当時好きだったことは確かだ、としつつある程度割り切りもつけてる当たりは大人だな、というか。
小学生自体の康介は遥に告白した時に、コーチとの関係をこっそり聞いてて、だからコーチが辞めた時に怒りを抱いたりした模様。
遥さんは「麻衣ちゃんには私みたいに悪い人に引っかかって欲しくないんだろう」と兄の胸中を分析してました。
そして今になって事情を知って、コーチの情報を追跡して詰めた方がいいんじゃないか、という妹カップルの意見に「あの2人の関係に関しては他人だし、興味本位で引っ掻き回して満足しようなんて何様だ」と言えるのは偉い。
……いやまぁ、もう自分が通った道だからするなって話でもありましたけど。そこの割り切りは出来るのに、なんで妹に対しては友人に「悪い虫つかないように見張れ」とか過保護発揮するんだ。麻衣ちゃんから「言葉足らずなのは向こうの落ち度」と言われるのも無理はない、というか。悪い子じゃないけど康介は苦手だなぁ……。
康介君、若い頃に年上の女性に惚れて振られて。その相手が付き合ってた人が悪い人で、でもそれに気付けなくて。「自分もコーチと同じような目で見てた」という、悪い気付きを得て変に枯れてしまってるよな……。妹と友人に「恋愛脳がすぎる」とか言ってるし。
気兼ねなく外で会えるようになってうきうきプリクラ取りに行く麻衣ちゃん可愛かったですね。