気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

叶世べんち

魔女と傭兵7

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「俺は傭兵だ。この道は俺が選んだ。他の誰でもない俺の意志で」

(略)

「あんたはただ命じればいい。俺は、俺が生き残るために邪魔な全てを殺すだけだ」

 

完全書下ろしとなる短編集。

傭兵時代のジグが、いかにして双剣を自身の獲物に選ぶに至ったかを描く『双刃の故』。

殺人衝動を持つが故、同胞たちと距離があるライカの深掘りをする『陽の活道、陰の血道』。

職務にどこまでも忠実だった免罪官ヤサエル。彼が恐れられていた所以が明かされる『殉教の果てに待つもの』。

ジグが男らしく欲求を発散させようとした結果、とある教訓を得る羽目になる『練磨と息抜き』。

ジグと出会う前、孤独でありつづけた魔女シアーシャの心情に触れる『血塗られた邂逅』の5編を収録。

 

やっぱり、ジグが傭兵らしく覚悟決まり切って戦い続けている姿勢が好きなので、冒頭の『双刃の故』が一番好きですかね。

運河を携える関所としての利権を抱えた小国。それゆえに、周辺国が牽制し会って直接的に支配するような事態こそなかったけれど、送り込まれたスパイによる内紛が激しい土地で……。

そんな場所で、傭兵を狩りだしてまで行われる防衛戦に参加したジグ達が、過酷な戦場に挑むことになる話で。今話せているんだから、生き延びているのわかっているのに、「これは死んだな……」みたいな状況から、なんで生還してるんだこの男……。

 

ジィンスゥ・ヤのあれこれ。移民としての弱い立場であり続けたため、族長も部族の中で被害者意識が強くなっているのを実感してるような、結構危うい状況ではあるようです。

殺人衝動を抱えているため嫌われているライカですが、賞金首を狩って稼いだ金を育ててもらった恩を返すために治めているのとか、彼を敵視してる人々は見ようともしないんだろうなぁ……というか。

ジグと交流したことで、イサナも危機感を抱いていたり、多少の変化は生まれていますけど全体の流れがどこまで変わるかというと、ねぇ……。族長とか、ライカに指導した師範代とか、視野が広い人もいますけどね。

魔女と傭兵6

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「今度は弱いお前が踏みつぶされる番だ」

(略)

「来い半端者 覚悟も持たずにその道を選んだツケは大きいぞ?」

 

3846話を収録。

ジグ、流石は「殺しを受ける」傭兵稼業出身というか。

辻斬りに染まった悪徳冒険者を的確に挑発して、才能は確かだと認めつつ、だからこそ腐ったと断じて切り捨てるまでの流れが美しい。

弱者はより大きな力に潰される、弱肉強食の理。それをしっかりと体現してる感じがして、ジグの覚悟の決まった姿勢好きなんですよね。

 

賞金首の魔物が現れたことで狩場が飽和して……。

ワダツミからも人が派遣されることになっていたようです。シアーシャが魔術開発で宿にこもっていて手が空いているジグが、たまたまその話を聞かされて……応援を頼まれることに。

彼の実力と、傭兵と公言しているけれど仕事には真摯な姿が認められている感じがして好きですね。

……案内役に付けられたケイン君、先日ジグに武器を壊されたばかりか、代わりの武器として振り回された青年だったのは……ご愁傷様というか。

 

ミリーナとセツ。ジグにはあしらわれてたり、通り魔相手に押されていたりとちょっと良いところなかったですけど。

一般的には有望株ではあるんですよね。番の賞金首自体はある程度の余裕をもって対処してましたし。

ただ残心が足りなかったというか、倒した魔獣により強い寄生型の魔獣が巣食っていたせいでピンチになったりしてましたが。

ジグを派遣した先輩方の判断は、保険として正しかった。セツも魔獣よりジグの方が怖いからとか言っていましたが、死にそうな場面で術を継続したり覚悟決まってるのが良かった。

 

ジグとシアーシャ、別大陸から来たこともあって偏見とかもとくには無くて。

魔術が残り続けている異大陸、獣や爬虫類の姿を宿した亜人と称される人も住んでいて。亜人排斥をうたう宗教なんかも広まっているようですけど。

そんな教えに囚われず交友関係を作っているのは、ジグ達ならではで良し。……その動きが気に食わなくて嫌がらせしてくるバカたちもいましたが、なんて阿呆なことを……。

魔女と傭兵5

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「……少し違うな」

「少し…と言いますと?」

「殺し“も”ではない 殺し“を”受けているんだ」

 

29話~37話を収録。

シアーシャは臨時パーティーを組んで冒険者として活動を積みに行くことに。

その間ジグは手が空いたわけですが……町では、冒険者が何者かに襲われる事件が発生。恐らくは同業者と思われるため、受付嬢に絡む輩も出てくるような状況で。

それでも誰か確定したわけじゃないので「情報を精査して、正統性が確認されたら連絡する」と答えられる受付嬢、強い。

 

斬られた冒険者が、クランに所属していたこともあって犯人探しに躍起になる仲間も当然いて。

凶器が双刃剣だと思われる事。殺しを請け負う傭兵稼業であることから、ジグに疑いが向くのは……まぁしょうがないっちゃしょうがない。

ジグも仕事に矜持があるから、依頼周りの情報に関しては口が重く、力づくで喋らせようとしたクラン・ワダツミ側の対応は、冒険者らしいけど悪手でしたねぇ、と外野からは言えますが。

 

仲間の仇討ちに燃える敵対者に囲まれて、自身は無手。

人数の利で武器を拾う隙すらない状況でも慌てず、「お前が武器になるんだよ」と人を振り回すのにはちょっと笑っちゃった。

仲間の為に武器をとった連中だから、盾で防いだりしたら仲間の頭が割れると動きが止まって、付け込まれることに。ちゃんと死ぬ前に放り出してる当たりは優しい。

ジグも落としどころを探り探りやっていたから、その後の交渉の場でも妙な空気になりかけてましたが。シアーシャがやってきて、ひっくり返してくれたのはまぁ良かったか。

話がまとまってしまってからでは、余計にこじれたでしょうし。

 

ワダツミが暴走してしまうのも分かるくらい、ジグは怪しい要素そろい踏みだからなぁ……。

でもギルドで受付やってるワダツミ関係者の姉が、「九分九厘そう判断できるとしても、迂闊な行動にでるべきではありません」と冷静であろうとしてるの、好きですねぇ。良いキャラが多い。



魔女と傭兵4

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「お前たちは結局、自分が気に入った方法を肯定しているだけという事さ。剣も、薬も、魔術も。人が戦うために生み出した道具に過ぎん。必要ならば使うだけのこと。誇りだなんだと選り好みして、それについていけない者は死ぬだけだ」

 

感想書いてないのに気付いてしまったのでー。

たまたま街を出歩いている際に、女に絡むチンピラを目撃したジグ。女もそこそこ腕利きだったが、戦闘用のドラッグを使ったバカが出たので少しだけ介入。

当人は依頼でもないしこの程度で金は要らんと去っていきましたが……その女、カティアはこの街の裏社会で縄張り争いをしている組織の一つバザルタのボスの娘だった。

 

かなり街にドラッグが広まっていて……さらには内側に裏切り者もいるかもしれないと、バザルタも動くに動けない状況で。

カティアはジグに接触し、自身の護衛を依頼することに決めたわけです。

ちゃんと調べた上で接触してきてましたが、以前ジグが「ペラペラ情報を話すと信頼に関わる」と話さない事を選んだワダツミでの一件までちゃんと調べて、評価してくれてたのは良かったですね。

 

この大陸では傭兵なんてゴロツキ扱いですけど、ジグは彼なりの矜持を持ってるので、底を認めてもらえるのは嬉しい。

あまりにも怪しすぎて疑う声は当然ありましたが、カティアが「金次第で誰にでも作っていってるあんな戦力、敵に回す方がおっかない」と契約続行の判断下すシーンが地味に好きです。

 

……ただ、規模が大きく冒険者にも被害がでたこともあって冒険者ギルド側も調査に動いていて。

シアーシャは別の稼ぎに臨時パーティーを組んで挑んでたので不在でしたが、何の因果かジグと過去に因縁のある三等級冒険者エルシアのパーティーと戦う羽目になっていたのは、相変わらず持っているな……というか。手練れ相手でも引かず、目的を達成する在り方はやっぱり好ましい。

魔女と傭兵6・下

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「認められるものか!!」

(略)

「俺は、俺の意思で剣を振るってきた!」

 

 

転移に巻き込まれ退廃の町ストリゴに飛ばされてしまったジグ。

ストリゴの事情に詳しい魔術師シャナイアに出会えたのは、幸いと言えるのかどうか。

でもまぁ、不慣れな土地で武器もなくさまよう中で情報も無いと、行動指針も定まらなかったでしょうし、ラッキー寄りではあるか。

シャナイアには当然ジグにすり寄ってきた目的があって……それがジグとシアーシャ、それぞれの逆鱗に触れるような事だったから、最終的に対立することになっただけで。

魔女についての情報をちょっと得られたのも合わせるとプラスも大きいけど、騒動の分のマイナスもあって総合的にトントン……になってるか? これ。

 

「来るもの引きずり込み、去る者足を掴んで離さない」とシャナイアが評したストリゴのスタンス。

それでもここ最近は強大なトップが頭を押さえていたことで落ち着いていたみたいですが……大失態を侵して、それまで抑えられていた反動で今まで以上に酷い状況になっているとか。

その組織の名が「アグリェーシャ」と聞いて、ジグが生まれて初めて「神を祈った(のろった)」と書かれている地の文がめっちゃツボでしたね。

 

ジグはまぁ傭兵として経験豊富なので、荒れた地でも何だかんだ適応して過ごしてましたよね。シャナイアから情報を得られたのは大きい。

亜人主体の組織ファミリアのメンバーに絡まれて、叩きのめしてボスまで会いに行っちゃう足がかりにするあたりが実にジグ。

一方、自身の止まり木であるジグが消えたことでシアーシャは安定を欠いて……狂気に寄った彼女に迫られたギルド副頭取のカークは本当にお疲れ様です……。

でもシアーシャに押されるだけではなく「仕事をほっぽり出したら、真面目なジグはなんていうだろうなぁ」って理詰めで反論して、事情を引き出すことに成功していたのはお見事。

 

そして番外編で、ジグ達の故郷で紅蓮の魔女と戦う事態に陥っていたジグの師匠たちのエピソードが描かれていましたが……。

師匠たち、つよすぎぃ……そして不肖の弟子であるジグへの信頼も確かにうかがえてよかったですね。

魔女と傭兵6 上

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「皮算用か? 仕事の基本を教えてやろう」

「……ほう?」

(略)

「仕事は一つずつ、確実にだ」

 

なんかもういつも通りな感じがする、病室にいるジグからスタート。

荒事をやってる冒険者ばかり見ている医師のドレアから「まともな人間なら二回は死んでる怪我」とか評されているのは、やっぱり笑える。

シアーシャの仮説によれば、魔力のある異大陸の住人は魔法で底上げしてる分肉体そのものが頑丈ではなく、ジグは魔力がないからこそ素のスペックが高いという差異が現れているのではないかという事でしたけど。まぁそれを踏まえた上で、ジグ個人の回復力とか高そうですけどね……。

 

ジグも回復したものの、医療費や装備の修繕費で財布が寂しくなってしまったから、仕事を探そうとしていた矢先、緊急依頼がシアーシャに飛び込んできて。

刃蜂の巣に攻撃を当ててしまったバカがいて、それによって狩場が大混乱。転移陣近くに居た人々は逃げられたものの、80人近くが未帰還で……。

出来るだけ多くを救ってほしい、と言う人命救助の依頼を受けることに。ジグは傭兵としてシアーシャの警護を優先しようとしていましたが、副頭取のカークが仕事に誠実なジグに対して依頼を持ち掛けてきて。

シアーシャの同行者申請を出しているジグに、外部協力者として適切な報酬を出すという形で上手く話を持って行ったのは流石一つの組織で責任を負う側にいるだけの事はある。

 

要救助者の人数が多いため、シアーシャ達以外にも冒険者が派遣されることになって。

可能な範囲で助けて回ってはいましたが、それでも結構な犠牲を出してしまう状況で。そんな場所で、人を抱えたまま刃蜂の群れを引き付けて逃げおおせたジグ、凄まじいな……。

「助けた人数に応じた報酬を払い、出来具合で評価が決まる」という依頼で、ジグが直接助けたのは3人に収まっていましたが、刃蜂を引き付けたことをカークが功績としてしっかり評価してくれたのは良かった。

 

シアーシャ達が来てからこっち、異常な行動をする魔獣ばかり見て来たので読者目線だといっそそれが普通に想えて来ましたが。

当然、そんなことはなく。今回の刃蜂の騒動でも敢えてそれをやった、工作員のような輩が要るのではないか、と言う疑いが出てくることになって。

ジグがカークから当たらしい依頼を受けて、犯人探しをしていましたけど。目立つのもあってあまり得意分野ではないんでしょうけど、仕事に誠実な稀有な傭兵として実績を積み上げたり、偏見がないことで亜人からも裏社会からも話を聞ける立場なのは使い勝手が良い人員ではありますよね。

……まぁ、使い方を間違えるとシアーシャっていう爆弾が突っ込んでくるので、あまり無茶な使い方はできないんですけどぉ。今回上下巻になっているとおり、ちょっと最後、カークさんの胃が心配になる展開になってるので、手を合わせておきましょう。合掌。

魔女と傭兵4

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「あいつが裏切らずとも戦う理由などいくらでもできるさ

 たとえと共に酒を酌み交わそうとも背中を預けて戦場を渡り歩こうとも

 それが刃を交えない理由にはならない」

 

21話~28話を収録。

異大陸に来た時にジグが拾っていたバッジ、情報収集の際に聞いた「また傭兵か」という発言……その答えであるかつてのジグの指導役でもあった傭兵ライエル。

 

音信不通になった先遣隊に参加していた人物であり……「誰もが魔術を使い、魔獣という脅威が存在する」という元の大陸との常識の差異や、魔獣に仲間を殺されたこと、かつての弟分が自分の家族を殺した「魔女」の同族を連れていたこと。様々な要因から狂気に陥ってしまった人物。

不器用な彼の優しさが垣間見える過去編が挟まっているのが味わい深い。

……恩義があろうと、それでもなお衝突するのならば切り捨てる。その割り切りが出来るのがジグだよなぁ……

 

ジグが「接近戦でなら今の俺で五分、用兵技術にもたけているから総合的には勝ち目がない」とか評価する彼の師匠の強さ、とんでもないな……。

イサナから情報を貰いつつも、次に戦う時の為に観察を怠っていない彼が、何がきっかけで戦うか分からない的なこというの良いですよね。ライエル切り捨てた後だから説得力が凄い。

その上でシーアシャには「お前を護るのが俺の仕事だ」と返すのが、頼れる仕事人過ぎる。敵に回したくなさすぎる人物、とも言えますが。



魔女と傭兵3

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「そんなこと? 何があろうとも絶対に手を出すなと言ってるんだ

 “そんなこと”なんて思ってもらっては困るな」

 

1420話を収録。

裏の住人からの情報収集を、別の派閥……ジンスゥ・ヤの腕利きに咎められたジグ。

戦闘に発展して勝利したあとに、彼女が二等級冒険者のタグを持っていることに気が付いて……高位冒険者の死因は調べられるだろうし、そこで自分とのつながりが見えるのはよろしくない。

冒険者である以上、放置して逃げるにしても鉢合わせる可能性はある。……というかジグほど目立つ体格と装備だったら、逃げてもあっさり見つかるでしょうけど……。

 

止む無くシアーシャのところにその武人、白雷姫の異名を持つイサナを連れ帰り……交渉によって手打ちとすることに。

イサナからしても、薬物所持は違法だけど即座に切り捨てて良いレベルの犯罪じゃないのにやりすぎたという事実に気付いたことで引け目あったみたいですし。

シアーシャに手を出させないことを約束させたうえで、戦闘で破壊されたジグの武器を更新できたのはまぁありがたかったか。

 

イサナ達もまた別の地域からやってきた異邦人で、この街では微妙に浮いているみたいでしたけど。

「別の種族は受け入れられない?」とイサナに聞かれたシアーシャが、「理解してくれる人を大事にしたい」と返答できたのは良かったですねぇ……。

魔女として孤独だったころの彼女からは出なかった台詞でしょうし。

 

少しずつランクを上げているシアーシャが、複数の冒険者が参加する規模の大きめの魔獣討伐に参加することになって。幽霊鮫の時に知己を得たアラン達が、いざという時のフォロー役で参加していたのは……ジグとシアーシャの実力を察知した上で貸しがあるという意味で、ありがたかったですね。

うっかり眼帯の女性とか来てたら変にピリピリしたでしょうし。

アラン、予期せぬ魔獣が襲ってくるっていうトラブルに際してジグの力を借りようとして「依頼がしたい」と持ち出したの、ジグ相手のパーフェクトコミュニケーションでしたしね。

魔女と傭兵2

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「そうだ 人間社会で生きていく上で大事なのは 敵を作らないことと味方をつくることだ」

 

6話~13話を収録。

冒険者になったシアーシャと、その護衛というスタンスを変えなかったジグ。

依頼を受けて足を運んだ地域で、腕利きたちの戦闘風景を観察できる機会を得て。人間の魔術や冒険者の戦い方を見たい2人の思惑が一致し、技術を盗み見しようとしたことで敵対するリスクを踏まえた上で覗き見ていたわけですが。

 

魔法を感知できるジグが嗅覚で姿を隠していた魔獣、幽霊鮫を発見。

「後ろだ!!」と危険を知らせる声を発しているの、彼らしい判断基準があって良かったですね。

そして助言を受けたとはいえ即座に適切な判断を出来ていた冒険者たちもお見事でした。

先述の通り下手したら敵対していたかもしれない。だから目立たないという一点を目的にするのなら、助けずに見殺しにするのがジグ達の最善になり得た。

でも、ジグはそうしなかったわけですし……シアーシャにも、似た場面があったら可能な範囲で手を貸してやると言い、と言ってるのが良かったですね。

 

なにかトラブルがあった時にフォローしてくれるくらいの付き合いがあると、後々の助けになるというアドバイスは人づきあいを避けていた魔女のシアーシャにとっては難しいことですが……大事ですからね。

 

ランクを上げるために同じ依頼を繰り返すのに飽きて荒れていたシアーシャに、息抜きのため「服でも買いに行こう」と声を駆けたり、ジグかなり面倒見良いですよねぇ。

そして店員さんも実に良い仕事をしてくれていました。シアーシャ、素が良いので着飾ると生えますねぇ。可愛い。

……その合間に、幽霊鮫の時に助けたアランから頼まれて調査していた人物が接触してきたりしてましたが。腹のうち探りに来た相手に下剤盛ったり。必要に応じて痛みを薄れさせる薬を使ったり、それを商っている裏社会の輩に接触したりとか。

 

傭兵やってるだけあって、ジグ別に清廉潔白な人物じゃないし、必要であれば汚い手も使うんですけど、彼の軸は「契約」にあって仕事である以上真っ当に勤めようとしてるのが好きですね。

……裏の輩から情報収集していたところに、腕利きの冒険者と鉢合わせてしまって戦闘に発展していたの、ジグがついてないというべきか。ある意味戦闘的な意味での運命に愛されているというべきか。退屈しない人生送ってますよね、ジグ。



魔女と傭兵1

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「一つ聞かせろ てめえは……勝ったのか?」

「――――俺はここにいる」

 

主人公のジグが、金を貰えばなんでもやる傭兵。

契約を重んじるタイプであり、「魔女を殺す」なんて参加者の多くが信じてない依頼であっても、警戒を怠らなかった。

魔術と呼ばれる未知の技を操るため恐れられる魔女。噂に尾ひれがついてる部分もあるみたいですけど、実力は確かで……討伐隊を容易く一蹴していたのは凄まじい。

足元から棘だして集団を蹴散らす魔術、見開きのイラストで見るとかなり凄まじい眺めですよねぇ……。

そんな相手でも踏み込んでいくの、覚悟決まってて良いですよねぇ。

 

ジグは魔女の命を奪う直前まで迫ったわけですが……魔女シアーシャの攻撃によって依頼主である領主の息子が死亡。

生き残りが一人だけ、息子も死んだと領主に報告に行ったところで、報酬も得られないし自分の命が危うい。だから仕事はここで終わりだ、と割り切るのジグらしいですよね。

シアーシャも魔女でちょっと違った判断基準があるから、新しい契約を結んでよいパートナーになってましたけど。

普通の感性の持ち主だったら「自分の命に迫る危険人物だ」と見なされて、後日報復されてもおかしくないのでは……?

 

今いる大陸では魔女の狙われない場所はない。

そこで造船技術の発展によって可能となった、異大陸への調査船に紛れ込むことを決めて。

魔法技術について解説するときノリノリで、ポーズ決めたりしているシアーシャかわいいですねぇ……。

そうやって乗り込んだ異大陸ですが……個人差こそあれど市民でも魔法を扱える世界であると同時に、巨大な体躯だったり特殊な能力を持っている魔獣と呼ばれる存在がいる、新天地で。

魔獣によって乗ってきた船が沈んだシーンで、一瞬で切り替えて「行くか」「そうですね」ってやってるジグとシアーシャの割り切り方が好きです。

 

異大陸、魔獣と言う存在が邪魔してくるので人と人の間で起きる戦争なんてものは起きなくなって久しく、だから傭兵という職業は「人の命を食い物にしている」と低く見られがち。

その意識は特に魔獣相手に戦う冒険者の中で強いみたいですけど。そんなことよりも、傭兵と言う在り方が脅かされた方が、魔女や異大陸について見聞きした時よりも衝撃受けてそうなの、彼のこれまでの生き方がよくわかりますね……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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