気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

叶世べんち

魔女と傭兵3

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「確かにここまで連れてきたのは俺かもしれん。だが選んだのはお前だ、シアーシャ」

決めるのはお前だと、ジグは言った。

その先で得られる益も責も、自らのものだと。

「――――お前の望むままに往け。結果敵が出来たとしても、それは仕方がない。生きるとはそういうことだ。……安心しろ、やり過ぎぬようにフォローしてやる」

 

異大陸での生活にもなじみ始めたジグとシアーシャ。

たまの贅沢ってわけでもないですけど、朝市に繰り出して仲良くご飯食べているの良いですよねぇ。ジグ、傭兵としてあちこちわたってきた経験か、酒盛りしている男たちの輪に飛び込んでスペース借り受けてるの、なんか好きです。

シアーシャが貝焼いて美味しそうにしてるのとか、なんというか基本的には微笑ましい風景でした。

……亜人を迫害する連中を最後に見たことで、どうにも締まらない終わりにはなりましたけど。

 

賞金が設定された魔物が現れたことで、討伐を狙う高位冒険者が流入したり、一部地域に立ち入り制限が設けられたりしたために、シアーシャが立ち入れる狩場は人が過密になってしまって。

周囲に気を使いながらの探索は気疲れするために、早めに仕事を切り上げたところでアランと遭遇。ワダツミの騒動で戦ったミリーナの兄であったらしくて、ちょっとピリピリする場面ありましたが。もう終わった問題だから、とジグが掘り返さなかったのは彼らしくて良かったですね。

 

翌日、空いた時間でシアーシャは魔術の開発に勤しむことを決めて。食事に出たジグはそこで知人のベイツとグロウと出会って。傭兵として雇われることになって、仕事に赴いて……しっかり見せ場を作っていたのは流石でしたね。

まぁ、負傷もしてしまってましたが……肉体の基礎スペックが高い彼は、魔術治療の効果が高いというのが明らかになってました。……まぁそれは読者目線で会って、当事者たちは「腕利きの回復術士だな」とか「やけに効きが良い人間だな」みたいな反応になっていたわけですが。

回復作用が高い反面、エネルギーを多く使うので飢餓感を覚えるという副作用もありましたが……ジグからすれば問題ない範囲か。

 

別の日、狩場に出た先で亜人……爬虫類のような見た目の鱗人との交流する機会をジグとシアーシャは得て。他と変わらぬ対応をしたことで、彼等からの評価も高まった模様。

一方、亜人を嫌う勢力からは嫌われて細かい嫌がらせを受けることになったわけですが。

あまりにも細々としていて、即座にはギルドも動けないようなやり口で。規則改正もされることになったみたいですが、それよりも先に殴り込みで解決してたのは……まぁ彼女らしいか。

……その彼女の背中を押すのがジグではあるんですけどね。どっちも仕事とか自分のやりたいことに忠実で、実に良いキャラだなぁと思います。

魔女と傭兵2

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「確かにそいつは憎い。ぶち殺してやりてえ……だがな」

(略)

「……俺にとって死んだ仲間の仇討ちより、生きた仲間を守る方がずっと大事なんだよ」

 

異大陸に渡り、冒険者活動を楽しく行っている魔女シアーシャと、変わらず傭兵としての在り方を貫いているジグ。

シアーシャの依頼に護衛として同行したり、宿も一緒だったりと変わらず不思議な協力関係を続けている2人ではありますが。

実力が確かなこともあり、今後の事も考えてシアーシャは臨時で他のパーティーに加えてもらって集団行動を行うことに。

 

そうするとジグは手が空くわけですが……。以前知人となった冒険者のイサナから子ども誘拐事件の捜査協力を頼まれることになって。

専門分野とは言えないものの傭兵である以上、仕事であるならばと全力を尽くすジグが好きですね。揺らがない軸があるキャラは好きです。

まぁ傭兵として荒事を経験してきたのもあって、ここが異邦だからというのを抜きにしても彼の常識って時々歪なんですけどね……。

 

「人殺しを楽しんでしまう」という性癖を持ったライカを相手にしていた時とか顕著でしたけど。魔女シアーシャを受け入れたように、異質とされる相手にも「そういうものだ」という認識で受け止めているのが強い。

そして、今回シアーシャが単独でいるシーンも描かれていましたが……思った以上にジグ大事にしているというか、彼女の寄る辺になっていてちょっと怖くはなりましたね。

ジグ、傭兵家業を続けている関係もあってどうしても荒事に参加することにはなるし。魔物の異常行動などいろんな異変が起きている中で良く巻き込まれていたりするしで、簡単に生死の境をさまよいそうな気配がありますが……。そうなった時、シアーシャがどうなってしまうのかという不安が。長生きしてくれ……。

 

謎の双刃剣使いが冒険者を斬る、という事件が起きて特徴的な武器菜性もあってジグが疑わる一幕もありましたが。

仕事に関して他言は出来ないというスタンスを崩さず、相手に必要以上の被害を出さずに抑えたジグはお見事でした。

肝心の事件は関わることもなく終わるかと思いきや、護衛対象にちょっかいを出してしまったばっかりに刈られることになっていましたが。まぁ、遅かれ早かれではあったでしょう。

シアーシャがジグに懐いているのが微笑ましいので、2人の関係を今後も見たいものですね。

 

魔女と傭兵1

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「悪いが、お前の事情に興味はない」

(略)

「俺が興味あるのは、お前に、仕事に見合った報酬が払えるかどうかだけだ」

 

魔術を操り、人知を超えた被害を齎す存在、魔女。

かつては魔女の怒りを買ったことで、一夜にして滅びた国すらあったという。

そんな魔女を殺そうと貴族が出兵。過去の討伐隊が誰一人として戻らなかったことから、領主の私兵意外にも民兵や傭兵などを集めに集めて挑んだようです。

メインキャラの一人であり、タイトルの傭兵部分を担うのが『ジグ=クレイン』。彼もまた貴族に雇われて魔女を殺さんと現地に赴いた一人だった。

 

危険な相手だろうと、前金は受け取っているのだからと果敢に攻め込んでいくの良かったですね。体格の良い彼が使っている武器は、それに見合ったサイズと威力で……あとロマンもあって良かったですね。

ジグは歴戦の経験などもあって、標的であった魔女ことシアーシャの命に手がかかるところまでたどり着きましたが。

魔女との激戦の中で雇い主であった領主の息子が死亡。これでは残りの報酬は受け取れないから、と魔女を殺せる距離だったのに「これ以上は仕事じゃないから」と殺さない選択を取って。

……その態度に思う所があったのか契約解消してフリーになったジグを、シアーシャは自分が雇いたいと言い出すことに。

 

魔女の身の上話には興味がないと言いつつ、報酬があるなら仕事は全うする。ジグ、公私の線引きがハッキリしているというか、自分が干渉するラインを見極めているので結構好きなキャラですね。

彼らの住む大陸全土で忌避されていると言っても良い、「魔女」という存在に雇われることも厭ってないですし。雇われた後は、彼女のためになるように動いていますし。

彼がした提案が、この大陸で忌まれているのならば、別の大陸に渡ればよいというもので。技術の発展で、今まで渡れないとされていた異大陸へ渡れると目され、調査船団が出ることを知っていたジグの提案にシアーシャが載ることに。

 

そして実際に、異大陸にはたどり着いていたわけですからお見事です。えぇ。技術発展ってすごいですね!

……まぁ、異大陸ではジグ達の故郷では魔術が御伽噺の存在となったように、歴史の中で消えていった魔獣と呼ばれる狂暴な獣が生存していて、調査隊ほぼ壊滅したんですが……。

 

情報が何もない中で孤立することになったジグとシアーシャでしたが、2人とも戦闘技能は確かなので、そこまで不安はありませんでしたね。実際、調査隊が壊滅した騒動の時も、無事に生き残っていましたし。

傭兵として多くの出来事を見てきたジグは数百年単位で引きこもっていた魔女に比べれば、対人関係なんかにも気を配れる人材だったのもありがたい。

 

異大陸ならではの事情もあって、異なる文化に戸惑うことも多々あれど、少しずつ人の世界に踏み込んでいけているのは良いですねぇ。

異大陸ではヤバい傭兵が多かったりしてジグが衝撃を受けていたり。魔獣対策がメインの冒険者と呼ばれる職業が広く受け入れられていて、シアーシャがそれに参加することになったり。有能だから色々と注目を集めることになったり。

イベントには事欠かない生活を2人は送っていくことになります。いや、評判いいのは知っていたんですが読むの後回しにしてしまっていたシリーズで……実際面白かったですね。私は好きです。



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