気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

変態王子と笑わない猫。

変態王子と笑わない猫。11

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「大丈夫だ。だいたい、満足しているから」

ツカサさんに、未来から来たという事を告げて。

「未来とやらは、どうなっているんだろうな」と呟く彼女の理解が切ない。

横寺が、言葉を紡げなかったのも無理はないですね。

大人の相談相手が出来たとはいえ、すぐさま状況が改善していくわけでも無くて。

 

それどころか、ツカサさんが緊急入院する状況にまでなって。

二人は子どもだけでこの時代の猫神に会いに行くことに。

変態王子の本領発揮回みたいになってましたけど……なんというか、ここまで来ると流石としか言いようがない。補導されないようにだけ気を付けて下さい。

 

そして猫神からいくつかの事実を聞いて。

終盤、ツカサさんが流した涙が、どうしようもなく痛い。

それでも「もういい」と「健やかに生きろ」と言ってくれる彼女の強さが、印象的なエピソードでした。

「これは願いの話だ。大切なだれかのために祈った人の話だ」。

地の文で描写された、この一文が全てではないでしょうか。

 

変態王子と笑わない猫。 (11) (MF文庫J)
さがら総
KADOKAWA/メディアファクトリー
2016-04-25


変態王子と笑わない猫。10

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「そんな顔すんなって。それはこっちの仕事だ。前にも言ったろ。子どものためになにかすることは、大人の喜びのひとつなんだ」

 

猫神の力で再度過去にやって来た二人。

しかし、今度は以前とは違い子どもの身体に意識だけ飛んできたような形で。

横寺は初期から意識をはっきりさせていましたが、月子は子ども時代と変わらない対応で困惑。

最初のうちは、高校生の意識を持って行動しようとしていますが……

次第に身体の方に引っ張られて、別方向に進んでいって。

 

一人だったら、あのまま意識引っ張られて終わりだったかもなぁ。

二人で行動を起こしたことが結果として上手く作用していた。

どうにかしようとして動いてはいますけど……小学生からすれば高校生は大人かもしれませんが。それでも、まだ彼らは子どもなんですよね。

手段は甘く、打てる策も少なく。

だから手札を伏せたまま願いを叶える事は難しくて。最後、彼らは大人に相談をすることに。ツカサさん、いいキャラしてますよ本当。

変態王子と笑わない猫。10 (MF文庫J)
さがら総
KADOKAWA/メディアファクトリー
2015-05-25


変態王子と笑わない猫。9

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「わたしたちは、対等な関係ですか」

 

無理をしたことで月子との関係が微妙になって。

それでも時間はどんどんと流れていく。

鋼鉄先輩の受験を見守り、彼女発案のスケート大会なんかもして。

ギクシャクする部分があっても、楽しい日常を過ごしているところに、また猫神が来て。

「あの娘、もうじき死ぬよ」という不吉な予言を下す。

 

それを聞いて、「だれかに分け与えられる宝石があるのなら、それを渡すことでしか生きられない」と自己を定めている横寺が悲しい。

だって、その決断に迷いが無いですからね。これには月子ちゃんも激おこですわー。

横寺の怖い所って決断を躊躇わないことにありますよね。猫神が対策を取って端末をエミパパにしたのに、流れるようにいつもの手で猫神をいじってますからね……

すれ違いながらも、わかり合おうとして。月子と横寺がまた新しい願いを猫神にしてましたが……二度目の過去編があるとはちょっとびっくり。

 

変態王子と笑わない猫。9 (MF文庫J)
さがら総
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-12-23


変態王子と笑わない猫。8

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ぼくはいつだって、自分の言葉を見つけるのに苦労する。筒隠と初めて出会った時からそうだ。言葉というやつは本当に難しい。

だから代わりに、引用する。

「散りぬべきとき知りてこそ――世の中の花も花なれ人も人なれ、だよ」

 

積読の山に(ry

シリーズを年単位で埋めるなと。

月子の誕生日パーティーをやって、わいわいと楽しそうな導入からスタート。

ただ変態王子は、楽しいけれどどこか不安を感じてもいて。

疲れてるのかな、エミいじりでもしようって言う思考回路に久しぶりに読んだこともあって置いて行かれた。

切り替えが早すぎて何が起きたかさっぱりわからない……

 

鋼鉄部長が受験勉強で顔をみせなくなって。

部活動の活動日程、スペースの方でちょっとした問題がおきたりしていましたが。

最終的にはマシなところに落ち着いたんでしょうか。

猫神やらエミパパやらが色々と動いていて、状況を混乱させてくれた感はありますけどね。

終わり方も不穏でしたし、どうなるやら。


変態王子と笑わない猫。8 (MF文庫J)
さがら 総
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-04-24


変態王子と笑わない猫。7

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だから、ぼくはなにもしない。
だれかのために自分で解決しようとするのではなく。
もちろん自分のために手を貸そうとするのでもなく。
『なにもしない』ということをするのだ。
それはきっと、だれかのためになにかをすることよりも、だれかを庇って自分が罪を背負うことよりも、ずっと難しくて尊いことだ。
人を信じる、ということだから。

 
主人公が相変わらず要所要所で通報レベルの変態になるのにも慣れてきましたね・・・
というか、あのノリをある程度受け入れられなければ、7巻まで読んでいないか。
横寺はどうしようもなく、間違いなく、変態なんですけど、信念というか自分の哲学があるように思います。
変態だけど。恥を忘れて、傲慢でもあるけれど。
自分の中に湧き出る言葉があって、それを信じられるというのならば。
例えどんなに冷たい目で見られようとも、本人にとってはそれなりに良い生活を送っていることになるんじゃないか、とか。
変態モードの横寺はどうしようもないと思うけれど、こういう真面目に考えて、言葉を使っているシーンが結構好きで、なんだかんだで読み続けているような気もしますね。

前回起こした騒ぎの代償として、奉仕活動に従事する毎日。
マイマイこと副部長が監視をするが、「彼女」は一度も顔を見せなかった。
それに憤る副部長と、受け入れてしまう横寺。
この二人は言葉が鋭くなりがちというか、微妙にすれ違っているようでいて、結構いい友人になれているんじゃないでしょうか。
冒頭のゴミ拾いのシーン然り。
廊下で部活の事について話し合うシーン然り。
ああやって、ふざけを交えながらも「真面目な話」ができる友人っていうのは貴重だと思います。
変態のくせに、友人には恵まれてるんだよなぁ。少数精鋭というか、なんというか。

ポン太? 彼の犠牲は忘れない・・・いや違うか。
毎度ちらっと触れられる彼の行動も地味に楽しみなんですが。
今回はピースなボートで世界一周ボランティア旅行に行った上に自主的に冬期休業を延長しているようで。
彼はいったいどこへ行こうというのだろうか・・・

登場人物たちの多くが、色々なことを、考え過ぎているんじゃないか。
友だちって、なんなのか。
ほんわか様の「どーしてきちんとさせなきゃいけないのー?」が結局今回の要旨でもあったように思います。
全く別の作品になるんですが、「折り合いがつかないことに折り合いがついた」とか、そういう表現がされていたことがあります。
重ならない部分もあるんだと、割り切りもある程度必要なんじゃないか、とか考えたりして。

クリスマスだったり、初もうでだったりといろいろイベントこなしていましたけれど。
ぽんこつさんこと鋼鉄さんは、進退どうなっていくんですかね。
そして、わんにゃん戦争により、とりあえずの着地点に到達した二人はこれからどうするのか。
そろそろ終わりに入っているのかもしれませんが、のんびりと待ちたいと思いますねー。

変態王子と笑わない猫。7 (MF文庫J)
さがら総
メディアファクトリー
2013-10-24

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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