「大丈夫。俺は負けないから」
救国の英雄として知れ渡ってしまったため、休養を求めてアールランドの街を訪れたトウヤ。
しかし到着直後、ダンジョンで異変が生じて負傷した冒険者の治療を依頼され、埒外の回復術を披露したせいで、ギルドマスター直行便といういつものコースをたどることに。
トウヤ自身が交渉苦手なのや、これまであってきたトップの面々が癖が強かったのもあって警戒してたのはちょっと笑った。
まぁ見捨てられるような性格でもありませんし、叙爵されたことも知られていたので、協力せざるを得なくはなってましたけど。それはそれでいつも通りか。
今回氾濫を起こしたダンジョンは、トウヤがゲーム時代に見たことのある場所で。
ショートカット用の通路もボスの情報も持っていたことや、救援情報が入ったことで応援としてやってきてくれた、トウヤの影響でこの世界でもトップクラスの実力者になっていたシャル達の助力があったため、ボス攻略には割と簡単に成功。
しかし、ダンジョン前で冒険者としてやってきていたジェネレート王国の勇者と遭遇して、絡まれることになったのは面倒でしたねぇ……。
ダンジョン近くの街の領主は、最近代替わりしたばかりみたいですけど、この危機において「帝都に救援要請に行く」という名目で逃げるし。
妹の方は覚悟決まって残ってくれたのは良かったですけど……トウヤの常識外の行動に驚く要員って感じで、毎回コクヨウと喋る家精霊に驚かれるの、天丼芸にしてもくどく感じる部分はあった。
まぁこの作品の「いつも通り」を味わえるエピソードではありますけども。