気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

大正箱娘

大正箱娘 怪人カシオペイヤ

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「明けない夜は、あると思うかい?」

 

副題にある通り、今回は怪人カシオペイヤ絡みの事件が多く収録されております。

後ろ暗い秘密を暴く義賊のような行いをしているかの怪人の目的はなんなのか。

そして、もう一点。近頃町ではやっている、万病に効くとされる「箱薬」なる怪しい薬の存在。

あらすじの「少女・うららと調査に乗り出す」って言うのは割と語弊があるのではないかと思いましたけど。

 

相変わらず紺が、突っ込んでいって、悩んで、うららや周囲の人に助けてもらうというようなお話でありました。

彼女が踏み込まなければ、状況が変わらなかったかもしれない、という面もないとは言いませんが……見ていてハラハラするんですよね、紺。

 

彼女自身、覚悟があるから色々と進めてしまうのは危ういと思います。

いつかしっぺ返しを食らいそうな気もしますけどねぇ。

怪人カシオペイヤの標的に「箱娘」の存在も入っているようですし。そもそも「箱娘」予想以上にヤバそうな機密の塊みたいですし。

怪人が秘密を暴き回れる程度には都の闇は深いようですが……紺がそれに呑まれてしまわないよう祈るのみです。



大正箱娘 見習い記者と謎解き姫

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「――命を絶つのは、なりません。ならないんですよ。若いみそらで、女だからと、死んでしまうことはならないと思うんです」

(略)

「だって、こんなに。残されるものはこんなにも、悲しいのだから……」

 

時は大正。

主人公の英田紺は、新米の新聞記者。

「魑魅魍魎や怪異、そういった話をまことしやかに、あるいはそんなことなどなかったと証明するために」記事を書いている部署に所属していて。

最も上司と紺くらいしかいない零細部署で、新人の紺があちこち派遣されて、調べて……と行動している部署なんですが。

 

ある日、「呪いの箱が倉から見つかったので処分してほしい」という依頼が舞い込んで。

上司から「箱娘」なる、一風変わった存在の話を聞き、会いに行くことに。

箱にまつわる厄介ごとに相談に乗る娘、うらら。

紺は厄介事ばかり持ち込まれる部署で、走り回りながらうららとの交流も増えていき。

 

閉ざされた箱の話……と言う訳ではなく、様々なものに振り回される女性たちを描いたお話でありました。

旧家に嫁いだ女、舞台女優、妹を亡くした姉など。彼女たちにはどこか諦観が付きまとって。

もう取り戻せぬ物に思いを馳せたり、叶わなかった願いを胸に抱いていたり、喪失を嘆いたり。

そんな彼女たちと向き合う紺は、未だ癒えぬ傷を胸の内に負いながら止まらず、進み続けている強い人で。

 

「だってあなた、これだけ傷ついても」

(略)

「救いたいとは言っても、救われないとは、一度も言わないんだもの」

 

と作中で評されていましたが、まさにその通りで。

若く、無謀で無鉄砲で。見ていてハラハラしますけどね……。

紺が交流を続けている箱娘にも、並々ならぬ事情がありそうですが、その辺りの事情に触れる続編が出てほしいものですが……未だ出てない所を見るとどうだろうか。

 
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ちゃか

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