気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

完結済み

少年魔王の『世界征服』と英雄少女の『魔王退治』 第1話~エピローグ

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「でもさ、エリザ。もしもだよ? その夢って奴が、他の誰かの夢とぶつかったらどうするの? 誰かの夢を潰さなければ、自分の夢がかなわないとしたら? そんなの、嫌じゃない?」
「え? うーん、そうだなあ……それでもいいんじゃないか?」
「え?」
「むしろ、その方がいいよ。お互いの夢をかけて、正々堂々真っ向から勝負するんだ。そんでもって、たとえ負けても、相手の夢が叶ったことを喜んでやれるなら、それはそれで最高だろ?」

完結済みの作品。
第1部 第1章すべてのはじまり「第1話 少年魔王と黒の姉」からエピローグ 二つの光が見守る世界「~少年魔王と英雄少女(完結編)~」まで。
 
いや、全体的に青いなぁ、という感じですね。
作品解説のところにもコメディ要素が強い、と書かれていますが。
「魔王」とか「英雄」についてを考える内容とのことで。

四つの異世界と隣接した世界が舞台。
魔術には四大系統あって、生まれた月によって得意とする術が異なるそうです。
四大系統に属さない召喚術なんかもあったりしますし、術者によってアレンジ入っている場合もあったりとバリエーションはそこそこ。

タイトルにある、少年魔王は、圧倒的な召喚術の才能を持つ少年ネザクとその姉が中心となる話。
城塞都市なんか簡単に制圧できる『魔』を召喚できるあたり、個人としての戦力がおかしい。
ネザク自身は良い子なんですけど、常識に疎い部分があったり、姉の要求に抗しきれず力を使ったら加減もよくできないから惨事になったりとドタバタしてます。
まぁ、姉の提案した雑な流れで魔王をなのり行動を起こしていますが・・・途中である少女と出会い魔王らしくなってきたかなぁ、と。

一方で、英雄少女の方はある学院に通う桁外れの少女の話。
この世界で少し前に起きた邪竜戦争。その時に活躍した、五人の英雄の一人が創設した英雄を目指す少年少女たちを鍛える学院。
同じように英雄を目指して入学試験を受けるわけですが・・・障害があるならそれをぶち抜いてけばいいじゃないという、良くも悪くもまっすぐな少女。
これで戦闘能力がずば抜けているっていうんだから、先生方も扱いに困るよなぁ・・・
特別学級に入れられて、そのクラスの人々と仲良くなったり、切磋琢磨して力をつけたりと順調に青春を全うしている感じ。 

この魔王陣営と英雄陣営の話が交互に描かれてゆっくりと進んでいきます。
五大英雄・・・とくに黒霊賢者さんが変態でなぁ・・・個性強いというかあくが強いというか。
初期のころ、魔王陣営は世界征服を目的として行動を起こして、実際に五大英雄の一人に勝利し捕縛したりするんですが。それを餌に結構罠にはめたりとか結構狡猾。
でも、途中から英雄少女のメンバーと相対する流れになって、負けイベントからの和解となるわけですが・・・
世界征服目指して五英雄との戦いも考慮しているくせに、学生に負けるのかー、と。
いや学生とは思えない力量にまで到達しているんですけど、第1章最終章「それぞれの決着」は青臭くて、エゴばっかで読んでて楽しくなった。
 
コメディ要素として、ゆるーい空気になる処とか、圧倒的な力でわりと無双しているところとか気に入っている面もあると言えばあるんですが。
物足りない・・・というよりは、微妙に合わなかった、という方が正しいですかねー。 

ご主人様のお目覚め係

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「ジゼルだけが、私を人に戻してくれる。それを求めて、何が悪い!」

なろう連載の作品。完結済みです。
バゼーヌ公爵邸の離れ、そこに住む三男のシリルは魔法技師だった。
魔術を発動する道具を作る。ただ、たまにその道具が暴発して、ベッドに防壁が張られて侍女がも近づけなくなったり、その辺にランダムで空間転移するというなんとも迷惑な状態に。
ジゼルは、この屋敷で侍女として働き、そのシリルの目覚めに際してハプニングが発生しないか見張り番をしていた。
まぁ、最終的にはこの二人の恋模様に発展していくわけですが。

悪い意味ではなく、優しい世界ではあるかなと思いました。
主人公サイドのキャラクターたちはみんな、好感のもてる気持ちのいい人物ですし。
ただ高位の貴族とか、王族だったらもう少し黒さがあってもいいんじゃないかなぁ、と思ったのも事実。
色々と都合よく進む部分が多いとは思いましたが、事件が起きてもそこまで危険には至らないので、安心して読めます。

ジゼルは辺境の下級騎士を父に持ち、貴族の因縁に巻き込まれて、公爵家で匿われているんですよね。
ただ、何もすることが無いと申し訳ないから侍女として見張り番をしている、と。
シリルはシリルで、寝ぼけて転移するのには理由があって、話が進めば落ち着きます。
まぁ、朝は魔法使いにとって魔法が使いにくい時間とのことで必然的に夜型の人間になり、寝起きはよくないんですけど。
 
上級貴族以外にも開かれた王妃主催の舞踏会。
そこでジゼルは長い付き合いとなる友人と巡り合い、面倒事に巻き込まれ、公爵家で保護される。
友人も別の問題に遭遇。まぁ、こっちは目出度い話ですけど。
そうやって色々とつながって、問題を処理したりしていく、話。
裏でこそこそやっている奴もいますけど、王家とか魔法使いとか権力と戦力が大体主人公の味方なので、そこまで大事にはならない。
というか、武力で迫られても問題なく対処できるんですよねぇ。
シリルなんか特にいろいろぶっ飛んでるから。

あとは、神様が結構軽いというか。
気に入ったからってそんな贔屓していいのか。それが許されるのが神様か。
ゆるいし、時々一回の発言がやたら長くなる部分が引っかかりますが・・・
嫌いじゃないです。キャラとしては結構気に入っているのもいますし、番外編のジゼルの妹のエピソードとかもいい感じで恋してて楽しめましたよ。

超越者たちの物語 Frosty Rain

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幸せを追い求めれば、誰かの幸せを奪うことになる。
何かを救おうとすれば、何かを切り捨てなければならくなる。
だからこそ、赦せないのだ。


小説家になろう掲載の作品。
完結済みで全81部。

巨大隕石が飛来し、ルーン能力と呼ばれる異能があふれた世界。
能力を得た人や動物によって、異世界のように混沌とした場所が、人の手によって秩序を取り戻す。
しかし、その安定した世界のなかで、秩序を求めず、己の道を突き進む青年がいた。

ルーン文字を絡めたファンタジーもの。
ちゃんと世界が創られていて、二つ名というかコードネームというかがあるんですが、それが北欧神話を絡めている。
格好良さげだから使った、とかそういう厨二感じゃなくて、元ネタをしっかりと活用している、安心感があります。

全体的な雰囲気は好きです。
ニヴルヘイムとして、目的を同じくして活動するガルムやスリス。
涼二を慕う緋織や、理想を貫く大神美汐などなど。
キャラクターが誰も彼も生き生きしているというか、譲れないものを持っていて、それのために戦っている感じが出ていて結構好きです。
ニーズホッグとの戦いでの夜月のあたりの話はちょっと唐突かなーとか思って、なんか役割はあるんだろうとは思っていたので、そこまででもなかったんですけど。
ま、細々と気になった箇所が無いとは言いませんが、最初に言った通り、全体的な流れ、雰囲気とかそういったものは好みです。

ただ、涼二が作者公認の筋金入りのシスコンすぎて・・・
それが原動力と行動力になって、物語に味を出していたように思うので、良い設定だったとは思います。
復讐に生きているっていうモチベーションは結構いいスタートだったと思うんですけど、まさか、あそこまでシスコンが侵攻していようとは。
個人的にそれを呑み込み切れなかったなぁ、という感じが。
シスコンってところ以外は涼二の判断力とか、結構好きなんですけど、全ての根幹にシスコンがあるからなぁ。
そしてシスコンが極まって超越しちゃうしなぁ。
酷い良いようだけど、間違ってはいない。

まぁ、総括すれば、普通に面白かったと思います。
ただ超絶シスコンがいただけで。
プロフィール

ちゃか

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