気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

小東のら

私はサキュバスじゃありません5

ico_grade6_3

「決闘だーーーっ! カインーーーっ!」

 

カインとは違う聖剣をもった、新勇者というものが近頃話題になっているらしい。

偽物の可能性もあるし、本物だったらいずれ接触して来るだろうから、と一旦置いて置かれた話題ですが。

いきなり襲撃して来るとは、驚きですねぇ。しかも不意打ちだったことを差っ引いても、勇者パーティーに切り込んでリズを攫って逃げおおせたのもお見事。

 

前回、親衛隊隊長を蹴散らした下りを見ても、勇者パーティーの戦力バグってますからね。目的達成できてるだけでも凄いですね。

過去編で、リズを狙って壊滅させられた諜報組織の話とかも出て来てるからなおさら。まぁ、今の彼女は記憶を失っていて、本来の能力発揮できていないていう弱点を抱えているから仕方ない部分もありますけど。

……記憶を失っているのに、時折無意識で媚薬入りのアイテムを作り上げて、それが強烈な効果を発揮してる辺りがなおさら恐ろしいんですが。

 

今回は、彼女の手作りクッキーによってマシな結末に辿り着いた感じはあるので、うん、まぁ……終わりよければすべてよし? カタギに迷惑かけるなと怒る勇者の気持ちが分かる。

新勇者の彼女がいろいろ調査して現勇者カインに疑いを持つようになった、という部分が今後の問題というか課題にはなりそうですが。殺してでも止める、みたいな過激な手段を取れるような子じゃなかったのはなにより。

私はサキュバスじゃありません4

ico_grade6_3

「優しくて、温かくて、人も魔族も大切にする人間になってみせますからっ……!」

「…………」

「だからずっと、わたくしを見ていてくださいね?」

 

元魔王家出身のクオンと同名を結ぶことになった勇者チーム。

当然それは王家にも報告され、交渉役として王子と王女が王族親衛隊隊長を伴って派遣されてくる運びに。

メインはあくまでアンゼル王子で、12歳のリミフィリア王女は留学がメインだけど、今後の勉強のために会談にも参加するとかで……まぁ、真っ当な流れだったんですよ、ここまでは。

 

ただ、彼女にはかつて誘拐された過去があり……それを救ったのがダークブリンガーを名乗っていた当時のヴォルフだった、と。

人間に絶望していた当時の彼は、その醜さを集約したような自国の利益のみを優先する屑を蹴散らすために行動しただけで、彼女を救ったのはついでのようなものだったみたいですけど。

そうやって保護した彼女を王都まで連れていったら、警戒状態の兵士に攻撃される羽目になって。それでもその、誰かを助けようと足掻く姿は嫌いじゃないって攻撃しないで去った辺りはヴォルフも真面目……。

 

その時の出来事を忘れられず、ずっと慕っていたという彼女はヴォルフに対して猛烈アピールを続けて。

勇者パーティーの女性陣にアドバイスを求めた

りしてましたが……リズがいるからちょっと……。途中で呼ばれたアイナから有用な助言をもらって、活用してた辺りはお見事でした。

 

全体的なノリは相変わらずなんですけど、ロリコンいじりがひどくてそこはちょっと辟易としましたねぇ。

あと勇者式ブートキャンプのおかしさに気付けない勇者パーティーの皆様は、いちどちょっと常識って言うものを学んでもらって……。

私はサキュバスじゃありません3

 ico_grade6_3h

「まーまー、なんとかなるだろうから、やってみてくれ、リズ」

「いやいやいやっ!? すみませんができませんって! 見様見真似では無理ですって!」

(略)

しかし、試しにやってみたらできた。

 

勇者一行のパーティーに加わることになったリズ。

正確には、記憶を失った彼女と一緒に特訓をすることで刺激を与え、彼女の記憶を取り戻せるかどうか試す、という目的があるようですが。

 

訓練用の装備がアレなのは、趣味に走りすぎというか。リズの過去エピソードが今回も出て来てましたが。

鬼教官になったり、姫様と返信魔法でオークプレイしたり、エロマンガ執筆したりと性癖の幅が広すぎて困る。

そんなリズと、彼女の影響を受けた婚約者たちを相手にして受け入れている勇者の度量も凄いんですけどね……調教の成果と言えるのだろうか。

 

前回、勇者たちが学園を離れたタイミングで襲撃を受けた事もあって、転校生と言う形で予備戦力を招いている辺り、同じ失敗はしないという意志を感じて良かったですね。

勇者たちの息がかかってない転校生も居て、彼女は彼女で思惑を持って動き回って、騒動を起こしてくるわけですけど。

そうやって状況が動いていく中で、魔族側の事情と言うのも分かって来て。勇者が魔族領の城を獲得したのが良い方向に左右してくれればいいですけど……弱みとして付け込まれそうな雰囲気もある。どう転ぶやら。

私はサキュバスじゃありません2

ico_grade6_3h

「ち、違います……私はそんな変態みたいなことはしないんです……。違うんです……。私はエッチな子じゃありませんっ……!」

 

穢れのない天使のようだ、と学園で噂され慕われる令嬢リーズリンデ。

1巻で描かれたエピソードだけみても、実際には情事だろうと賭け事だろうと後ろ暗い行いに大分通じてそうな印象ですけどね。

 

数年分の記憶を失っている関係で、本人的にもそうしたおかしな行動をとってしまうのは不本意な部分もありはするようです。……スイッチ入るとノリノリですけどね。本当は記憶失ってないのでは? 少なくともイカサマとかの技術は体に染みついてるみたいですし。

勇者の服を預かった時に匂いを嗅ごうとしたり、聖女様を嫁にしたいと零したり。本能健在だなぁ、と見守りたくなる。

勇者御一行の方々じゃないですけど、えぇまぁ自分に被害が及ばないし、当人たちも受け入れてるならいいかなって……。

 

仕事のお手伝いをしてノリノリに宣言するメルヴィが可愛かったです。

着せ替えシーンを挿絵にしていたのは本当にグッジョブ。キャラデザ的にも彼女が一番好きかなー。

戦士レイチェルの描写が聖女とかより他より少ないと思ったら、彼女には彼氏がいるからだったんですねぇ。ミッターくんが男を見せた場面は良かった。でも、付き合うきっかけを強引に演出したサキュバスは反省して……。

 

勇者一行に同行していたリズの知名度が低い理由は気になっていましたが、サキュバスの先祖返りという事情について。

……あまりにもサキュバス過ぎたからって言うのは、予想外な様な、納得できてしまうような。その直後の体育倉庫の出来事を思えば、えぇ。吟遊詩人協会の判断もむべなるかな……。


魔王軍幹部の奇襲を受けて、一時的に過去の記憶と力を取り戻すことに成功してましたが。
その最後の一押しが勇者のパンツって……言い逃れできない程サキュバス……。
でもそんな彼女でも受け入れてくれてる勇者一行は本当に良い仲間ですよね。大分爛れてそうというかサキュバスの餌食になってる人多そうですけど。

私はサキュバスじゃありません

ico_grade6_3h
イカサマだけではない。どうやったら相手に多額の金を賭けさせることができるか、乗るか退くか、やったことのないはずの賭け事のコツが身に染み付いている。

あれぇ……? おっかしいなぁ……?

楽しいなぁ……。

 

聖剣を抜き勇者と認められた青年と共に旅した剣士・聖女・魔法使いの少女たち。

彼らはついに魔王の前に立ち、戦闘に突入。幻術を巧みに操り戦況をコントロールしている魔法使いを危険視した魔王は、捨て身で彼女を排しにかかり……反撃を貰う事に。

それによって魔王を一時的に追い払うことに成功したものの、魔法使いの少女の受けた傷は深く……自らの魔力や記憶すらも治癒の力に変換する事で、辛くも生き延びて。

 

記憶も戦い方も忘れてしまうということはつまり、勇者たちの旅にはついていけない、ということで。

道が分かたれた少女の前に、別れの日以降も戦い続けていた勇者たちが故あって現れて、交流が始まる、そんな物語です。

いやぁ、感動的ですね。魔法使いの少女リズの記憶も、消失したわけではなく彼女の中に残っているような雰囲気もありますし、交流を通じて元通りになったらそれはとても綺麗な美談になることでしょう。

 

……まぁ、問題があるとすれば。少女リズは魔族の、それもよりによってサキュバスの先祖返りで。

精気を食らってしまう性に素直に生きていた過去と、「サキュバスの先祖返り」ということすら忘れてしまった現在とのギャップの温度差に風邪ひきそうになりますね。

 

記憶を失っている今は、清楚可憐な貴族令嬢で有ろうと心がけていて、実際基本的にはそのように振る舞えていたようですけど。

勇者にあうなり「パンツください」とか言うし、勇者一行の夜の情事の相談に乗ったりするし、もうめちゃくちゃですよ。かなりコミカルに進むので楽しい作品でした。

転生者の私に挑んでくる無謀で有望な少女の話3

ico_grade6_3

「未来を探すなんて簡単です」

 

タイトルからはどんどん離れていった感。

けれど、転生者が多い謎について触れて。妄執にかられていた少女が救われる結末になったのは良かったと思います。

 

作中から四百年ほど前。

時代の過渡期というか変革の始まりとなった時代。

魔女狩りが過熱していた最中の、魔女たちのお話。

どこの世界でも異質なるものを畏れる人の心理は変わらず……暴走してしまうところまで同じでなくてもいいんだよ、と思わず唸りましたが。

 

魔女が最後にとった行動が、未来につながったんだから、無情というか。

そうして変化の火種を起こした魔女が、今を生きて、過去に縛られているあたりは世知辛い。

けれど、転生者達や良き友人に恵まれて前を向けるようになったのが何よりの結末だと思います。

しかしあのオルゴールが伏線になったのにはちょっとびっくり。



転生者の私に挑んでくる無謀で有望な少女の話2

ico_grade6_3

「しかし、あらゆるものには人の意思が宿っているんだ。人に知られず消えていったたくさんの品だって、そこには製作者の意思があり、それを使った人の思い出が宿っている」

 

タイトルにあるエピソードは1巻で終わらせたので、子供世代の話ですね。

転生者のジークの子供、ユキの友人たちのお話。

ジークとアーニャの友人、コスタスとソフィの子供ティフィーは妹に将来を心配されるような寝坊助というか。

 

興味があるなしがはっきりしてる、ちょっとゆるーい子でしたが。その分、好きな事には真面目といいますか。

努力してるという意識が無く、取り組めることがあるというのは凄いですよ。

ピアノに打ち込んでいて。教室でアレンジばっかりして叱られることも多いけれど。「弾かなきゃ、それはもう日常じゃない」と言ってのけるくらい、彼女の中に組み込まれている。

 

そんな彼女をライバル視している少女、トゥーリの葛藤がまたいいですねぇ。

天才はずるい、と。けれど、才能があるとかないとかでは関係なく、ピアノを続けると言ってのけたのは強い。

彼女にもまた秘密があったわけで、それはさらっと明かされてましたが。

どうなってるんだ、この街。転生者多すぎないか。


 

転生者の私に挑んでくる無謀で有望な少女の話

ico_grade6_3

「私は『特別』にはなれなかった。君のような『特別』にはなれなかった」

 

タイトルであからさまに転生者と謳っているからか、裏表紙のあらすじにはさっぱり触れられていないのにちょっと笑った。

20代の若さで、病に倒れた青年。平凡な人生を送ってきて、特別になりたいと願っていた、普通の男。

それがなぜか、転生してしまい。前世の知識がある事で幼少期の勉強はかなり優位に進められて。

 

前世の記憶がある少年ジークとして、日々を過ごす。

……仕事に追われる社畜だったこともあり、退屈もそこそこ満喫しながら、幼馴染の少女との付き合いを続けていた。

ジークのように転生したわけではない、幼少期から才覚の片鱗を見せる、神童。

とはいえ、転生したジーク相手にはテストの点で負け続けていて。いつか勝ってやるんだ、とジークに噛みつくアーニャとジークが送る日々が描かれています。

 

小学生くらいから始まって大学まで行って、とかなりテンポは速いですね。

元々は短編だったので仕方のない話ではありますが。学生時代の友人キャラとかが追加されていたり、後半ほぼ描き下ろしの、エピソードが収録されたりしていました。

和遥キナさんの絵も綺麗ですし、短編読んで気に入ったなら手を出してみてもいいのでは。



プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ