気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

小田ヒロ

草魔法師クロエの二度目の人生 自由になって子ドラゴンとレベルMAX薬師ライフ

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「これからどんな道を選ぼうが、わしはクロエの祖父で死ぬまで味方だ。おまえのためならいくらでも援助しよう。皆もよいな?」

「「「はっ!」」」

「だから……肩の力を抜いて、よく考えよ」

 

モルガン侯爵家の令嬢、クロエ。

しかし彼女は〈火魔法〉の家系に生まれながら、資質が〈草魔法〉だったために家族から迫害されてしまう。

唯一の味方となってくれた教授に傾倒していくのですが……彼は他国のスパイという疑惑があり、その下で毒草を育てていた彼女も牢屋送りになってしまった。

……そんな危険なことに手をだしてしまうほど、追い詰められていたってことですが。

 

牢で一人壊れて死んだ彼女は、しかし気が付いたら五歳の時まで巻き戻っていた。

記憶も1週目で鍛え上げた魔法の技量もそのままに。ある程度成長した精神が中にはいったことで、クロエは早い段階で両親に見切りをつけて。

ほとんど居ないものとして扱われる彼女を気にかけてくれるメイドのマリアや、草魔法適正のあった庭師の一家など、わずかに出来た味方と共に自分の技量を磨いていくことになります。

1週目のクロエは正式な師匠を持てなかったこともあり、彼女の知識結構偏ってるみたいですしね……。

 

実家をでて薬師として働けるように知識と技量を磨く傍らで、できる範囲の手を打っているのも偉い。

そうやって自分なりに成長しているクロエは、家族からすると面倒極まりなかったようで……彼女の記憶よりも早く、厄介払いされそうになってしまいましたが。

クロエの出していた手紙が無事に実を結んで、助けが来てくれたのは良かった。

母方の実家、ローゼンバルク辺境伯家の祖父がクロエと養子縁組して実家との縁を切ってくれたり、守ってくれることになって。

 

でも1週目の出来事がトラウマになっていて「いつかは一人で生きていかないといけなくなる」みたいな諦観を持っているのが、心配ではありますが。

辺境伯家の面々は快くクロエを迎え入れてくれて、大切にしてくれているので少しずつ彼女の心が癒されていけばよいと思います。

肉体年齢はともかく精神的には成長した状態で普段はしっかりしてるキャラが「~ちゃま」呼びしてるのが、個人的には苦手な表現なんだなぁと気づきを得ました。中身と幼い喋りのちぐはぐさがぞわぞわするというか。内容は普通に面白かったですけど。


弱気MAX令嬢なのに、辣腕婚約者様の賭けに乗ってしまった

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「少々予言よりも早いか? しかしいよいよ舞台も役者も調った。ピア、私がポッと出の男爵令嬢風情に惑わされる男かどうか、高みの見物をしていればいい」

 

乙女ゲームの悪役令嬢ピアに転生した主人公。

ゲーム自体はヒロイン1人に攻略対象の男子5人が居るみたいですが、メインで1人を攻略しても残り4人はヒロインに心酔してるため、それぞれの婚約者を振った上で国外通報するエンドになるっていう、いっそ清々しさすら感じそうな逆ハーレムモノだそうで。

主人公は、ゲーム本編開始前の幼少期にそれらの記憶を取り戻したんですが……前世の彼女もまた、恋人に手ひどく振られた傷心の女性で。

 

再び愛した相手に振られるなんて耐えられない、と婚約を破棄してもらいたいと相手に申し出ることに。

でもそんな明け透けな物言いに婚約者のルーファスは撃ち抜かれ、どうしてそんなことを言い出したのか追求してくることに。

結局隠しきれずに主人公は事情を打ち明けて、彼女の前世知識は神々に刷り込まれた予言として婚約者に理解されることになります。

 

ルーファスはそんな未来が訪れないように万全の策を講じるから、それが果たされた暁には婚約しようという賭けを持ち掛けてきます。

前世で研究者をしていて、今世も知を重んじる家系に生まれたピアの興味を引く題材を餌にしっかり賭けに乗せたルーファスはお見事。まぁこれはピアが割とチョロイってのもありますけど。

 

貴族的な謀略はさっぱり苦手な彼女は多くの人々を魅了します。前世の知識を基にした研究――地質学的な学問はこの世界では発展しておらず、先進的って事でかなりの価値を認められて、ピアは博士として認められる功績を挙げたりもしてるんですが。

その辺り本人は自分の好きなことをやり続けてるだけで、あまり意識してない感じ。

 

年月が経ち婚約者との関係も良好だったけれど、ゲームヒロインが学院に入学してきた事で、他の攻略対象達の様子がどんどん変わっていって。

元々不安定な面があるピアでしたが、ヒロインを目撃したりすると更に不安が加速して。そんな彼女を守ろうとルーファスが手を尽くして、ゲームヒロインの策略にはまらずにピアへの愛を貫いてくれたのは良かった。

 

まぁピア第一主義だったのもありますけど、彼なりに他の人も救える範囲では救っていて、国王へも意見を上奏していたそうですし、その上で暴走した輩が出たのはもう致し方ないのではって感じ。

 

「私は約束を果たしただろう?」って、ゲームヒロインが婚約破棄するイベントシーンを、ピアたちが眺めるところがプロローグなので、結末は分かっていて安心して読める作品ですね。キャラの口調があちこち説明くさいとかはありますが、その辺りは好みかなぁ。私はちょっと苦手。

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ちゃか

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