気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

小説化になろう

捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです

ico_grade6_3h

「それに、メルフィーナ様もご自分は気にしないのに、私には水仕事をさせませんよね。それは、私が「侍女」であることを慮ってくれたからというのは分かっています。それなのにメルフィーナ様ご自身はここで公爵夫人ぶっても仕方がないとおっしゃいますし……。私は、それが、羨ましかったんです」

「ええと、羨ましがるようなことないわよ? むしろ貴族夫人としては夫にどこでも好きにやれと言われるのは、まあまあ侮辱にあたるというか」

 

主人公のメルフィーナ・フォン・クロフォードは受難の人生を送ってきた。

奔放な母親が産み月だというのに外に出て……そこで産気づいて出産。DNA検査などない作中世界では、子供の入れ替えなどを警戒して信用できる複数の人間の目のある、保護された場所で生むのが鉄則であったが、それが守られなかった。

そのためメルフィ―ナには父である侯爵から「本当に自分の子供か」という疑惑を持つことになってしまった。

 

さらに、隔世遺伝かメルフィーナは両親とも違う髪と瞳の色を持って生まれており……血統に疑義のある娘を母親すら疎んだ。

その後に生まれた弟は両親に似ており、両親の興味は弟にのみ注がれた。それでもメルフィ―なは折れずに高位貴族の令嬢として相応しくあろうと努力しましたが……結局は認められることもなく。

政略結婚の駒として南方にある実家から、風土・風習も違う北方のオルドランド家に嫁に出されることに。

生家では愛情を貰えなかったが、嫁ぎ先でならあるいは……と思ったものの、夫となったアレクシスは初夜を共にせず「君を愛することはない」と言い放つ始末。

 

そこでメルフィーナは相手に希望を抱くのを辞め……自分の道を自分で切り開こうと、アレクシス相手に交渉して、僻地故に扱いかねていた領地を譲ってもらうことに。

その領地に向かう際に、メルフィーナは自分が転生者であることや、この世界が異世界から訪れた聖女を巡って巻き起こるイベントを描く乙女ゲームの世界であることに気が付いて。

メルフィーナはゲーム主人公をいじめる悪役令嬢ポジションで会ったことも思い出したわけですが、そんなルートは辿らないと原作知識や前世知識を活用してさびれた領地を発展させていくことに。

色々と常識外れの行動をとることで、周囲を驚かせまくってますが……発展に繋がってるのは良かったですね。ゲームイベントも迫っていて、順風満帆とはいきませんでしたが。

 

聖女の力を見せつけるイベントとして発生する飢饉。

それはゲーム開始の2年ほど前の現時点から兆しがあった……どころか、大陸全土で芋があっという間に枯死してしまうとかいうヤバさで。

それでいて聖女降臨2年後とか……イベント発生早すぎて、メルフィーナが対策をしてなかったらどれだけ多くの人が死んだやら。

書類上の夫である公爵アレクシスが、メルフィーナの領地が豊作であることに気付き、領主として交渉をしなくてはならないとなっていましたが。

 

……側近から「奥様から恨まれている可能性ありますよね」といわれて「そうなのか……?」とか言っちゃうの、政略結婚とは言え相手を軽視し過ぎててなんだかなぁ。

汚職や犯罪は緩めば広がってしまうから苛烈に対応していたり、実りが薄い北方の領地を治めるストレスと向き合っていたり、必要であれば城塞都市の門を閉ざすことも視野に入れるが、その前の手段として公爵家の備蓄庫を開けることもちゃんと考えているあたり、政治と統治はそこそこ出来るんでしょうけど、書類だけで人を見てると言うか、心を慮るの駄目すぎるな……という感想しかない。



冒険者アル3 あいつの魔法はおかしい

ico_grade6_3h

「ついに出発ですね。アル様、この三日間、私はずっとわくわくしていました」

 

キノコ祭りの日に合わせて、秘密裏に年を離れることにしたアルとパトリシア達。

パトリシアは存在を秘匿するためにしばらく領主館に引きこもっていたこともあり、久しぶりに外を歩ける上に慕っているアルも隣にいるため、楽しそうでしたけど。

かなり早い段階で追手がかかったの、敵側も本気ですねぇ……。

寄ろうと思っていた村が監視されている可能性が高くなり、古代遺跡の噂があったので探してそこで止まることにして。

ついでに探索して魔法で保護されていた剣と、呪文の書を発見できたのは儲けましたね。

 

テンペスト王国の王族であるパトリシアを連れて、テンペストのアシスタント・ゴーレムだったマラキに会いに行って。

テンペストの研究塔を目指すことに。マラキの把握していた座標に塔が存在しなかったのには焦りましたが……位置こそ変動していたものの、設備が健在だったのは助かりましたね。

防衛用ゴーレム用のパーツとか資材とか枯渇していて、危うい状況ではあったようですけど。新しい所有者としてパトリシアが認識されたことや、保管されていた転移の魔道具を使ってレビ商会の人々にあるが気軽に会いに行けるようになって、資材の補充とかも目途がつきそうなのは良かった。

 

逃避行の間に、パトリシアがレスター伯爵第二夫人のアグネスから贈られた、恐らく盗聴機能かなにかがる魔道具を逆に利用して、パトリシアの死を偽装することには成功。

信頼できる人だけがパトリシアの生存を知ってるという状況の中で、パトリシア達を研究塔という安全な場所において、アルは外の世界で情報収集だったり、ナレシュに会いに行ってその仕事を手伝ったりとかしているわけですが。

 

混乱の最中ではあったみたいですが、パトリシアの婚約者は生存しているっぽいし。

タバサ男爵夫人と言うパトリシアの母親に仕え、パトリシアの教育係も務めていたそうですが。パトリシアが13歳とかで、タバサ男爵夫人が20代後半って……思ったより若いな? タバサ男爵夫人の身の回りの世話しているのが10歳の少女ドリスだったので、この世界では珍しくないのか? 母のような人、と思われていたっぽいですけど、ワンチャン姉……っていうには幼少期の10歳差は大きいか? とちょっと本筋じゃないところに引っかかったりしましたが。

 

アル、現代の魔法使いたちが気付いていなかった、魔法にはアレンジできる部分があるのを発見し、自分なりに工夫して使ってる上手い魔法使いで。魔導師団の隊長を務めた経験があるゾラ卿からも、呪文拾得の早さと威力にはお墨付きを貰えていたのはお見事でしたね。

魔導師団としての経験のあるゾラ卿は護衛の時は、探知・発見系統の呪文を切らすと死に繋がりかねないと常時発動を心掛けているみたいですが。冒険者であるアルは、必要なタイミングに切り替えて使っていて、そのあたりに意識の違いがあるという指摘もしてくれて。認めるところは認め、危ういところもあると指摘してくれたのは良かったですね。

 

パトリシアとの関係がある以上、アルも政治的な問題から逃れられないでしょうに、ナレシュの難しい立ち回りとかを見ても、どうにもまだ他人事感があるというか。受け止め方に距離があるのが、若干今後に響きそうかもなぁとは思ったり。

パトリシアの婚約者が活きているとかの諸問題もありますし。敵の魔法使いヴェールが、蛮族にアシスタント・デバイスを与えて支援していた疑惑まであり、妹を蛮族に奪われたアルからすると許せるはずもない悪行で。パトリシアの敵がアルの敵でもあり、そういう意味では心配ないですけど。そういった問題を超えていく中で、アルの意識問題も変化しってほしいものではありますが、さて。

お狐様にお願い!~廃村に残ってた神様がファンタジー化した現代社会に放り込まれたら最強だった~

 ico_grade6_3h

「ほんに、愚かじゃのおう人の子よ」

『あ? 何言ってんだ。今更謝ろうたって』

「そうじゃのう。悔いても遅い。気付くのはいつも、その愚かさの報いを受けてからじゃ」

 

とある山奥にかつてあった集落のなかに作られた稲荷神社。

人が立ち寄らなくなって久しい場所で主人公のイナリは暮らしていた。狐の耳に尻尾を持ち、食事をとらなくても生きていける。人ならざる超常の存在であるわけですけど。

実体を持ったのこそここ最近ではあるけれど、長く人の営みを見守ってきていた彼女は、人の世が気になりこそすれど、自らの住まいでもある稲荷神社でのんびりすごしていた。

 

そんなある日、彼女の住まう集落にダンジョンが出現。

出現直後に居合わせたことで彼女はそのままダンジョンの核を破壊し……ダンジョンを生み出した存在によって「イナリ」と名付けられたり、システムの監視を受けることになったわけです。

ダンジョン破壊の気配を感じ取った、ダンジョンに挑む人々を支援する覚醒者協会の人間がやってきたことで、イナリは人の世に触れあっていくことにもなって。

 

どうにも二十年ほど前にそうやってダンジョンが生まれ、人々はステータスやスキルと言った恩恵を受けられるようになったとか。

多分イナリが実体を持つようになったのもダンジョン出現によって世界のルールが変わったからなんでしょうねぇ。

イナリからしてもダンジョンを生み出している存在は、自分にステータスとかそういったものを押し付けてきたり、所在や目的を見抜けぬ強大な存在みたいですけど。

システムメッセージを見ると「ダンジョン破壊を想定していない」、「イナリの力を検知していなかった」などなど漏れもあるんですよね。イナリが結界の中に引きこもってたからかもしれませんけど、人から見たらどっちもどっち感。

 

実際、試しにパーティー組んでみたりもしてましたけど、初心者覚醒者とは隔絶した差があるみたいでしたし。

瞬く間に実績を挙げていく上、自前の狐耳と尻尾を持つイナリはどうしたって注目を集めるわけで……先に活動しているクランから勧誘が来たりするわけですが。中には悪辣なものも居て。イナリが蹴散らしに行ってたのは痛快でした。

 

善良な人の助けを得たりして人間社会に少しずつ馴染んでいったある時、ダンジョンに挑んだ覚醒者チームが音信不通となり、イナリは捜索依頼を受けたわけですが。

そこにダンジョンやシステムを運用しているのとは恐らく違う勢力の神の使徒が暗躍しているのを目撃し……撃退までしてたのはお見事というか。

イナリがいなかったら使徒の手によってかなり大きな被害出てたでしょうけど……既に結構浸食されてそうなので、今後の課題と言うか心配事項が多い。

ダンジョンマスター班目2 普通にやっても無理そうだからカジノ作ることにした

ico_grade6_3

「ダイちゃん、私達は賭けに出るのが遅すぎたんだよ」

(略)

「ダイちゃん、やろう!」

 

1巻で、異世界に連れてこられダンジョンマスターをやる羽目になり、カジノを設置し人に危害を加えないことで特殊な立ち位置を確立したものの……既得権益であるグランドエイトに目を付けられた班目。

綱渡りな場面もありつつも賭けに勝ち、ダンジョンマスターのランキングトップに躍り出たわけですが……まだダンジョンマスターになった1年ちょっとなのもあって、地盤は全く整ってなくて。

 

元グランドエイトのうち4人が死んだとは言え、元1位のシルヴァーナとその派閥は健在だし。班目は上位8人だった元グランドエイトに対抗するために、燻っていた9位・10位の力を借りていたわけですが……ロンデミオ・ガルガンチュは班目との協力関係はもうないものとして扱っていて。

 

そんな中で班目は、下位でくすぶっているダンジョンマスターたちに「ダンジョン経営」についてのアイデアを提供することで、味方に引き込もうと考えた。

ポイントの強制取り立てによるダンジョン縮小からのリビルド。これが実際に行えるとわかったのは、割と大きそう。……いやまぁ、以前のダンジョンエイト政権下だと騙し合い上等だから、信用をもとにしたダンジョン縮小プランは運用し辛かったとは思いますし。

班目のアドバイスは的確で、それによって底上げを図るプランは効果を発揮していましたが、効果的すぎて支援プランを練ってる班目が仕事に追われる羽目になってましたし。

班目、まだまだ陣営が整っていないので手が届かないところが多すぎるんだよなぁ……と思いました。

 

最下位だったダンジョンマスター・カレンのダンジョン。

辺鄙な場所に誕生してしまい、ほとんど冒険者も来ないので攻略こそされなかったけれど、ダンジョン経営は傾いていた。そこで班目が、「辺鄙なところってことは流通にも難があるってことだから、有益なものを生み出して人が進んでくるようにしよう」とプランを立てたのは、カジノダンジョン作った彼ならではで面白かったですけど。

カレンが班目のダンジョン再生案にのるのも、一つのギャンブルではありましたけど。

 

今回はカジノダンジョンのカジノ要素より、班目のダンジョンマスターとしての要素に深掘りしていくエピソードになっていましたねぇ。

グランドエイトのダンジョンを攻略した四英雄がカジノダンジョンに乗り込んできたり。班目と因縁のある相手が勇者としてこの世界に召喚され、カジノダンジョンに攻め込んできたり。グランドエイトとしてのバチバチのほかに、カジノダンジョンそのものも安寧ではなく慌ただしかったわけですが。

最後に班目が出した告知が、実に彼らしくて笑いました。


毒の王5 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる

ico_grade6_3

「俺にできることと言えば敵を叩き潰すことくらいだな。慰めてはやれないが、代わりに」

 

暗殺者ロズベットを味方に引き入れたカイム達。

彼女がミリーシアの暗殺に失敗したことで、高額報酬狙いの暗殺者が群れを成してやってくることに。

千とも二千とも言われるメンバーを抱えた組織力が売りの『カンパニー』。

「暗殺」と聞いてイメージする闇に紛れる静かな振る舞いではなく……無数のスケルトンを使役して群れで潰しに来る『骨喰い将軍』。

 

多様な暗殺者に狙われつつ、それらを撃退していたわけですが……。

彼等もさるもの、というか。人質を取ってミリーシアが手出ししにくい、民をカイム達にぶつけてくるなんて搦め手を使ってきたりもして。

ミリーシアを確実に殺すために、街一つに壊滅的な被害を出す派手な行動をとったりもして……生き残った人に責め立てられる、精神的な方向での攻撃もしてくるんだからたまりませんね。

 

ミリーシアはしっかりと皇族としての覚悟があって、自分を狙って敵が動いた結果、街一つが滅びたという事実から目を逸らすわけにはいかないというあたり真面目ですよねぇ。

カイムにも律儀というか難儀とまで言われてましたが。

敵が自分を狙ってくるというのなら、敢えて自分の所在を明らかにすることで、敵をコントロールしようとしたのはお見事。

明らかに罠だけれど、一人だけが得られる報酬のために暗殺者同士でのレースになっていることから誰も引くことはなかった。

仮に報酬がしょっぱくても、ミリーシアがギルドを通して自分の位置を知らしめた以上、彼女が無事で過ごしていることが示されたら「あれだけ挑発されても、殺せなかった臆病者」というレッテル張られて今後の活動に響きそうですけどね。

 

だいたいは蹴散らすことに成功していましたが、暗殺者界隈でも最古参の『不死蝶』と呼ばれる人物・アゲハまで出張ってきて。

彼女の狙いは、人でありながら魔物に育てられた『人魔』と呼ばれる……同胞であるリコスだった。しかし、リコスはリコスで既に自分の主をカイムと定めていたので、アゲハの誘いには肯かなかった。

 

その在り方を認めて引いてくれたのは良かったですね。『人魔』の寿命は定命の人とは違う、という情報も明かされてましたが。……『毒の女王』と同化したカイムはどうなんでしょうね。アゲハが興味示してなかったから『人魔』ではない扱いなんでしょうけど。リコスを一人にしないで上げて欲しいものですが、どーなるかなぁ。

口絵にも描かれてましたが、巻末の番外編「番う狼」で成長したリコスとのシーンが……夢という形ではあれど描かれたのは、リコスだけ仲間外れにならずに良かったというべきか。アゲハと出会ったことで、『人魔』ならではの技術を学んでますしいつか夢じゃ亡くなればリコス的にも本望でしょう。

本編は暗殺者という脅威を退けランスと合流を果たすところまでたどり着いてましたが……決戦まで1週間とかいう最後の一文が不穏ではありますね。戦力、足りるのだろうか。

毒の王4 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる

ico_grade6_3

(改めて……俺はどんな星の下に生まれたんだろうな。故郷を飛び出してから一年も経っていないっていうのに、一生分の災難とぶつかった気分だぜ)

 

第一皇子との交渉は、予想できたことではありますが決裂。

暗殺者登場によって混乱した場で。カイムが出した毒ガスを爆発させることで隙を作り脱出には成功……したものの、仲間と分断されてしまうことに。

困ったカイムの元に真っ先に駆けつけたのが、孤児院に預けたはずの少女リコスで。狼に育てられたからかまさかの匂いで追跡してきたようで、彼女の力でミリーシアたちとも合流できたのは何より。

リコス、孤児院に置いていかれた事を怒っていて今度は置いてかれないようにカイムにしがみついているの、絵面は微笑ましいですね。

……リコス、院長の回想からするとなんか厄介な経歴の生まれっぽいですけど。まぁ魔狼に育てられている時点で今更か……。

 

兵士に追われながらも、何とか脱出したカイム達はミリーシアの提案で第二皇子ランスと合流しようと動き始めることに。

ランスの元へ向かう道中でカイムを阻止した、第一皇子の『双璧』についての話を聞いていましたが。帝国最強の騎士だとか、未来予知の力を持っている魔法使いが居るっていう話は共有しておくべきだったのでは……? まぁ教えられたからって、カイムが彼らに勝てるほどスペック向上させられる術があったわけじゃないので、結果は変わらなかったと思いますが。

 

さらに向かう途中でワイバーンに襲われている馬車を発見。

事情を聞くと、近ごろ周辺の村や町がワイバーンに襲われていて大変だという事で……ミリーシアが困る民を放っておけず、協力を申し出ることに。

アーサーとの交渉が決裂した上でも兵士に無駄な損害を出したくないと考えていたあたり、甘いですけど……そんな彼女だからこそ、味方につけられる人もいると示されたのは良かったですね。

 

他の冒険者チームが夜の見張りを引き受けてくれて……声を抑えるように努めたとは言え、その傍のテントでおっぱじめてるの、強すぎるな……。

彼等のイチャイチャっぷりに充てられて停滞していた、その見張りたちの関係も進展したのは良かったですけど、見張りはちゃんとしなー?

ワイバーン単体だったらカイムにとっては容易い敵みたいですけど。飛んでいること、かなりの数が居て広範囲に被害が出ていることから、カイム一人が戦ってどうにかなる状況でもなくて。

 

対処方法として、ワイバーンに特化した毒を生み出して、兵士でも対処できるようにするって言うのは効果的で良かったと思います。カイムが苦手な魔力操作を工夫する良い理由にもなりましたしね。

……そうやって生み出したカイム謹製の毒にも、ミリーシア達みたいな一部の女性陣に刺さる「媚薬」としての性質が残っていて。

ミリーシアを殺しに来た「首狩り」と呼ばれる暗殺者ロズベットに効果抜群。拷問には耐性があっただろう彼女を、カイムが快楽によって陥落させて味方に引き込むことに成功したのは……戦力向上って意味ではありがたいか。

 

暗殺者の世界でもある程度のルールはあって、仲介人が依頼を持ってきて誰かが狙っている獲物には手を出さない。……けれど、最初に挑んだ相手が失敗したのなら、その後は早い者勝ちになっているとかで。

ロズベットを屈服させたことで、他の暗殺者たちが動き出すだろうって情報も得られたのはありがたかったか。……暗殺者に狙われまくるの厄介ですねぇ。そうでなくても、第一皇子とそれに与する勢力を敵に回してる中で、敵対者増やしたくないっていうのに。

……そもそも、アーサー、ランス、ミリーシア3人のうち2人を殺せとか言う依頼出してるの誰なんだって話ですし、暗殺者を撃退したとて尾を引きそうな気配がある。

毒の王3 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる

ico_grade6_3

「一度は他国に逃げた私ですが……今度こそ、帝国を救うために命を賭けたいと思います。大丈夫です、私には支えてくれる仲間がいますから」

 

カイム、やる事やった後のピロートークで「旅の途中、特に活躍してなかったけど何ができるんだ」とか直球で聞いちゃうのは流石にどうなの。

ちなみにそこで明かされた情報だとミリーシア、実は神聖術の才能があるらしいですね。

怪我の治療とか道具を揃えれば結界を張れるし、アンデッドとかに聞く浄化も使えるそうですが……そりゃこれまでの道中では使いどころないですね。

そして役立たずですみませんと自虐して、カイムに慰めてもらおうとしてるので……まぁそれ以外にも女の武器も磨けてるんじゃないですかね、知らんけど。

 

兄弟の争いを止めようと帝都を目指すミリーシアに同行するカイム達。

しかし街道の封鎖によって足止めされてしまって。ミリーシアの神聖術を使ってアンデッド討伐をしたりしてましたが、状況は改善せず……危険地帯である迷いの森を突破するルートを選択することに。

魔境に詳しいサポーターを紹介してもらって、カイム達なら対処できる程度の障害を蹴散らしつつ進んで行ったところ……奥地で本来会うはずじゃない魔王級に次ぐ公爵級の魔物、狼の魔物リュカオンの群れの長にケンカを吹っ掛けられることに。

 

流石に「公爵級」となると厳しい戦いでしたが、辛くも勝利。相手にも思惑があっての戦いで手加減されていなければ危なかった、とカイムは感じていましたが。

力を示したことで長からカイムは、狼たちに育てられていた人間の少女を託されることになるわけです。

リコス、デザイン可愛くて良いですよね。魔境の奥地で魔物に育てられた、というだけあってただの少女ではなさそうな気配プンプンしますけど。

 

少女託された後、無事に帝都に到着できたのはなにより。ただミリーシアが信用している人物が管理しているとはいえ、施設にそのまま預けようとしていたのは、警戒心が薄いというか。

ミリーシア後継者争いで内紛間近なのを止めようとしているわけで、彼女の立場って結構皇女でありつつ危ういんですよね。

帝都についてすぐ預ければ良いか、と考えてましたが……それは相手を侮りすぎでは……? 感もある。とはいえ、じゃあ素直に連れて行って良いかと言われると悩ましい話なんですけども。

 

第一皇子との対面は無事に叶ったものの、内紛を止める事は叶わず。

側近によって排除されそうになったカイムたち。『毒の女王』を取り込んだカイムでも、一国のトップクラス相手となるとさすがに厳しく……ピンチになったところで、暗殺者とか言う予想外の乱入者によって、逃げ延びることが出来たわけですが。カイムのレベリングは急務ですねぇ。

 

あとこれらのイベントの合間に相変わらずなアレコレもやってるんですが。

レンカが首輪持参で「お散歩」プレイに興じてたり、巻末の番外編「囚われのレンカ」では黒歴史を綴っていたり、もうダメだよこの女騎士。性癖に正直すぎる……。

ギルドマスターのシャロンとワンナイト堪能してましたが、三人の恋人ほどの高ぶりは感じなかったとかで、旅の仲間が特別であることを実感したりもしてましたが。

魔境のテントの中とか、兄と対話するために来た城では「妹でも予定の横入は許さん」と後回しにされて……その結果、城のミリーシアの私室で盛ったりしてるので、カイム色事方面では無敵か……? 女性陣の方がカイムを誘惑しまくっての結果ですが、それを受け入れてるわけだからな……。

毒の王2 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる

ico_grade6_3

「君の力を知れば、必ず多くの人間が動き出すだろう。キミを利用するため、邪魔者として消すため、君の子種を手に入れようとする者だっているかもしれないな」

 

美女三人を伴ってガーネット帝国を目指すことになったカイム。

小国家群だった地域が蛮族の襲撃を受けたことで、一丸に纏まることで出来た国だそうですが。実力主義な国風で、カイムには合っているかもしれないけど目を付けられる可能性もある、とファウストは評していました。

 

三人の恋人と存分にお楽しみしつつ、船旅で向かっている途中で滅多にない空を飛ぶ鳥人の空賊の襲撃に鉢合わせることになったりもして。

相変わらず引きが付いているというか。恋人の一人が、皇帝が病に倒れてから継承者争いが過熱している帝国の姫の一人だっていうんだから、まぁ騒動に会うべくして会っているわけですけども。

 

敵対派閥に与する領主に目を付けられたり、乗った馬車に暗殺者が乗り合わせていて憲兵とバチバチやり始めたり、情報を求めて冒険者ギルドに行ったらイキった奴らに絡まれたり、街道が土砂崩れで封鎖されていたり。

中々上手くいかない道中ですが……改めてカイムの力がかなりのものだと示されたのは良かったですかねぇ。

女騎士レンカが、カイムと関係を持ってから難儀な性癖を持つようになってしまったのは……うん、まぁ解消先がハッキリしてるからいいんじゃないですかね。

恋人3人が、カイムのフェロモンの影響もあってかかなりグイグイ来てますけど、半分くらいは各々の資質でしょう。肉食過ぎてカイムがくたびれている場面が多いのは笑ってしまった。

レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~

 ico_grade6_3h

「アマチさん、1つだけお伝えすることがあります。レアモンスターを連続で狩り、さらにはスキルオーブを入手し続ける能力について、私からは言及しません。ですが、その力は間違いなく注目を集めることでしょう。オークションにスキルを出すと同時に、この報告書を世に出すという事は、その危険性を招きます。覚悟はよろしいですか?」

2人を専属に貰うんですから、それくらい出来ないと。ですよね?」

 

現代にダンジョンが生まれた地球で、主人公の天地翔太はダンジョンに挑む冒険者として活動をしていた。

彼は他の冒険者たちと比べてレベルアップ時のステータス上昇値が低く……スライムくらいしかまともに倒せるモンスターが居なかった。

だから彼はスライムしか出ないナンバー777『アンラッキーホール』に挑むしかなくて。

 

けれど一定数の敵を撃破することで、レアモンスターが登場することに気が付いて、それに挑む事を目標にしていて……次いに彼は虹色のスライムを撃破し「レベルを代償に、有用なスキルなどが得られるガチャ」である「レベルガチャ」スキルをゲットすることに成功して……そこから彼の世界が広がっていくことになるわけです。

 

これまでアンラッキーホールにこもっていたけれど、そこにいる受付嬢アキからの勧めで別のダンジョンに足を運ぶ決断を下して。

アキの妹であるマキが受付嬢を務めるダンジョン協会525支部に足を運んで。

そこでショウタは冒険者としての常識に疎い事とかをマキに指摘されたり……人気受付嬢との距離の近さに、他の冒険者たちから嫉妬を買うことになったりするわけですが。

 

ステータスが低くても冒険者であり続けたり、レアモンスターが出現する条件に付いて分析したり、そのために連続で狩りをすることが苦では無かったり。

マッピングスキルを得ても、「中途半端に埋まってる状況が気持ち悪い」と穴埋め作業したりしてるの、なんだかんだ冒険者向きというか。

疲れはするけど楽しいからで行動できるの、強いですよねぇ。根は善良で、レアモンスターの出現についての核心を得て、運を挙げたことでその条件を満たしやすい彼は、レアなアイテムを入手できる機会も多くて。

実力を認められて、受付嬢の専属制度を2人同時に申請できるくらいになっていったのは、テンポよくて良かったですね。



プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
最新記事
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ