「上手くいくあなたも、そうでないあなたも、ずっと見てる。目を逸らさないから」
(略)
「どうか、あなたの願いが叶いますように」
ループを続ける中で二斗がいつも目にしていた、新小惑星らしきものを発見したことで表彰されていた同級生。
彼女は音楽を続ける中で色々と擦り切れていき……その中で、変わらず星を見つけ続けていた天体少年に声をかけてみる、という変化を発生させることにして。
そして、そこからは3巻最後に記されていた通り、彼女との縁が出来たことで巡の運命は変化してしまって、小惑星の発見を成し遂げることなく転げ落ちていってしまったわけですが。
彼もまたやり直しの機会を得たことで、二斗の交友関係が壊れることもなく続くことになって。
その上で二斗は音楽活動でも変わらず注目を集め続けていた。そんな彼女に追いつきたいと願い、小惑星を見つけるために奔走することに。
そんな彼の行動に惹かれる人もまたいるんですよねぇ……。天体観測のイベントに参加することを決意したものの、突発的なものだったこともあって六曜先輩たちの都合も着かず。そんな中、後輩かつ他校生でもある真琴が手を挙げて。
「10代の学生」を対象にしていたから高校生・中学生のコンビでも参加可能って言うのは面白いルールの穴の突き方だなって感じがしましたね。
二斗と真琴が不思議とバチバチしてましたが……。真琴の胸中が明かされたことで、まぁそれもそうか……って感じではありましたね。
真琴も真琴で背負っているものが多そうで。繰り返しの中で、巡は最初に願った未来をつかみ取ることには成功した、と言っても良いでしょう。しかし、その代わりに失われようとしているものも示されて……次回、完結巻となる5巻でどういう決着を迎えるのか楽しみです。二斗好きだけど、真琴も不幸にしたら許さんぞ……の気持ちがある。