気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

川人忠明

ソード・ワールド・ノベル ダークエルフの口づけⅣ

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「大切な人を守るのに、復讐のための刃は必要ありませんから」

(略)

「だから、あのときの言葉といっしょにお返しします」

 

ダーク・ファンタジー、完結巻。

アマデオは本当に、腕が足りなくてでも運だけはあって。

秘されていた事実だけ見れば、主役にもなれそうな要素詰まってるのに…

あくまでも彼は、舞台要素としての一員でしかなかった。

 

彼は最後、守るためにファルドリアを去り……戦いの結末を、知らないのだ。

遂にベラの秘密を知り、それでも戦う道を選ばず、さりとて忘れるでもない彼の愚直さが好きですよ。

ベラに結構影響与えてるようにも思いますし。しかし、死を偽装して、てっきり里に帰るのかと思いきや任務を果たそうとは。意識が高いというかなんというか。

3巻の時のように、ベラほどの腕があっても捕まることはあるし……同時に、彼女を捕えた相手であろうと一つの油断で躓く辺り、平等だとは感じました。

 

今回プロローグが「夜の終わり」、第1章が「夜のはじまりは静かに」ということで、プロローグも全部終わった後のエピソードで、読み終わった後見に来るとまた美味しい感じですね。

最初読んだ時は、あれどこか飛ばしてしまったかなと思いましたが。

ベラとアマデオが、それぞれの道を行く結末で。いずれ交わる約束の時を想像すると、どんな結末になるにしろ、ニヤニヤしてしまいそう。
ベラが一貫してアマデオを切り捨てても良いし、情によってわずかに刃が鈍りアマデオが「俺の腕で主任に勝てるはずがない!」って叫んでも良いですし…どう転んでも尊いですよね……
妄想はさておき、ダークな魅力を描き切ってくれた素敵な作品でした。


ソード・ワールド・ノベル ダークエルフの口づけⅢ

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「復讐は、だれかのためにするものではない。私がそれを望むからするのだ」

 

ララサベル公爵。

アマデオの故郷の村が属する地域の領主。エビータの父君。

そして――20年前、刺客として訪れたベラに手傷を負わせ、逃走を選ばせた猛者。

今になって彼の家にあった魔剣が盗まれたという話がベラのもとまで届いて。

 

その情報を齎し、これまでの貸しの対価として、サンク・べラスタというファンドリアの闇の1つ。政争に敗れた者達の監獄にいる男を殺してほしいというもので。

公爵家にまつわる陰謀が明かされていくわけですが……

アマデオの過去についても、掘り下げがあって読み応えがありました。

しかしまぁ、本当に闇が深い。

わりとあっさり人が死んでいきますしね。これを見ると、本当に良くアマデオこれまで無事だったなという思いが強まります。


ソード・ワールド・ノベル ダークエルフの口づけⅡ

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「人を殺せば、その者の血を浴びます。その者の願いも悲しみも憎しみもいっしょに。そうやって血にまみれていくのが、わたしたちの仕事です。」

 

かつて荒廃した村。再建の為に頑張っていたが……

幼馴染の少女は病に倒れ、死の間際にいた。それを救ってくれた神官様が居た、という話。

会館の警備兵となったアマデオは、ベラと共に、故郷へ帰る事に。

賓客の館が近くにあって、館の主との交渉の結果として派遣された形ですが。

 

故郷の村も属する、ララサベル公爵領。

そこの姫であるエビータは、1巻でも登場しアマデオが庇った事で懐いている感じ。

彼女の姉であり他家へ嫁いだ姉であるクララは、ベラと仲が良いというか渡り合える傑物で、もうバチバチ火花散ってる感じで怖い。

 

アマデオ、返事は良いんですよね、毎回。

衝撃を受けて、自分の思い出が壊されようと、ちゃんと返事をする。

ただ、如何せん我を通しきる腕が無いのが悲しい所。

彼は今回、故郷に救う敵を討ったつもりでも……その裏では新しい陰謀が渦巻いてましたしね。おっかないわ、ファンドリア……


ソード・ワールド・ノベル ダークエルフの口づけ

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「…………それは、君の痛みだよ。大切な人たちを失った、君の憎しみだ」

 

ソード・ワールド無印時代のノベルですねー。

「混沌の王国」ファンドリアが舞台。ここは、傀儡の王を立て、貿易商ギルド、盗賊ギルド、暗黒神神殿などの組織に実験が握られ、対立しあう闇の都。

 

少年アマデオは、そんなファンドリアの片隅の小さな村で育った善良な子どもだったが……村がダークエルフに襲われ、親類を殺された。

彼を助けたのが、エルフの女性ベラで。アマデオは彼女に憧れて、村を飛び出て彼女の下で働くことになった。

しかし、ベラは魔法の道具で姿を変えているダークエルフの密偵で……!

 

主人公はあくまでベラで、アマデオは実力が足りず何度も死にかける甘い青年なんですが。

彼の善良さ、嫌いじゃないですよ。ただ、悪徳に満ちたファンドリアで良く生き残って来られたなとは思いますが。

貿易者ギルドの会館に潜入しているベラと、彼女を高く買っている盗賊ギルドの幹部のラミア。二人の腹の探り合いと言うか、事情を分かってる同士のやり取りが、もう楽しかったですね。



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