「君にとって、神秘と共に消えゆく魔術師の悪あがき、しかと味わってくれたまえ」
聖杯戦争が佳境に入った第9巻。
本格的に介入を始めたエルメロイ教室の面々の前に、ティアが姿を現していましたが……。フラットと彼は違うとしつつ、その上で一緒に居たんだから責任はあるだろうという論法だったり。
違う視点で物事を見ている彼に対し、それでもなお全力でぶつかっていくエルメロイ教室の面々のやりとりが良かったですねぇ。
……エルメロイⅡ世の教えで、各々が自分自身と向き合い魔術を研磨した結果、その一端だけでも見られたのは正直おもしろかったです。家では予備に過ぎなかったオルグ・ラムが、「補助輪」なりの立ち位置を確立していたのとか、結構好きな解釈だな。
いや、Ⅱ世さん、イヴェットになに伝授してるんすか。なに暴いてるんすか。
セイバーのマスターであるアヤカの秘密も明らかになったり。グガランナと相対したアルケイデス、そんな彼を狙ったヒュッポリテ。
マスター側であるバズディロットやハリル、警察署長オーランド・リーヴ。誰も彼もが我を通そうとしている中で、あのアーチャーが帰還することになるわけですが。随分と様子が変わったな……というか。
この混沌とした状況で出てきたのが、どう影響するのか全く読めませんな……。スノーフィールドにまた異変が起きていましたが、決着の時に立っているのは誰になるのやら。