「困った話だろ。というわけで、儂がおまえさんに何が言いたいかわかるかい?」
(略)
「捕食者を上手い具合に扱って、今の混乱を少しでもおさめてくれ」
中央に戻ってきた猫猫。外廷の医務室で医官の仕事をしつつ、後輩との交流をしたりもしていますが……。
彼女が西に行っている間、変人軍師という重石がいなかったこともあってか奇妙な派閥争いが起きていたようで。
特に若い武官が衝突しやすい状況になっており、医官の仕事が増えていることもあって猫猫がどうにかしろと無茶ぶりされているのにはちょっと笑ってしまった。
それとは別件で、妙な求婚者に悩まされている姚に貴重な図鑑をエサに担ぎ出されることに。
正確には「名」持ちの会合に参加するために羅半を頼ったら、猫猫を連れてくることを条件に出された、という状況のようですが。
それで的確なエサを用意する辺り、なんだかんだ慣れてきてるなぁ……という感想が零れました。
名持ちの会合では羅半の思惑によって、猫猫が40年前に起きたトラブルから犬猿の仲になっている一族の問題を解決できないか、と酷使されることになったわけですが。
なんだかんだそれっぽい回答を見つけるのが上手いですよねぇ。そうやって結末を導き出したと思ったら変人軍師が最後にひっくり返す……まではいかずとも、変な空気にするんだから流石すぎる。
女華の出自問題だったり、天佑の実家の話とか。今回の派閥争いの一件とか。いろんな情報をつなげていくのが上手いなぁと思いました。
最後、裏で動いていた相手に雀が目をつけていましたが……奇妙で厄介な師弟になるのでは、アレ。