負けも負け。
完全敗北。
なにが敗北って……負けても結構幸せになってしまってるんだから、これ以上ない負けっぷりだろう。
二人だけの文芸部(正確には同好会)。
陰キャを自称する黒矢は、校内でも人気の白森先輩と気ままに過ごしていた。
部費が出ない代わりに、活動義務なんかもないので、リバーシなんかやったりして自由ですねぇ。
あるある。私も学生時代文芸部でしたが、活動の合間にトランプやったり色々遊んでましたからね……
閑話休題。
タイトル・サブタイトルが全てを現してるタイプの作品。
先輩の方から、後輩君に「お試しで付き合ってみようか」って声をかけて。
片思いを見抜かれた黒矢くんは、先輩に押されるがまま付き合う事に。
そして、付き合ってからもパワーバランスは変わらず、先輩にからかわれまくってます。
なんというか、微笑ましいってこういうことだろうな、という感じ。
文芸部所属ということで、二人とも本好きなのも個人的にはポイント高い。
『買いたい本がなくても本屋に寄る』のは分かる。少し出かけたついでに本屋寄ったりしますよね……初めて行く駅とか、近くの書店行ったりするし。
「本を読む」用事があるんだけど……と思いながら、空気を読んで友人からの遊びの誘いを受けようとする白森先輩は真面目だなー。
たまたま鉢合わせて、空気を読んでフォローしに行った黒矢くんはグッジョブ。
その辺りの、共感できるネタが多かったのはいい感じでした。